2021/09/24(金)02:11
9月23日木曜日のプレバトのお題は「秋の夕日」
9月23日木曜日のプレバトのお題は「秋の夕日」だった。
1位は堀未央奈さん
「独立の 夜やゴッホの 星月夜」
「乃木坂46」から独立したときの気持ちを、ゴッホの名画「星月夜」にたくして不安な気持ちを詠んだ句で、永世名人の東国原さんも、この句が夏のタイトル戦に出されていたら、10位以内に入っていると絶賛していた。
星月夜は秋の季語だが、作品「星月夜」が作品名なので季語の力は弱まる、
しかし原句は上五から「独立の夜や」と句またがりで、さらに下五にも「星月夜」があり、一句の中に2つの「夜」があり、絵としての星月夜が、もう1つ夜を入れたことによって保証されている。
この1つ目の夜がよい配慮と、普段なら同じ言葉を並べたのはマイナスに働くのが、季語を立てる効果を発揮していると。
夏井先生は東国原さんの鑑識眼を褒められていた。
浅野ゆう子さんの
「選局はルーティーン
今日は
土瓶蒸し」
の「ルーティーン」が問題かなの東国原さんの指摘に「さすが」と「評者の側に座るべき」とまで夏井先生は言われていた。夏井先生の直しは
「選局はニュース
今宵は
土瓶蒸し」
で、今宵は時間帯がはっきりして、何時台のニュースかが見えてきて、調べもきれいになると。
その東国原さんの永世名人のお手本の句は
ラフレシアも 秋夕焼も 人を食べるのか
1フレーズが6音という定形外の6音で整えた句。
ラフレシアという熱帯植物は「世界最大の花」で、シンガポールの建設者であるトーマス・ラッフルズの調査隊がこの植物を最初に確認した。同行のメンバーは「人食い花ではないか?」と恐れたという。ラッフルズは花に触って無害であることを証明したとされる。学名Rafflesia arnoldii(ラフレシア・アルノルディイ)はこの調査隊のトーマス・ラッフルズと博物学者ジョセフ・アーノルドに由来して名付けられた。
夕焼けには風景や人、物を飲み込むような怖さがある。
東国原さんはラフレシアは「人食い花」とも呼ばれるそうで、両者とも人間を食べるのか、吸い込むのか、そういうことを詠んだという。
夏井先生は「さすがの取り合わせ」と褒められていた。
ここまでくると、通常の定型の俳句を超えて 破調で押し通した意義が「人を食べるのか」を直地点とする不気味な雰囲気をたたえる。東国原さんは志らくに「定型で勝負して」と誘っていたが、自分では破調の調べに興味を抱いているようである。
この句のよさが「わからない」というブログが散見される(^^)