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JEWEL

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薄桜鬼×天上の愛 地上の恋 クロスオーバー二次創作小説:玉響の夢

October 30, 2021
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※BGMと共にお楽しみください。



「薄桜鬼」「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。

作者・出版社様とは一切関係ありません。

二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。

歳三は自分の前で臆面もなく抱き合う二人の異人の姿を見ながら、眉間に皺を寄せた。

「てめぇら、知り合いなのか?」
「はい。わたしとルドルフ様は、幼馴染であり、友人です。あの、貴方様のお名前をまだ聞いておりませんでしたが・・」
「俺は新選組副長、土方歳三だ。それと、あんたの友人に斬りかかろうとしたのが、新選組一番隊組長沖田総司だ。こっちは名乗ったんだから、てめぇらも名乗りやがれ。」
「わかりました。わたしはアルフレート=フェリックスと申します。こちらの方は・・」
「ルドルフ=フランツだ。初対面の相手に向かって、随分と偉そうな口を利くのだな?」
「そっちこそ、自分がどういう立場に居るのかわかってねぇようだなぁ?」
ルドルフの言葉に苛立った歳三がそう言って立ち上がったが、彼よりも背が高いルドルフに見下ろされてしまった。
「てめぇ、この俺を見下ろすなんざいい度胸をしているじゃねぇか?」
「貴様が小さいだけだろう?」
「何だと!」
「トシ、やめないか!」
慌てて歳三とルドルフとの間に、近藤が割って入って来た。
「俺は新選組局長、近藤勇だ。貴方達は何故、京の町に居たんだ?」
「用事があって来た。だがホテルに戻ろうとしたら、道に迷ってしまってあの化け物に襲われたのだ。」
「そうか。今日はもう遅ぇし、お前達の処分については明日決める事にする。」
「わかった。」
「源さん、二人を部屋へ案内してくれ。」
「わかったよ。」
ルドルフとアルフレートを部屋へと案内した男は、井上源三郎と名乗った。
「狭い部屋だな。それに、天井が低い。」
「異人さんには居心地が悪いと思うが、この屯所には他に空いている部屋がなくてね。」
「いいえ、構いません。井上さん、これからわたし達はどうなるのでしょうか?」
「それはトシさん次第だね。」
「あのコンドウとかいう男がここのトップではないのか?」
「確かに近藤さんは新選組の局長だが、新選組の全ては副長のトシさんが仕切っているのさ。」
「だから彼はあんなに偉そうな態度を取っていたのか。余り彼とは仲良くなれないな。」
「ルドルフ様・・」
先程のルドルフと歳三とのやり取りを見ていたアルフレートは、ルドルフの言葉を聞いて不安になった。
「今日はもう遅いから、休んでくれ。布団は、あそこの押し入れにしまってあるよ。」
「有難うございます。」
アルフレートが押し入れから布団を二組出すと、ルドルフはそれを見るなり顔をしかめた。
「こんな薄い物で眠れるのか?」
「ルドルフ様、文句を言ってはなりませんよ。こちらにお世話になる以上、あの人達と仲良くして頂かないと困ります。」
「ふん、お前の頼みならば聞いてやろう。ただあのヒジカタという男とはウマが合わない。」

ルドルフはそう言って布団に潜り込むと、アルフレートにそっぽを向いた。

同じ頃、副長室では歳三が山南敬助と向かい合って座っていた。

「土方君、先程わたし達が会った異人、特に背が高い人の方は、身なりやあの口ぶりからして、高貴な身分に属する方のようですね。」
「それがどうしたんだ、山南さん?言っとくが、あいつが高貴な身分の方だからといって仲良くしろなんて言われても仲良く出来ねぇぜ?」
「そんなに彼から見下ろされた事が悔しかったのですか、土方君?」
「う、うるせぇ!」

翌朝、ルドルフが寝心地の悪い布団から起き上がり、自分の隣で寝ている筈のアルフレートに触れようとしたが、そこに彼の姿はなかった。

「アルフレートさん、悪ぃな。朝飯の支度を手伝わせちまって。」
「いいえ、こちらこそわたし達を置いてくださって有難うございます。わたしに出来ることでしたら、何でも相談してくださいね。」
新選組の屯所内にある台所で永倉新八と朝食の支度をしながら、アルフレートがそう言って彼に微笑んでいると、そこへ総司が欠伸をしながらやって来た。
「あれぇ、その人昨夜土方さんがここに連れて来たっていう異人さん?」
「初めまして、アルフレート=フェリックスと申します。」
「こちらこそ初めまして。僕は沖田総司。そういえば君、あの金髪の方の異人さんと知り合いなの?随分と親しかったようだけど?」
「ルドルフ様とわたしは、幼馴染です。物心ついた頃から、わたしはルドルフ様にお仕えしております。」
「ふぅん、そう。そのルドルフとかいう人は気に入らないけれど、君とだったら仲良く出来るかな。」
総司がそう言ってアルフレートの方を見ると、彼の背後に黒の着流しを着た青年がやって来た。
「総司、朝稽古をサボって何をしている?」
「やだなぁはじめ君、僕はこれから朝飯の支度をしようと思って・・」
「嘘を吐け、あんたがここに来たのはどうせ朝飯のおかずを盗み食いするつもりで来たのだろう?」
青年の紫がかった蒼い瞳で睨まれた総司は、大袈裟な溜息を吐いた。
「沖田さん、こちらの方は?」
「俺は新選組三番隊組長、斎藤一だ。あんたが今日からうちに世話になる客人か?」
「はい。アルフレート=フェリックスと申します。以後宜しくお願い致します。」
「こちらこそ宜しく頼む。アルフレート殿、貴殿のその格好はいささか珍妙なものだが、それには何か意味があるのか?」
青年―斎藤はそう言うと、アルフレートが着ている法衣を指した。
「わたしは司祭をしておりますので、今わたしが着ている法衣は制服のようなものです。皆さんには、制服のようなものはありますか?」
「隊服ならあるよ。巡察の時はみんな浅葱色の羽織を着るのが決まりだけど、ちょっと色が派手過ぎるんだよね、それに模様もダサいし。いくら近藤さんと土方さんが忠臣蔵好きだからといって、赤穂浪士の真似をすることないと思うけどなぁ。」
「総司、何故あんたは副長に盾突くのだ?お前の所為で副長の気苦労が絶えない・・」
「朝っぱらからお説教はやめてよ、はじめ君。」
「てめぇら、こんな所で何を騒いでいやがる?」
ドスのきいた歳三の怒声が台所に響くと、総司と斎藤が一斉に彼の方を見た。
「土方さん、もう起きてたのか?」
永倉が菜箸を持ったまま歳三にそう尋ねると、彼は眉間に皺を寄せながらこう言った。
「副長が朝寝坊なんざしたら、隊士達に示しがつかねぇだろう。それよりも新八、てめぇ昨夜も遅くまで島原で飲み歩いていたそうじゃねぇか?」
「ひ、土方さん、あれは左之と平助が無理矢理誘って来て、断れなくてよぉ・・」
「昨夜あんたは泥酔して屯所の玄関先で大騒ぎした挙句、副長の褌の上に吐いたのを忘れたのか、新八?」
「さ、斎藤、何でこんな時にそう言う事を告げ口するんだよ!?」
「俺は告げ口などしていない。ただ副長に昨夜の出来事をご報告しているだけだ。」
「それを告げ口っていうんだよ!」
そう言って慌てふためく永倉を前に、斎藤は冷静沈着な態度を崩さなかった。
「新八、後でじっくりとそのことを聞かせて貰うじゃねぇか?」
「土方さん、勘弁してくれよ!」
「やかましい!てめぇの酒癖の悪さには今まで手を焼いてきたが、もう許さねぇ!今日からてめぇは巡察以外外出禁止だ!」
「酷ぇ、それはねぇだろう!」
「黙って副長の命令に従え、新八。自業自得だ。」
うなだれる永倉に、斎藤が追い討ちをかけた。
歳三は自分達のやり取りを聞いていたアルフレートが、自分に向かって笑みを浮かべている事に気づいた。
「何が可笑しいんだ?」
「いえ・・何だか、土方さんが永倉さんを叱っていらっしゃるところを見ていると、皆さんのお母様のように見えまして・・」

アルフレートの言葉を聞いた総司が突然、腹を抱えて笑い出した。

「あはは、アルフレートさんって面白い事を言うんだね!確かに、土方さんの誰にも口煩い所はお母さんみたいだけど・・」
「総司、笑い過ぎだ!」
斎藤が慌てて総司を宥めたが、彼は笑いながら懐からある物を取り出した。
それは、歳三の句集、豊玉発句集だった。
「総司、てめぇまた俺の句集を持ち出しやがったな、返せ!」
「嫌ですよ。今から一番隊のみんなにこの句集の感想を聞きに行くんですから、邪魔しないでください。」
「てめぇ、余程俺に斬られてぇようだなぁ?」
歳三がこめかみに青筋を立てながら腰に差していた大刀へと手を伸ばすのを見た斎藤が、慌てて彼を止めた。
「落ち着いてください、母上!」
「俺はいつからてめぇのお袋になったんだ、斎藤!」
「申し訳ありません、副長。」
「あ~あ、土方さんはじめ君を朝から泣かせちゃ駄目ですよ。それじゃぁ、僕は一番隊の朝稽古に行ってきますね、お母さん!」
「総司、待ちやがれぇ~!」

台所から賑やかな声が聞こえ、局長室で読書をしていた近藤は思わず本から顔を上げた。

「あの様子だと、また総司が何かやらかしたのか?」
「そのようだね。勇さん、総司を止めないのかい?」
「いつもの事だから、いずれ落ち着くさ。それよりも、トシは今日も元気だなぁ。」

そう言って豪快に笑う近藤の姿を、隣で井上が少し呆れたような顔をしていた。

(勇さんは相変わらず呑気だねぇ。)

彼は内心そう思いながら、密かに溜息を吐いた。

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最終更新日  October 30, 2021 08:33:50 PM
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「薄桜鬼」「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。

作者・出版社様とは一切関係ありません。

二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。


1878年1月、ルドルフは母・エリザベート皇后と共に来日した。

来日の目的は、日本との親睦を深めることであったが、ウィーン万博で日本の芸術品に目を奪われ、その虜となったエリザベートが熱望した為であった。
日本滞在中に京都を自由に散策するエリザベートとは違い、ルドルフは内戦から10年経った日本がどのように近代国家として発展しているのかを視察するため、学校や工場などを訪れた。
「ルドルフ様、お疲れではありませんか?」
「アルフレート、お前の方こそ疲れていないのか?」
帰国が明日に迫った日の夜、宮廷付司祭・アルフレートがルドルフの部屋を訪れ、彼を労うと、逆にアルフレートは彼から労われてしまった。
「母上の我儘に振り回されて、音を上げない者はお前だけだとさっきエスターライヒ伯爵夫人がお前の事を褒めていたぞ。」
ルドルフは半ば呆れたような口調でそう言うと、恋人を見つめた。
「ヴァレリー様で、慣れておりますから・・」
「そうか。」
「あのルドルフ様、そんなに見つめないでください・・恥ずかしいです。」
ルドルフの蒼い瞳で穴が開くほど見つめられ、アルフレートは恥ずかしさのあまり思わず俯いた。
「別にいいだろう、減るものでもないし。」
ルドルフはソファから立ち上がると、アルフレートの手を掴んで自分の方へと彼を引き寄せ、自分の膝の上に彼を座らせた。
「ルドルフ様、何を・・」
「漸く二人きりになれたんだ、そうかたくなるな。」
ルドルフはそう言った後、アルフレートの唇を塞いだ。
アルフレートが彼のキスに応えると、ルドルフはおもむろにアルフレートのズボンの中に手を入れて来た。
「ルドルフ様・・」
「アルフレート・・」
熱を孕んだ翡翠の双眸を見つめたルドルフは、そのまま彼をソファの上で抱いた。
「わたしから、離れるな・・」
ルドルフはそう言うと、アルフレートの左頬に残る傷を指先でなぞった。
アルフレートは彼の言葉に静かに頷き、ルドルフと再び唇を合わせた。
「こうしてお前と二人きりでいられるのは、いつまでなのだろうな?」
「ルドルフ様・・」
「心配するな。結婚してもわたしはお前を傍に置く。」
「そう・・ですか。」
褥の中で寝返りを打ちながら、アルフレートは彼の言葉を聞いて少し胸が痛んだ。
ルドルフはオーストリアの皇太子―いずれは結婚し、跡継ぎを儲けなければいけない身だ。
それに対し、自分は何の後ろ盾のない孤児―女であったのなら愛人として彼に囲われ、彼の子を産める。
だが、アルフレートは男で、そんな事は一生出来ないことくらい己でも解っている。
だからこそ―ルドルフの傍に居られるこの時が、何よりも愛おしかった。
「アルフレート、何を考えている?」
「いいえ、何でもありません・・」
「そうか。」
ルドルフに黒髪を優しく梳かれ、アルフレートはゆっくりと目を閉じて眠った。
帰国する日の朝、ルドルフはアルフレートと共に京都市内を散策した。
長身の彼と、法衣姿のアルフレートは日本では珍しいらしく、擦れ違う通行人達の視線が自分達に向けられている事にアルフレートは気づいた。
「アルフレート、どうした?」
「先ほどから、通行人の視線を感じるのですが・・」
「外国人の姿は京都では珍しいからな。さてと、ヴァレリーに土産のひとつでも買ってやるか。」
ルドルフがアルフレートと共に入ったのは、櫛や簪を扱っている店だった。
「これは如何ですか?ヴァレリー様に似合うと思います。」
アルフレートがそう言って手に取ったのは、花の飾りがついた簪だった。
「お前も何か欲しい物があれば、言え。」
「ルドルフ様、ご冗談を・・」
アルフレートがそう言ってルドルフの方を見ると、彼は手に持っていた櫛をアルフレートの黒髪に翳した。
「似合うな。」
「ルドルフ様・・」
「何だ、気に入らないのか?」
「いいえ・・」
会計を済ませ、店から出ようとした二人を、突如激しい揺れが襲った。
「う・・」
揺れが収まり、アルフレートがゆっくりと目を開けると、そこには自分の隣に立っていた筈のルドルフの姿がなかった。
「ルドルフ様、ルドルフ様!?」
アルフレートが半狂乱になりながらルドルフの姿を探していると、自分の目の前に広がっている町の風景が先程とは違っている事に気づいた。
あの店にルドルフと共に入った時は昼だったのに、今町は宵闇と霧に包まれている。

(ここは・・)

あてもなくアルフレートが町を歩いていると、霧の向こうから人影が見えた。

「ルドルフ様?」

アルフレートが霧の中から人影に呼び掛けると、それはルドルフではなく、紅い目をした化け物だった。
恐怖で動けずにいるアルフレートに向かって、化け物は涎を垂らしながら突進してきた。

「血をよこせぇ!」

アルフレートが死を覚悟した時、彼の前で血飛沫が飛び、化け物が倒れた。

「ったく、油断も隙もありゃしねぇ。」

自分の前に立った男はそう言うと、ゆっくりとアルフレートの方を見た。

「おい、立てるか?」
「助けてくださって、有難うございます。」

新選組副長・土方歳三は、自分の前で蹲っている異人にそう声を掛けると、彼は自分に礼を言った。
歳三は、目の前に立っている珍妙な格好をした異人をじっと見ていると、彼は翡翠の双眸で自分を見つめて来た。
「あの、ルドルフ様をご存知ありませんか?」
「誰だ、それ?」
「わたくしの大切な方なのです。先ほど一緒に居たのですが、地震で逸れてしまって・・」
「詳しい話は屯所で聞こう。俺について来い。」
「は、はい・・」
このまま夜の町で異人を置き去りにしたら、また変な輩に彼が絡まれる可能性が高い。
それに、彼は何か訳ありのようだし、事情を屯所で聞いた方がいい―そう判断した歳三は、彼を屯所へと連れて行った。

(この人は、信用してもいいかもしれない・・)

アルフレートは歳三の後をついていきながら、ルドルフの身を案じた。

一方、新選組の屯所である西本願寺では、不機嫌なルドルフの様子を遠巻きに見ている数人の男達が居た。

「平助、お前が話しかけろよ。」
「そう言うなら、左之さんが話しかけてみろよ。」
「嫌だよ、面倒な事に巻き込まれるのは御免だぜ。」

(あいつらはコソコソと何を話しているんだ?)

ルドルフはイライラしながら男達を睨んでいると、その中の一人と目が合った。
「やべ、目が合った!」
「話しかけるチャンスだ、行け平助!」
「おい、左之さん・・」
左之助と新八に背中を勢いよく押され、平助は勢いよくルドルフの前に飛び出してしまった。
「ど、どうも・・」
「お前、何をさっきから見ている?」
「いやぁ~、異人さんを初めて間近で見たから、珍しくてつい・・」
「そうか。」
ルドルフはそう言って平助にそっぽを向いた。
「あれ、どうしたの?その人、誰?」
広間の入り口の方で声が聞こえたので、ルドルフがそちらの方を向くと、そこには癖のある栗色の髪をした男が、翡翠の双眸でルドルフを睨みつけていた。
「貴様は誰だ?」
「それはこっちが聞きたいね。それに君、自分が今どんな状況に置かれているのか解らないの?」
栗色の髪をした男がそうルドルフを挑発すると、ルドルフは彼を睨みつけた。
「何その目つき、気に入らないなぁ。」
栗色の髪の男―沖田総司はそう言うと、刀の鯉口へと手を伸ばした。
「総司、てめぇなにしていやがる!」
「土方さん、帰って来たんですか。後ろに立っている人、誰ですか?」
「屯所に帰る途中で拾って来たんだ。それよりも、お前ぇを睨みつけているその異人は誰だ?」
「さぁ。随分と生意気な態度を取っているので、今斬ろうと思っていたところです。」
総司がそう言ってルドルフの方を見ると、彼は歳三の背後に立っているアルフレートに駆け寄った。

「アルフレート!」
「ルドルフ様、ご無事だったのですね!」

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