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福岡・博多 人力車出張サービスで思い出イベント       あなたの夢を運びます!博多人力屋

闘いの日々5



【決戦の日】
1999年6月3日(木)、晴れて博多人力屋開業。厳密に言えば3年ぶり二度目のチャレンジとなる。開業日前日には博多座ビルの階段の上に立ち、自分たちが待機することになるであろう博多リバレインとの間の車道で、効果的なセッティング方法を検討する。事前に博多座や博多リバレインの管理会社と交渉し、敷地内で待機させていただく方法を模索してみたものの見事に却下。やむなく目の前の車道で待機することになった。

見事な晴天に恵まれた開業当日、午前9時までには3台の人力車セッティングを完了し、私を含めたスタッフ3名で勝負の時を待つ。幸い博多座のこけら落としは歌舞伎公演で始まり、来場される方は自分たちのターゲット層として好都合なスタートであった。しかしながら、芝居を見るのが本来の目的であり、午前11時から始まる昼の部と午後5時からの夜の部が終了する時間まで、お客様は劇場から出て来られない。そんな短時間勝負で果たして商売が成り立つのか、はっきり言って自分たちにも展開の予想がつかなかった。ただありがたいことに、友人知人が告知用のチラシや差し入れを持参して訪問してくれたり、公衆の面前でインパクトのある仕事ゆえ、テレビ局や新聞・雑誌も積極的に取り上げてくれた。結果、6月一ヶ月の観光営業のみの売上げが予想以上の約30万円を記録し、自分自身驚かされた。これに従来から行ってきた出張営業サービス(外商部門)を加えれば、十分ビジネスとして成立する可能性があり、やっと一筋の光明が差してきた心境であった。

【束の間の盛況と挫折】
博多座界隈での開業当初は観劇ついでの観光客の方が主たるターゲットになると思っていたが、いざ蓋を開けてみると若干違う実態が浮かび上がってきた。高級ブランド品ばかりを取り扱うスーパーブランドシティ(当時)に隣接する場所ということもあって、付近には特に目的もなく散策している方の存在があった。いわゆる富裕層と呼ばれる方々だ。二ヶ月目の7月の博多座公演はミュージカル「ローマの休日」であったものの、1日~15日まで行われる博多祇園山笠の祭りのお陰で、好調な数字を維持することができた。猛暑の8月は宝塚公演でさすがに売上げ激減。翌9月に予定されている「暴れ無法松/北島三郎ショー」の動員にかけることにした。劇場の雰囲気を自ら味わうため舞台初日に足を運び、夜の部を観劇。人力車夫の物語のテーマと自分たちの仕事が重なることもあり、これは絶対イケルと自信を深めた。が、、、これまた蓋を開けてみると最初の二日間に売上げが立った後、ニ週間も売上げゼロの日が続いた。やはり飲食店同様、本当の勝負は3ヶ月が経過してからというのを痛感。この頃にはほとんど自分一人での営業状態となっていた為、人件費負担はなかったものの精神的に次第に辛くなるのを感じた。

10月になっても状況は全く変わらず、毎日朝11時から夜11時までの12時間、一日中待機しても日々売上げゼロの連続。窮地に追い込まれた私は、次第に人と接するのが苦痛になる位のノイローゼ状態に陥っていった。セッティングした二台の人力車の一台は、内側の見えない個室風風防で仕切られている為、その中に閉じこもって帳簿作業や読書に明け暮れる。それまで集客手段として活用していた記念撮影用の賽銭箱の存在でさえ、見方によっては「乞食」をしているように思われているのではないか、とまで考える始末で完全に精神的に行き詰ってしまった。

毎日人力車はトラックで移動して運搬するのだが、10月19日(火)の朝、いつもどおり博多座まで来たものの、また始まる辛い一日のことを考えるととてもセッティングする心境にはなれず、そのまま駐車場へと引き返した。意気揚々と博多で再開した観光営業は、わずか5ヶ月ももたず頓挫してしまった。

to be continued・・・




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