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沖縄自治研究会

沖縄自治研究会

開かれた提案づくりについて

○総合司会(照屋勉)  ありがとうございました。
 憲法の枠を越える自治制度、日本連邦基本構想、江上、佐藤、島袋、3名のご報告でございました。ありがとうございました。
 それでは最後になりますが、開かれた提案づくりについて、南風原町役場、前城充の報告でお願いいたします。


○前城充氏  皆さん、午後1時から5時まで約4時間、長丁場でした。しかも、大変中身の濃い話でした。私の持ち時間もどうも5分ぐらいしかなくなってしまいました。それでまとめないといけないのですが、私がこれから話すことも大変重要なことになりますので、5分間お耳を貸していただきたいと思います。

 今日は沖縄の新たな自治を提案するということで、県内外の9人の学者、研究者の方々から3つの提案をしていただきました。先ほどの方がおっしゃったように、復帰30年してこの高みまで来たかという言葉に代表されるように、大変すばらしい提案でありました。

 しかし、あくまでもこの3つはまだ提案です。提案ですから、これからいろんな作業が出てきます。仲地先生の言葉を借りれば、鍋に具材を入れた状態、この具材の入った鍋のどれを選ぶか、それは皆さんにゆだねられていますよということです。この具材、必要ないものも入っていると。足りないものもあると。足りないものがあれば、隣から持ってきてもいいんだと。そういう仲地先生の話です。それをどこで決めるのかということが大事なところであります。

 と同時に、もう1つ、先ほども指摘がありましたが、この提案をもっと精査しないといけないという話がございました。これも大変重要な点でございます。この精査する話と、もう1つ大事なものが、これを住民と一緒につくっていくという、この手法が大切な視点です。

 研究者がつくろうと思えば、すばらしいものができるかもしれませんが、そこに魂を込めるのであれば、住民参加が必要になってきます。この住民参加をする手法というのは、我々が2年前に実証実験してきました。その成果物が先ほど30部用意しまして、購入された方もいますけれども、市町村レベルの自治基本条例モデル案です。これをつくるときには、住民参加で行いました。研究者はもちろん、一般住民の方もいました。議員の方もいましたし、職員の方もいました。約1年半かけて、このモデル条例をつくりました。その実証の中で、住民参加というものがいかに大事なのかというのを我々は体感しました。

 この手法を、今回もとらせていただきます。手元のレジュメの2ページです。2ページのほうに書かれていますが、最初のタイトルは研究、第5報告書、近日発刊になっていますが、それの中ほどの四角い括弧のほうです。10月30日から始まります。そのときに、発刊する報告書というのが、我々の研究している報告書、これはまだ4集ですが、このような報告書を同時にプレゼントしますという、これは呼び水でも何でもないのですが、このときにできあがるので、そのときにお渡ししましょうということで、大事なものは先ほど言いました、今、提案されているものの3つの鍋からどの鍋を選ぶかというのを、10月30日にここにいる方々、もしくは関心のある方が集まっていただいて決めましょうということです。

 ですから、この日が本当の原案づくりの始まりの第一歩と考えていただきたいと思います。鍋を選んで、その条例を皆さんで1つ1つ言葉を吟味しながら、完成品に近づけていくという、しかし、6回しかないのですね。6回しかないので、大変少ない回数ではございますが、10月30日にぜひ9時半に琉球大学のほうにお集まりいただきまして、住民参加の手法を皆さんと一緒に体感していきたいと思います。

 先ほど、後方のほうに若い方々の政治離れがあるとおっしゃっていましたが、この住民参加の手法の中で、研究者は実際の現場の情報を仕入れました。我々、自治体職員は研究者の高度な知識を仕入れました。住民は物事が決まっていく過程を知ることができました。これは本当にこの場が共育の場になりました。共育というのは共に育つ場です。それぞれお互いが持っている知識をまず出し合って、高みに行ったわけです。

 ですから、今回6回ではありますけれども、この6回をすべて参加された方は、住民参加がどのようなものかを見きわめることができると思いますので、貴重な時間になります。ぜひ、ここに参加されている方のご協力が必要ですので、10月30日にお集まりいただきたいと思います。

 それと、今日お配りしている表紙の裏にアンケート用紙がございます。このアンケート用紙も皆さんの今日聞かれた3つの提案に対しての意見、これがパブリックコメントになりますので、これも参考にしながら、30日にはまたみんなでいろいろ、今日聞けなかったことも議論していきたいと思います。

 ちょうど5分になりました。私はちゃんと5分を管理しましたので、これで終わりたいと思います。


○総合司会(照屋勉)  大変、長時間にわたりましてありがとうございました。
 沖縄の新たな自治を提案する沖縄自治研究会自治基本条例プロジェクト中間報告会、これをもちまして全日程を終了させていただきます。大変お疲れさまでございました。


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