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じゃんす的北京好日子 東京編

氷点は読者とともに

『氷点』は読者とともに

「氷点故事」の日本語版「氷点は読者とともに」が昨年末日本で発売になりました。
「氷点故事」は共産主義青年団の機関紙「中国青年報」の付属週刊紙「氷点」に掲載された記事をまとめたものです。この「氷点」は中国で停刊処分を受けたことから日本でも話題になりました。

「氷点」の読者本位を編集方針としています。しかし、ここ中国においては「読者の読みたいもの」が当局にとって「読ませたくないもの」である場合もあり、中国の記者にとってはこのあたりの匙加減、バランスをとるのが難しいところです。氷点の編集長である李大同氏は「読者本位」の姿勢を貫いたため、処分を受けることになりました。氷点停刊については『氷点』停刊の舞台裏に詳しく掲載されています。


「氷点」に掲載された各ストーリー記事は、どれも中国で生活する普通の人達にスポットを当てたものです。一般の中国関連本の多くは国家間の関係など大きな問題を取り扱っているので、その国で実際に生活している人達が何を考えてどのような生活をしているのかということは分かりません。普通の中国人たちを垣間見ることができる書籍として「氷点は読者とともに」はおすすめです。


この本の日本語訳を行ったのは友人の真愛(まや)さんです。Be-Bloggers1.0(第一回北京ブロガー会)でお会いしてから仲良くさせてもらっています。

本人のメルマガで、この書籍刊行について「ある会食の席で、出版社の方に拙い出版計画書と氷点故事を渡した」ことがきっかけになったと書いています。

そういえば、この会食に私も同席していたことを思い出しました。あのときのやりとりがきっかけになってこの書籍ができたんですね。

その後、まやさんは著者の李大同氏に直接「翻訳させてください」と直談判したそうです。綺麗で大人しそうな外見(ちょっと毒舌)からは想像つかない行動力です。「自分でやりたいと思ったことを、自分の力と行動で実際にやりとげた」ことが友人ながらすごいなと思いました。

彼女にとって初めての翻訳本で予想以上に大変だったようで、「もう翻訳はしたくない。。」とのことですが、ぜひ次回作も期待したいと思います。



『氷点』は読者とともに 目次
はじめに(日本語版序文)

第一章 再び表舞台に
一、雪解け 
二、「重大」なテーマとは何か? 
三、お嬢さん曰く「私が肥桶を書くわ!」 
四、子供の命名以上の難しさ 
五、「こんな記事が読みたかった!」 

第二章 認められて
一、時を経ても変わらぬもの 
二、七回の書き直し 
三、電車の車掌たち 

第三章 しだいに成熟
一、読者からの手紙 
二、おじさん、おばさん 
三、安楽死の実話 

第四章 体験型報道
一、お手伝いさんとピアニスト 
二、私が出会った日本兵 
三、白い困惑 
四、引っ越し 

第五章 庶民の生きざま
一、農村の子供に希望を 
二、山奥で鳴り響く金の鐘 
三、中華民族の心の河 

第六章 新たな試み
一、転載が引き起こしたセンセーション 

第七章 危機にある教育
一、児童にも人格が 
二、ツバメが飛ぶ先は 

第八章 「小氷点」の誕生
一、「得体が知れない」のに大ヒット 
二、オリジナルが欲しいのです 

第九章 「抗議」に見舞われた停刊
一、陽光の下での取引 
二、悪夢の強制送還 
三、国民すべて納税者 

第十章 「性」の突破
一、最大の難関 
二、性別のあがき 
三、最も勇気ある人 

第十一章 特別報道
一、地方の大物は「報道不可」 
二、どこにいるの、お母さん 

第十二章 「軟」から「硬」へ
一、世紀末の真っ赤な嘘 
二、嘘の裏の顔 
三、何度もさし戻された死刑判決 
四、一審判決を支持するのは誰? 
五、証拠のない告発 
六、笑うに笑えぬ「敗訴」 

中国語版あとがき

訳者あとがき


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