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2022.06.29 コメント(4)
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カテゴリ:書評
2015.12.03
カテゴリ:書評
◎◎『句々快々 -「話の特集句会」交遊録』 ・矢崎 泰久 ・本阿弥書店 ~ココでも再三採りあげているご存知「やなぎ句会」と、ほぼ同時期且メンバーも一部共通の「話の 特集句会」。「酒も飲まない、麻雀もしない、じゃあ何をしようか、せっかく全員和服なんだから、和 服に似合うことをしよう」てんで、同誌投稿者から始まった句会、一回目は1969年一月だったと か。「単なる思いつきで誕生した句会が延々と続いている。何故か。 そのことを真面目に考えた ことがなかった。四十五年という歳月は決して伊達ではない。 1969年スタートの句会に居たのは、 小沢変哲(昭一)が消えたことによって、ついに和田独鈷(誠)」と、華得(著者)の「二人だけになって しまった。初めに一年間に参加した人も、冨士衾魚(真奈美)、黒柳楼蘭(徹子)、下重郭公(暁子)の 三人だから計五人である。(中略) 句会の歴史を支えてきたのは、次々に登場した方々によるも のだというのは間違いないだろう。」「交わっていれば、それなりに楽しかったり、愉快だったり、い とおしかったりする。『話の特集句会』の一番の良さは、誰とでも仲良くしようと全員が努力するこ とだったかもしれない。(中略) ずっと共に句会をやっている仲間は終生忘れられない。そこを足 早に通り過ぎて行った多くの人々にも、一期一会の思いが宿る。改めて、俳句って凄いと思ったり もする。」・・・そんな憧いの詰まった19篇。 句会写真と著者句を選句した方々の「短冊」写真も! メンバー列記するだけで長文となってしまうので、エピソードや句を少し~一回目兼題「寒月」 【寒月 や地下鉄工事秋田瓣】(変哲) 【寒月や電光ニュースはアポロ号】(並木橋・永六輔) ・岸田今日子、 山口はるみ、吉永小百合「の三人が新年初句会から参加。」、年末には「福引会」もあり、当初暗 黙のルール!(これが傑作!)に『バレ句を詠むよう心掛ける』というのがあって、吉永小百合句が「週 刊誌に大きく取り上げ」られた結果「それっきり来なくなった。」 ・渥美清(風天) 【雲早く月近く虫す だき】【渡り鳥なにを話どこえ行く】・・「何より私が驚くのは発想の豊かさ、ユニークさもさることながら 外連味のまったくない作風である。(中略)渥美さんの世界がくっきりと浮かび出てくる。」 ・【炎天 やもう汗の出ぬ老婆は私?】(楼蘭・2013・7)、「『福島第一原発の汚水が海に流れ込んでいたこと は選挙前からわかっていたのに発表されたなかった』と、黒柳さんが鋭く指摘して、全員が賛同す る。まったく日本は怪しい。怖い世の中だ。」・・・うわっ、引用しきれない、歴年の楽しい句会の様 子に、一緒に坐しているようだ!! 最後に2014.6著者句 【雹の降る街に集団自衛権】 必見!!! (読了 4/24)
2007.04.07
テーマ:一冊仕掛人(459)
カテゴリ:書評
『この国の失敗の本質』
・柳田 邦男 ・講談社文庫 ~1998/12刊行本の「文庫版」。偶々BookOffで・・・しかも、前日の『振り返る勇気』に繋がる一冊に、惹き合わせられた偶然に驚いている・・・ 「経済国家となって半世紀余、日本は再び国家寿命が問われる時代に直面している。」今を遡り、失 敗の原因を徹底究明し、底に流れる「システムの欠陥」と「指導者のゆがんだ価値観」を暴き出す。 わたしたち日本人が過去を忘れてしまい、失敗から学ばないことを、著者は「文化的な欠陥遺伝子」と言い「過去を荒い流すという考え方は、日本特有のものだろう。」と指摘する。 では、どうしたらよいのか「それぞれに、<なぜ><なぜ>と苦しい問いを続けることによって、何かがにじみ出てくるはずである」 「”モノ信仰””カネ信仰”から”心の重視”へ、”上昇志向”から”役割意識”へという価値観の転換」が「日本人に求められている課題」であり、「2.5人称の視点」を提言している。 ★昨日の句、「下り」と「上り」まちがえていました、信州から東京に帰る新幹線からの景色ですから当然「上り」でした・・・・ごめんなさい。★ このブログでよく読まれている記事
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