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前回からのつづき
ある日被害者は、友人のすすめで弁護士会の無料相談会 に出かけることになりました。 そこで事実をぶちまけることになりました。 弁護士は、派遣会社が事故場所を変える等で不正請求を行った 事案であり、訴訟なしとなれば、弁護士にとっても好都合です。 訴え先は、派遣会社と倉庫会社、後遺障害に伴う損害賠償金を 計算して交渉に入りました。 しかし、肝心の証拠がない。 現場の責任者や作業員は知らん顔、倉庫会社も知らぬ存ぜぬです。 その上、相手方は証拠を出せと迫ります。 事故当初、派遣先近くの交番で自損事故の届け出を行っていました。 そして、ご丁寧に会社担当者から別病院からの診断書も提出していたのです。 これには困りました。 どうしよう…と悩んだ挙げ句、被害者は一つの事を思い出します。 救急車で搬送された病院で、「倉庫内の事故であった」 と言っていたのです。 不確かな記憶を頼りに搬送先の病院へ向かいます。 調べてみると見事、病院のカルテで被害者が証言した言葉を 医師がメモっていたのです。 『構内でリフトに轢かれた…』 その証拠を提出すると、相手方担当者の顔色は変わり、 被害者側の言い分通りの話が進みました。 あとで聞いた話ですが、倉庫会社が加入していた施設内の 損害保険はもちろん対応は出来ず、結局倉庫会社が 全額負担する羽目になってしまったそうです。 当然倉庫会社の怒りの矛先は、派遣会社と現場担当者です。 これを機に取引停止、現場担当者は懲戒処分と なったことは言うまでもありません。 安易な考えの先の大きすぎる代償です。 最初から正直に報告していれば、 このような事態にはなりませんでした。 勿論、労災や損害保険に請求することが出来ましたし、 被害者も慌てることなく社会復帰していたかもしれません。 過去に営業職だったとき、常々先輩から言われていた言葉があります。 「失敗は最大のチャンス」 失敗を見つめ直すことにより再度の失敗を防止することができる。 その上、速やかな対処方法によっては好機に転じる可能性がある。 先見の目がなかったのです。 こんな会社に雇われていたのか…と被害者もうなだれていました。 皆さんもご注意を! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.04.16 06:34:31
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