2009/11/10(火)16:40
映画 『 沈まぬ太陽 』 を観てきた・・・
今日、「沈まぬ太陽」 を観てきた。
上映途中で10分間の休憩があるが、休憩がある映画は、
「ベン・ハー」以来だ。 邦画では珍しい・・・
テンポが良く時間を忘れさせる展開で、
久しぶり映画らしい映画を観たような気になった。
人気作家・山崎豊子による同名ベストセラー小説だが、
彼女の小説は、時代の社会性と主人公モデルの設定が実にいい。
「沈まぬ太陽」 は、壮大なスケールで映画化した社会派ドラマである。
日本が経済大国へと急成長した激動の時代を背景に、
巨大企業に翻弄されながらも自らの信念を貫く男の姿を描く。
昭和30年代の日本航空労組委員長がモデルで、
総理大臣が中曽根総理。やはりモデルがある物語は面白いね。
組織と闘う主人公を演じた渡辺謙をはじめ、三浦友和、石坂浩二など
実力派俳優がそろったキャスティングにも注目。
今、日本航空の経営問題が取り沙汰されているので、
実にタイムリーな映画だと思ったね。
原作が長編で、大変な反響で新聞や週刊誌に様々書かれた問題作という
ことで興味があったが、映画も休憩入りの長編だった。
主人公は、過激な組合運動で、パキスタン、イラン、ケニアへと転々と
10年間も左遷されたまま。 まさに会社に逆らえば地の果てまで左遷され、
家庭崩壊の寸前まで追い込まれるという恐ろしさ・・・
そんな大企業の不条理に翻弄されながらも、絶対に諦めることのなかった
男の仕事とは・・・家族とは・・・人生とは・・・を考えさせられた。
御巣鷹山の日航機ジャンボ墜落事故の顛末は、JR西日本の被害者対応と重なって、
被害者と会社の論理の矛盾は、今も変わらないのだと思った。
吾輩のような凡人には到底真似のできない生き方だ。
この映画はお勧めできますね。 観て損はないでしょう・・・