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2016/10/22(土)03:30

二宮尊徳は 人類全体を救うことを願いとしていた 武者小路実篤

尊徳先生の世界(1129)

文化人の尊徳観  武者小路実篤 二宮尊徳は 人類全体を救うことを本願として 精神的にも肉体的にも全力を出した人で 日本人としては珍しく自分の考えを持っていた人だ 誰の考えにも動かされず 自分で天地の経文を読み 自分のことばで語った人だ しかもそれは机の上で考えたことではなく じっさいに大地を相手にして働いて 自分の考えをねりにねった上での考えだ 時に彼らしい独断はあるが 彼は科学的知識においてはたしかに明治以前の人ではあるが 彼の信念にまちがいがあるとは思わない 彼は珍しい実行家であると同時に 真理の上にたたないではいられない男だった 彼のことばを読むと彼が実によく考えていた男だということがわかる 尊徳のいうことにむづかしいことはない みなほんとうのことだ そして彼は自らそれを行うことを楽しみにした人間だ その楽しみが彼にとっての第一の報酬なのだ (定本報徳読本より)

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