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テーマ:中国&台湾(3300)
カテゴリ:北京生活
最近、中国では高倉健主演の「千里走単騎」と真田広之、チャン・ドンゴン主演の「無極」が話題になっており、メディアでもよく報道されています。新京報も見開き2ページで、真田広之の顔をアップを使って大々的に報道していましたし、先ほどのエントリーで紹介しました北京晨報も第8版の1面で紹介しています。 普段メディアに登場する日本というのは、テレビだったら極悪非道な日本軍兵士が暴れまわり、新聞雑誌だったら日軍に不穏な動きあり、とか小泉首相など政府閣僚がこんなけしからんことを言ってるとか、そういう内容ばかりなので、最近の日本人主演の映画が比較的好意的に報道されるのを見るのは嬉しいものです。 本日付けの北京晨報のテーマは「中国の有名映画はなぜ日韓の役者を起用するのか」でした。国内の有識者がそれぞれの立場からその理由を論じています。 清華大学ジャーナリズム学院の郭教授は「制作者にとって、日韓の役者を起用することは、国際的なプレゼンスを高めるために最も重要なことなのだ」とコメントしています。 中国人民大学の周教授は「儲けるための手段の一つ、日韓の役者起用は宣伝に利用するためだ」というスタンスです。 「無極」の宣伝責任者の黄氏は「アジアの映画人たちは団結すべきだ」という意見です。 中国人民大学大学院でジャーナリズムを専攻している日本人留学生のpinpinさんは比較的長いコラム記事を掲載していて、日本での華流ブームにもふれ、日中相互理解のきっかけとなると述べています。 私もだいたい同じような内容です。優等生的な内容ですが、字数も限られてましたし色々書けないですしね。私の投稿記事はこのエントリーの最後に掲載しています。 これらの日本人主演映画2作品のうち、まず「千里走単騎」について紹介したいと思います。 「千里走単騎」 高倉健が演じる初老の男が、余命わずかな民俗学者の息子(中井貴一)の代わりに京劇を撮影するため、1人で雲南の麗江を訪ねる物語です。中国では12月22日から公開されていて、日本では今月28日から公開です。 役者はほとんど素人を使っています。「あの子を探して」の時も驚きましたが、張芸謀(チャン・イーモウ)監督は素人役者の起用が天才的ですね。ガイド役、子役、村の人々などその自然な演技に驚きます。演技をしている感覚がないのではないかと思います。ストーリーの中で、子供を父親にあわせるかどうかで村人たちが議論するシーンがあるのですが、北京の街角で普段見かけているようなリアルさを感じました。 また、この映画は監督の高倉健への友情と愛情で溢れている作品でもあります。張芸謀監督は本当に高倉健という男を愛しているのだなということがひしひしと伝わってきます。張芸謀監督はデビュー作「紅いコーリャン」でベルリン国際映画祭の金熊賞を獲得した時にあこがれの存在だった高倉と会い、いつか一緒に映画を作りたいと意気投合したといいます。 10月22日に開催された東京国際映画際で、張芸謀監督は「少なくとも私の心の中では、ずっと神様のような存在でした。彼が出演した映画『君よ憤怒の河を渉れ』は、10億人以上の中国人に感動を与えたのです。1970年末から80年代初めには、映画学校などで『高倉健モデル』というものが流行って、みんな健さんのように襟を立ててみたりしたのですよ。彼は僕のアイドルで、その気持ちはずっと変わっていません」と述べています。(サーチナ報道より) 張芸謀監督が言っている「君よ憤怒の河を渉れ」は1976年に中国のほぼ全土で公開され、大人気を博しました。この映画をきっかけに、高倉健は最も親しまれている日本人の1人となっているのです。ほとんどの中国人が高倉健を知っています。しかし、大陸では知られていても、台湾ではあまり知られていないようです。今日台湾幹部(40台後半)とこの話をしたのですが、高倉健を知りませんでした。周りにいた中国人社員たちは若い人でもみんな知っていて、熱心にこの台湾人幹部に説明していました。 映画は、吹き替えではなく、高倉健の台詞は日本語ですし、日本ロケ部分も全体の1-2割程度あります。また、ガイドが日本語に翻訳する場面も多いため、中国語がわからない日本人が原版を見ても理解できると思います。 日本でもすでにNHKスペシャルで、今回の映画製作の現場のドキュメンタリーを「高倉健が出会った中国」として放送しています。 撮影現場の村が撮影後に洪水に襲われたとき、高倉健はメッセージと共に、ひまわりの種を送ったというエピソードがあります。村人は健さんの思いに感激し、一面の花畑を作ろうと決意したそうです。 高倉健が出会った中国 http://www.nhk.or.jp/special/libraly/05/l0011/l1119.html 撮影に同行していた中国人スタッフの話で、高倉さんはいつもスタッフ一人一人に「おつかされさまでした」と声をかけてくれた、というエピソードをある雑誌で読みました。また、高倉さんは撮影中いつも立っているので、周りのスタッフも恐縮して座ることができなかったと話していました。 高倉健がスタッフとの別れのときに言ったという 「別れよりも出会いが大切だ」 という台詞が心に残りました。 「単騎、千里を走る」オフィシャルサイト(日本語版) 参考: 最近,中国,韓国,日本的娯楽交流越来越多。我看Zhe个潮流是很好的。Zhe可以当作一个机会,促進彼此対相互国家文化的了解和興趣。而且,也可以更深地増進彼此人民的理解了。 好多日本人都喜歓高倉健。我也一看他主演的《幸福的黄手Pai》就喜歓上他了。我最近看了張芸謀拍的新電影《千里走単騎》。在Zhe部電影中,張芸謀把高倉健具有的独特气質引導出来了。中国演員的自然的演技,小孩子的表情,云南的漂亮的景色,都Rang人印象深刻。 簡単な表現しか使っていないので、中国語を勉強されている方なら読めると思います。作文をしてみると、もっと表現するための語彙力が必要だと痛感します。その点、私の記事の上に掲載されているpinpinさんの作文力はすごいなと思います。 次回は真田広之主演の「無極」について紹介しますね! 人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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