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薄桜鬼×金カムクロスオーバー二次創作小説:レイメイ

2021.09.13
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※BGMと共にお楽しみください。

「ゴールデンカムイ」×「薄桜鬼」のクロスオーバー二次創作小説です。

作者様・出版社様・制作会社様とは関係ありません。

二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。


「おい達と一緒に来て貰おうか?」
「・・あぁ。」
多勢に無勢、しかも相手は銃を持っている。
ここは大人しく彼らに従う方が無難というものだろう。
『もう、行くのかい?』
振り向くと、小屋の戸口で心配そうに見つめるフチの姿があった。
『千鶴には、暫く留守にするから、必ず戻って来るからと伝えてくれ。』
『わかったわ。』
「おい、何しちょる、早うせんか!」
「わかった。」
(歳三さん・・)
小屋の窓から男達へと連れ去られていった歳三の姿を、千鶴は心配そうに見つめていた。
『大丈夫、きっと彼は戻ってくるわ。』
「大丈夫、土方ニシパはきっと戻って来る。」
「そうですよね・・」
「そうだよ、千鶴さん。土方さんを信じて待ってなよ。」
杉元とアシリパからそう励まされ、千鶴の顔に笑顔が戻った。
一方、男達に連れられた歳三は、人気のない森の中を歩いていた。
「おい、まだ町には着かんのか?」
「あと少しだ、辛抱しろ。」
男達は骨まで凍えるような寒さの中、“ある物”に気づかず町への近道である森の中へと突っ切ろうとしていた。
それは、村のアイヌ達が仕掛けた鹿狩り用の毒矢だった。
(今なら、逃げられる!)
歳三はわざと男達から遅れて視界が悪い竹藪の中へと飛び込み、姿を消した。
「あいつ、どこへ行きおった!」
男達が歳三の姿を血眼になって捜し始めた時、運悪く一人が毒矢に掛かってしまった。
トリカブトとアカエイの毒針を塗り込んだそれは、瞬く間に彼らの命を奪った。
竹藪の中から出た歳三は、そのまま村へと戻った。
「吹雪いて来たね。」
「土方ニシパに、毒矢の事を伝えるのを忘れていた。」
「え、それは不味いんじゃないの?千鶴さん、ちょっと外の様子を見て来るね!」
「お気をつけて・・」
吹雪の中、杉元とアシリパは歳三を捜しに森の中へと入っていった。
「何だ、これ?」
「みんな死んでいる。恐らく毒矢に当たったんだろう。土方ニシパは、きっと竹藪の中を突っ切って、村へと戻ったに違いない。」
「じゃぁ、入れ違いになったのか。」
「まだ遠くには行っていない筈だ。」
(畜生、先が見えねぇ・・)
視界の悪さと寒さに加え、空腹を覚えた歳三は、村へと戻る道を急いだ。
その途中で、彼は杉元達と擦れ違ったが、気づかなかった。
「あ、土方さんだ!お~い、土方さん!」
「杉元、村へ戻ろう。このままこの森の中に留まるのは危険だ。」
「そうだね。」
杉元達が森を後にしようとした時、森の奥から唸り声が聞こえて来た。
「何、今の!?」
「杉元、雪崩が来る前に逃げるぞ!」
「あぁ!」
だが、杉元達が逃げる前に、雪崩が彼らを襲って来た。
「杉元、無事か!?」
「うん。」
「立てるか、アシリパさん?早く村に戻らないと・・」
「そうだな。」
だが、杉元達がいくら歩いても、アイヌの村らしきものは見えず、代わりに見えて来たのは、見知らぬ街並みだった。
(一体、どうなっていやがる?)
杉元が周りを見渡しながら歩いていると、通りの向こうから女の悲鳴と何かの唸り声が聞こえた。
「何だ、羆か?」
「行ってみよう!」
二人が悲鳴と唸り声のする方へと向かうと、そこには白髪紅眼の化物が女を襲っている所だった。
「血ヲ寄越セ~!」
そう涎を垂らしながら化物が女に襲い掛かろうとした時、アシリパが放った毒矢が化物の首に命中した。
「今だ杉元、撃て!」
杉元は間髪入れずに化物の額を銃で撃つと、化物は血を噴き出しながら倒れた。
「おいあんた、大丈夫か?」
「はい・・」
そう言った女は、蒼褪めた顔をしながら杉元達に礼を言うと、その場から去っていった。
「一体、こいつは何なんだ?」
「さぁな。」
杉元はそう言いながら化物の方を見た。
その時、向こうから浅葱色の羽織姿の男達がやって来た。
「てめぇら、何者だ?」
「それはこっちの台詞だよ。」
そう言って杉元達を睨んだのは、少し癖のある栗色の髪の青年だった。
「総司、やめろ。」
栗色の青年をそう諫めたのは、白の襟巻をした黒髪の青年だった。
「はじめ君、この人達“あれ”を見ちゃったんでしょう?」
「彼らをどうするのかは俺達が決めるのではなく、あの人がお決めになる事だ。」
ざり、と砂利を踏む音と共に、美しい黒髪を夜風になびかせた一人の青年が杉元達の前に現れた。
「逃げるなよ、背を向ければ斬る。」
「土方ニシパ・・」
「土方さん、この子と知り合いなのですか?」
「あ、もしかして土方さんの隠し子だったりして!」
「てめぇ、黙りやがれ!」
「・・とにかく、彼らを屯所まで連れて行きましょう。」
こうして、状況が把握出来ないまま、杉元達は男達と共に“新選組屯所”へと向かった。
「なぁアシリパさん、これからどうする?」
「わからない。でも、わたし達がひとつわかっている事は、あの土方ニシパは、わたし達が知っている土方ニシパではないという事だ。」
「それって、ここに居る土方さんは、俺達が知っている土方さんとは別人、って事?」
「あぁ。それよりも、白石はどうする?」
「いや、あいつは放っておいていいだろう。」
「そうだな。」
「ねぇ、ここ何処?」
「うるさいな、少し黙っていてくれない?」
「やだ、これから嫌らしい事をするんでしょう?嫌だ、嫌だ~!」
「はじめ君、こいつ斬っちゃっていい?」
「やめろ、総司。」
白石は、杉元達より先に栗色の髪の青年―新選組一番隊組長・沖田総司によって捕えられていた。
「土方さん、大丈夫ですか?」
「あぁ。」
『アシリパ達はどうしたの?さっきあなたを捜しに森へ行ったけれど・・』
『いや、見ていない。』
(もしかして、入れ違いになった?)
『大丈夫、アシリパは強い子だから、きっと必ず戻ってくるわ。』
『そうだな・・』
『さぁ、アシリパが獲ったリスのオハウ(お鍋)を食べましょう。』
フチと共に歳三と千鶴が、アシリパが獲ったリスの鍋を食べている頃、当の本人たちはひょんな事から明治時代の北海道から幕末の京都の方へとタイムスリップしてしまい、彼らは新選組の屯所で尋問を受けていた。
「嫌だぁ~!」
「土方さん、こいつ斬ってもいいですか?」
「え、土方って、この美男子なの!?」
「白石、お前生きていたのか!?」
「え、君達知り合いなの!?」
「あぁ。それよりも白石、お前何をしたんだ?」
「実は・・」
「この男、博打で旅費を一晩ですったってさ。」
「あはは・・」

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最終更新日  2021.09.14 07:34:55
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2021.09.07

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「ゴールデンカムイ」×「薄桜鬼」のクロスオーバー二次創作小説です。

作者様・出版社様・制作会社様とは関係ありません。

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 1869(明治二)年、五月十一日。

箱館は新政府軍の総攻撃を受け、新選組が守っていた弁天台場は孤立してしまった。
その知らせを受けた歳三は、部下達を率いて五稜郭から弁天台場へと向かったが、その途中で敵から銃撃を受け、戦死―した筈だった。
「ん・・」
「あ、漸く起きたな。」
歳三が目を覚ますと、そこは見知らぬ小屋の中だった。
「アシリパさん、リス獲って来たよ!」
小屋の中へと入って来たのは、軍服姿の青年だった。
顔には大きな傷があるものの、顔立ちは均整が取れていて美男子の部類に入る。
「てめぇ、敵か?」
「あんた、そこの近くの川岸に倒れていたんだ。傷の処置はしたが、傷口が塞がるまで動かない方がいいぜ。あ、俺は杉元佐一、あんたは?」
「土方歳三だ。」
「わたしはアシリパ。」
「暫く世話になる。」
戦の事や、何より自分の愛する妻である千鶴の事が気がかりであったが、彼は睡魔に襲われ、たちまち眠ってしまった。
「アシリパさん、この人訳アリみたいだけど、どうする?」
「このまま放っておく訳にはいかない。それに、私達が彼と出会ったのは、カムイの思し召しなのかもしれない。」
翌朝、アシリパと杉元は負傷した歳三を連れてアシリパの家族が住む村へと向かった。
「フチ!」
『アシリパ、来たのかい?』
そう言って彼らを出迎えたのは、アシリパのフチ、祖母だった。
彼女は口の周りに大きな入れ墨を入れていた。
『見慣れない顔の和人(シサム)だね。』
フチはそう言うと、杉元と歳三を交互に見た。
『わたしの仲間だ。』
『あなた、綺麗な色の瞳をしているわね。数日前にここに来た娘さんが、あなたの事を捜していたわ。』
「千鶴が、ここに来ているのか!?」
『えぇ。今は、村の女達と縫い物をしているわ。』
蝦夷共和国を樹立した際、歳三は地元のアイヌ達と交流していた為、アイヌ語は日常会話程度のものなら理解できた。
『向こうの小屋よ。』
「ありがとう。」
歳三はフチに頭を下げると、千鶴が居る方へと向かった。
そこには、アイヌの女達と共に縫い物をしている千鶴の姿があった。
「千鶴、無事だったのか!?」
「土方さん!」
歳三と千鶴は、人目も憚らず抱き合った。
『あらあら、熱々ねぇ。』
『それにしても、素敵な旦那様ねぇ。』
そんな二人の姿を見ながら、村の女達はそう言って笑った。
「へぇ、二人共夫婦なのか?」
「まぁな。祝言は挙げていないし、戦があったから正式に夫婦になった訳じゃ・・」
「祝言なんて挙げなくても、二人で一緒に居られるだけでもいいんじゃねぇの?」
「そうだな・・」
「あ、土方さんってもしかして関東出身?」
「何でわかった?」
「言葉だよ。訛りが一切無いし、東京?」
「まぁ、そんなところかな?」
「へぇ。」
歳三達がそんな事を話していると、小屋の外が急に騒がしくなった。
『どうした、何かあったのか?』
『村の入口に、変な格好をした和人達がうろついている。あいつら、誰かを捜しているみたいだ。』
「俺が外の様子を見て来る。」
「でも・・」
「何、心配するな。すぐに戻って来る。」
歳三はそう言って千鶴に微笑むと、小屋の外へと出た。
すると、村の入口辺りを、三角帽子に黒の筒袖姿の数人の男達がうろついていた。
(こいつら、まさか・・)
「あ、土方だ!」
「間違いなか、土方歳三じゃ!」

(クソ、不味い事になったな。)

気が付けば、歳三は数人の男達に銃を向けられていた。

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最終更新日  2021.09.07 20:00:54
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