2020.01.27

一輪花 幕末編 「黒猫」(四十一)


※BGMと共にお楽しみください。

「進撃の巨人」の二次創作小説です。

作者様・出版者様とは関係ありません。

二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。

リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。

土方隊が池田屋に着いた頃には、激闘は一段落しており、アルミンとミカサはエレンが無事である事を知って喜んだ。

「おい、今頃会津と桑名の奴らがやって来たぜ。」
「大方、手柄を横取りする気なんだろう・・汚ねぇ連中だぜ。」

エレン達がそんな事を言いながら遅れてやって来た会津・桑名藩の兵達を睨んでいると、彼らの前に土方が立ちはだかった。

「おう土方、今までご苦労であったな、後で我らが・・」
「ここからは手出し無用願いたい!」
「何だと!?」
「今池田屋は戦闘の只中にある。隊服を着てねぇてめぇらが敵と間違えて斬られるかもしれねぇだろう。」
「退け!」

一夜明け、緋色の地に金字で「誠」と刺繍された隊旗を掲げ、新選組は池田屋から壬生村の屯所へと勝利の凱旋をした。
しかしその中に、リヴァイの姿はなかった。

「あ、ハンジさん、リヴァイさん知りませんか?」
「いいや、知らないよ。リヴァイがどうかしたの?」
「リヴァイさんの姿が見えないんです。」
「それは、いつから?」
「昨夜からです。」
「昨夜から?エレン、屯所に戻ったら詳しい話を聞かせて貰えないかな?」
「は、はい・・」

(リヴァイさんを早く見つけないと・・何だか嫌な予感がする。)

朝を迎えた島原は、夜の喧騒ぶりとは打って変わって静まり返っていた。

その一角にある「鶴屋」の一室で、ジークは煙管を咥えながら、自分を睨みつけているリヴァイを見た。

「そんなに睨むなよ。俺だってこんな事をしたくないんだよなぁ。」
「俺をどうするつもりだ?」
「ここは廓だ。お前みたいな奴を抱きたがる客は多いと思うぜ?」
「この外道が!」
「何とでも言えよ。それよりもお前、エルヴィンとの子を身籠っているんだって?」
「何故それを・・」
「知っているかって?俺は裏との繋がりがあるんだよ・・勿論、闇医者ともな。」

ジークはそう言うと、下卑た笑みを浮かべながらリヴァイの黒髪を撫でた。

「これから、お前とここで過ごすのが楽しみだよ・・」

「それで?エレン、君が最後に見たリヴァイは、池田屋で舞妓姿だったんだね?」
「はい・・」
「そこからは、誰もリヴァイの姿を見ていないんだね?」
「はい。」
「他に思い出せる事があったら、何でもいいから思い出してくれ。」
「そうだ、リヴァイさんはあの時、“お座敷に呼ばれている”と言っていました。客は二階に居ると・・」
「そうか。朝早くに呼び出して済まなかったね。エレン、君も疲れているだろうから休んでくれ。」
「わかりました。」

エレンが部屋から出た後、ハンジは少し唸ると、モブリットにある仮説を話した。

「恐らく、リヴァイは何者かに拉致されたに違いない。そして、リヴァイはまだ京に居る筈だ。」
「京は広いですよ、一体どうやってリヴァイさんを探すんです?」
「リヴァイはふたなりだ。そんな彼を、拉致した奴は何処に売ると思う?」
「島原辺り、ですかね?」
「わたしの仮説が正しければ、リヴァイは島原の何処かに居る筈だ。」
こうしてハンジ達は、リヴァイ捜索に当たった。

一方、リヴァイは「鶴屋」で客を取らされていた。

「旦那、どうだった?」
「どうもこうもないわ。泣きもせんし怒りもせん。まるで人形を抱いているみたいや。」

ジークに拉致された当初、リヴァイは泣き喚いて怒りもしたが、それをしたらジークや客達が喜ぶので、次第に感情を殺すようになった。

そんなリヴァイを客達は気味悪がったが、中には抱きたがる物好きな客も居た。

しかし、リヴァイは遊女達の間から嫌われ、孤立していた。

「何やの、あの子、遊女やのに左褄なんか取って・・」
「いつまで舞妓のつもりでおるんやろ・・」

客を取らされているリヴァイだったが、腹の子は流れず順調に育っている。

この生き地獄の中で、腹の子がリヴァイの唯一の希望だった。

「リヴァイ、客だ。」
「へぇ・・」

今夜はどんな物好きが来るのかとリヴァイが客の待つ座敷へと向かうと、そこにはエルヴィンの姿があった。

「エルヴィン、どうして・・」
「お前を迎えに来た。」

エルヴィンはそう言うと、リヴァイを抱き締めた。

その時、リヴァイは今まで堪えていた涙が一気に溢れ出るのを感じた。

「エルヴィン、会いたかった・・」

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Last updated  2020.01.27 00:00:17
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