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テーマ:天然酵母のパン♪(365)
カテゴリ:じんわり村。
パン工房「昔通り」の店主石田さんが書いた文章を、
お借りして、そのまま引用させてもらいます。 パン屋を始めたきっかけ?特にないんです。憧れも別に…。 気がつけばパン職人、そんな具合でした。 もともと、幼少のころから「手先を使って何かする」ことだけは 好きだったもようで、学生時代にも、クッキー・ケーキ種々つくって はおりましたが…。 で、「ひょん」な巡り会いってやつですか、今の夫と知り合い、一応? の結婚、ひとまず3人の子持ち。現在に至る、です。 特別、家族の誰かが弱くもなく、また病気持ちでも何でもなく、 皆それなりに健康を保持しており、全くフツーの食生活にもこれまた 疑問すら持ちませんでした。 ただひとつ、直接のきかっけすらなかったものの、今にして思えば コレが「目覚めの第一歩」と思わせるちょっとした事件は今、 記憶に上りました。 遡ること十数年、第一子出産後初めて母親になった私は、 母乳たっぷり栄養栄養とひたすら牛乳ガブ飲みの日々…。 が、しかしある日突然、足先に鋭い痛み。 なんと「痛風」を患ってしまったんです。 確かに、私も度が過ぎた感はありましたが、どうも多分、この辺りが きっかけとなり、現代栄養学とやら学校給食とその背景とやらに 関心を持ち、それ以来…のもようにあります。 かくして、実情内情色々分け入っていくうち、 「もっと子供に家族に安全なモノ食べさせた~~~い!」と、 母は心より願ったわけです。 そして、私たち家族の日常の営みである梅干し、味噌づくりから 酵母のフシギな世界にも同時にひきこまれ、安全と酵母が合体= パン屋になったらしいです。 だから私は、どこそこのパンの味に惚れてとか、あの方に憧れ自分も といった動機など全くなく、ただただこの「狂食」の時代に、ひたすら まともな食べモノ欲しいと異質物は排除せよとの指令あってか、 可能な限りホンモノとつきあっていきたいそんな心が昔通りの原型を 成すと言えそうです。 食べてホッとする、いわば「ばあちゃんの味」みたいなもんでして。 でもしかし、つまるところおいしさって、健康あってはじめて 感じとられるもの。ではどこでその 美味しさ感じる?頭?カラダ?…とつきつめれば結局やはり、 自分のモトをつくるモトもまた、命あるモノであるはず。 というわけで、昔通りの「おいしさの定義」とは先ず、 安心、命、ホンモノこれらをキーワードに物語りこれからも続きます。 ちなみに「昔通り」の屋号は、「むかしのとおり」「むかしのまんま」 (まんま=そのまま、ごはん)そんなところから生まれました。 使う酵母は大きく分けて2種類。 「100%野生酵母」(旬のフルーツやドライフルーツ)と、 東北の白神山地で採取の菌を純粋培養の白神酵母です。 野生酵母は巷で言うところの天然酵母(しかしイースト菌も天然の酵母 にはかわりなく、私はしっかり使い分けて野生酵母と呼んでいます。) 天然酵母、天然酵母ともてはやされている昨今ですが、実際には、 きちんと100%野生酵母でつくるパン屋はそう多くはない、 というのが現状のようです。 次に、白神こだま酵母。「純粋培養」は私の好みではないけれど、 そのモトである菌がまず私たちと同じ日本であるということ、 しかも極寒のブナ原生林に生きのびてきたという力強さたくましさ、 そして、培養過程に「つなぎ」となるものも一切はいってはおらず、 膨らむことを第一目的とするイーストともちょっと違う、添加物、 保存料なしの無添加酵母というわけでこれら2種を使い分けています。 「パンに共通の食材」 先ずパン作りの姿勢としては、あれやこれやと「足すこと」よりも、 これだけあればパンは焼けると「引くこと」を心がけ、ミルク・卵は 基本的に不使用、ツヤだしもしません。 粉は国産のみ(はるゆたか、ホクシン、はるよこい)。 さらに地元の有機又は、無農薬栽培の小麦(西の香)を丸ごと石臼で ゆっくり挽いて配合しています。 砂糖は、さとう大根の根から作られるてんさい糖。黒糖、きび等多種 ありますが、南方に出来る物は「カラダを冷やす性質あり。」 だから、北海道のあの寒さに耐え育つてんさい糖に決めています。 そして塩。自然のバランスそのままのにがりの入った自然塩。 油脂は、オーストラリア産なたねを、圧搾法一番しぼりの遺伝子組み 換えなしの菜種油。 そんなこんなにこだわりながら、毎日毎日パンを焼いているのです。 おしまい。 (以上、全文石田さんからのメールを引用しました。) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.04.12 20:04:25
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