3237427 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

じゃんす的北京好日子 東京編

じゃんす的北京好日子 東京編

第8回:大きい中国、市場はたくさん

  
第8回:大きい中国、市場はたくさん


  中国は1つの国でありますが、決して単一の市場ではないことを強調したいと思います。これだけ広大な国土を有する国ですから、各省・地域ごとで気候や地形は大きく異なりますし、それぞれの文化があります。この地理的・文化的な相違は、消費者のタイプと行動に差異をもたらしています。

  購買力に直接結びつく経済格差も都市ごとにあり、過去およそ四半世紀の間、沿海地域の生活レベルが内陸各省をはるかに超えて大幅に上昇し、経済体制改革の最大の恩恵を受けています。

  北京、上海、広州は、一線都市と呼ばれ、豊かな市場と認識されていますが、上海と北京には、そしてその他の一線都市の間でも、それぞれ文化の差異が存在します。所得のレベルも違いますし、消費者の志向も違います。さまざまな違いが都市間に存在しています。北京はなお政治とメディアの中心地であり、上海は経済と消費トレンドの重要都市となっています。

  中国全土に対してPR活動を行う際は、このような地域の多様性を理解し、異なる市場であることを認識しておく必要があります。したがって、中国全土を対象にPRを行うとしても、すべての地域で同じPR手法を使うべきかどうかは検討する必要があります。地域によって市場のニーズは違いますし、特徴も異なるためです。

  したがって、全国的なPR活動やマーケティング活動行うとき、中国全土を一つの方法で行うというのは現実的ではありません。

  市場の相違を見極めたローカライゼーションが必要です。

  次回は実例を挙げながらもう少し詳しく説明していきたいと思います。


<全15回>
第1回:広報担当者必読の中国広報事情
第2回:広報活動にともなうチャイナリスク
第3回:チャイナリスクの対応方法
第4回:社会貢献活動をPRすべし
第5回:欧米企業の社会貢献活動PRに学べ
第6回:中国でプレスリリースを発送する
第7回:中国メディア、記者対応の注意点は
第8回:大きい中国、市場はたくさん
第9回:中国でのPR戦略は多様化が必要
第10回:W杯報道に見る中国メディア事情
第11回:広告合戦勃発!外資vs中国
第12回:新聞雑誌、中国人はどこで買う?
第13回:中国のネット人口1億2300万人に
第14回:広報とホステスの深い関係
第15回:靖国参拝への中国メディアの反応


中国広報担当者向けのおすすめ書籍:
中国で「売れる会社」は世界で売れる!
中国で「売れる会社」は世界で売れる!
著者:徐向東
出版社:徳間書店
価格:1575円
中国ビジネス最前線で活躍する徐向東さんの著書。最新事例満載です。
私の書評はこちら

ブランディング・イン・チャイナ
「ブランディング・イン・チャイナ」
著者:山下裕子 一橋大学BICプロジェクトチーム 
出版社:東洋経済新報社
価格:2310円(税込)
21世紀、人口13億人の大消費市場、中国を舞台に世界規模のブランド競争が繰り広げられている。各ブランドはどのような戦略を持って中国市場に進出しているのかに迫り、そこから日本企業勝ち残りの方法を探る。

中国情報源(2006ー2007年版)
中国情報源(2006ー2007年版)
著者:21世紀中国総研
出版社:蒼蒼社
価格:3150円(税込)
中国を担当しているあらゆるビジネスマンに役立つ本です。1冊買っておいて、デスクに置いておきましょう。非常に便利な1冊です。


© Rakuten Group, Inc.