GAIA

2014/10/28(火)06:16

エボラウイルスを殺菌できるマスク1枚7980円 「本当に残酷な病気で、残された家族の心の痛みははかりしれない」

 西アフリカで猛威をふるうエボラ出血熱の院内感染対策として、愛知県の民間企業がエボラウイルスを殺菌できるマスク計1万枚をリベリア、ギニア、コンゴの3カ国に寄贈した。防護服などの支援を行っている外務省も注目している商品で、日本の技術力が改めて評価されそうだ。  開発したのは愛知県豊橋市のフィルター製造会社「くればぁ」。同社は独自技術を駆使し、エボラウイルスの粒子を食い止め、仮にウイルスが付着した場合でも99%殺菌できるマスクの製造に成功した。  海外メディアの報道を受け、9月中旬にギニア政府から提供要請があったことが寄贈のきっかけ。同社は3カ国の駐日大使らを通じ、22日に出荷を終えた。  洗浄して何度でも繰り返し使えるのが特徴で、1枚7980円で販売中。同社の担当者は「追加支援も検討している」としている。 エボラ出血熱 日本薬投与のスペイン女性看護師が治癒  スペイン政府は19日、今月6日にエボラ出血熱への感染が確認され、首都マドリードの病院で治療を受けていた女性看護師が19日に行ったウイルス検査の結果が陰性だったと発表した。2度目の検査も実施されるが、治癒したとみられる。フランス公共ラジオが報じた。  米CNNテレビなどによると、女性は富士フイルム傘下の富山化学工業(東京)が開発したファビピラビル(販売名・アビガン錠)を服用したという。  女性は9月25日に死亡したエボラ熱の男性患者を担当していた際に院内感染したとみられ、アフリカ大陸以外で感染した初のケースとされた。  スペイン政府の担当者は「健康状態も改善している」と説明。スペインメディアでは、女性の夫がビデオメッセージで「彼女は病気に勝った」と話す様子が伝えられた。(共同) 《エボラ熱は「残酷な病気」 国境なき医師団看護師・吉田照美さん、現地で治療に参加》  エボラ出血熱の流行が拡大している。年内の終息は困難とみられ、世界保健機関(WHO)は緊急事態を宣言し、ウイルス封じ込めに国際社会の協力を求めている。流行の中心地ギニアとリベリアの国境に近いシエラレオネ東部の町カイラフンで治療に参加し、7月下旬に帰国した国境なき医師団(MSF)の看護師、吉田照美さん(43)に現地の様子を聞いた。 入院数時間で死亡、一家全滅も  吉田さんは埼玉県出身。平成9年、青年海外協力隊員・看護師としてフィジーへ派遣され、帰国後は大学病院などで勤務。24年6月からMSFに参加し、南スーダン、パキスタン、ウクライナの難民キャンプなどで治療に参加してきた。  カイラフンでは6月下旬から約1カ月間、エボラウイルスに感染した疑いがある患者を収容する施設を担当した。毎日、続々と患者が運び込まれ、半分以上が亡くなる「悲惨な状況」だった。生後6カ月の赤ちゃんからお年寄りまで、老若男女を問わず感染し、なかには一家全員が亡くなったり、入院から数時間で死亡したりする患者もいた。  「数日前まで元気だった人が急に亡くなっていく。本当に残酷な病気で、残された家族の心の痛みははかりしれない」と吉田さん。  ワクチンがなく感染した場合の致死率が高いため、仲間の医療スタッフを感染させないよう治療中の事故には細心の注意を払った。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る