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天上の愛 地上の恋 ギムナジウムパラレル二次創作小説:天使の箱庭

November 2, 2021
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画像はコチラからお借りしました。


「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。

作者・出版社様とは一切関係ありません。

二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。

「さぁアルフレート、ここが今日からお前が通う学校だ。」

両親を何者かに殺害され、遠縁の叔父に連れられてアルフレート=フェリックスがやって来たのは、まるで中世の城のような美しい建物だった。
叔父に聞けば、そこは由緒ある寄宿学校で、本来ならば貴族や富豪の子息だけが入学を許される場所で、成績優秀なアルフレートは特待生として特別に入学を許されたのだという。
「ここでしっかりと学んで来い。」
「あ・・」

建物の入り口の前で叔父はそう言うと、そのままアルフレートに背を向け、荷馬車で去っていってしまった。

(これから、どうしようかなぁ・・)

アルフレートが両手にトランクを抱えながら呆然としていると、不意に扉が開いて中から髪をお団子にしていかにも厳格そうな顔をした女性が出て来た。

「貴方が、アルフレート=フェリックスですね?」
「はい。あの・・貴方は?」
「わたくしはミリセント、この学校の教頭を務めるものです。わたくしについてきなさい。」

ミリセントは、銀縁眼鏡越しにアルフレートを見つめた後、やや早足で建物の中へと戻った。

アルフレートは、慌てて彼女の後を追った。

「貴方は大変優秀な生徒だと聞いています。しかし、我が校には優秀な生徒が沢山居ますし、品行方正な生徒もいます。ライバル達に負けないで勉学に励みなさい。」
「はい!」
「元気がいいこと。」
ミリセントはそう言って呆れ顔でアルフレートを見ると、学生寮へと向かった。
「ここは?」
「今日から貴方が生活する寮です。」
そこは、細部に渡るまで美しい装飾が施された、まるで宮殿のような場所だった。
「ここが、貴方の部屋です。」
ミリセントと共にアルフレートが部屋に入ると、そこには四台の天蓋付きのベッドが置かれていた。
「窓際のベッドが、貴方のベッドです。」
「は、はい・・」
アルフレートが窓際に近いベッドへと向かうと、そこには“アルフレート=フェリックス”という名前が彫られていた。
「荷物を置いたら、食堂にいらっしゃい。」
「はい・・」
アルフレートはトランクをベッドの傍に置いた後、ミリセントと共に食堂と入った。
そこには、生徒達が丁度昼食を楽しんでいた。
「皆さん、お食事の最中ですが、皆さんにお話があります。」
食事をしていた生徒達は、ミリセントの言葉を聞いた途端フォークとナイフを食器の横に置いた。
「今日から皆さんと一緒に学ぶことになった、アルフレート=フェリックス君です。」
「アルフレート=フェリックスです。どうか宜しくお願いいたします。」

アルフレートがそう言って生徒達に挨拶すると、パラパラと小さな拍手が返って来た。

少し離れたテーブルに座っていた少年が自分の事を見つめていることに、アルフレートは気づかずにいた。

「アルフレート、空いている席にお座りなさい。」
「は、はい・・」
アルフレートはそう言って空いているテーブルを探したが、少年達はアルフレートが近づくと席を詰め、彼を座らせないようにした。
「ここが空いているよ。」
アルフレートが困り果てていた時、奥のテーブルから澄んだ声が聞こえた。
彼が声のした方を見ると、そこには金髪碧眼の少年が二人座っており、彼らの傍には、栗毛の髪をした少年が一人座っていた。
「すいません、有難うございます。」
「君がアルフレートだね?僕はアルフレド。宜しくね。」
「こちらこそ、宜しくお願いいたします。」
「そんなに固くならなくてもいいよ、これから一緒にひとつ屋根の下で暮らす兄弟になるんだから。」
「は、はい・・」
アルフレドと名乗った少年は、そう言ってアルフレートに微笑むと、右手を差し出した。
アルフレートは、アルフレドの手を握った。
「アルフレートっていうんだね?イタリア語だとアルフレドと同じ名前だ!」
アルフレドの隣に座っていた栗毛の少年は、そう言ってアルフレートを見た。
「君は?」
「僕はロミオ、イタリアから来たんだ!宜しくね、アルフレート!」
「宜しく、ロミオ。」
「君、何処から来たの?」
「ミュンヘンから来たんだ。ロミオ、君はイタリアの何処から来たの?」
「ミラノからさ。アルフレドと一緒に来たんだ。」
「そうなんだ。ミラノって、どんな所なの?」
「とても綺麗な所さ。」
ロミオとアルフレートが互いの故郷の事を話していると、奥の席に座っていた金髪碧眼の少年とアルフレートの目が合った。
「君、名前は?」
「アルフレート=フェリックスです。貴方は?」
「わたしはルドルフだ。アルフレート、今夜7時にこの部屋に来い。」
ルドルフはそう言うと、アルフレートに一枚のメモを手渡した。
「アルフレート、初日からルドルフ様に呼ばれるなんて凄いや。」
「何が凄いの?」
「ルドルフ様は気難しくて、彼の部屋に呼ばれるのは、大変名誉な事なんだよ!」
「へぇ、そうなんだ・・」
「君が驚くのも仕方がないさ。だって君は、ここに来たばっかりだからね。」
アルフレドはそう言うと、紅茶を一口飲んだ。
「アルフレート、この学校は、君の目から見ると特殊な場所なのかもしれない。この先色々と大変な事があると思うけれど、困った事があったら僕達にいつでも言ってくれ。」
「有難う、アルフレド。」
昼食を終えたアルフレートが寮の部屋に入ると、そこにはロミオが居た。
「良かった、アルフレート。君と同じ部屋なんて、運がいいよ。」
「うん。僕、これから上手くやっていけるかな?」
「大丈夫、君には僕達がついているさ!」
その日の夜、指定された時刻にアルフレートがルドルフの部屋へと向かうと、そこは寮の中でも高貴な身分の子息にのみ与えられる特別室だった。
「ルドルフ様、アルフレートです。」
「入れ。」

美しい装飾が施されたドアをアルフレートがノックすると、ルドルフの声が中から聞こえた。

「失礼します。」
「そこへ座れ。」

素肌にガウンを纏っただけのルドルフは、ドアの近くに立ったまま動かないアルフレートを少し苛立った表情を浮かべながら見た。

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最終更新日  November 2, 2021 02:46:59 PM
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