2011/10/14(金)07:15
けさ自分に伝えたことば
けさ読んだページです。
松下 幸之助 道をひらく
人事をつくして
***
「人事をつくして天命を待つ」
ということばがある。
まことに味わい深いことばである。
私心にとらわれることなく、
人としてなしうるかぎりの力をつくして、
そのうえで、静かに起こってくる事態を待つ。
それは期待どおりのことであるかもしれないし、
期待にそむくことであるかもしれない。
しかしいずれにしても、それはわが力を越えたものであり、
人事をつくしたかぎりにおいては、うろたえず、あわてず、
心静にその事態を迎えねばならない。
そのなかからまた次の新しい道がひらけてくるであろう。
こうした心境の尊さを人みなが知り、
その境地をかみしめつつ、
それぞれの人が、
それぞれのつとめをつくしたならば、
この世の中は、
もっと静かになるかもしれない。
天命とは、これだけのことをつくしたから、
これだけの結果があたえられるという、
そんな計算の成り立つものではない。
まして、私心多くなすべき人事もつくさずに、
いたずらに都合よき成果のみを期待するのは、
天命を知らざること
はなはだしいといわねばなるまい。
めまぐるしい利害の波の日々の中ではあるけれども、
時におたがいに三省してみたいものである。
***
人事をつくす。
今この瞬間の一瞬一瞬に意識を注ぐ。
心をこめて向き合う。
自分の心身の容量の範囲内で最善をつくして、
あとは心静かに待つ。
けさ自分に伝えたことばです。