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福岡・博多 人力車出張サービスで思い出イベント       あなたの夢を運びます!博多人力屋

創業期2



【バイト生活=フリーター開始】
暦はすでに4月に替わり、あまりの手持ちぶさたと仕事を通じて色々な業界のことを覗いてみようと思い、 バイトを始めることにした。アルバイト情報誌で見つけた割と時給のいい「イベント・軽作業スタッフ」ともう一つは「キャラクターショー・スタッフ」のバイトだ。前者は主として式典の会場(テント)設営・撤去や引越みたいな力仕事ばかりで、イベントの内容に関われるものは全くなかった。また後者はワゴン車の運転とキャラクターショーの裏方仕事でこちらは舞台裏を覗けて成果があった。スーパーの催事場や住宅展示場で小さなお子様向けの集客に絶大な効果のあるショーに同行していくつかのノウハウを学ぶことができた。特にキャラクターとお子様の記念撮影の際の微妙なテクニックは今現在の仕事でも生かされている。

さて、そんなバイトをやりながらも、また自分の進むべき道が未だ見出せないながらも、人力車のことだけはずっと脳裏に引っかかったままだった。将来本業としてやるかどうかは別にしてもどうしても自分は関わりたいという強い欲求があった。その為にはまず一台でも購入しないことには前に進めないわけだが、最も懸案となったのが保管場所の問題である。一般の駐車場に
停めたのでは商売になるかどうかもわからないのに経費だけはかさむし、またいたずらなんかも気になる。いかにお金をかけずに人力車を安全に保管する場所を確保するか、この課題を解決することから取り組み始めた。

【石蔵酒造 博多百年蔵との出合い】
初めて人力車の話を聴きに行った浅草でG社のFさんにこんな質問をしていたことを思い出した。
私「観光用以外で今時人力車を購入する人はいるのですか?」
F「滅多にいませんが、過去にあった例としては和食のお店で店舗のディスプレー用に活用したケースがあります。」
この時の会話をヒントに博多でも和の雰囲気を持った店舗で十分なスペースのあるところであれば、普段はディスプレー用として置かせてもらえるかもしれない、と考えた。

実際にいくつかの居酒屋や焼鳥屋を回ってみたものの中々十分なスペースのあるところは簡単には見つからない。それに焼鳥屋なんかに置いたりしたら車に焼鳥の臭いが染み付いてしまい、使い物にならないことに気が付いた。
この頃バイト先にはどこでもマウンテンバイクで通っていたが、ある日引越のバイトに行こうとすると朝から雨が。仕方なく西鉄電車と地下鉄を乗り継いで行くことにする。滅多に乗らない地下鉄の車両でキョロキョロしていると一枚の中吊り広告が目に飛び込んできた。
「博多百年蔵 4月26日オープン!」
「博多唯一の造り酒屋」
「100年の歴史お見せします。」
こんな風なキャッチコピーが並んでいた。明治時代にできた日本酒の酒蔵を観光用に手直しして、一般の方に公開するようになったことをPRする内容であった。見た瞬間「これだ!!!」と思った。自分の人力車をディスプレーしてもらうには時代背景といいスペースの問題といい格好の場所だ。是非交渉してみよう!

バイトが休みとなった翌日、早速広告に載っていた堅粕の「石蔵酒造」さんに出向く。ただ、いざ建物の前に立つと自分のあまりにも突拍子もない発想と申し出のことを冷静に考えてしまい、急に中に入る勇気がなくなった。しばらく入口の前で行ったり来たりを繰り返し、5分ほどウロウロしていた。端から見れば明らかに不審人物だ。こんなことでは埒が明かないと腹をくくり、勇気を出して中へ飛び込む。あいにく責任者の方は不在で出て来られたのは社長の奥様らしきご年輩の女性。曰く「いやあ、私じゃわかりませんが難しいんじゃないですかねぇ。」
ここまで来たらもう後へは引けない。自分の気持ちが変わらないうちに思いを文章にまとめ、手紙として差し出すことにした。だが待てよ。この手紙で思いは伝わるかもしれないが、自分がどこの誰でという素性は不明でうさんくさい人物と思われたら元も子もない。どうすれば会社を辞めた今、自分の素性を証明できるか、そう考えた時にはたとひらめいたのが履歴書のことだった。幸い、いくつかのバイトに応募していたので予備の用紙と写真が手元にあった。これを先ほどの手紙に同封して祈るような気持ちでポストに投函した。

二日後、まだ携帯電話を持たない私はバイト先から自宅留守電の伝言メモをチェック。一件の留守録があり聴いてみると例の石蔵酒造・社長室長からのメッセージ「是非前向きに検討したいと思いますので一度お越し下さい。」
やったあー!!!思いが通じた!まだ新宮のバイト先で仕事の途中だったが思わず飛び上がって喜んだ。
翌4月20日(土曜日)晴天の青空の下、マウンテンバイクを飛ばして石蔵酒造さんに向かう。途中にぎやかな花火がパンパンパンと打ち上げられた。折りしもその日はキャナルシティ博多のオープンの日で祝砲の打ち上げ花火であった。私には何だか自分のことを祝福してくれている花火のように聞こえ胸が一杯になった。
酒蔵に到着後、石蔵社長室長と面談させていただき双方互いに金銭の授受のないことを条件に私の申し出を受け入れてくれることになった。まだ仕事として成り立つかどうかもわからぬ私の人力車ビジネスはこうして無償の保管場所を確保できたことによって大きな一歩を踏み出した。浅草経由で正式に人力車を発注し、5月18日無事納車も完了した。
to be continued・・・




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