カテゴリ:短歌
5月7日(火) ''新しき短歌の規定'''(3) (1947年4月) '''近藤芳美'''人間渦流を正視し、其の中に押し流されて居る吾々自体を認知する。吾々はその中に生きて居る現実自体を機敏に把握し、詩として結晶せしめる。しかももし其のままで終れば吾々の作品に救いがない。在りの儘をありのままとして受けるだけの現実主義なら吾々の生き方は少しくらすぎると思う。吾々は、「かく 在る」現実を「かく在るべき」現実として同時に見なければならぬ。吾々は吾々を今押し流して居る渦流を何であるかと知る科学を持たなければならない。現実の渦流に冷厳な科学を見て立つ、之こそ吾々の「在るべき」生き方ではなかろうか。 (つづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.07 07:59:07
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