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2021年12月01日
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ウイグル弾圧、習主席らの関与示す「新疆文書」が流出
12/1(水)

習近平国家主席をはじめとする中国の指導者たちが、同国の少数民族ウイグル族の弾圧に関与していることを示す文書の写しが、このほど新たに公表された。

この文書は、ウイグル族に対する人権侵害を調べているイギリスの独立民衆法廷「ウイグル法廷」に9月に提出されたもの。これまで一部が明らかになっていたが、今回のリークで今まで確認されていなかった情報が表面化した。

複数のアナリストは、この文書の中に中国政府高官がウイグル族の大量収容や強制労働につながる措置を求めたことを証明する発言記録が含まれていると指摘する。

中国はウイグル族に対するジェノサイド(集団虐殺)を一貫して否定している。

ウイグル法廷はウイグル問題が専門の学者3人、エイドリアン・ゼンツ博士、デイヴィッド・トビン博士、ジェイムズ・ルワード博士に対し、文書が本物であるか確認するよう依頼した。

■「新疆文書」

このほど内容が明らかになった文書は、多くのウイグル族が暮らす地域(新疆ウイグル自治区)にちなんで「新疆文書」と呼ばれる。習主席や李克強首相ら中国共産党の指導者たちが、ウイグル族や中国のほかのイスラム教徒に影響を及ぼす政策に直接つながる発言をしていたとしている。

こうした政策には強制収容や大規模な不妊手術、強制的な中国への同化、「再教育」、拘束したウイグル族を工場で強制労働させることなどが含まれる。

米紙ニューヨークタイムズは2019年に同紙にリークされた同一の文書について報じていたが、当時は全ての内容が公表されていなかった。

ゼンツ博士は今回の文書に関する報告書の中で、文書を分析したところ、中国政府トップらの発言と、その後にウイグル族に対して行われた政策との間には「これまでの理解をはるかに超える広範で詳細かつ重要な関連性がある」ことが示されたとしている。

■ウイグル族弾圧

中国は新疆ウイグル自治区における人権侵害疑惑をめぐり、国際的に大きな圧力に直面している。

同地域に対する中国のアプローチは著しく転換している。そのきっかけは2013年に北京、2014年には昆明市で起きた、歩行者や通勤者を狙った残忍な襲撃事件までさかのぼる。中国はこれらの事件はウイグル族やウイグル独立派によるものだと非難した。

2016年以降、中国はウイグル族やそのほかのイスラム教徒を対象としたいわゆる「再教育」キャンプを設置し、信用できない兆候とみなされる行動をとった新疆ウイグル自治区の住民を取り締まりの標的にするなどしている。

また、ウイグル族を同自治区での綿花摘みに派遣するなど、強制労働戦略も進めている。

人口抑制のためにウイグル族の女性に強制的に集団不妊手術を行い、子供を家族から引き離し、ウイグル族の文化的伝統を壊そうとしていることも報告されている。

アメリカやカナダ、オランダなど複数の国は、中国がジェノサイドや人道に反する犯罪を犯していると非難している。

中国はこれらの疑惑を強く否定。新疆での取り締まりはテロを防ぎ、イスラム過激派を根絶するために必要だと主張している。収容所については、テロとの闘いにおいて、収容者を「再教育」するための有効な手段だとしている。





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最終更新日  2021年12月01日 17時57分29秒



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