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2019.12.17
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テーマ:洋画(457)
カテゴリ:映画レビュー

 ファースト・マン 【DVD】​  

人類初の月面着陸を達成したニール・アームストロング氏をはじめとする、60年代NASAの月面有人着陸へ向けた宇宙飛行士たちの・・ 置かれた超絶ブラックなNASAという組織と環境。というところから物語は始まる、なんというかとんでもない映画だなと思いましたね。監督は『セッション』、『ラ・ラ・ランド』で知られるデミアン・チャゼル監督です。(全然関係ないですが、チャゼル監督は2019年時点で34歳、恐ろしい才能です)

NASAって超絶ブラックじゃねえか・・それが第一の感想です。こんな今にもぶっ壊れそう(に見える)なボロい(ように見える)宇宙船に格納されて宇宙に打ち上げられ、墜落や事故でバンバン飛行士が死んでいく。人命よりも重要視されるは、次回より遠くへロケットを飛ばすためのデータ収集であるかのように、まるで宇宙飛行士は使い捨てのようですらあると思えるような冷酷な演出が垣間見えます。

ミッションの直前でトラブルが見つかりいつまでも待たされたり、宇宙船内にハエが入ってたり、、傍目にも「え、この宇宙船大丈夫なの・・」と心配になるシーンばかり。衛星とドッキングするミッションで、ドッキング後トラブルがあって回転が止まらなくなり、なんとか制御回復し帰還するエピソードがあるのですが、事故後の記者会見でNASAは外部に対してはミッションの成果を強調し、事故はなるべく差し控えたい思惑が見えすきます。その反面、機関内部ではひたすらに事故の責任を飛行士に追及するという、誇張はされてるかもしれませんが恐ろしいブラック体制が描かれてました。アメリカ政府からの予算確保のためもあるとはいえ、現場の人間はたまったもんじゃなかったでしょうね。また、宇宙飛行士と家族が管制部の会話を聞けるようなのですが、飛行士の安否がやばくなったら家族との回線を切断、というシーンがあり、それは最悪の事態の際への配慮として必要かもしれませんが・・回線を切るタイミングが悪いなと思いましたね。もっと早く切っておくか、最初から繋がないかどちらかだろうと・・。

ほんとバンバン人が死んでいきます。1967年のアポロ1号のテスト火災で3名の人命が失われたところも描かれます。史実においてはこのアポロ1号の事故からNASAの体制は人命ファースト主義に転換して行くそうなのですが、本当に多くの犠牲や失敗の元、宇宙開発は発展していったのだということがわかると思います。私自身も、NASAが有人月面着陸を成すまでに多くの事故が起き人命が失われていたことは知っていましたが、文章としての知識とはいかに儚く乏しいイメージしか抱くことはできず、映像のもたらす『死』のインパクトは強いと思いました。ソ連との宇宙開発競争が加速する中でのNASAのある種の狂気的にも見える成果への執念っぷりと、宇宙開発を二度と政治プロパガンダに利用してはならない、というある種の訓示的思惑を感じました。

今では偉人と呼ばれる彼らも、一人の人間であり、家族がいる。当たり前のことなんですけど、史実を文章で読むだけでは絶対に伝わらないドラマが見れると思います。劣悪とも言える環境下で使命を遵守する飛行士たちの、命がけのミッションの中で束の間訪れる安堵の瞬間に見せる笑顔は屈託無く印象的でした。ラストシーン近くの静寂に包まれた月面シーンも、神々しく見応えあります。宇宙開発の光と闇も描きつつ、飛行士として変に崇めたてるでなく、一個人としての感情を丁寧に描いていて、良い映画だと思いましたね。月面着陸はキューブリック監修の特撮だ!という眉唾な都市伝説信奉は、ひとまず封印して鑑賞することをお勧めします。

ニール氏が今まで誰にも話していない、月面着陸時の『空白の10分間』に対しての一つの有力な仮説を提示しているところも、大きな見所の一つではないでしょうか。

1960年代当時の宇宙開発はソ連との技術競争が主だったのかもしれませんが、先人たちの膨大な失敗も犠牲も、失敗から学びその技術をさらに発展させ、未来の人類のために必要だったと言えるほどの偉業のための礎でなければならない、と思います。中途半端なところで宇宙開発を終わらせてはいけないと思いますね。NASAでは2030年代の有人火星探査が近い将来のインパクトありそうなミッションですが、これを踏まえるとテラフォーミングなんてするとなると相当なブレイクスルーでもない限り、数百年のスパンが必要な一事業だということはわかると思いますが、そういう目標へ到達することを目指しているはずですし、達成して初めて、宇宙事業が本当に人類のために寄与したと言えると思います。NASAの科学技術は日進月歩進化している!というただの広告塔的役割に止まってしまっては意味がないはずです。頑張れNASA。最近精神疲弊気味の凡人三十路無職は応援してます。

ちなみに、ニール氏らの乗った着陸船を見送り、司令船で一人月の周回軌道上で待機していた『人類史上もっとも孤独だった男』マイケル・コリンズ氏について書かれている下記のコラムお勧めです。
https://www.esquire.com/jp/lifestyle/tech/a28442670/michael-collins-today-apollo-11-astronaut-moon-landing-190720/






最終更新日  2019.12.17 23:12:47
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