柳田國男民俗学者。彼の研究によると、サガ流しという行事は、ムラの中の悪はもちろん、過ぎた善も流すという。 誰もが心理的な負担を残さないように、善も人並みでなければ収まらないとか。 「重右衛門の最後」という田山花袋の作品を賞賛したが、 放蕩、連続放火犯に同情する主人公のことばによると、「歴史習慣」は「自然」に代わる次善の策、という。 民俗学者として、ムラ社会を観察し、善悪とは別の法則に従っていることを認識した。 自然な人間のありようを観察し、そういう外的、観念的なものから独立している大自然の一部のように捉えたのである。 文化人類学の域まで達した先駆者だった。 ジャンル別一覧
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