1283083 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

JEWEL

全137件 (137件中 1-10件目)

1 2 3 4 5 6 ... 14 >

完結済小説:琥珀の血脈

2015年04月24日
XML
オーロラ一座のテントは、今夜の公演に向けての準備で、団員たちは忙しく働いていた。

「お前ら、もっとキビキビ動け!」
「カイル、久しぶりだね。」
「リン、久しぶりだな。元気そうでよかった。」
カイルはそう言うと、凛に向かって微笑んだ。
「そうか、お父さんの所で暮らすことになったのか。じゃぁ俺達ともお別れだな。」
「うん。寂しいけれど、またカイルたちと会えるよね?」
「ああ。そうだ、お前に渡したい物があるんだ。」
カイルはそう言うと、ポケットの中から指輪を取り出した。
「安物の指輪だけれど、俺からのプレゼントだ。」
「有難う、大事にするね。」
「お父さんと仲良く暮らせよ。」
カイルとテントの前で別れた凛は、歳三と共にリティアへと戻った。
「お父さん、僕ちゃんとお祖父様に挨拶できるかなぁ?」
「大丈夫だ。」
カイゼル公爵邸に入った凛は、祖父の書斎のドアをノックした。
「入れ。」
「失礼いたします、お祖父様。」
「お前がリンか・・あいつと同じ顔をしているな。」
カイゼルはそう言うと、凛の頬を撫でた。
「わたしが意地を張った所為で、お前から母親を奪ってしまったな。お前には、悔やみきれんことをした・・」
「僕は一度も、あなたを恨んだことなどありません。だから顔を上げてください、お祖父様。」

その日の夜、カイゼル公爵家では凛を歓迎するパーティーが開かれた。

「リン、これからはずっと一緒に暮らせるわね。」
「ええ。アンジュ様、改めて宜しくお願いいたします。」
「こちらこそ、宜しくね。あなたとわたしは従兄妹同志なのだから敬語は不要よ。」
「はい。」
アンジュと凛が楽しそうに話している姿を見ながら、歳三はシャンパンを一口飲んだ。
「これから賑やかになりそうね、お兄様。」
「ああ。」
「リンは本当に、チヒロ姉様にそっくりね。」

凛がカイゼル公爵家で暮らし始めてから、1年が経った。
彼は歳三と共に、歳三の母の故郷である日本へと向かうことになった。

「リン、気を付けて行って来てね。」
「はい、叔母様。」
「じゃぁ、行ってくる。」

旅立ちの日の朝、車に乗り込む歳三と凛を玄関ホールで見送ったエミリーは、彼らが乗った車が見えなくなるまで手を振った。

「お父さん、日本ってどんな所かな?」
「さぁな。俺は日本には一度も行った事はないが、きっと楽しい所だろう。」

歳三はそう言うと、紫紺の瞳を煌めかせた。


~完~

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村






最終更新日  2015年06月17日 14時30分32秒
コメント(4) | コメントを書く
2015年04月23日
「そなた、孤児院の火事は知らぬと先ほどわたしに話していたことは嘘だったのか?」
「そ、それは・・」
トムはそう言うと、皇帝から目を逸らした。
「陛下、聖マリア孤児院を男達に命じて放火していたのは、あなたの隣に居る少年です。その少年は、貧しく卑しい境遇から這い上がる為にあなた様を騙し、偽りの身分を手に入れたのです!」
「僕はただ、貴族になりたかっただけだ! それを望むことが、何かの罪になるのか?」
「貴族になりたいと願うお前の気持ちは罪にはならない。だが、お前は凛の家族と身分を奪い取った。他人の物を盗むのは、れっきとした犯罪だ!」
アレックスの言葉を聞いたトムは、大理石の床に蹲った。
「陛下、許してください、僕は・・」
「連れて行け。」
皇帝は、冷たい目でトムを睨んだ後、彼の胸元につけているブローチを乱暴に剥ぎ取った。
「よくもわたしを騙してくれたな、その罪は重いと思え。」
「嫌だ、離せ~!」

近衛隊に連行されていくトムの姿を、エリザベートを含む貴族達は冷ややかな目で見つめていた。


「エリザベート、そなたを一瞬でも疑ってしまったことを恥じてしまったわたしを許してくれ。」
「陛下、お顔を上げてください。」
エリザベートは凛とともに皇帝の前に立った。
「皇帝陛下、お初にお目にかかります、リンと申します。」
「そなたが、マリアの子。」
皇帝はそう言うと、凛を慈愛に満ちた目で見つめた。
「リンよ、そなたは今何を望む?」
「僕の望みは、実の父と会うことです。それ以外、何も望みません。」
「そうか。」
歳三が皇帝の元へと向かうと、そこには自分と同じ紫の瞳をした少年が立っていた。
「トシゾウ、そなたの子だ、抱き締めてやれ。」
「凛・・」
「お父さん!」
こうして凛と歳三は、16年もの時を経て再会を果たした。
「会いたかった、ずっと・・」
「俺もだ、凛。」
歳三はそう言うと、涙を流した。
「凛、お前はこれからどうしたいんだ?」
「僕はお父さんと一緒に暮らしたいです。お父さんは、どうしたいのですか?」
「俺はお前と同じ気持ちだ。」

歳三はそっと凛の手を握ると、彼に優しく微笑んだ。

舞踏会から一週間が過ぎた頃、歳三と凛はウロボロス市内の教会に来ていた。

「お母さん、お父さんを連れてきたよ。」

母・千尋の墓の前で凛はそう言うと、薔薇の花束を墓の前に供えた。
千尋が死に、父を捜すために長い旅をしてきたが、その旅はもうすぐ終わりを告げる。
「千尋、凛を生んでくれて有難う。お前に会えなかったのは辛かったが、これから凛と仲良く暮らすから、天国から見守ってくれ。」
歳三は千尋の墓にそう語りかけ、凛の左手薬指に嵌められた千尋の指輪をそっと撫でた。
「もう行きましょうか?」
「ああ、わかった・・」

千尋の墓参りをした二人は、ある場所へと向かった。


にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村






最終更新日  2015年12月11日 16時23分37秒
コメント(4) | コメントを書く
2015年04月22日
「エリザベートはまだなのか?」
「はい、皇妃様のお姿はまだ見ておりません。」
「舞踏会を開くと言い出した癖に、遅れるとはどういうつもりだ。」
「陛下、女性の身支度に時間が掛かるのは当然のことです。そんなにカリカリなさらないでください。」

妻がなかなか大広間に姿を現さないことに苛立つ皇帝をトムは優しい言葉で宥(なだ)めながら彼の肩越しで薄笑いを浮かべた。

「リン、お前はずっとわたしの傍に居ておくれ。」
「はい、お祖父様。」
トムがそう言って皇帝を見つめた時、大広間に皇妃が凛とともに入って来た。
「あれは、お前の偽者ではないか。」

皇帝は凛の姿を見て眦を上げると、皇妃の前に立った。

「エリザベート、リンの偽者をこの場に呼ぶとは、一体どういうつもりだ?」
「陛下、あなたが今親しくしている者はマリアの子の名を騙った偽者です。」
「何の根拠があってそのような事を申すのだ?」
「証拠なら、ここにあります。」
凛はそう言うとトムを睨みつけ、右手に嵌めたルビーの指輪を周りの貴族達に見えるように高く掲げた。
「その指輪、マリアの物ではないか! 何故、お前がそれを持っているのだ?」
「その指輪は、カイゼル公爵夫人・フェリシアが生前マリアを殺害した後、保管していた物です。」

―なんですって・・
―マリア皇女様が殺害されたなんて、どういうこと?

「マリアが殺害されただと? エリザベート、一体どういうことだ?」
「その質問には、わたしがお答えいたします、陛下。」
「お父様・・」

漆黒のマントを翻し、真紅の軍服を纏った歳三は、皇帝の前に跪いた。

「16年前、わたしの母と、マリア皇女様を殺害したのは、今は亡きわたしの義理の母でありカイゼル公爵夫人・フェリシアでした。」
歳三は、皇帝に16年前に起きた火事の真相を語った。
真実を知った皇帝は愕然とし、倒れそうになった彼の身体をトムが支えた。
「つまり、妹はそなたの義理の母が起こした火事の犠牲となったのだな・・」
「義理の母が亡くなった今、彼女の罪を許してくれとは申しませぬ。」
「陛下、どうか真実をあなた様の目で見極めてくださいませ。あなたの隣に今立っている者は、マリアの子の名を騙った偽者です。この者が今胸につけているブローチは、本物の凛から奪い取った物なのです。」
エリザベートはそう言うと、トムの胸元に光っているブローチを指した。
「お前は、本当にマリアの子なのか?」
「そうです、陛下。何故僕が陛下に嘘を吐くなど・・」
「よく回る舌だな、トム。」
皇帝に引き攣った笑みを浮かべたトムに向かって、アレックスがエリザベートの背後から現れた。
「アレックス兄ちゃん、どうして王宮に居るの?」
「おや、あなたとは初対面の筈でしたよね、リン様?」
トムはアレックスに嵌められたことを知り、内心舌打ちした。
「陛下、わたしは宝石職人ユリウスの一番弟子、アレックスと申します。陛下の隣に居る者とは、一時期同じ孤児院で過ごした事がございます。」
「孤児院だと?」
「はい・・わたしとその者が育ったのは、ウロボロス市郊外にある聖マリア孤児院です。」
「聖マリアだと?」

アレックスの言葉に、皇帝の顔が強張った。

「聖マリア孤児院は、今から10年前に何者かに放火され、焼失しました。最近になって、孤児院に放火した者が誰なのかがわかりました。」
「陛下、あれは事故だったのです!僕はただ、院長室にあるトランクの中身を調べようとして・・」

皇帝に弁解を始めたトムは、それが自らの首を絞めることに気づいたが、もう遅かった。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村






最終更新日  2015年06月17日 14時31分18秒
コメント(0) | コメントを書く
シャルロッテを庇い負傷した凛は、一か月間の入院生活の後、退院した。

「退院おめでとう、リン。」
「わざわざ迎えに来てくださって有難うございます、皇太子妃様。」
「いいえ。あなたはわたくしの命の恩人だから、あなたを迎えることくらい当然でしょう?」
シャルロッテとともに車に乗り込んだ凛は、彼女から一枚の封筒を渡された。
「これは?」
「先ほど、ルシウス様からあなたにと渡された物よ。開けてみて頂戴。」
「わかりました。」
凛が封筒を開けると、そこにはルビーの指輪が入っていた。
「これは・・」
「指輪の裏に、あなたが身に着けていたブローチと同じ紋章が彫られてあるわ。」
凛が指輪の裏を見ると、そこにはブローチの裏に彫られていた紋章と同じ物が彫られていた。
恐る恐る凛が指輪を嵌めてみると、指輪は彼の指にピッタリと嵌った。
「ルシウス様から、その指輪はあなたが持っているようにと手紙で書かれているわ。」
「僕がこんな高価な物を見に着けてもいいのでしょうか?」
「いいに決まっているではないの。」
二人を乗せた車が王宮に到着すると、エカテリーナが車から降りてきた二人を出迎えた。
「リン、皇妃様がお呼びですよ。」
「わかりました、すぐに参ります。」

凛がエカテリーナと共にエリザベートの部屋に入ると、そこにはアレックスの姿があった。

「アレックス兄ちゃん、どうして王宮に?」
「あなた達、知り合いだったのね。」
エリザベートはそう言って扇子の陰から顔を覗かせ、凛とアレックスを見た。
「ええ。リンとは昔、お世話になった孤児院で一緒に暮らしていました。」
「そう。アレックス、わたくしが頼んだネックレスを見せて頂戴。」
「はい、皇妃様。」
アレックスがベルベットの宝石箱の蓋を開けると、そこにはサファイアと真珠が鏤(ちりば)められたネックレスが中に納められていた。
「これは、義理の娘の命を救ってくれたお礼よ。どうか受け取って頂戴な。」
「このような高価な物、頂けません・・」
そう言って凛が俯くと、エリザベートは彼の右手に嵌められたルビーの指輪に気づいた。
「その指輪はどうしたの?」
「ルシウス様がわたしに贈ってくださいました。カイゼル家の奥様が生前お持ちになっていたようです。」
「その指輪を良く見せて頂戴。」
「はい・・」
凛がエリザベートにルビーの指輪を見せると、彼女は険しい表情を浮かべた。
「これは、マリアが生前愛用していた物よ。」
「僕のお祖母様の物なのですか?」
「ええ。マリアが火事で亡くなった後、長い間行方不明になっていたのよ。その指輪を持っているということは、あなたは本当に・・」
「皇妃様、この者は正真正銘、マリア皇女様の孫君様ですわ。」
「では、今陛下のご寵愛を受けている者は誰なの?」
「あれは僕の名を騙った偽者です。」
凛の言葉を聞いた皇妃の顔が、衝撃で蒼褪めた。
「皇妃様、全ての事を公の場で明らかにいたしましょう。」
「そうね。」

エリザベートは、その日の夜貴族達を集める為、舞踏会を開いた。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村






最終更新日  2015年06月17日 14時31分40秒
コメント(2) | コメントを書く
2015年04月21日
―なぁ、知ってるか? 昨日、カイゼル家の奥様がお亡くなりになったんだとさ。

―死因は発作を起こしてクローゼットの角に頭をぶつけた事故死だと警察は発表したようだけれど、本当の事はどうなんだか・・

―まぁ、お貴族様のことなんて、庶民の俺らには関係ねぇよな。

市場で買い物をしていたアレックスは、そんな噂話を耳にした後、工房に戻って作業を開始した。

「アレックス、師匠が呼んでいるぞ。」
「わかりました。」
アレックスがユリウスの部屋に向かうと、そこにはカイゼル将軍が来客用のソファに座っていた。
「アレックス、こちらはカイゼル将軍閣下だ。」
「お初にお目にかかります、閣下。アレックスと申します。」
「ユリウス、そなたの一番弟子は大変有能だときいている。その一番弟子に、頼みたいことがあるのだ。」
「わたくしに、頼みたいことでございますか?」
「ああ。知ってのとおり、わたしは妻を亡くしたばかりでな。その妻の形見の宝石類の手入れをしてもらいたいのだが、構わないだろうか?」
「はい、勿論承ります。」

カイゼルの依頼を受けて彼の家にやって来たアレックスは、そこでトムと再び会った。

「どうして家に来たの?」
「旦那様から、奥様の形見の宝石類の手入れをしてくれって頼まれて来た。別にお前の正体を旦那様にバラすつもりないから、心配するな。」
「ふん、どうだか。」
「アレックス様、お待たせいたしました。奥様のお部屋に案内いたします。」
カイゼル家の執事長・トーマスに案内され、アレックスはフェリシアが生前使っていた部屋に入った。
「奥様の宝石類は、あちらの本棚の中にございます。」
「有難うございます。」
「では、わたくしはこれで失礼いたします。」
トーマスが部屋から出た後、アレックスは手袋をはめ、フェリシアの宝石箱の
蓋を開けた。
中にはエメラルドやダイヤモンド、ルビーのネックレスや指輪が入っていた。
それらを丁寧にアレックスが磨いていると、ルビーの指輪の裏に王家の紋章が彫られていることに気づいた。
(これ、前にリンが持っていたブローチの裏に彫られていた紋章と同じ物だな。もしこれが王家の指輪なら、どうしてこれをカイゼル家の奥様が持っていらっしゃったんだ?)
「どうだ、仕事は進んでいるか?」
「はい。旦那様、少しお尋ねしたいことがあります。」
「何だ?」
「この指輪、裏に王家の紋章が彫られていました。この紋章と同じ物を、俺は見たことがあります。」
「もしかしてそれは、リンが今身に着けているブローチの裏に彫られた物なのか?」
「はい。王家の指輪を、何故奥様は持っていらっしゃったのでしょうか?」
「それはわたしにも解らない。」
カイゼルはそう言うと、アレックスの手からルビーの指輪を取り、一枚の封筒にそれを入れた。
「トーマス、この手紙をルシウス殿に届けてくれ。」
「かしこまりました。」

カイゼルが書斎の窓から外を見つめながら物思いに耽っている頃、ルシウスの元にカイゼルから手紙が届いた。

「“妻の形見である指輪を、あなたに贈ります”とだけ書かれてある。よくわからないな。」
ルシウスはそう言いながら封筒を上下さかさまにすると、その中からルビーの指輪が出てきた。
「これは、マリア皇女様の指輪ではなくて?」
「カイゼル将軍閣下に感謝しないとね。これで、凛が本物であることが証明される。」

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村






最終更新日  2015年06月17日 14時32分01秒
コメント(2) | コメントを書く
2015年04月20日
歳三がフェリシアの病室に入ると、彼女はベッドから上半身を起こして彼を見ていた。

「来たのね。」
「危篤になったと聞いて駆けつけてきましたが、お元気なようですね。」
「先生が早とちりしてあなたにそんなことを伝えたのね。まぁいいでしょう、どうしてもあなたに話したいことがあるから、あなたを呼んだのよ。」
歳三はフェリシアの前に座ると、彼女を見た。
「俺に話とは、何でしょうか?」
「あなたの母親と、チヒロさんの両親を殺したのは、このわたくしです。」
フェリシアの言葉に、歳三は絶句した。
「嘘だろう?」
「いいえ。」
フェリシアは自分の言葉に激しく動揺する歳三を見て、首を横に振った。
「わたくしは、あなたの母親に嫉妬していたわ。有名なピアニストとして世界に名を馳せたいという大きな夢を抱いて、その夢に向かって突き進む彼女の姿は、家の言いなりで結婚したわたくしとは違った。主人が彼女に惹かれるのも、無理はないと思ったわ。」

フェリシアは歳三に、歳三の母親と千尋の両親を殺した日の夜の事を話した。

あの日の夜、フェリシアは千尋の両親に招かれ、彼らと歳三の母・祐美子と共に食事した。
その時、夫が自分を裏切り、祐美子に子供を産ませていたことをフェリシアは知った。
祐美子が産んだ息子・歳三は、彼女に瓜二つの容姿をしていた。
「わたしは憎かったわ、あなたの母親が。わたしが産めなかった男の子を、あなたの母親は簡単に産んだ。姑から、わたくしは散々男の子が産めないことで虐められたわ。だから、あなたの母親が憎くて仕方がなかった。」
「俺の母が憎いのなら、俺の母を俺ごとこの国から追い出せばよかっただろう?」
「それは出来なかったのよ。主人があなたをカイゼル家の正式な跡取りにすると決めたから、わたくしは主人の決定に逆らうことが出来なかった。あなたがカイゼル家に入れば、あなたの母親もカイゼル家に入ることになる。それだけは何としても避けたかったの。」
「だから、殺したというのか?」
「ええ。使用人に金を握らせて、四人の酒に睡眠薬を盛ったの。そしてわたくしは、暖炉の火掻き棒を掴んで絨毯に火をつけたわ。」
だが、完璧だと思われたフェリシアの殺人計画にひとつの誤算が生じた。
睡眠薬入りの酒を、祐美子は少し口に含んだだけで飲んでいなかったのだ。
彼女は燃え盛る邸から千尋を救出すると、彼女の両親を助けようとして炎の犠牲となったのだった。
「あんたは悪魔だ! あんたは俺の母親だけではなく、千尋の両親まで殺した! その所為で、千尋が今までどんな思いをして生きてきたと・・」
「あなたから許されるなんて思ってもいないわ。」
フェリシアがそう言ったとき、歳三の逞しい両手が彼女の細い首にかかった。
「あんたなんて、居なくなればいい。」
フェリシアは酸素を吸おうとして暴れた。
その拍子に、彼女はクローゼットの角に激しく後頭部を打ち付けてしまった。
「奥様、どうなさったのですか?」
「発作を起こして、苦しんだ時に暴れて・・気が付いた時にはもう、息をしていなかった。」
フェリシアの遺体を見た彼女の侍女は、歳三の嘘を信じた。
その日の夜、彼女の葬儀が厳粛に行われた。
「お母様がこんなにも早く亡くなられるなんて、思いもしなかったわ。」
「そうだね。今は、お義母様の冥福を静かに祈ろう。」

棺の中で眠るフェリシアの姿を見て涙を流すエミリーの姿を、歳三は遠巻きに見つめていた。
全ては闇の中へと葬られた。
真実を知るのは、自分だけでいいーそう思った歳三は、ゆっくりと祭壇に背を向け、歩き出した。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村






最終更新日  2015年06月17日 14時32分22秒
コメント(8) | コメントを書く
2015年04月17日
皇妃・エリザベートの依頼を受けたアレックスは、その日から工房に寝泊まりしながら仕事に取り掛かった。

「よおアレックス、えらく張り切っているな。」
「兄貴、おはようございます。」
アレックスがスケッチブックにネックレスのデザインを描いていると、彼の兄弟子であるレックスが工房に入って来た。
「師匠から聞いたぞ。お前ぇ、皇妃様から直々にご依頼を受けたんだって?」
「ええ・・」
「あんまり根詰めるなよ。これ、眠気覚ましのコーヒー。ここに置いておくぞ。」
「有難うございます、兄貴。」
レックスから受け取ったコーヒーを一口飲んだ後、アレックスは完成したデザイン画を見た。
「師匠、相談したいことがあるのですが、今失礼しても宜しいでしょうか?」
「どうぞ。」
「ネックレスのデザイン画を何パターンか考えてみました。」
「いいな。どのデザインも斬新でセンスがいい。」

ユリウスはアレックスのデザイン画をチェックしながら、彼が素晴らしい才能を持っていることに気づいた。

(この若者は、いつか自分を超えることだろう。自分の生のある限り、儂はこの若者を支えるだけだ。)

「師匠?」
「すまん、少し考え事をしていた。アレックス、お前がやりたいようにやってみなさい。」
「わかりました。」
工房へと戻ったアレックスは、ユリウスの様子が少しおかしいことに気づいたが、すぐさまそれを忘れて仕事に取り掛かった。
「ルシウス様、リンは大丈夫なの?」
「ええ。この前、皇妃様がリンに王室御用達のチョコレートを贈ってくださいましたよ。」
「そう。リンはシャルロッテ様のお命を救ったから、皇妃様のお気に入りとなったのね。あの子は賢くて勇気がある。」
「誰かのように権謀術数を張り巡らすことだけが、宮廷で生き抜く知恵とは限りませんからね。リンは、その誰かよりも上ですね。」
「ええ、まったくだわ。」
アイリスはそう言った後、扇子を閉じた。
トムは盛大なくしゃみをした後、慌ててハンカチで鼻元を押さえた。
「どうした、風邪か?」
「いいえ、誰かが僕の噂をしていたようです。」
「そうか。もし風邪ならすぐに休めよ?」
「わかっています、お父様。」
何かと自分に気に掛ける歳三に笑顔を浮かべながら、トムはこのまま凛として生きることを決意した。
貧しく、卑しい育ちから抜け出し、富と権力を手に入れる為に。
「トシゾウ様、病院の方がいらっしゃいました。」
「わかった、すぐ行く。」
「病院の方とは、フェリシアお祖母様に何かあったのでしょうか?」
「お前は何も心配せずに、食事を続けろ。」
歳三はトムの問いにそう答えると、ダイニングルームから出て行った。
「トシゾウ様、お久しぶりです。」
「こちらこそご無沙汰しております、先生。義母が何か問題でも起こしましたか?」
「奥様は、昨夜持病が悪化され、危篤状態に陥りました。奥様は自分の命があるうちに、あなた様に真実を話したいとおっしゃっています。」
「真実だと?」
「ええ・・あなたの母親と、あなたの恋人の両親を殺した人間を知っていると、奥様はそうおっしゃっています。」
「わかりました、すぐに義母に会いに行きます。」

歳三はカイゼル家を出ると、フェリシアが入院している病院へと向かった。

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村






最終更新日  2015年06月17日 14時32分41秒
コメント(4) | コメントを書く
2015年04月16日
「今更僕に何の用、アレックス兄ちゃん?」
「お前にそんな呼び方をされると、虫唾が走るぜ。」
アレックスはそう言うと、トムを睨みつけた。
「そう、アレックス兄ちゃんは全て知っているんだね。僕がリンの偽者として貴族の家で暮らしていることも、何もかも全て知っているんだね?」
「ああ。お前はただ良い暮らしがしたいから、リンの人生を奪おうとしているのか?」
「目的の為なら僕が手段を択(えら)ばないのは、アレックス兄ちゃんだって知っているでしょう?」
そう言って笑うトムの姿を見たアレックスは、彼の本性を見た気がした。
「お前がそういうつもりなら、俺にだって考えがある。」
「そう。でもアレックス兄ちゃんが何をしても無駄だと思うけど?」
「邪魔したな。」

アレックスはカイゼル公爵邸から出た後、リチャードが居る警視庁へと向かった。

「あの、リチャード警視は今いらっしゃいますか?」
「申し訳ありませんが、リチャードは今外出中でして・・」
「そうですか。じゃぁ、この手紙をリチャード警視に渡してくださいませんか?」
「かしこまりました。」
リチャード警視に宛てた手紙を警視庁に預けた後、アレックスは職場に戻った。
「只今戻りました。」
「アレックス、遅かったな。」
「すいません、師匠。ちょっと私用で出ていました。」
「そうか。今回は許すが、次からはちゃんと儂に連絡をするように、いいな?」
「はい。」
「宜しい。工房で宝石の研磨にかかりなさい。」
アレックスの職場は、宝石工房である。
宝飾デザイナーになるという夢を抱いた彼は、高校を卒業してすぐに、この工房のオーナーであるユリウスに弟子入りした。
ユリウスはアレックスにとって厳しい師匠であったが、尊敬する人間でもあった。
いつかユリウスのような、一流の宝石職人になってやると思いながら、アレックスは宝石の研磨に取り掛かった。
「師匠、宝石の研磨、全て終わりました。」
「ご苦労様。アレックス、これからお得意先を回りに行くが、お前も一緒に来るか?」
「はい!」
アレックスがユリウスとともに彼のお得意先である貴族の屋敷へと向かうと、そこには皇妃・エリザベートの懐刀であるエカテリーナが彼らを出迎えた。
「お忙しい中、いらしてくださって有難うございます。皇妃様が奥の部屋でお待ちです。」
「わかりました。」
二人がエカテリーナと共に奥の部屋に入ると、ソファに座って読書をしていたエリザベートが本から顔を上げた。
「ユリウス、あなたの隣に立っているのが、リンの幼馴染なのね?」
「お初にお目にかかります皇妃様、アレックスと申します。」
アレックスは美貌の皇妃と謳われているエリザベートと初めて会い、緊張のあまり顔が強張ってしまった。
「あなた、ユリウスの一番弟子で腕がいいそうね? あなたにわたくしの義理の娘を助けてくれた命の恩人に贈るネックレスをデザインして欲しいの。」
「俺みたいな半人前が、そのようなお仕事を受けても宜しいのでしょうか?」
「アレックス、皇妃様直々のご依頼だ。今まで修行してきた中でお前が得たものを、仕事に生かせ。」
「はい、師匠!」

アレックスは歓喜で頬を紅潮させながら、皇妃と師匠に向かって頭を下げた。

「アレックス、張り切りすぎて根を詰めるなよ。」
「わかりました、師匠。」

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村






最終更新日  2015年06月17日 14時33分02秒
コメント(2) | コメントを書く
2015年04月15日
「誰か、医者を!」
「賊を捕えよ!」
シャルロッテの命を狙った暗殺者の存在に気づいた貴族達はパニックに陥り、我先に会場から逃げ出した。
「リン、しっかりして!」
「皇太子妃様、お怪我はありませんか?」
「ええ、あなたはわたくしの命の恩人よ。」
シャルロッテは自分の命を守ってくれた凛に、感謝の涙を流した。
「良かった、ご無事で・・」
凛はそう言うと、意識を失った。
皇太子妃暗殺を企てた者は、“太陽の民”の過激派団体に属する男だった。
「シャルロッテ、君が無事でよかった。」
「あなた、リンがわたくしを守ってくれたのよ。」
「そうか。リンは今どこに?」
「病院に居るわ。お医者様は、今はまだあの子に会えないっておっしゃっているの。」
「リンが良くなったら、二人でお見舞いに行こう。」
「ええ。」

宮廷では、凛が身を挺してシャルロッテの命を守った事に対して賞賛の声が上がっていた。

「エカテリーナ、リンは今入院しているそうね?」
「はい、皇妃様。」
「あなたに頼みたいことがあるの。このメモが書かれている住所へお使いに行って頂戴。義理の娘を助けたリンに、プレゼントを差し上げたいの。」
「かしこまりました、皇妃様。」
一方、胸に銃弾を受けて入院している凛は、アンジュとルシウスの顔を見て彼らに笑顔を浮かべた。
「アンジュ様、ルシウス様、今回はお騒がせしてしまって申し訳ありませんでした。」
「あなたは何も悪くはないわ、リン。あなたが居なかったら、皇太子妃様のお命はなかったのよ。」
「そうだ、リン。君は何も恥じることはない。」
「失礼いたします、こちらにリン様はいらっしゃいますか?」
凛が二人とそんな話をしていると、病室の入り口で一人の女性が立っていた。
「はい、リンは僕ですが、あなたは?」
「わたくしは、皇妃様の使いの者です。皇妃様から、これをあなた様に差し上げるよう命じられました。」
皇妃の使者がそう言って凛の前に差し出したのは、緑の包装紙に包まれた王家御用達のチョコレート専門店の箱だった。
「では、わたくしはこれで失礼いたします。」

皇妃の使者が去った後、凛が箱の蓋を開けると、その中には色とりどりのチョコレートとともに、一枚のメッセージカードが入っていた。

“義理の娘の命を助けてくださって有難う、これはわたくしからの感謝の気持ちです。受け取ってください、Eより”

「美味しそうなチョコレートね。早速皆さんでいただきましょう。」
「ええ・・」

カイゼル公爵家では、シャルロッテの命を救った凛が宮廷で賞賛されている事を知り、トムは焦っていた。
このままでは、自分が彼の偽者であることが、皇帝や歳三に露見してしまう。
その前に、凛を始末しなくては。
苛立ちを紛らわすかのように、トムは左手の爪を噛んだ。
「リンお坊ちゃま、お客様がいらっしゃいました。」
「客間にお通しして。」

トムが客間に入ると、聖マリア孤児院の仲間だったアレックスがソファから立ち上がった。

「久しぶりだな、リン・・いや、トムと呼んだ方が正しいかな?」

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村






最終更新日  2015年06月17日 15時38分21秒
コメント(2) | コメントを書く
2015年04月14日

―停電かしら?
―まさか、そんなはずは・・

会場に集まった貴族達がそう言いながら騒ぎ始めた頃、会場が眩い光に照らされ、舞台の中央に凛とアンジュが現れた。
二人はフラメンコギターの奏でる音色に合わせ、美しく官能的な踊りを貴族達の前で披露した。

「まあ、何て下品な踊りでしょう!」
「皇太子妃様、あの者達を早く止めませんと・・」
「おやめなさい、あなた達。」
二人の踊りを見て目くじらを立てた女官をそうシャルロッテは窘(たしな)めると、舞台の方を見た。
二人の踊りは佳境に入り、彼女達が纏う衣装が赤い花弁のように美しく舞った。
「皇太子妃様、誕生日おめでとうございます。」
「お誕生日おめでとうございます。」
踊りを終えた凛とシャルロッテは舞台から降りると、そう言って彼女に花束を渡した。
「二人とも、素敵な踊りを披露してくださって有難う。とても素晴らしかったわ。」
「有難うございます。皇太子妃様にそう言っていただけて、練習を頑張った甲斐がありました。」
シャルロッテの言葉を聞いた凛は、嬉しさで頬を赤く染めながら彼女に頭を下げた。
「あの踊り、“太陽の民”の踊りね。どこで覚えたの?」
「昔、わたしがお世話になったサーカス団の団員の方に“太陽の民”の方がいて、その方から踊りを習ったんです。」
「そう。二人とも、パーティーを楽しんで頂戴ね。」
「はい。」

シャルロッテに挨拶を済ませた凛とアンジュが料理を選んでいると、そこへ普段から二人を快く思っていない女官達がやって来た。

line6

「あなた達、あんな踊りを皇太子妃様に披露するなんて、恥ずかしくないの?」
「おや、あなた方はあんな悪趣味なアクセサリーを皇太子妃様に贈られて恥ずかしくないのですか? あんなセンスのかけらもない物、何処で見つけたのでしょう?」
「まぁ、あなた新入りの癖に生意気な口を利くのね!」
「わたしはただ正直に感想を述べただけですよ?」
凛はそう言うと、団子頭の女官を睨んだ。
「あなた達、皇太子妃様の生誕祝いの席で喧嘩など見苦しいですよ、控えなさい。」
「申し訳ありません、女官長様。」
エカテリーナから叱責され、団子頭の女官達はそのまま何処かへ行ってしまった。
「女官長様、助けていただいて有難うございました。」
「あなた達の踊り、とても素晴らしかったですよ。ですが、宮廷で上手く生きたいのならもう少し言葉を選びなさいね。」
「わかりました。」
それから、凛とアンジュはシャルロッテの誕生日パーティーを楽しんだ。
「少し寒くなってきましたわね、皇太子妃様。何か上に羽織る物を持ってきます。」
「有難う。」
皇太子妃付きの女官が彼女の傍から下がろうとしたとき、ヒュンッと風が唸る音がして、一本の矢がシャルロッテの近くの木の幹に突き刺さった。
「皇太子妃様、ご無事ですか?」
「ええ、わたくしは大丈夫よ。」
シャルロッテは蒼褪めた顔で周囲を見渡すと、向こうの茂みで何かが光ったことに気づいた。
「危ない!」

凛は暗殺者の銃弾を胸に受けて倒れた。


素材提供:Little Eden様

にほんブログ村 小説ブログ 恋愛小説(純愛)へ
にほんブログ村






最終更新日  2015年04月14日 07時17分25秒
コメント(4) | コメントを書く
このブログでよく読まれている記事

全137件 (137件中 1-10件目)

1 2 3 4 5 6 ... 14 >

PR

カレンダー

プロフィール


千菊丸2151

お気に入りブログ

ソードフィッシュ New! おいら♪♪さん

コロのシャンプーと… New! クレオパトラ22世さん

誕生日にお酒を買っ… New! わかつきひかるさん

DIY 玄関に鏡とエコ… New! カエドンさん

『ラズーン』第六部… New! segakiyuiさん

バックナンバー

日記/記事の投稿

コメント新着

千菊丸2151@ Re[1]:蒼―lovers―玉 238(12/25) 風とケーナさんへ 環は欧州で色々と学び…
千菊丸2151@ Re[1]:その花の名は。第4話(11/16) マトリックスAさんへ わたしも最近、小説…
風とケーナ@ Re:蒼―lovers―玉 238(12/25) 千菊丸様、こんばんは♪ いつも本当にあり…
マトリックスA@ Re:その花の名は。第4話(11/16) >自分のペースで更新していけばいいんじ…

サイド自由欄

ランキングに参加しております、気が向いたらバナーをクリックしてくださいませ。

PVアクセスランキング にほんブログ村

キーワードサーチ

▼キーワード検索

フリーページ

カテゴリ

ドラマ・映画

(103)

日記

(205)

グルメ

(502)

読書記録

(1414)

大人の発達障害

(11)

連載小説:Ti Amo

(115)

連載小説:VALENTI

(141)

連載小説:茨の家

(40)

連載小説:翠の光

(31)

連載小説:双つの鏡

(174)

連載小説:鬼と胡蝶

(15)

完結済小説:炎の月

(160)

完結済小説:桜人

(70)

完結済小説:白昼夢

(57)

完結済小説:月光花

(401)

完結済小説:暁の鳳凰

(84)

完結済小説:金襴の蝶

(68)

完結済小説:金魚花火

(170)

完結済小説:狼と少年

(46)

完結済小説:翡翠の君

(56)

完結済小説:胡蝶の唄

(40)

小説のこと(短編小説etc)

(184)

連載小説:茨~Rose~姫

(85)

完結済小説:琥珀の血脈

(137)

完結済小説:螺旋の果て

(246)

完結済小説:紅き月の標

(221)

完結済小説:黒衣の貴婦人

(103)

完結済小説:lunatic tears

(290)

完結済小説:わたしの彼は・・

(73)

連載小説:蒼き炎(ほむら)

(50)

連載小説:蒼き天使の子守唄

(40)

連載小説:麗しき狼たちの夜

(221)

完結済小説:金の狼 紅の天使

(91)

完結済小説:孤高の皇子と歌姫

(154)

完結済小説:愛の欠片を探して

(140)

完結済小説:最後のひとしずく

(46)

連載小説:Black Bird~慟哭~

(6)

連載小説:蒼の騎士 紫紺の姫君

(42)

完結済小説:金の鐘を鳴らして

(35)

連載小説:紅蓮の涙~鬼姫物語~

(151)

連載小説:狼たちの歌 淡き蝶の夢

(13)

完結済小説:宿命の皇子 暁の紋章

(262)

連載小説「女王達の輪舞曲<ロンド>」

(3)

完結済小説:玻璃(はり)の中で

(95)

完結済小説:美しい二人~修羅の枷~

(64)

完結済小説:碧き炎(ほむら)を抱いて

(125)

連載小説:皇女、その名はアレクサンドラ

(63)

完結済小説:蒼―lovers―玉(サファイア)

(300)

完結済小説:白銀之華(しのがねのはな)

(202)

完結済小説:薔薇と十字架~2人の天使~

(135)

完結済小説:儚き世界の調べ~幼狐の末裔~

(172)

二次創作小説:天上の愛 地上の恋「時の螺旋」

(3)

二次小説:進撃の巨人 腐向け小説「一輪花」

(2)

二次創作小説:天上の愛 地上の恋 「蒼き翼」

(11)

二次創作小説:黒執事×薔薇王中世パラレル「薔薇と駒鳥」

(27)

二次創作小説:火宵の月 幕末パラレル「想いを繋ぐ紅玉」

(8)

二次創作小説:火宵の月 韓流時代劇ファンタジーパラレル「華夜」

(7)

二次創作小説:薔薇王韓流時代劇パラレル「白い華、紅い月」

(8)

二次創作小説:火宵の月オメガバースパラレル「その花の名は」

(4)

連載小説:二人の皇太子~アメジストとエメラルド~

(6)

Copyright (c) 1997-2019 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.