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福岡・博多 人力車出張サービスで思い出イベント       あなたの夢を運びます!博多人力屋

創業期10



【全国人力車保障会サミット】
ある日ポストに一通の封書が届き、差出人を見ると京都の「全国人力車保障会」※から。内容は全国各地で営業する人力車業者の集まり(サミット)を開催するということで、その参加を呼びかけるものであった。岐阜県の人力車製造業者の名も連名で記入されていたので、電話して聞いてみると同業者の情報交換の場なので是非出席して欲しいとのこと。京都までの旅費や宿泊費は当時の自分にとって情けないことに本当に大きな出費。ただ前例のないことを始めた自分にとってはわからないことだらけで、他地区で活動されている方の話を聞くだけでも十分メリットがあると思い、京都行きを決断。

こうして平成9年3月5日(水)サミット会場の京都嵐山に到着。私が生まれて初めて人力車と出合った思い出の場所であり、私の運命を大きく変えた場所でもある。このサミットの主催者はここ嵐山に本部を置くE社。この時の参加者はE社の嵐山・奈良のスタッフの他、飛騨高山のごくらく舎(古橋舎主)、福島・二本松の時遊車(大橋さん)、浅草の江戸七福(田端さん)、それに別事業を営む傍ら人力車を保有してイベント等で活用されている伊賀上野の川端さん、奈良・今井町の戸毛さんであった。2時間ほど自己紹介並びに各地の現況報告を行った後、質疑応答。他の観光地とは全く状況の異なる私はせめて結婚式等への活用で何かヒントになることはないか、と諸先輩方に質問。この時の返答は後々大いに役立ち、これだけでも来た甲斐があった。会議終了後、会場を移しての会食。この時の移動手段が嵐山保有の人力車で、会館前に横付けされた何台もの人力車の演出にはさすがの私も参った。たそがれ時の夕闇の中、人力車に揺られながら宴会場へと向かう気分は格別で「私もいつかこんな演出をやってみせるぞ」という思いが沸々と胸のうちに燃えたぎっていた。

会食の席では滅多にお目にかかれないご馳走を前に、飲み食いのことを気にかけながらも、できるだけ色々な方と話をしようと席を回る。この時、E社嵐山の前年年商が○億△千万円という事実を聞き、驚くと共にやはりと納得した。一般の方から見れば「たかが人力車」であり、馬鹿にしてまず事業として取り組む人はいないが、「されど人力車」一大事業として成立させ成果を創り出している。この時の話で私のモチベーションは大いに高まった。誰もやらないからこそ、自分がやるべきだと。翌日、大橋さん、戸毛さんと共に清水寺他を散策した後、帰途に就く。初めてのサミット参加は大変有意義な結果となった。

※この当時の「全国人力車保障会」は平成14年末で既に解散しており、平成17年現在、同様の名称を使用しているのはE社の直営もしくはFC店の団体で、全国に存在するその他の人力車業者とは一切関係ありません。

【チンドン屋とイベント仕事】
京都のサミットから戻った翌日は即フリーター生活という現実の世界が待ち受けていて、引越し作業の現場へ。理想と現実のギャップはまだまだ大きい。が、翌4月に入って念願のイベント仕事が舞い込み、しかも長崎・五島列島の福江市という離島への泊まりがけの仕事。この仕事は前年たまたまFMラジオの収録で知り合ったアダチ宣伝社の安達さん(社長)がチンドン仕事の依頼を受けた際に、自分たちのことを紹介して下さったお陰で成立したもの。安達さんにはこの時以来何かと懇意にしていただき、感謝に堪えない。自分のやりたいと思っていたことが初めて現実となり、心の中から湧き上がる喜びで表情は満面の笑みに。この時撮ってもらった写真を見ると、今でもその時の心境を思い出す。その心は「願望実現!」たまたま同じ日程で婚礼仕事の依頼があり、創業メンバーの小串氏と共に来られなかったのが唯一の心残りではあった。

チンドン屋メンバーと共に町中をパレードしたり、お子様中心に一般道をご
乗車して回ったりと楽しい時間はあっという間に過ぎ去る。今回は本町商店街のアーケード完成記念イベントで商店街の方々には昼も夜も大変お世話になった。気さくな人柄といい、美味しい食べ物といい、一発で福江市のファンとなった。願わくばプライベートでまた来たいもの。

【西島伊三雄さんオリジナル作品のトラック塗装】
前年11月に手に入れた移動用トラックは大変重宝していたが、懸案となっていたのが塗装のこと。中古で購入した時のままの真っ白い状態で、一見冷凍車のような怪しげな雰囲気。ここは是非イラストでも入れて明るい雰囲気にしたいもの。この時、頭に思い浮かんでいたのは前年創業した場所で知り合った西島伊三雄さんのこと。同じ絵を描いてもらうのであれば、博多を代表してしかも童画(子供の絵)を得意とする西島先生の絵が絶対にいい!そう勝手に思い込んでいた。その当時館長を務めていた博多町家ふるさと館の管理課長にスケジュールを確認すると次は博多どんたくの時に来館予定との話を聞きつけ、当日ふるさと館前にトラックを横付けしてしばし待機。しばらく待っていると頭にボテかつらをかぶり、ちょっとほろ酔い気分の西島先生登場。すかさず近寄り、
私「実は折り入ってご相談したいことがあり、本日は伺ったのですが・・・」
西島(敬称略)「なんな」
私「実はこのトラックに西島先生の絵を描いてもらいたいと思っているのですが。。。」
西島「ほう・・・面白いね。ワシの描いた絵が町の中を走る・・・うん、それは面白い!今度ワシのアトリエまで来なさい。」
で、何とあっという間の即決!やったあ!!またまた思いは通じた!!!

後日、白金にあるアトリエを訪ね、いくつか自分の希望事項を申し出、あとのデザインは全て先生に一任するということで、交渉終了。その5日後にはふるさと館に下絵が届き、そのできあがりの作品を一目見て感動。この時、初めて管理課長から代金の話題が出て、西島先生からは「いらん」と言われたと。何年かかってでも支払うつもりでいた私もこの言葉には驚くと同時にその心意気に強く心を打たれた。後日お礼の気持ちとして日本酒を持参したが、本音では制作中に食べられるクッキーとか仕事が終わって一杯やる時のアサヒスーパードライの方がよかったと具体的におっしゃってくださった。益々ファンになったのは言うまでもない。

その後、知人のHさん経由でトラック塗装業者と取引のある会社を紹介してもらい、6月16日(月)西島伊三雄さんのオリジナル作品の描かれたトラックが無事納車となった。名実共に人力屋イベントカーの完成だ!
to be continued・・・




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