1310665 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

JEWEL

全57件 (57件中 1-10件目)

1 2 3 4 5 6 >

完結済小説:白昼夢

2015.06.06
XML

「うわぁ、綺麗な空・・」

ハワイの宿泊先のホテルで、総司はそう言いながらバルコニーの青空に魅入っていた。

「そんなに珍しいか?空なんかどれも同じじゃねぇか。」
歳三がそう言って呆れた様子で彼を見た。
「違いますよ、全然。」
「そうか。腹減っただろう、何処かで飯食おうぜ。」
「そうですね。」
総司は歳三と共にホテルを出て、ビュッフェ形式のレストランで食事を取った。
「これからどうします?」
「どうするもなにも、一緒に暮らそうぜ。」
歳三はそう言うと、リボンがかかった箱を取り出した。
「これは?」
「お前が部屋で休んでいる間に免税店で買ってきたんだ。気に入るかどうかわからねぇが・・」
彼は箱を開けると、そこには有名宝飾店の指輪が入っていた。
「嵌めてください。」
歳三はゆっくりと、総司の左手薬指に指輪を嵌めた。
「ありがとうございます、大切にしますね。」
「あぁ・・」
総司の笑顔を見ていると、不意に歳三は過去の事を思い出した。
『なんですか、それ?』
『あぁ、これか?何でも西洋で男女が夫婦になる時は、これを互いの指に嵌めるんだと。』
『へぇ、流石洒落者の土方さんらしいや。』
病床にありながら、総司はそう言って歳三に笑顔を浮かべた。
彼の命はもう永くはない―解っていても、歳三は彼が死んでしまうという重い現実を受け止めきれずにいた。
『土方さん。』
歳三が俯いていた顔を上げると、総司の紫紺の瞳とぶつかった。
『いつか、また会える日まで泣かないでくださいね。』
『わかってるよ。』
その後、総司と別れ、歳三は単身蝦夷地へと向かった。
そこで彼は、戦って短い命を散らした。
「土方さん、どうしたんですか?」
歳三が我に返ると、怪訝そうにこちらを見つめている総司と目が合った。
「なんでもねぇよ。」
「土方さん、僕達が出逢ったことって、運命だったのかな?」
「さぁな。」
「だって土方さんと初めて会った時、何処か懐かしい気がしたんですよねぇ。」
「ふぅん、そうか。」
俺もだよ、と歳三は心の中で呟いた。
「総司、ずっと俺の傍にいろよ。」
「なんですか、そのクサイ台詞は。言われなくても傍に居てやりますよ。」
「ったく、お前ぇって奴は・・」
総司とともにハワイで休暇を過ごし、帰国した後、歳三は琴枝が新しい恋人を見つけたということを風の噂で聞いた。
「土方さん、どうしました?」
「なんでもねぇよ。それよりも、身体の調子はどうだ?」
帰国後、歳三は総司と一緒に住むことになった。
ここのところ体調を崩している総司は、数日後に手術を受けることになっている。
「大丈夫ですよ。土方さん、心配しないで待っていてくださいね。」
総司はそっと歳三の手を握った時、左手薬指に嵌められた指輪が光った。
「あぁ、待ってる。」

翌日、総司は手術を受け、それは成功に終わった。
歳三とともに彼は幸せな日々を送っている。

幕末の昔、病に引き裂かれた二人は今、共に死ぬまで生きようとしていた。

―FIN―






最終更新日  2015.06.07 21:07:31
コメント(0) | コメントを書く

新郎が新婦を置いて、見知らぬ青年と失踪したことにより、結婚式場は大混乱に陥った。
この事により一番の被害者である新婦は、控室に籠ったままずっと泣き続けて出て来なかった。

「全く、トシは一体何を考えているのかしら?」

新郎の姉・信子はそう言って新郎・歳三の事で夫に愚痴ると、彼は苦笑いを浮かべた。

「余程琴枝さんとの結婚は嫌だったんだろうな、きっと。」
「でも突然あの子と駆け落ちするだなんて酷過ぎない?」
「酷過ぎるのはわたし達だと思わないか、のぶ? 家の為に、トシに望まぬ結婚を強いるのは。」
「それもそうね・・」

(トシ、総司君と幸せにね。)

信子は結婚式に駆け落ちした弟の身を案じた。
その頃、総司と歳三は高速道路のサービスエリアでコーヒーを飲んでいた。

「これから何処に行きます?」
「そうだなぁ、この際だから新婚旅行に海外でも行くか?」
「え・・」
思いがけない歳三の言葉に、総司は目を丸くした。
「でも、パスポートや荷物はどうするんですか?」
「ああ、それなら車のトランクにあらかじめ積んでおいた。お前の分の荷物も入ってるぞ。」
「ええ~!」
総司の叫び声に、数人の男女が一斉に彼らの方を見た。
「でも、海外だとすぐに行ったことが解るんじゃないんですか?」
「別に海外に住むって訳じゃねぇんだから、いいだろ?」
歳三はそう言うと、総司に微笑んだ。
サービスエリアを出た2人は、空港へと向かった。
「琴枝、気分は落ち着いた?」
「落ちつける訳ないでしょう!」
漸く新婦控室から出て、ホテルの部屋へと入った琴枝は、母親に対して怒りをぶつけた。
「トシ、そんなにもわたしとの結婚が嫌だったんだ。それにしても突然あの子と駆け落ちするだなんて許さない・・」
琴枝はそう呟くと、歳三と総司への憎しみを滾らせた。
空港に着いて国際線の搭乗ゲートに入った総司は、どっと疲れが押し寄せて来て欠伸をした。
「疲れたか?」
「ええ。土方さん、何時の間に服着替えたんですか?」
純白のタキシードから、歳三は普段着へと着替えていた。
「目立つだろう、あの格好じゃぁ。」
「じゃぁ僕も着替えますね。」
総司は慌てて男子トイレで着替えを済ませ、歳三の元へと走った。
「さてと、常夏のリゾートへ出発だ。」
「はい。」
2人がホノルル行きの飛行機に乗り込んだ後、歳三の携帯が突如鳴り始めた。
(誰からだ?)
彼が液晶を見ると、そこには「琴枝」の表示が出ていた。
「お客様、携帯電話の電源はお切り下さい。」
「解った。」
歳三は携帯の電源を切った。
「もうっ、何で出ないのよ!」
琴枝はそう叫んでスマートフォンをベッドに投げると、シーツを頭から被って叫んだ。
「暫くそっとしておいてあげましょう。」
「そうだな・・」

部屋の中から娘の金切り声が聞こえ、琴枝の両親は静かに自分達の部屋へと入って行った。






最終更新日  2015.06.07 21:05:46
コメント(0) | コメントを書く

―お前ぇ、もうここに来ないって言ったんじゃねぇのか?

そう言うと男―歳三は総司を見た。

『もう、駄目かもしれない。』

―どういうことだ?

『だってあなたはもうすぐ、別の人のものになるから。』
総司の言葉を聞いた歳三の、琥珀色の双眸が大きく見開かれた。
―馬鹿、俺は誰のものにもなんねぇよ。愛しているのはお前ぇだけだ。
『でも、現実のあなたは違う。女性と結婚して僕を忘れようとしてるんだ。』
―それが、あいつの本心じゃなかったら?
歳三がそう言うと、総司は少したじろいだ。
―あいつが別の女と嫌々結婚しようとしてたら、お前ぇはそいつを諦められるのか?
『そ、それは・・』
歳三が琴枝と結婚する事は、もう決まった事だ。
どう総司が足掻こうが、無駄な事なのだ。
『あの人は、もう納得してるんだ!』
―だからって諦めるのか、そいつを!? 総司、お前ぇはそんな弱い奴じゃなかった筈だ!
歳三はそう叫んで総司の肩を掴んだ。
―俺が知ってる総司は、どんなに辛い事があっても逃げずにいた。たとえそれが、目を背けたいものであっても!
『目を背けたいもの・・?』
総司がそう言うと、歳三が目を伏せた。
―総司、現実から目を逸らして逃げるな。お前は強い筈だ。
彼は総司に微笑むと、そっと彼から離れた。
『ねぇ、待って!』
総司が必死に歳三の後を追おうとしたが、彼の姿はやがて闇の中へと消えていってしまった。
「久しぶりに見たな、あの夢・・」
ベッドから半身を起した総司は、そう言って目を擦りながらカレンダーを見た。
今日は歳三と琴枝の結婚式だった。
「おはよう、総司。何処か出掛けるの?」
「うん。現実から目を逸らしたくないから。」
総司は実家を飛び出すと、歳三と琴枝が結婚式を挙げる会場へと向かった。
一方純白のウェディングドレスを纏った琴枝は、嬉しそうに新婦控室で母親と話をしていた。
「おめでとう琴枝、幸せになってね。」
「ええ。ありがとう、お母様。」
「そろそろお時間です。」
教会のヴァージンロードを歩いて来る琴枝の美しい姿に、歳三は何も心が動かされなかった。
何故か自分の結婚式であるのに、未だに他人事であるかのような感覚がしてならなかった。
式は滞りなく行われ、教会を出た2人は、隣接した会場で披露宴を行うこととなった。
「今日は思い出に残る日にしましょうね。」
「ああ。」
(どうか、間に合って!)
総司は息を切らしながら、歳三と琴枝の結婚式が行われている高級ホテルへと急いでいた。
ホテルに着き、結婚披露宴が行われている宴会場の扉の前で彼は深呼吸すると、それを思い切り開け放った。
「土方さん!」
突然現れた謎の青年に、披露宴に招待されていた新郎新婦両親族や、友人達が目を点にしていた。
それに構わず、総司は高砂席へと走っていった。
「こんな結婚、やめてください!」
慌てたスタッフが総司を会場から追い出そうとしたが、無駄だった。
歳三は突然の事に暫く黙っていたが、暫くすると総司に微笑んで、こう言った。
「総司、待ってたぜ。」

唖然とする周囲を残して、歳三と総司はホテルを後にした。
人生最高の日となる筈だった琴枝は、人前で恥を掻き、人生最悪の日となってしまった。

「許さない、絶対に許さないんだから!」

彼女はそう叫ぶと、失神した。






最終更新日  2015.06.07 21:04:10
コメント(0) | コメントを書く

歳三は琴枝と彼女の両親と会食する事となった。
場所は琴枝が行きつけのイタリア料理店で、料理や接客は一流だった。

「ねぇトシ、新婚旅行は何処にする?」
「お前が行きたいところでいいぜ。」
「んもう、トシったら。」
琴枝がそう言って歳三の脇腹を小突いた。
「琴枝、そう土方君を困らせるんじゃないよ。彼にだって色々と都合があるのだからね。」
誠治が咄嗟に歳三に助け船を出すと、コーヒーを飲んだ。
「招待状はもう皆さんに送ったの?」
「ええ。後はあのチェリストに送るだけよ、お母様。」
“チェリスト”の言葉に、歳三はビクリと身を震わせた。
「チェリストって、あの沖田総司とかいう子の事かしら? 何でもウィーンでは知らぬ者は居ないとか。」
「ええ。彼には是非披露宴でお祝いのスピーチとチェロの生演奏をして欲しいと思っているのよ。」
琴枝の言葉の端々に、総司への悪意が滲み出ていることが歳三には感じられた。
彼女は人生で一番幸せな瞬間を、総司に見せつける為に彼を結婚式に呼ぼうとしているのだ。
歳三が未だに総司に未練があることを知りながら。
「琴枝、後で話がある。」
両親と連れ立ってレストランを出た琴枝に歳三がそう話しかけると、彼女は静かに頷いた。
「じゃぁ、わたしが指定する場所に来て。」
「解った・・」
歳三は彼女と別れて車に乗り込み、エンジンを唸らせるとレストランの駐車場から出て行った。
一方、総司は実家で姉夫婦と楽しく話していた。
「総司、もう身体の方は大丈夫なの?」
「うん。腎臓の状態は良くなってきてるって。」
「そう・・それは良かったわね。」
みつがそう言った時、玄関のチャイムが鳴った。
「誰かしら?」
「僕が出るよ。」
総司が玄関へと向かい、ドアを開けると、そこには琴枝が立っていた。
「お久しぶりね、沖田さん。お身体の具合はもうよろしいの?」
「え、ええ・・」
一体自分に何の用だろうと思いながら総司が身構えていると、彼女はバッグの中から何かを渡した。
「これ、結婚式の招待状よ。是非あなたにもトシとわたしの門出を祝っていただきたいの。」
琴枝の言葉に、総司は全身を殴られるようなショックを受けた。
「そう・・ですか・・」
「用はもう済んだから。」
琴枝は総司の反応を見てくるりと彼に背を向けると、タクシーに乗り込んでいった。
「総司、どうしたの?」
蒼褪めた顔で玄関から戻ってきた総司を見て、みつは何かあったのだと確信した。
「さっき、歳三兄ちゃん・・土方さんの婚約者が来た。」
「そう。部屋で休んでいなさい。」
「うん・・」
(歳三兄ちゃん、あの人と結婚するんだ。)
歳三と琴枝の結婚は、もう決まったことなのだ。
静かに自分が身をひけばいい―頭ではそう解っていても、心が痛かった。
部屋に入った総司はベッドに入り、頭から布団を被ると涙を流した。
今すぐ歳三に逢いたい―そう思いながらも彼が琴枝のものになるという事実を受け止めなければという葛藤に、総司は苦しんだ。
拭っても拭っても、涙は絶え間なく流れ出てきて、終いには意識を失った彼はゆっくりと目を閉じた。

―司・・総司!

遠くから声が聞こえ、総司が目を開けると、そこには夢に出てきたあの男が立っていた。






最終更新日  2015.06.07 21:02:16
コメント(0) | コメントを書く

伊豆沖の豪華客船で起きたテロ事件から数ヶ月が経ち、歳三は琴枝とともに式場の下見をしていた。

「やっぱりいいわね。」

琴枝はそう言うと、歳三の腕に自らの腕を絡めた。

「ああ・・」

そう答えた歳三の目には、生気が宿っていなかった。
あれから―事件後総司と別れてから、歳三は彼の事しか考えられなくなっていた。

だが、琴枝との結婚はもう決まったことだ。
今更逃げることは出来ない。
琴枝との結婚は、歳三だけのものではないのだ。
土方財閥と、琴枝の実家である西野財閥との提携が、彼らの結婚で結ばれるのだ。
愛のない政略結婚―土方家という財閥の御曹司として生を享けたその瞬間から、歳三の人生は財閥のものなのだ。
財閥総帥として土方家の頭として君臨するには、個人の事情を優先させてはならない。
次期財閥総帥としての最優先事項は、西野財閥令嬢である琴枝と結婚し、跡取りである男児をもうけること。
土方家の男達―歳三の父・義醇(よしあつ)が母・黛とそうしたように、歳三もその“伝統”に従わなければならない。
琴枝との結婚は土方家にとって今後の運命を左右するものだ。
頭では解っているつもりなのだが、歳三はどうしても琴枝を心から愛おしいと思うことが一度もなかった。
(子どもさえ出来りゃぁ、後はどうにでもなる。今は義務を果たさないと。)
「どうしたの、トシ? 顔色悪いわよ?」
我に返ると、琴枝が怪訝そうな顔をして自分を見つめていた。
「少し外の空気を吸ってくる。」
歳三はそう言うと、会場の外から出て溜息を吐いた。
(一体何してるんだ、俺は・・)
「総司、もう体調はいいのか?」
「うん。一君、迷惑掛けてばかりでごめんね。」
一方、総司は成田空港の出発ゲートで一の見送りに来ていた。
「総司、俺はお前の力になりたい。たとえ地の果てにいようが、お前の為ならすぐに駆けつける。」
「ありがとう。じゃあ、気をつけて。」
「ああ。」
総司と一は恋人としての最後のキスと抱擁を交わすと、それぞれの道を歩み始めた。
(さようなら、一君。)
次第に遠くなる一の背中を、総司は静かに見送りながら、涙を堪えた。
空港を出てタクシーに乗っていると、上着の胸ポケットに入れた携帯が突然鳴り、慌てて総司は通話ボタンを押した。
「もしもし、どなた?」
『・・総司。』
「土方さん、どうしたんですか?」
『琴枝との結婚を止めてくれ。』
「え?」
歳三が発した言葉に、総司は驚くしかなかった。
「何言ってるんですか、土方さん? マリッジブルーにでもなったんですか?」
『はは、そうかもしれねぇな。じゃぁな。』
総司との通話を終えた歳三は、携帯を閉じた。
(総司のことは忘れろ、歳三。これからあの女と義務を果たすんだ・・土方家の“伝統”を守る為に。)
気持ちの整理をつける為、歳三は煙草を一服吸った後、琴枝が待つ式場の中へと戻った。
「歳三君、久しぶりだね。」
「お久しぶりです、西野さん。」
「他人行儀な呼び方は止してくれ。これから義理の父子になるというのに。」
そう言って琴枝の父・誠治は歳三の肩を叩いた。
「あはは、そうですね・・」

歳三は笑おうとしたが、いつものように作り笑いが出来ないでいる自分に気づいた。






最終更新日  2015.06.07 21:01:01
コメント(0) | コメントを書く

波音が遠くから聞こえた。

「ん・・」

総司が目を開けると、そこには歳三が心配そうに彼を見つめていた。

「大丈夫か?」
パチパチと薪が爆ぜる音がして、火の温もりが洞窟内を満たした。
「あの、ここは?」
「船が沈没した後、何処かの島に漂流したらしい。今は身体を温めることだけを考えろ。」
歳三はそう言うと、水を吸って重くなったジャケットを脱ぎ捨てた。
「あの・・」
「脱がねぇのか? 男同士なんだから恥ずかしがる必要はねぇだろう。」
「そうですけど・・」
男同士だし、今更歳三の前で裸になっても羞恥を感じない筈なのだが、何故か総司はドレスを脱ぎたくなかった。
「ったく、仕方ねぇな・・」
歳三は舌打ちすると、総司のドレスの背中に付いてあるボタンを外し始めた。
あっという間もなく、地面に瑠璃色のドレスが乾いた音を立てて落ちた。
「こっちに来い。」
「はい・・」
薪の傍で暖を取りながら、総司は歳三の横顔を見た。
怜悧な光を湛えた琥珀色の双眸は、光を弾いて橙色に輝いていた。
「どうした、寒いか?」
「ええ。いつ助けが来るんでしょうね?」
「携帯は通じた。それに周囲を見渡したら、集落みたいなところがあった。そう時間はかからねぇだろう。」
「そうですか・・」
「今は余計な事を考えずに眠れ。」
歳三の言われるがままに、総司は彼の腕の中で眠りに落ちた。
“土方さん。”
また総司は、あの夢を見ていた。
幕末の、幸せだった頃の夢。
―また来やがったのか、総司。もう来るんじゃねぇと言っただろう?
“あなたに、お別れを言いに来たんです。”
総司はそう言うと、男の手をそっと握った。
“今まで僕を支えてくれてありがとう。これからは前を向いて歩いてゆきます。”
総司の言葉を聞いた男は微笑んだ。
―その言葉が、聞きたかったんだ。
男の琥珀色の双眸が穏やかな光を放ったと同時に、部屋の風景が徐々に霞んでいった。
遠くからサイレンの唸り声を聞き、総司は目を開けた。
「助けが来たぜ、総司。」
「そのようですね。」
総司は乾いたドレスを纏い、洞窟の外へと出ようとした。
その時、歳三が脂汗を流しながら苦しそうに喘いでいるのを見た。
「歳三兄ちゃ・・土方さん、どうしたんですか?」
「総司、早く行け!」
「でも・・」
「行け! 俺の命を助けたいなら!」
総司はドレスの裾を摘みながら、海岸線へと走って行った。
「人が居るぞ!」
救急隊員の声が聞こえ、総司は大きく彼らに手を振った。
それから、救急隊員は腹部に裂傷を負った歳三を洞窟内で発見し、病院へと搬送され、一命を取り留めた。
「土方さん、良かった・・」
「総司・・」
歳三がゆっくりと目を開けると、そこには歓喜の涙を流す総司の姿があった。
「心配かけて、すまなかったな。」
「いいえ、いいんです。昔に比べれば、僕少し逞しくなりましたから!」
きょとんとする歳三を笑いながら、総司は彼の頬にキスした。
―総司、いつも心配掛けさせやがって。
“土方さんったら、また怒ってばかり。”
―お前が怒らせてんだろうが!
“大丈夫、きっと生まれ変わったらあなたより逞しくなりますからね。”
―寝ぼけた事言ってねぇでさっさと寝ろ!






最終更新日  2015.06.07 20:59:20
コメント(0) | コメントを書く

「何だ!?」
「一体、何があったの!?」

突然響いた爆発音に、客達は一斉にどよめいた。

「総司・・」
「どうして・・そんな・・」
歳三が隣の総司を見ると、彼は蒼褪めていた。
「どうしたんだ、総司? 一体何があったんだ?」
歳三が総司を問い詰めようとした時、携帯が鳴った。
『土方さん、船尾で爆発が起きた! すぐに乗客の避難を!』
電話口から、切迫した平助の声が聞こえた。
「爆発か・・もしかしてあいつが・・」
歳三が八郎の居る場所へと目を向けると、そこには何かの箱を持っている彼がほくそ笑んでいた。
(あいつ・・)
「トシ、この子と何をしてるの? 早く逃げましょう。」
琴枝はそう言って歳三の腕を掴むと、総司から彼を引き離した。
「琴枝、離せ! 総司が・・」
「あの子のことだったらどうでもいいでしょう? あの子はもうあなたとは関係が無いのよ!」
「俺は、総司を愛している。」
歳三は琴枝の腕を振り払うと、乗客達への避難を始めた。
「八郎さん、どうしてこんなことを?」
「革命には血が必要だ。揺るぎなき大義の為にね。」
八郎は総司を撫でながら、彼に微笑んだ。
「大義の為? 何の罪がない人を殺そうとするのが革命なの? こんなのただの虐殺じゃない!」
「黙れ!」
総司は八郎に頬を打たれ、倒れ込んだ。
「君とは解り合えたと思っていたのに・・それは間違いだったようだ。」
八郎は拳銃を取り出し、その銃口を総司に向けた。
彼が引き金を引こうとした時、銃声が空気を引き裂いた。
まるで映画のスローモーションのように、胸から血を流した八郎がゆっくりと床に倒れ込んでゆく。
数発銃声が響き、彼の腹部や両膝から血が噴き出した。
「八郎さん、しっかりして!」
ドレスの裾を摘み、総司は床に倒れたまま動かない八郎の身体を揺さ振った。
「真理亜・・愛してる・・」
八郎は荒い息を吐きながら、総司の頬を撫でてそう言うと、ゆっくりと目を閉じた。
「八郎さん・・?」
「伊庭の死亡を確認した。」
歳三はそう言って銃を下ろすと、呆然としている総司の方へと向かった。
「総司。」
「歳三兄ちゃん・・」
総司は呆然と八郎の遺体を見つめた後、歳三を見た。
「行こう、ここは危な・・」
歳三之手を振り払い、総司は八郎の遺体に取り縋った。
「ねぇ八郎さん、起きてよ!」
「もう死んでる。総司、俺と一緒に・・」
歳三が総司を八郎の遺体から引き離そうとしたとき、船が激しい揺れに襲われた。
「総司、そこから離れろ!」
「でも・・」
「死にてぇのか、馬鹿!」
歳三は総司に怒鳴ると、彼の手を掴んで避難ボートへと飛び乗ろうとした。
「しっかり掴まってろよ!」
「はい!」
だがその時、再び激しい揺れが船を襲い、甲板に亀裂が走った。
「土方さん!」
「トシ~!」

平助と近藤は、燃え盛る豪華客船が沈みゆくのを、ただ見ているしかなかった。






最終更新日  2015.06.07 20:58:21
コメント(0) | コメントを書く

「八郎、総司はお前の別荘に居るんだな?」

歳三はそう言って八郎を睨みつけた。

「そんなに怖い顔で睨まなくてもいいじゃないか、歳。」
優雅に椅子に腰を下ろしながら、八郎はウェイトレスにコーヒーを注文した。
「歳、単刀直入に言うわ。あの子を返して欲しければ、わたしと結婚なさい。」
「何馬鹿な事を言ってやがる! そんな事出来るわけ・・」
「出来る訳がないって言いたいの? でもねトシ、もうわたし達は婚約したのよ。それを忘れた訳じゃないわよね?」
琴枝はそう言って歳三に左手薬指を翳すと、そこには婚約指輪が光っていた。
「婚約パーティーは伊豆沖のワンナイトクルーズよ。あの豪華客船リストリア号で夜7時に開かれるわ。伊庭さんも来て下さるわよね?」
「ええ、是非。“妻”と出席するよ。」
八郎は琴枝に目配せすると、そう言って笑った。
その視線で、歳三は彼らが手を組んでいることに気づいた。
「お前ら、グルだったのか。」
「そうよ。トシ、婚約パーティー楽しみね。」
琴枝はそう言って歳三に微笑んだ。
(伊庭さん、遅いな・・)
八郎が東京で歳三と会っている中、伊豆の別荘で総司はバルコニーから海を眺めていた。
「総司様、そろそろ中に入りませんと。お風邪を召されますよ。」
「はい・・」
総司はそう言うと、椅子から立ち上がった。
鎮静剤を打たれた影響で暫く歩くことができなかったが、最近では歩けるようになり、暇さえあれば別荘の周囲を散策する日々を送っていた。
「今週末、リストリア号でパーティーがあるので、御出席するようにと旦那様が・・」
「解った。」
この前別荘で開かれたパーティーで疲れてしまったので、総司は余りああいう場には出たくはなかったが、一応八郎の“妻”として、社交場に出なければと思い、パーティーに出席することにした。
「総司、支度は出来たかい?」
「はい・・」
身支度を整えた総司は、ドレスの裾を摘んで部屋から出てきた。
白いタキシードを着た八郎は、彼のドレスアップした姿を見て息を呑んだ。
今夜の総司は、瑠璃色のドレスと黒絹の長手袋を着け、薄茶の長い髪は一流の美容師によって美しくセットされ、頭上にはダイヤのティアラが輝いていた。
「やはり君にはルビーが似合うね。」
八郎はそう言うと、総司の両耳を飾るルビーのピアスに触れた。
「さてと、もう行こうか?」
「はい・・」
これから最愛の人との婚約を発表する華やかなパーティーだというのに、歳三は始終不機嫌な表情を浮かべていた。
「そんな顔しないでよ、トシ。大丈夫、伊庭さんは約束を守る方よ。」
アイボリーのドレスを纏った琴枝が、そう言って歳三に向かって微笑んだ。
「伊庭様だわ・・」
「相変わらず素敵だこと・・」
「隣にいる方はどなたかしら?」
歳三と琴枝が顔を上げた先には、八郎にエスコートされた総司の姿があった。
(総司・・)
(歳三兄ちゃん・・)
見つめ合った総司と歳三は、互いに言葉を交わせないままパーティーが始まった。
「来て下さったわね、伊庭さん。あの子は何処に?」
「総司なら、君の婚約者と話をしているよ。」
「そう・・まだあの子に未練があるのね、トシは・・」
そう言った琴枝の目が鋭く光った。
「あの人と婚約したんですね、おめでとうございます。」
「総司、お前はこれから伊庭と暮らすつもりなのか?」
「そうです。あの人は僕のことを愛してくれますし。あなたとは全然違うんです。」

総司はそう言って笑うと、八郎に向かって手を振った。
その時、船尾から爆発音が聞こえた。






最終更新日  2015.06.07 20:51:12
コメント(0) | コメントを書く

「いや、何するの、止めて!」

八郎から逃げようと、彼の腕の中で暴れた総司だったが、彼はビクともしなかった。
結局八郎に寝室に連れ込まれ、総司は彼に組み敷かれた。

「暴れないで。」
八郎は帯紐を解くと、総司の両足を割り開いた。
「いやぁ・・」
八郎の指先が、総司の蕾を激しく掻きまわし、そこから甘い蜜が滴り落ちてシーツを濡らした。
「君は淫らだね。嫌だ嫌だと言いながら感じてるじゃないか。」
「お願い、離して・・」
「何を今更。」
八郎はそう言うと、総司の上に覆いかぶさった。
(誰か、助けて・・)
八郎は総司が全く抵抗しなくなったことに興ざめし、彼から離れた。
「もっと泣き喚いてくれたら、苛め甲斐があるのに。」
「え?」
「手荒な真似をして済まなかったね。」
八郎は総司の乱れた振袖を整えると、彼を横抱きにして車椅子に座らせた。
「旦那様、お客様が・・」
「解った、すぐ行く。」
総司を部屋まで送り届けると、八郎は客の所へと向かった。
「久しぶりね。」
玄関ホールに立っていたのは、琴枝だった。
「おやおや、わざわざこんな田舎まで来るとは、君も酔狂だな。」
「あら、いいじゃない。それよりも、あの子はどうしてるの?」
琴枝はそう言うと、八郎を見た。
「手荒な真似はしていないよ。」
「つまらないわね。黒社会のボスであるあなたが、あの子に対して乱暴な事をしないなんて。」
琴枝は八郎の答えに不満らしく、美しい顔を思い切り顰めた。
「君はどんなことを望んでいるんだい? わたしはあの子を“妻”としてこの別荘に迎えたんだ。」
「“妻”ね。まぁいいわ。あたしとトシの間にあの子が入って来ないと思うと、嬉しくて仕方がないもの。でもあの子を無傷のままトシの元に帰さないでよね。それじゃ。」
琴枝は美容室で美しくセットされた巻き髪を揺らしながら、別荘から出て行った。
「・・気が強い女は嫌いだ。」
八郎はそう言いながら、冷め始めた紅茶を一口飲んだ。
八郎からの連絡が途絶えて、もう2週間近く経った。
(一体あいつは何をしてるんだ!)
焦ってはいけないと思いながらも、歳三は連絡を寄越さない八郎に対する苛立ちを募らせていった。
「トシ、そんな難しい顔をしてどうしたの?」
背後から肩を叩かれ、仏頂面のまま歳三が振りかえると、そこには琴枝が立っていた。
「なんだ、今忙しいんだ。お前に構ってる暇は・・」
「あたし、あの子の居場所知ってるわよ。」
琴枝はそう言って歳三を見ると、彼は驚いて目を見開いた。
「教えろ、総司は何処に居る?」
「そんなに急かさなくても、ちゃんと教えるわよ。但し、あたしが出した条件をトシが呑んでくれたら、だけど。」
「条件だと?」
「ええ。こんな所じゃなんだから、食事でもして話さない?」
琴枝はそう言うと、にっこりと歳三に微笑んだ。
「・・解った。」
彼女のペースに呑まれて堪るものか―歳三は唇を噛み締め、琴枝とともに警察署から出て行った。
「まだ頼まねぇのか?」
「ええ、ちょっと人を待ってるの。あら、来たわ。」

琴枝がそう言って立ち上がり、八郎に手を振った。






最終更新日  2015.06.07 20:49:44
コメント(0) | コメントを書く

窓の外を、洋装姿の男が見つめていた。

―総司、この景色をお前にも見せたかったよ。

彼はそう言うと、溜息を吐いた。

―近藤さんの次に、お前まで・・俺は何時までこんな思いを抱いて生きればいいんだ? 教えてくれよ総司・・

前に夢で見た男の背中は、広くて逞しいものだった。
だが、窓の外を見ながら死者達に呟く男の背中は、哀愁に満ちていた。
寝食をともにし、深い絆で結ばれていた仲間達が次々と死んでゆき、ついに最愛の人までも失い、男は絶望に打ちひしがれていた。
―いつかお前達の元に行くからな。それまで待ってろよ。
男は寂しい笑みを浮かべた。
総司は彼を抱き締めたかったが、そこで夢から覚めた。
「ん・・」
穏やかな朝日がカーテンの隙間から射し込み、総司はゆっくりと目を開けた。
「総司様、朝食の御用意が出来ました。」
「解った・・」
ベッドから立ち上がろうとした総司だったが、足元がふらついて歩くどころから上手く立てなかった。
「総司様!」
使用人が血相を変えて部屋へと入っていき、総司を抱き起こした。
「さぁ、こちらへ。」
「ごめんなさい・・」
「いいえ。」
総司は車椅子に乗り、八郎が待っているダイニングへと向かった。
そこには一流のシェフで作られたサンドイッチやスクランブルエッグが並んでいた。
「おはよう、昨夜は良く眠れたかい?」
「はい・・」
「そう、良かった。」
八郎はそう言うと、総司に微笑んだ。
昨夜の告白を聞いた総司は、八郎が根っからの悪人ではないことに気づいた。
「あの、ひとつお聞きしたいんですけれど・・」
「なんだい?」
「土方さんとは一体どんな関係なんですか?」
八郎は総司の言葉を聞き、一瞬顔をこわばらせたが、すぐに笑顔が戻った。
「歳とは昔からのくされ縁でね。たまたま学校が同じだったんだ。歳は金持ちのお坊ちゃんでありながらも、周りの子とは全然違った。親や金の力を振りかざしたり、自分よりも弱い者は決していじめたりはしなかった。」
「そうですか・・」
「少年院でも同じ部屋で過ごした。だがわたしが少年院を出て歳と再会した時、彼は刑事になっていた。」
八郎はそう言って言葉を切ると、コーヒーを一口飲んだ。
「わたしは彼に素性を隠して近づき、彼も自分が刑事である事を隠して密会した。いつかは刺し違える時が来ると思って。唯一の誤算は、歳に君が居たことだ。」
八郎は口端を歪めて笑うと、椅子から立ち上がり総司の髪を撫でた。
「君を人質に取れば、歳は身動きが取れなくなる。鬼のように恐れられ、策士で相手に隙を見せない彼の弱みを握ったわたしが君を手に入れたと彼に言えば、どうなるかな?」
「なに・・言ってるんですか?」
総司は目の前の男が恐ろしくなった。
昨夜の告白で一瞬気を許してしまったことを後悔した。
「わたしはね、ずっと君の事を知っていたんだ。だから君をここに連れて来た。」
八郎はそう言うと、総司の唇を塞いだ。
「君はここで名実ともに、わたしの“妻”になって貰う。」
「それ、どういう意味・・」
「言葉通りの意味だよ。」
八郎は使用人に下がるよう命令し、総司と2人きりになった途端、激しく彼の唇を貪り始めた。
「いや・・やめて!」
「歳に対して操立てをしているのかい?」

八郎はそう言うと、総司の身体を軽々と持ち上げた。






最終更新日  2015.06.07 20:47:37
コメント(0) | コメントを書く

全57件 (57件中 1-10件目)

1 2 3 4 5 6 >

PR

カレンダー

プロフィール


千菊丸2151

お気に入りブログ

卓球ノースアメリカ… New! friendly0205さん

『ラズーン』第六部… New! segakiyuiさん

騎士竜戦隊リュウソ… New! みつき2733さん

07話 【Captured … New! 北摂かやさん

たいだ New! ruka126053さん

バックナンバー

日記/記事の投稿

コメント新着

千菊丸2151@ Re[1]:蒼き炎 -60-(12/06) クレオパトラ22世さんへ この作品の時…
クレオパトラ22世@ Re:蒼き炎 -60-(12/06) 今フランス、ナポレオンの少し後の時代の…
千菊丸2151@ Re[1]:蒼―lovers―玉 240(12/26) 風とケーナさんへ ジゼルから贈られた薔…
風とケーナ@ Re:蒼―lovers―玉 240(12/26) 千菊丸様、こんばんは♪ いつも本当にあり…

サイド自由欄

ランキングに参加しております、気が向いたらバナーをクリックしてくださいませ。

PVアクセスランキング にほんブログ村

キーワードサーチ

▼キーワード検索

フリーページ

カテゴリ

ドラマ・映画

(103)

日記

(197)

グルメ

(502)

読書記録

(1422)

大人の発達障害

(11)

連載小説:Ti Amo

(115)

連載小説:VALENTI

(141)

連載小説:茨の家

(40)

連載小説:翠の光

(31)

連載小説:双つの鏡

(174)

連載小説:鬼と胡蝶

(15)

完結済小説:炎の月

(160)

完結済小説:桜人

(70)

完結済小説:白昼夢

(57)

完結済小説:月光花

(401)

完結済小説:暁の鳳凰

(84)

完結済小説:金襴の蝶

(68)

完結済小説:金魚花火

(170)

完結済小説:狼と少年

(46)

完結済小説:翡翠の君

(56)

完結済小説:胡蝶の唄

(40)

小説のこと(短編小説etc)

(195)

連載小説:茨~Rose~姫

(85)

完結済小説:琥珀の血脈

(137)

完結済小説:螺旋の果て

(246)

完結済小説:紅き月の標

(221)

完結済小説:黒衣の貴婦人

(103)

完結済小説:lunatic tears

(290)

完結済小説:わたしの彼は・・

(73)

連載小説:蒼き炎(ほむら)

(60)

連載小説:蒼き天使の子守唄

(40)

連載小説:麗しき狼たちの夜

(221)

完結済小説:金の狼 紅の天使

(91)

完結済小説:孤高の皇子と歌姫

(154)

完結済小説:愛の欠片を探して

(140)

完結済小説:最後のひとしずく

(46)

朝ドラ風連載小説「浜菊の如く」

(2)

連載小説:Black Bird~慟哭~

(6)

連載小説:蒼の騎士 紫紺の姫君

(42)

完結済小説:金の鐘を鳴らして

(35)

連載小説:紅蓮の涙~鬼姫物語~

(151)

連載小説:狼たちの歌 淡き蝶の夢

(13)

完結済小説:宿命の皇子 暁の紋章

(262)

連載小説「女王達の輪舞曲<ロンド>」

(3)

完結済小説:玻璃(はり)の中で

(95)

完結済小説:美しい二人~修羅の枷~

(64)

完結済小説:碧き炎(ほむら)を抱いて

(125)

連載小説:皇女、その名はアレクサンドラ

(63)

完結済小説:蒼―lovers―玉(サファイア)

(300)

完結済小説:白銀之華(しのがねのはな)

(202)

完結済小説:薔薇と十字架~2人の天使~

(135)

完結済小説:儚き世界の調べ~幼狐の末裔~

(172)

二次創作小説:天上の愛 地上の恋「時の螺旋」

(7)

二次小説:進撃の巨人 腐向け小説「一輪花」

(4)

二次創作小説:天上の愛 地上の恋 「蒼き翼」

(11)

二次創作小説:黒執事×薔薇王中世パラレル「薔薇と駒鳥」

(27)

二次創作小説:火宵の月 幕末パラレル「想いを繋ぐ紅玉」

(8)

二次創作小説:火宵の月 韓流時代劇ファンタジーパラレル「華夜」

(7)

二次創作小説:薔薇王韓流時代劇パラレル「白い華、紅い月」

(8)

二次創作小説:火宵の月オメガバースパラレル「その花の名は」

(5)

連載小説:二人の皇太子~アメジストとエメラルド~

(6)

Copyright (c) 1997-2019 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.