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JEWEL

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完結済小説:琥珀の血脈

2015.02.21
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「確か、あそこに俺と会った子が立っていた筈なんだが、おかしいな。」
「わたくしが聞いてみますわ。」
エミリーはそう言うと、パンを売っている子供達の前に立った。
「ねぇあなた達、この前あなた達と一緒にパンを売っていた子はどうしたの?」
「リンなら、風邪をひいてお休みです。」
「リンっていうのね。美味しそうなパンね、三個くださいな。」
「有難うございます!」
孤児院の子供達からパンを受け取ったエミリーは、歳三達の元へと戻った。
「どうだった?」
「お兄様がこの前見かけた子は、今日は風邪をひいて休みですって。」
「そうか・・」
「義兄さん、この前見かけた子は、どんな顔をしていましたか?」
「俺のガキの頃によく似た子だった。黒髪に、紫の瞳をしていた。」
「その子がもしかして、チヒロお姉様がお産みになった子かもしれないわね。」
エミリーはそう言うと、休憩していた公園のベンチから立ち上がった。
「こんな所で落ち込んではいられないわ、お兄様! 絶対にその子を捜しましょう!」
「ああ。」
同じころ、聖マリア孤児院では、風邪をひいた凛がアレックスに看病されていた。
「どうだ、気分は?」
「さっきよりはいいかも。」
「それにしてもトーマスの野郎、この前の腹いせにお前に泥水を浴びせるなんて、ガキ臭い真似しやがって。今度会ったらお前の分まで殴ってやるよ。」
「そんなことしないで、アレックス兄ちゃん。」
「まぁ、あいつの家庭は今ゴタゴタしているから、外で弱い者いじめをしたいんだろうよ。」
アレックスはそう言って溜息を吐くと、濡れたタオルを凛の額の上に載せた。
「アレックス兄ちゃん、トーマスの事を知っているの?」
「ああ。あいつの家は金持ちなんだが、あいつの母ちゃんは外に男を作って出て行って、あいつの父ちゃんは気に入らないことがあるとあいつにいつも暴力を振るっているって、近所のおばさん達から聞いた。まぁ、俺もあいつと似たような境遇だったけどな。」
アレックスはふっと自嘲めいた笑みを口元に浮かべると、凛を見た。
「俺の家は、父親が屑だった。仕事もしないで毎日酒や賭け事に溺れて、母さんをいつも泣かしていた。母さんはそんな父親を捨てずに内職をして、俺を育ててくれた。けど、俺がお前と同じくらいの歳に、母さんは病気で死んじまった。」
「アレックス兄ちゃん、そんな事僕に話してくれたの初めてだね。」
「ああ。お前も、母さん亡くして辛いだろう?」
「うん。でも、前に死んだ父さんの事を話してくれたんだ。父さんはこの国で一番の英雄だったんだって。」
「へぇ、名前は何ていうんだ?」
「それはわからない。でも、母さんが亡くなる前に、僕にこの指輪をくれたんだ。」
凛はそう言うと、首に提げていた指輪をアレックスに見せた。
その裏には、『T・HからC・Oへ』という文字が彫られていた。
「このT・Hっていうのが、お前の父さんのイニシャルなのか?」
「そうみたい。」
「リン、大分熱が下がって来たな。今日はゆっくり休みな。」
「ごめんね、みんなに迷惑掛けちゃった。」
「そんなに自分を責めるな。また夜に来るから、大人しく寝てろよ。」

アレックスは凛の頭を撫でると、部屋から出た。

「ここだわ、お兄様。お兄様がこの前会った子が居た孤児院。」
「そうか。」
「行きましょう、お兄様。」
「ああ。」

歳三はエミリー達とタクシーから降り、孤児院のドアベルを鳴らした。

「どちら様ですか?」
「急に訪ねて来てしまって申し訳ありません。わたくし、エミリー=カイゼルと申します。」

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最終更新日  2015.02.21 15:46:22
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「ミリー、あなたが見たことを全てわたくしに話しなさい。」
「はい、奥様。わたし、若奥様がマクシミリアン様を叩いているのを見ました。マクシミリアン様が、誤って花瓶を割ってしまって、若奥様が・・」
「嘘つかないで、ミリー!」
「お黙りなさい、レイチェルさん。それで、ミリー、レイチェルさんはマクシミリアンに何をしたの?」
「若奥様はマクシミリアン様を突き飛ばし、頬に二度も平手打ちをして、今度花瓶を割ったら承知しないとマクシミリアン様を脅していました。」
ミリーは話の途中で声を震わせ、エプロンのポケットからハンカチを取り出した。
「わたし、マクシミリアン様がわざと花瓶を割ったことを知っていますから、若奥様から暴力を受けるマクシミリアン様のお姿を見るのが辛くて・・大奥様に報告することで、ますます若奥様がマクシミリアン様に酷な扱いをされるのではないかと思って・・」
「まぁミリー、よく話してくれたわね。もう下がっていいわ。」
「はい、失礼いたします。」
ミリーはそう言うと、レイチェルと擦れ違った際、口端を上げて笑った。
「待ちなさい!」
「何でしょうか、若奥様?」
「あなた、お義母様に嘘の報告をして、わたしからマクシミリアンを取り上げようとしているのでしょう?」
「一体何をおっしゃっているのですか?」
「とぼけないで、あなたがお義母様と結託してわたしを陥れようとしていることくらい、わかっているんだから!」
レイチェルはそう言うと、ミリーの胸倉を掴んだ。
「わたしをこの家から追い出そうとしているようだけれど、そうはいかないわよ!」
「誰か、助けて~!」
ミリーは甲高い悲鳴を上げ、他の使用人たちの注意をひきつけた。
「若奥様、どうなさったのですか?」
「この子が、わたしを陥れようとして・・」
「急に胸倉を掴まれて、若奥様に暴行されそうになったんです!」
「まぁ、何てことを・・」
「若奥様、使用人の教育は執事長であるわたくしの責任です。どうかわたくしに免じて許してください。」
「違う、わたしは・・」
執事長のトーマスは、そう言うとミリーを助け起こし、使用人部屋へと向かった。
「ミリー、君が言っていたことは本当なのか?」
「ええ。若奥様は、最近情緒不安定になっていて・・この前も、マクシミリアン様が誤って花瓶を割ったことで凄くお怒りになって、そのことを大奥様に申し上げたら、急に胸倉を掴んできたんです。」
「そうか。今日は部屋でゆっくり休みなさい。このことはわたしから大奥様に報告しておく。」
「わかりました。」
ミリーにレイチェルが暴行しようとしたという噂は、使用人達の間でその日のうちに広まった。
「トーマス、おはよう。」
「おはようございます、若奥様。」
「ミリーは何処にいるの?」
「ミリーなら、昨日里に帰りました。」
「そう。」

自分に不利な証言をしたミリーがカイゼル家から逃げたことをしったレイチェルは、ますますフェリシアが自分をこの家から追い出そうとしているのだと思い込んでしまった。

その頃、ウロボロスでは歳三がエミリー達と共にホテルを出て、孤児院の子供達を見かけたという市庁舎の前の広場へと向かった。
孤児院の子供達はその場所でパンを売っていたが、歳三が見た少年は何故かそこには居なかった。

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最終更新日  2015.02.21 15:01:28
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2015.02.18

ホテルに戻った歳三は、部屋に入るなりそのまま着替えもせずにベッドの上で横になり、泥のように眠った。
翌朝、歳三が朝食を取りにホテルのレストランへと向かうと、そこにはエミリーとエリオットの姿があった。

「お兄様、お会いできてよかった。」
「お前達、アンジェはどうしたんだ?」
「アンジェなら、僕の母に預けてきました。それよりも義兄さん、昨夜エミリーからあなたと彼女のことを聞きました。」
エリオットの言葉に眉間に皺を寄せた歳三を見たエミリーは、申し訳なさそうに俯いた。
「ごめんなさいお兄様、このことは誰にも話すなと言われたけれど・・」
「いや、いいんだ。ここで立ち話もなんだから、あっちに座って飯でも食べながら話すとするか。」
「わかったわ。」
数分後、エミリー達と向かい合わせに座った歳三は、今回自分がウロボロスに来た目的を彼女達に話した。
「俺がウロボロスに来たのは、千尋を探す為だった。」
「“だった”ということは、チヒロ姉様が見つかったのですか?」
エミリーの問いに、歳三は首を横に振った。
「千尋は六年前、このホテルで働いている最中に急性心筋梗塞で亡くなった。」
「まぁ、そうですの。」
「千尋は、密かに俺の子を産んでこの町で育てていた。俺は今、千尋の子の行方を捜しているんだ。」
「まぁ、チヒロ姉様がお兄様の子を産んでいたですって? 今、その子は何処で何をしていらっしゃるか、おわかりになるの?」
「それが、手掛かりが何もねぇんだ。そういえば昨日、市庁舎の前で孤児院の子供達がパンを売っていたな。確か、その孤児院の子供達はみんな紺サージに白いセーラー服を着ていたな。」
「孤児院の制服が判れば、何処のものかはっきりしますわ。」
「義兄さん、僕たちも義兄さんの子供を捜すことに協力します。」
「有難う、二人とも・・このことは、レイチェルには黙っておいてくれねぇか? あいつがもし千尋の子のことを知ったら、どんな事をするのかわからねぇからな。」
「ええ、わかっています。」
「三人だけの秘密ですわ、お兄様。」
歳三は、エミリー達と誓いの握手を交わした。
「あらお義母様、エミリーさん達はどちらに?」
「二人なら、遅めの新婚旅行とかいって、ウロボロスへ出掛けて行ったわ。」
「ウロボロスへ?」
「レイチェルさん、先ほどご実家からお手紙が届いていたわよ。」
「有難うございます、お義母様。」
そう言ってフェリシアから手紙を受取ろうとしたレイチェルだったが、フェリシアは手紙をレイチェルから少し遠ざけた。
「あなた、いつまでこの家に居るつもりなの?」
「それは、一体どういう意味ですの、お義母様?」
「わたくしが知らないとでも思っているの? あなた、歳三が家に帰って来ないのをいいことに、マックスのことを虐待しているのですってね。」
フェリシアの言葉を聞いたレイチェルの頭は、怒りと驚きで一瞬真っ白になった。
「歳三に不満があるのなら、直接本人に言えばいいじゃないの。それなのに、夫への怒りを子供にぶつけるなんて、あなたはそれでも母親なの?」
「お義母様、わたしは・・」
「言い訳など聞きたくありません。あなたのような女にうちの大切な跡継ぎとなる孫の教育を任せるわけにはいかないわ。」
「証拠は? わたしがマクシミリアンを虐待したという証拠はあるのですか?」
「世話係があの子をお風呂に入れる時、腕や背中に痣があったのを見たというのよ。」
「その世話係を今すぐここへ呼んできてくださいな。」
「その子は、親が急病だとかで昨日田舎に帰省しましたよ。その子の他にも、あなたがマクシミリアンに虐待しているのを見たという者がいるのよ。」

フェリシアはそう言うと、ある人物をリビングルームに呼んだ。

その人物は、マクシミリアンの乳母であるミリーだった。

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最終更新日  2015.02.20 10:48:49
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エリオットが義姉であるレイチェルの異変に気づいたのは、歳三が所用でウロボロスへと向かった一週間前のことだった。

その日の夜、彼は歳三と話したいことがあり、彼の書斎へと向かった。
すると書斎の中かから、彼がレイチェルと口論している声が聞こえた。

「あなたは、いつまであの女の事を探しているつもりなの?」
「うるせぇ、お前には関係ねぇだろうが!」
「わたくしはあなたの妻よ、関係あります!」
二人の会話に登場する“あの女”のことをエリオットは歳三に何度か聞いてみたいと思っていたが、その機会を逃してしまった。
「なぁエミリー、君に聞きたいことがあるんだが・・」
「何かしら?」
「義兄さんがウロボロスへ発つ一週間前、義姉さんと書斎で激しく言い争っていたんだが・・義姉さんはどうやら、義兄さんの浮気を疑っているようだった。」
「まぁ、お兄様は昔から女の方からモテるものね。最近では殆ど家に帰って来なくて、その所為でお義姉様がヒステリーを起こしていらっしゃるのも無理ないわ。」
鏡台の前に座り、エミリーは化粧水を肌に馴染ませながらそう言うと、ゆっくりと椅子から立ち上がった。
「君なら、義姉さんが言っていた“あの女”が誰なのかわかるかもしれない。」
「“あの女”って、もしかしてチヒロ姉様のこと?」
「チヒロ姉様って、誰なんだい?」
「昔、お兄様と親しくしていた方よ。わたくしも、彼女が居た孤児院に小さい頃から遊びに行っていたわ。あなた、お兄様のお母様のことは知っているでしょう?」
「ああ。確か、義兄さんの母親は、日本人のピアニストだったとか・・」
「お兄様は一時期、チヒロお姉様の家に一緒に暮らしていたの。でも、チヒロお姉様の家が火事になって、チヒロお姉様のご両親とお兄様のお母様は亡くなってしまわれたの。」
エミリーはそう言うと、鏡台の前に置かれていたブラシで髪を梳き始めた。
「チヒロ姉様と、義兄さんとはどんな関係だったんだい?」
「二人は恋人同士だったわ。将来結婚の約束を交わしていたの。でも、そこへお義姉様が割り込んできて、勝手にお兄様と婚約してしまわれたの。」
「そんなことがあったのか、知らなかったよ。」
「知らなくても当然よ。お兄様はそのことで今でもお義姉様の事を恨んでいらっしゃるから。」
仲の良い夫婦に見えた義兄夫婦の関係は、結婚前から壊れていたのだ。
「そのチヒロ姉様は、今どこに?」
「わたくしにもわからないの。六年前の戦争以来、彼女は戦場で忽然と姿を消してしまったから・・でも、お兄様が探偵に頼んでチヒロ姉様の消息を捜していたわ。」
「そうか。義兄さんとその人が、いつか再会できるといいね。」
「ええ。」
夜が更け、昼は観光客や住民で賑わっていた市庁舎前の大通りは、夜になると人気が全くなく、静まり返っていた。
歳三は、昼間ここでパンを売っていた少年のことを調べようと思い市庁舎前の広場に来てみたが、旅芸人達のテントは全て片付けられて、何もなかった。

(来る時間帯を間違えたか。)

歳三は溜息を吐きながらホテルへと戻ろうとしたとき、背後から何者かによって拳銃を押し当てられた。

「大人しく金出しな。」

背後で自分を銃で脅しているのは、まだ声変わり前の少年のようだった。
顔は夜の闇に隠れて、よく見えなかった。

「ほらよ、金ならいくらでもくれてやるから、とっとと失せな。」
「観光客は物分かりがよくて助かるぜ。」

少年はマスク越しにそう言って笑うと、歳三が渡した札束を掴んで、そのまま夜の闇の中へと消えていった。

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最終更新日  2015.02.20 09:49:10
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「わざわざ遠くからいらしてくださったというのに、大したおもてなしもできずに申し訳ありません。」
「いいえ、こちらこそ急に押しかけてきてしまって申し訳ないですわ、フェリシア様。」
エディットはそう言うと、フェリシアが淹れた紅茶を一口飲んだ。
「お義母様、エリオットさんなら今仕事で留守にしておりますの。」
「まぁ、そう。仕事熱心なのはいいことだけれど、あなた達をほったらかしにするなんて、感心しないわね。」
「エリオットさんはお休みの日になると、アンジュと遊んでくれたり、わたくしと夫婦二人きりの時間を過ごしてくれたりしますわ。」
「そう。あなた達の夫婦仲が円満でよかったわ。そろそろ二人目の事を考えなくてはね。」
「まぁお義母様、気が早いですわ。」

客間で賑やかな話し声が聞こえたので、レイチェルがそっと客間のドア越しに中を覗くと、そこにはエミリーの姑がエミリー達と楽しそうな様子で談笑していた。

(何よ、わたくしに対してはいつも怒鳴る癖に・・実の娘相手には優しいのね。)

「お母様、どうしたの?」
「マクシミリアン、あっちへ行っていなさい!」
「はい。」
母親の似顔絵を描いたマクシミリアンは、母親に怒鳴られて肩を落としながら自分の部屋に入った。
「レイチェルさん、覗き見なんていいご趣味をお持ちね。」
「あらお義母様、客間の方で賑やかな話し声が聞こえたものですから、つい中の様子を見ようと思っただけですのよ。」
「フェリシア様、こちらの方がご長男のお嫁さんですの?」
「ええ。長男といっても、わたくしとあの子は血が繋がっていないのですけれど、一応レイチェルさんは長男の嫁ということになりますわね。」
いちいちそんなことを説明しなくてもよいのに、フェリシアはレイチェルの前でわざとそう言うと、紅茶を一口飲んだ。
「エミリーさん、お兄様は今どちらに?」
「兄は私用でウロボロスにおりますの。何でも、探し物があるとかで。」
「探し物?」
「ええ。兄が何を探しているのか、わたくしには見当がつきませんけれど。」
エミリーはそう言うと、眉間に皺を寄せている義姉の方を見た。
「エミリーさん、あなたあの人がウロボロスで何を捜しているのか、知っているのではなくて?」
「お義姉様、いきなり何をおっしゃっているの?」
「あなたも、お義母様と一緒になってわたくしを騙しているのね、そうなのでしょう?」

レイチェルはそう叫ぶと、義妹の胸倉を掴んだ。

「わたくしに隠していることを早く言いなさい!」
「妻に何をしているのですか、義姉さん!」

仕事から帰宅したエリオットは、慌てて義姉と妻との間に割って入った。

「あなたも、わたくしの事が気に入らないのでしょう!」
「お義姉様、誤解ですわ。わたくしは何も・・」
「みんな、わたくしを騙しているのだわ、もう誰も信じられないわ!」

レイチェルはそう叫ぶと、自分の部屋に引き籠ってしまった。

「一体どうしたんだ、義姉さんは? 最近おかしくないか?」
「わたくしにもわからないのよ、お義姉様が何を思っていらっしゃるのか・・」
「暫く義姉さんを放っておいた方がよさそうだ。」
「そうね。あなた、お仕事で疲れているのにわたくしの所為でご迷惑を掛けてごめんなさい。」
「何を言っているんだ、エミリー。夫である僕が妻である君を守ることは、当然じゃないか。」

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最終更新日  2015.02.19 14:59:18
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「奥様、お久しぶりですわ。」
「あら、こちらこそ。」

翌日、フェリシアは娘とともに社交界の集まりに顔を出していた。
そこで古い友人達と会った彼女は、嫁であるレイチェルに対する愚痴を彼女達に吐いた。

「うちの嫁ときたら、息子との仲が上手くいかないものだから、孫に八つ当たりばかりして、困ったものだわ。」
「まぁ、それは大変ですわね。息子さんは今どちらに?」
「あの子なら、所用でウロボロスに行っておりますの。早く戻って来てくれると嬉しいのだけれど。」
フェリシアが大袈裟な溜息を吐くと、彼女の隣に立っていたエミリーがフェリシアのドレスの袖をひいた。
「お母様、そろそろ劇場に行きませんと、開演に間に合いませんわ。」
「それじゃあ、またお会いしましょうね。」
「ええ。」
車で劇場へと向かっている中、フェリシアは友人達との会話に割り込んできたエミリーを叱った。
「エミリー、先ほどの態度は皆さんに失礼だとは思わなかったの?」
「申し訳ありませんでした、お母様。ですが、お義姉様のことがいくら気に入らないからといって、悪口をおっしゃるのはいけないことだと思いますわ。」
「あら、わたくしはあの人のことなど嫌ってはいないし、好いてもいませんよ。」
「お母様・・」
エミリーは自分にそっぽを向いて視線を窓の外へと移す母の姿を見て、歳三がレイチェルと結婚した時のことを思い出していた。
レイチェルが妊娠したことを歳三から告げられ、フェリシアは怒り狂った。
『あなたをいずれカイゼル家の一員として迎え入れようと思っていましたけれど、順序くらい守ってください!』
普通は結婚した後に子供を作るべきだという考えを幼い頃から淑女教育の一環としてそう教えられてきたフェリシアは、結婚前に妊娠したレイチェルの事を、浅はかだと非難した。
気が強いレイチェルは、フェリシアの言葉に反論し、それまで良好だった二人の関係は少しずつ悪化していった。
結婚式には、エミリーとエリオット、カイゼルだけが出席し、フェリシアは欠席した。
その後、エミリーがエリオットの子を妊娠し、アンジュを出産した後結婚式を挙げた時、フェリシアは出席していた。
そのことを知ったレイチェルは、“嫁である自分と、実の娘との扱い方が違う”とフェリシアに対して怒りをぶつけ、それに対してフェリシアが、“実の娘を可愛がって何が悪い”と応酬した所為で、これが原因で二人の間に深い溝が生まれた。
流石にフェリシアはレイチェルが産んだマクシミリアンと、エミリーが産んだアンジェを露骨に差別するような事はしなかったものの、マクシミリアンが我儘(わがまま)を言って愚図ったりすると、“我の強いのは母親に似たのだ”と、レイチェルにさりげなく嫌味を言ったりしていた。

「お母様、いい加減お義姉様と仲直りなさったら?」
「わたくしは、間違ったことを言っているわけではありません。」

(全く、二人には困ったものだわ・・)

嫁と姑ーそれは、永遠に相容れることのない関係なのだということを、エミリーは義姉と母を通して初めて知ったのである。

観劇を終えてフェリシアとともに劇場から帰宅したエミリーは、客間でエリオットの母・エディットと会った。

「まぁお義母様、うちにいらしてくださるのでしたら、前もってご連絡いただけたらよろしかったのに。」
「まぁ、それはごめんなさいね。つい孫娘見たさに来てしまったのよ。」

エディットはそう言って息子の嫁に微笑むと、彼女の背後に立っているフェリシアに気づき、彼女に軽く会釈した。

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最終更新日  2015.02.19 13:51:20
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「お帰りなさいませ。お食事はどうなさいますか?」
「要らない。」

市庁舎の前で凛が会った緋色の軍服姿の男―歳三は、そう言うと宿泊先のホテルの部屋の窓から、ウロボロスの街並みを眺めた。

「では、わたくしはこれで失礼いたします。」

執事が部屋を出た後、歳三は溜息を吐いてベランダに出ると、そこで煙草を吸った。

この町に来たのは、六年前に自分と別れた千尋を探す為だった。

このホテルで千尋が客室係として働いているという情報を知った歳三は、ホテルの支配人に彼女の事を聞いたが、彼女は数ヶ月前に病死していたことを知った。

(もう少し、ここに来るのが早ければ、千尋に会えたのに・・)

歳三は、煙草を吸いながら先ほど支配人と交わした会話の事を思い出していた。

『彼女には確か、今年で六歳になる子供が居ると聞いたのですが、その子は今どこに?』
『それが、わたくしどもにもわかりかねますので・・お客様のご期待に添えず、申し訳ございません。』

いくら職場の上司といえども、千尋の子供の消息など把握していないのは当然の事だ。

歳三はベランダで煙草を吸うと、部屋に戻り、持参していたノートパソコンの電源を入れ、インターネットに接続した。
千尋の子供に関する情報が何処かに載っていないだろうかと片っ端から検索エンジンで千尋の名前を入力してみたが、何の収穫も得られなかった。
もう諦めるしかないか―歳王がそんなことを思いながらノートパソコンをシャットダウンしようとしたとき、鞄の中にしまってあった携帯が鳴った。
「もしもし?」
『あなた、まだウロボロスにいらっしゃるの?』
耳元に、レイチェルのヒステリックな声が響いたので、歳三は思わず携帯から耳を離した。
『あなた、聞いていらっしゃるの?』
歳三はレイチェルに返事をすることなく、携帯の電源を切って鞄の中にしまった。
「またあの人、携帯の電源を切っているのね! そんなにわたしと話したくないというの!」
レイチェルは携帯を握り締めながらそうヒステリックに叫ぶと、暖炉の前で遊んでいたマクシミリアンが恐怖で身体を強張らせた。
「お義姉様、そんなに大声を出してはマックスが怖がっているじゃないの。」
「エミリーさん、あなたはいつもあの人のかたを持つのね!」
レイチェルがリビングから出ると、エミリーは暖炉の前で震えているマクシミリアンを抱き締めた。
「ママ、どうして怒っているの?」
「ママは今機嫌が悪いのよ。マックス、もう遅いから寝なさい。叔母様が絵本を読んであげるわ。」
「叔母様が、ママだったらよかったのに。」
マックスの言葉を聞いたエミリーは、レイチェルと歳三の夫婦仲が冷え切っていることに薄々と気づき始めていた。
「レイチェルさんは?」
「お義姉様なら、自分のお部屋に引き籠っていますわ。ねえお母様、お兄様達は余り上手くいってないのかしら?」
「エミリー、いくら身内でもあなたが夫婦の問題に口出しをするものではありませんよ。」
「そうですわね、すいませんお母様。」
「まったく、あの人が嫁いで来てからこの家はおかしくなってしまったわ。やっぱりあの時二人の結婚に反対していたら、少しは違った結果が出たことでしょうに。」

フェリシアは娘にそうこぼすと、ガウンを羽織って寝室へと向かった。

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最終更新日  2015.02.18 09:30:59
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「おい、見ろよ。」

トーマスはそう言うと、凛が抱えているバスケットの中からパンを一個奪い、それを一口齧った後わざとらしく顔を顰めた。

「不味い!」
「こんな不味いパン、売れるもんか!」
「そうだ、こうしちゃえ!」
トーマス達はそう言うと、次々とパンを凛から奪い、次々とそれを足で踏みつけた。
「てめぇら、そこで何をしていやがる!」
背後から野太い男の怒声が聞こえ、トーマス達が振り向くと、そこには緋色の軍服を纏った長身の男が立っていた。
彼は今にも泣き出しそうになっている凛の顔と、トーマス達に踏みつけられたパンの残骸を交互に見た。
「てめぇら、食い物を粗末にしやがったな?」
「こんな不味いパン、食う価値もねぇから捨てただけだ!」
突然男が自分達の前に現れ、少し恐怖で震えていたトーマスだったが、仲間達に示しがつかないと思ったのか、すぐに男を睨みつけ、虚勢を張ってみせた。
そんなトーマスに対し、男は無言で彼を睨みつけていた。
「な、何だよ、黙ってないで何とか言えよ!」
「目上の者に対する礼儀ってものを知らねぇのか、クソガキが。」
男はそう言った後、トーマスの襟首を掴むと彼を無理矢理石畳の地面の上に正座させた。
「てめぇらみたいなクソガキには、不味いパンがお似合いだ。さっさと地面に這いつくばって、てめぇが潰したパンをよく味わえ。」
「ごめんなさい、許してください・・」
「謝る相手が違うと思うが?」
大の男に叱られているトーマスを見た彼の仲間達は、彼をその場に置いてそそくさと退散していった。
「どうした、さっさと食えよ。」
先ほどまで虚勢を張っていたトーマスは、涙と鼻水で顔をぐちゃぐちゃにしながら、恐怖で今にも漏らしそうになっていた。
「やめてください、彼は充分反省しているようですし・・」
見かねた凛がそう言って男を見ると、彼は一瞬驚いたような顔で凛を見た。
「いい友達を持って助かったな、クソガキ。」
男はトーマスの背中を軽く小突くと、そのまま雑踏の中へと消えていった。
「ねぇ、大丈夫?」
「このこと、学校でしゃべったらぶっ殺すからな!」
トーマスは凛の手を邪険に払いのけると、そのまま何処かへ行ってしまった。
「リン、あいつらの事は忘れよう。」
「うん・・」
トーマスにされた仕打ちを忘れ、凛は再び市庁舎の前でパンを売った。
そこへ、一人のピエロが通りかかった。
「坊ちゃん、さっきは災難だったね。」
「お騒がせして、すいませんでした。」
「いや、いいんだ。美味しそうなパンだね、みんな坊やが作ったのかい?」
「はい。」
「じゃぁ、四つ貰おうかな?」
「有難うございます!」

収穫祭一日目が終わり、凛達が販売したパン六十個の内四十五個が売れた。

「みんな、よく頑張ったわね。明日も、笑顔で頑張りましょう!」
「は~い!」
「リン、あとで院長室に来て頂戴。」
「わかりました、院長先生。」

凛が院長室に入ると、そこにはレティシアがソファに座って彼の事を待っていた。

「話はアレックスから聞いたわ。よく我慢したわね。」

彼女はそう言うと、凛を優しく抱き締めた。

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最終更新日  2015.02.18 09:27:45
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2015.02.16

凛は、トムたちと同じ小学校に通い始めた。

「あ、転校生だ!」
「見ない顔だな。」
教室の窓から顔をのぞかせた少年達は、新入りの顔をよく見ようと窓から身を乗り出そうとして、教師から叱られた。
「リン、大丈夫だよ。」
「うん・・」
トムと共に教室に入った凛は、自分に向けられる好奇の視線に怯えて俯いた。
「皆さん、おはようございます。」
「おはようございます。」
担任の教師が教室に入ると、児童達は慌てて自分の席に戻っていった。
「皆さんに、新しいお友達を紹介します。荻野凛君です。」
「荻野凛です、今日から宜しくお願いします。」
凛が教壇の前でクラスメイト達に挨拶すると、後ろの席に座っている数人の少年達が自分を指さして何かを囁き合っていた。
「おい、お前孤児院から来た奴だろう?」
「お前が着ているその服、あそこの孤児院の制服だもんな。」
休憩時間になると、少年達がそう言いながら凛の席へとやって来た。
「そうだけど、それがどうかしたの?」
「別に。」
「つまんねぇ奴、行こうぜ。」
リーダー格の少年はそう言って舌打ちして凛を睨みつけると、教室から出て行った。
「あの子、誰?」
「あの子はトーマス。あんた、あんまりトーマスに逆らわないほうがいいわよ。あの子、乱暴者だから。」
凛の隣の席に座っているイルゼが、読んでいた本から顔を上げてそう凛に忠告した。
「わかった、気を付けるよ。」
放課後、凛が教室で帰り支度をしていると、そこへトーマスが取り巻きを連れて彼の元にやって来た。
「お前、ちょっと顔貸せよ。」
「お金ならないよ。」
「てめぇ、俺の事なめんのか!?」
トーマスはそう言って凛を怒鳴ると、近くに置いてあった椅子を蹴とばした。
「そこ退いてくれない?」
「新入りの癖に、俺に命令する気かよ!」
激昂したトーマスが凛の肩を掴むと、そこへ担任の教師が入って来た。
「こら、そこで何をしている!」
「何でもありません。なぁ?」
「ええ。」
「お前達、気を付けて帰れよ。」
「は~い。」
凛が学校から孤児院に帰宅すると、食堂で年長の子供達が何かを話し合っていた。
「お兄ちゃん達、何しているの?」
「リン、お前には関係ないから、向こうへ行ってろ。」
「何だよ、ケチ。僕にも少し教えてくれたっていいじゃない。」
「ったく、しょうがないな・・他の奴らには内緒だぞ?」
年長の少年のリーダー格・アレックスが、そう言うと凛の耳元に何かを囁いた。
「わかった。みんなには内緒にするよ。」
「男同士の約束だ、必ず守れよ?」

二週間後、孤児院の子供達が待ちに待った春の収穫祭がやって来た。

収穫祭の会場となる市庁舎の前は、食べ物の屋台が並んでおり、大勢の客達で賑わっていた。

「手作りのパン、如何ですか~!」
「美味しいパン、如何ですか~!」

凛達がパンを市庁舎の前で売っていると、そこへトーマスが仲間を引き連れてやって来た。

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最終更新日  2015.02.16 14:17:23
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「そうですか・・あの子のお母様はお亡くなりになられたのですね。」
「はい。彼女の手紙を、生前託されました。」

ミハイルはそう言うと、聖マリア孤児院の院長・レティシアに千尋の手紙を手渡した。
そこには、自分亡き後、一人息子の凛の事を宜しく頼むという旨が書かれてあった。

「その荷物は?」
「これは、リンの母親が、リンの父親と自分の両親に関する思い出の品を入れたものです。このトランクを、リンが十六歳の誕生日を迎えたら渡してやって欲しいと生前彼女は俺に伝言を遺してゆきました。」
「わかりました、こちらでそのトランクは、大切に保管しておきましょう。」
レティシアは、そう言うとミハイルからトランクを受け取った。
「おじさん、今日からここが僕の家になるの?」
「ああ、そうだ。坊主、ここで院長先生のいう事をよく聞いて、立派な男になって俺の所に来い。その時は歓迎してやる。」
「わかった。」
「男同士の約束だ、いいな?」
「うん!」
凛は、ミハイルと指切りすると、孤児院の中へと戻っていった。
「みんな、今日からみんなと一緒に暮らすことになったリン君です。仲よくしましょうね。」
「は~い!」
夕食の時間、食堂で凛は初めて他の子供達と会った。
子供達は六歳から十八歳まで、全部で三十人くらいいた。
「ここ、空いているよ。」
「有難う。」
「僕はトム。リンはどうして、ここに来たの?」
「僕にはお母さんが居たけれど、先月病気で亡くなったんだ。お父さんは、僕が赤ちゃんの時に死んだんだ。」
「そう・・僕と一緒だね。僕も、お父さんとお母さんが事故で死んで、ここに預けられたんだ。」
夕食の時間で席が隣同士になったトムと、凛は仲良くなった。
トムは両親が交通事故で亡くなり、聖マリア孤児院に引き取られたのだった。
「トム、これから宜しくね。」
「うん。」
それから凛は、いつもトムと一緒だった。
「あの二人、傍から見ると実の兄弟みたいね。」
「ええ、そうね。」
レティシアは、院長室の窓から中庭で遊ぶトムと凛の姿を眺めると、そう言って笑った。
「もうすぐ、春の収穫祭だね。」
「そうだね。」
年に一度行われる春の収穫祭には、国中から沢山の旅芸人達が集まって、市庁舎の前で芸を観客たちの前で披露する。
孤児院の子供達は、毎年春の収穫祭に市庁舎の前でパンを販売するので、旅芸人達に会える日を指折り数えて待っていた。
「みんな、今年も春の収穫祭が来ますね。みんなが作ったパンが、沢山売れるように神様に祈りましょう。」
「は~い!」

春の収穫祭に向けて、聖マリア孤児院の子供達は厨房でパン作りを始めた。

「上手にできているわね。」

翌朝、凛達が食堂で朝食を取っていると、レティシア達が食堂に入って来た。

「皆さん、今日から学校が始まります。ちゃんと先生の言う事を良く聞いて、しっかりお勉強してくださいね。」
「は~い!」

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最終更新日  2015.02.16 13:32:14
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