000000 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【お気に入りブログ登録】 【ログイン】

福岡・博多 人力車出張サービスで思い出イベント       あなたの夢を運びます!博多人力屋

創業期5



【前途多難な仕事】
午前中、酒蔵に保管している人力車を取りに行き、そこで衣装に着替えて約20分の道のりを徒歩で移動。これがその後約2週間の日課となった。しかし売上はそう簡単に上がるわけもなく、スタッフは小串氏と2名いるにも関わらず、一人分の人件費も賄えないレベルであった。色々と場所を移動したりポラロイドカメラを用意したり、手持ちのカメラで写真撮影をされる方用に招き猫の貯金箱を置いてみたりと試行錯誤の連続。大ボケなのは川端商店街のど真中に人力車をセッティングして客引き行為をするという、今考えると赤面もののことまでやっていた。この時はとにかくどうすればお客様が人力車に乗ってくれるか、という思い一心で肝心のお客様心理のことにまで頭が回っていなかった。

ある時JR博多駅前に移動し、そこで待機していると一人のおじさんが乗車してくれることになった。乗るまではよかったものの、いざ車上の人になってみてものすごく目立って恥ずかしいことに気付いたおじさんは手元のタオルを顔に巻いて人目に触れないようにされた。せっかくお金をいただきながらそれ程までに恥ずかしい思いをさせることが申し訳なく、できるだけ人目につかぬよう大通りから裏道へと入って行った。この時の痛い経験から「乗ってみたいけど恥ずかしい」という心理をいかに払拭させるかが、この仕事のキーポイントである点に初めて気付いた。そのノウハウを体得するまでには今しばらくの年月を要することになるのだが、当時は必死の思いからご乗車される方ににわかせんぺいのお面をつけて顔がわからないようにしてもらおうかという突飛なことまで本気で考えていた。

【故西島伊三雄さんとの出会い】
博多町家ふるさと館前にて開業して二日目、着物を着た年輩の男性がふらりと自分達の前に現れた。「こりゃまた、何な?」一瞬怒られるのかと思ったが次に出てきた「いやあ、懐かしいねえ。」という言葉と好意的な笑顔で一安心。あわてて名刺交換をさせてもらったが、その方がここふるさと館の館長であり、童画家の西島伊三雄さんであった。当時まだ博多のことをよく把握していなかったので、後から近所の方に聞いてみると「博多で西島伊三雄さんを知らんかったらモグリくさ。」とまで言われ、有名な方とわかった。ほのぼのとしたタッチの童画は勿論、福岡市営地下鉄各駅のシンボルマーク等、その作品は福岡市民なら必ず見たことがあると言っても過言ではない。その西島館長から「今度時間ある時に館長室に来なさい。」と声を掛けられ数日後、小串氏と共に二階の部屋へいそいそと上がって行った。部屋の中にはもう一人年輩の男性がいて早速名刺をいただくと「西日本新聞社 客員編集委員 江頭光」とあった。この方のことも後日知ることになるのだが西島伊三雄さんの絵とのコンビで数多く歴史書を書かれている著名な方であった。そんなことを知る由もない自分たちは色々と身の上話を聴いてくれるのかな、と半ば期待していたのだが、お二人の昔話を延々と聞かされることとなった。先方の話が終わるやいなや「まあ、じゃあ今日はそういうことで」と博多のおいしゃん達にはよくありがちな一方的なエンディングであった。ただ、後日ふるさと館の管理課長同行の上、福岡市役所の観光関連の部署を訪問させていただくことになり、しっかり面倒をみてくださった。その後もこの時の出会いがご縁で色々と支援して下さったことにはご本人亡き今も本当に感謝している。
to be continued・・・




Copyright (c) 1997-2018 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.