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薄桜鬼 昼ドラオメガバースパラレル二次創作小説:羅刹の檻

Dec 4, 2020
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この画像はコチラからお借りしました。

「薄桜鬼」のオメガバースパラレル小説です。

詳しい設定についてはコチラのページをご覧ください。

土方さんが両性具有です、苦手な方はご注意ください。

制作会社様とは関係ありません。

二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。



腹を痛めて産んだ我が子が養子に出される前夜、歳三はその子に母乳を与えていた。

誰にも教えられた訳でもないのに、自分の乳首を懸命に吸う我が子の姿を見ながら、彼と離れたくないと思った。

「トシちゃん、どうしたの?」

「この子と離れたくない。」

「そうよね。あなたはもう、母親になったものね。子供を手放したくないのは当然よ。」

信子はそう言ってくれたが、恵津は頑なに子供を養子に出せと歳三に迫った。

「母さん、俺は・・」

「Ωでシングルマザーなんて、世間体が悪いわ。さぁ、その子を渡しなさい!」

「嫌だ!」

「往生際が悪い子ね!」

「姉さん、乱暴な真似はしないで!」

恵津は強引に歳三から赤ん坊を取り上げると、そのまま部屋から出て行った。

「義昌・・」

歳三は暫くの間、ストレスで寝込んだ。

あれから十年もの歳月が経ったが、息子の消息は杳として知れない。

「じゃぁ、俺は先に出る。」

「また会おう。」

朝日が昇る頃、歳三はホテルから出てタクシーに乗って帰宅した。

「ただいま。」

玄関先で出迎えた愛猫にそう声を掛けた歳三は、猫を抱きながらリビングの中に入った。

コーヒーを淹れながら歳三が猫に餌をやっていると、突然インターフォンのチャイムが鳴った。

「はい。」

『すいません、警察の者ですが、近くで殺人事件が起きたので、怪しい人物などを見かけていないでしょうか?』

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Last updated  Dec 4, 2020 05:16:06 PM
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Oct 10, 2020




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「薄桜鬼」のオメガバースパラレル小説です。

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「嫌だ、産みたい!」

「お前はまだ未成年なのよ、歳三。Ωであるというだけでも世間体が悪いのに、未婚の母になるなんて許さないわよ!」

「姉さん、落ち着いて。トシちゃん、向こうで話しましょう。」

信子はそう言うと、興奮している歳三を彼の自室へと連れて行った。

「お腹の子の父親は誰?」

「それは、言えねぇ。」

「本当に、その子を産みたいのね?でもね、子供を産んで育てるのは大変なのよ。」

「わかっているけど、でも・・」

「出産まで、うちで暮らしなさい。考える時間は沢山あるからお腹の赤ちゃんの事を考えて。」

「はい・・」

こうして、歳三は出産まで信子の家で暮らす事になった。

歳三の出産は、初産な上に難産だった。

陣痛が来て破水しても子宮口が全開せず、これ以上母体と胎児に負担がかかると危険だと判断した医師は、帝王切開手術を行った。

「痛ぇ~、痛ぇ!」

局部麻酔をかけられたものの、腹部と子宮をメスで切り裂かれた痛みがなくなる訳ではなかった。

「おめでとう、可愛い男の子よ~!」

朦朧とした意識の中で、歳三は勇によく似た我が子を抱いて涙を流した。


産後一年間は、歳三は息子と共に信子の家で暮らした。

「さぁ、この子を渡しなさい!」

「嫌だ!」

恵津は歳三から無理矢理息子を取り上げると、その子を養子に出した。

「これでいいのよ、歳三。これでいいの。」

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Last updated  Oct 10, 2020 01:20:03 PM
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Aug 27, 2020




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「勝っちゃん、どうした?」

「いや・・今日のトシは、とても綺麗だなって・・」

「そ、そうか・・」

勇からそう言われて、歳三は頬を赤く染めた。

勇は、花火の間、歳三の艶姿を見ていた。

「楽しかったな、花火。」

「あぁ。」

花火大会の後、歳三は勇と手を恋人繋ぎにしながら帰宅しようとした時、二人は突然大雨に降られ、慌てて近くの廃屋で雨宿りした。

「トシ・・」

「勝っちゃん・・」

遠くで雷鳴が轟く中、勇と歳三は愛を確かめ合った。

それが、歳三にとって最初で最後の恋だった。

「・・それで、お前はその白い蓮の入れ墨を、白の喪服代わりに彫っているのか。」

「・・俺をこの世で一番愛してくれた人は、近藤勇唯一人だけだ。」

「“貞女は二夫にまみえず”か。愛した男への操立てで、これからも誰とも番わぬつもりか?」

「あぁ。」

「子供に会いたいとは思わんのか?」

芹沢はそう言うと、歳三の臍下(へそした)に残る傷跡を見た。

「あいつには、あいつの幸せがある。それだけだ。」

歳三が勇の子を妊娠したのは、あの花火大会から二ヶ月後の事だった。

「おめでとうございます、現在七週目に入っていますね。」

医師から妊娠を告げられた歳三に、恵津は中絶を命じた。

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Last updated  Oct 10, 2020 01:18:44 PM
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「また会ったな、土方歳三。」

背後で気取った声が聞こえ、歳三が振り向くと、そこには金髪を揺らしながらこちらへとやって来る風間千景の姿があった。

「何だテメェ、俺に何の用だ?」
「二度も言わんぞ、俺の番となれ。」
「悪ぃが、それは出来ねぇな。」

歳三はそう言うと、制服のネクタイを緩め、彼にうなじを見せた。

そこには、α特有の噛み痕があった。

「もう俺には番が居るから、諦めろ。」

歳三は何処か勝ち誇ったような表情を浮かべると、風間に背を向けて歩き出した。

一学期が終わり、歳三達は夏休みを迎えた。

部活があるので、歳三達は毎日学校に来ていた。

「花火大会?」
「あぁ、今日あるんだが、良かったら、一緒に行かないか?」
「行くに決まってんだろ!」
「・・良かった、じゃぁ六時に神社の前で待ち合わせしよう!」
「わかった。」

帰宅した歳三は、玄関先に見慣れぬハイヒールが置かれている事に気づいた。


「あらぁ、トシちゃん、久しぶり!」
「信子伯母様、お久しぶりです!」

歳三が居間に入ると、そこには自分を何かと気に懸けてくれる信子伯母の姿があった。

「今日はお祭りでしょう?トシちゃんを綺麗にしてあげるわね!」

信子伯母はそう言うと、歳三の長い髪を結い上げて、綺麗な紫色の浴衣を着せ、アイボリーの帯を締めてくれた。

「花火大会、楽しんでいらっしゃい。」

午後六時、待ち合わせの場所に現れた歳三の美しさに、勇は言葉を失った。

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Last updated  Aug 27, 2020 09:48:53 PM
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Aug 14, 2020
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(今日の体育は水泳か・・)

 自室の壁に貼られた時間割を確認した歳三は、そう思いながら溜息を吐いた。

彼はΩである事に加えて、両性具有として生まれてきた。

いつも学校では胸を晒しで潰して、体育の授業の時は着替えやすく体形を隠せるジャージだったので今まで困る事は無かったのだが、水着は体形が隠せない。

水泳の授業だけ見学という訳にはいかないので、歳三は隼人に思い切って水着の事を相談した。

「そうか・・わたしが何とかするから、歳三は安心して水泳の授業を受けなさい。」

「はい・・」

こうして、歳三は無事に水泳の授業を受ける事になった。

「誰、あの美人!?」

「ちょっと待て・・え、あいつ、あの土方か!」

水泳の授業に出た歳三は、男子生徒達からの好色な視線を感じ、思わず舌打ちした。

(こんな事になるんなら、見学しといた方が良かったかな・・)

歳三がそう思いながらプールサイドを歩いていると、突然一人の女子生徒が歳三の脇を通り抜けていった。

「ごめ~ん、急いでいて気づかなかったぁ。」

彼女はそう言って笑うと、友人達の元へと向かった。

(あいつ、絶対わざとだ!)

その日、クラスの対抗リレーが行われた。

歳三にぶつかって来た女子生徒は、隣のクラスのレーンに居た。

(こいつには、絶対負けねぇ!)

「よーい、始め!」

リレーは、歳三達のクラスが勝った。

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Last updated  Aug 27, 2020 09:49:26 PM
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Aug 11, 2020

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「ここの公式をここに当てはめたら・・」

「そうか。難しいと思っていたら、意外と簡単だったんだな。トシ、ありがとう。」

いつものように、歳三が試衛館で勇に宿題を教えていると、彼はそう言って屈託のない笑みを浮かべた。

「なぁトシ、お前香水をつけてるか?」

「つけてねぇよ。」

「そうか、何だかお前の身体から甘い香りがしてきたから・・もしかして、発情期か?」

「あぁ。薬はちゃんと飲んでいるから大丈夫だ。」

「そ、そうか。」

そう言った勇の目が少し泳いだのを、歳三は見逃さなかった。

「勝っちゃん、どうしたんだ?」

「いや、あの・・」

勇は必死に股間を隠そうとしていたが、そこは隠し切れない程、熱く滾っていた。

「すまんトシ、俺は・・」

「勝っちゃんなら、俺は抱かれてもいいぜ。」

「トシ・・」

勇は頬を赤く染めると、そっと歳三の手を握った。

「俺を抱いてくれ、勝っちゃん。」

「駄目だ、そんな・・」

「お願いだ、俺を抱いて番になってくれ、俺が、誰かに奪われる前に・・」

「トシ!」

堪らず勇は、歳三を畳の上に押し倒した。

「トシ・・」

「勝っちゃん・・」

「本当にいいのか?」

「あぁ。」

歳三はそう言うと、勇の唇を塞いだ。

勇に抱かれた時、歳三は嬉しくて涙を流した。

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Last updated  Aug 27, 2020 09:49:53 PM
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Aug 9, 2020
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「おい、また土方が勝ったぞ!」
「あいつ、強ぇな・・」

いつものように歳三が学校の道場で打ち合いをしていると、同級生達が見学に来ていた。

「面紐が赤とか、女みてぇだな、あいつ。」
「おいおい、そんな事言ったらボコボコにされるぞ。」
「貴様ら、一体何を騒いでおるのだ?」
「か、風間様・・」

同級生達がそんな事を話していると、そこへ特注の白い学生服姿の男子生徒が現れた。

「あいつが、土方か・・」

金髪紅眼の男子生徒―風間千景は、そう言うと口端を歪めて笑った。

「もうこんな時間か・・今日は塾だから、早く帰らねぇと・・」

歳三がそんな事を言いながら帰り支度をしていると、突然彼の前に一人の男子生徒が現れた。

「貴様が、土方か?」
「何だテメェ、そこを退きやがれ。」
「・・貴様、Ωだな?」

そう言った男子生徒―風間は、歳三を強引に自分の方へと振り向かせると、その唇を塞いだ。

「テメェ、何しやがる!」
「俺の番となれ、土方。」

歳三は風間にそう叫ぶと、彼の頬を平手打ちし、そのまま道場から立ち去った。

「・・強気だな。だが、それがいい。」

風間は口端に滲む血を乱暴に拭うと、そう言って笑った。

「千景さん、遅かったわね。学校で何かあったの?」

「義母上(ははうえ)、運命の番(つがい)を見つけました。」

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Last updated  Aug 27, 2020 09:50:44 PM
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Aug 6, 2020

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歳三に発情期(ヒート)が来たのは、彼が12歳の冬のある日の事だった。

その日、両親は共に仕事で出かけており、歳三の3歳下の妹・恵梨花(えりか)は友達の家に遊びに行っていて、家には歳三と家庭教師の二人しかいなかった。

その家庭教師は、α(アルファ)だった。

「大丈夫、僕に任せて。」

欲望に滾った目で歳三を見つめた彼は、己の欲望のままに歳三を犯した。

「この事は、誰にも言ってもいけないよ、いいね?」

歳三は、この事を両親には話させなかった。

家庭教師からの性暴力は、約半年間続いた。

歳三の異変に気づいたのは、隼人だった。

「歳三、怒らないから、ちゃんと話してごらん。」


歳三が隼人に家庭教師から性暴力を受けた事を話すと、隼人は怒り狂い、家庭教師を警察に通報し、彼は逮捕された。

だが、警察署での事情聴取は、歳三にとって屈辱以外の何物でもなかった。

「へぇ、君Ωなの?」
「とんだ災難だったね。」

悪夢のような事情聴取を終えて帰宅した歳三を迎えた恵津は、彼を優しく抱き締めるどころか、彼を激しく詰った。

「お前が先生を誘惑したのでしょう!その淫らな身体で先生を・・」
「やめないか、恵津!」

その日から歳三は、中学受験の為一時中断していた剣道を再び習い始めた。

「トシ、久しぶりだな!」
「勝っちゃん、元気そうで良かった。」

剣道を習いに親友・近藤勇と共に試衛館道場で過ごす時間が、歳三にとって何よりも大切なものだった。

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Last updated  Aug 27, 2020 09:51:32 PM
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Aug 2, 2020



素材はNEO HIMEISM 様からお借りしております。

「薄桜鬼」のオメガバースパラレル小説です。

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「お前を拾い、ここまで育て上げた甲斐があったというものだな・・」

芹沢はホテルの最上階のスイートルームで、歳三のスーツを脱がしながら言った。

「・・自分で脱ぐ。」
「ふん、相変わらず不粋な奴だ。恋人が服を脱がしている間、思い出話に浸る暇を与えないのか?」
「うるせぇ、抱きたいならさっさと済ませろ。」
「覚えているか、土方?俺とお前が会ったあの夜のことを?」

芹沢は歳三のスラックスを脱がし、彼の美しく白い太腿に指を這わせると、そのまま彼をベッドの上に押し倒した。

「やめろ、痕をつけんな!」
「いいだろう、減るものではないし。」

芹沢はそう言うと、歳三のうなじを舐めた。

そこには、α(アルファ)除けの特殊な香料を染み込ませた蓮の入れ墨が彫られていた。

「知っているか?蓮は泥の中で美しく咲くという。俺は薔薇や百合よりも、蓮が一番好きだ。」

芹沢はそう言うと、歳三の首筋を強く噛んだ。

歳三は芹沢に抱かれながら、芹沢と出会った夜の事を思い出していた。

土方財閥の御曹司として生を享けた歳三は、沢山の使用人達に囲まれ、何不自由ない生活を送っていた。

だがその生活が大きく狂ったのは、歳三が12歳の時、バース性検査の結果が出た日の朝の事だった。

「お前がΩ(オメガ)なんて・・やはり、あの時殺しておけば良かったわ!」

母・恵津(えづ)はΩである歳三を拒絶した。

歳三の理解者は、父・隼人だけだった。

「大丈夫だ、わたしがついているよ。」

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Last updated  Aug 27, 2020 09:52:06 PM
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Aug 1, 2020




この画像はコチラからお借りしました。

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その日、都内の一等地に建てられている高級ホテルの宴会場で、色とりどりの華やかな宝石を身に着けた女性達がランウェイを闊歩していた。

「今夜のショーの主役は彼女達ではなく、貴方の作品のようね。」
「お褒めのお言葉、ありがとうございます。これも全て、先生のお蔭です。」
「お礼なんて、いいのよ。あなたにはもう、教える事は何もないわね。」

ジュエリーデザイナー・大場葉子はそう言うと、一番弟子である土方歳三に微笑んだ。
彼が初めて手掛けたジュエリーショーは大成功を収め、その興奮が冷めやらぬ内に同じホテル内にある別の宴会場でパーティーが開かれた。
パーティーには、政財界の大物や芸能人などが集まり、華やかで喧騒に満ちたものとなった。

その主役である歳三は、一通り挨拶を済ませると喧騒に満ちたパーティー会場から抜け出し、人気のない屋外の喫煙所へと向かい、スーツの胸ポケットに入れていた煙草の箱から煙草を一本取り出すと、それを口に咥え、ライターで火をつけた。

「パーティー会場に居ないと思ったら、こんな所に居たのか、土方。」

背後から程良いバリトンの声が聞こえて来たかと思うと、誰かが歳三が吸っていた煙草を男が奪った。

「何だ、誰かと思ったらあんたか、芹沢さん。今更俺に何の用だ?」
「お前に会いに来たのは、お前を抱きに来たに決まっているだろう?」

男―芹沢鴨はそう言うと、歳三のうなじの匂いを嗅いだ。

「・・他の男の匂いはしないな。」

芹沢はそう言った後、口端を歪めて笑った。

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Last updated  Nov 15, 2020 10:19:59 PM
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