ジローのいちご

田舎の青森で法事があり、ジローも一緒に連れて行たことがありました。

以前、かかり付けの病院へジローを預けたことがあったのですが、ごはんを全く食べず、たった2泊させただけなのにガリガリにやせ、とてもかわいそうな思いをさせてしまったことがありました。
だからジローも一緒に連れて行ったのですが、 もっとかわいそうなことに･･･

青森には飛行機で行きました。
狭いゲージに入ったままのジロー。それだけでもツライのに。

着いてすぐに家の周りをジローと散歩。
そして帰宅。
家にいると母に買物を頼まれたので、ジローを置いて近所のスーパーへでかけました。

そして買物から戻ると、家中大騒ぎ！
ジローがいなくなってしまったのです。

田舎街なので、昼間はいつも家の戸を開けっ放し。
ジローは、過去に1度だけ来た事がある家でしたが、私もいなくてとっても不安だったのでしょう。
玄関から勝手にでることはなかったのですが、私を捜しに外にでてしまったようでした。
ジローは首輪も鑑札も付けていませんでした。

すぐに、ジローを捜しに行きました。
さっき散歩した道を行き、すれ違う人ひとりひとりに聞いてみました。

すると、車が多く危ないので捕まえようとジローを追いかけていた人がいたと聞きました。
しかし人見知りのジローは逃げてしまったそうです。

交差点で車にぶつかった（？）という情報もありました。
フラフラしながら家とは逆の方へ行ったよと言われました。
血の気が引き、目の前が真っ暗になりました・・・

その後は目撃情報がありませんでした。

小中学生の頃は、毎年夏休みは遊びに来ていましたが、私は駅から家までの道ぐらいしか知らず、全く土地勘もありません。
寒い中、道もわからず、迷いながらジローを探しました。
夜8時にはほとんどの店が閉まってしまい、街灯も少なく真っ暗闇。

タクシー運転手さんにも聞いてみました。
すると無線で連絡してくれたのです。
普段からこーゆーことがあると、無線で連絡を取って協力してくれてるそうです。

結局この日は夜遅くまで捜しましたが見つかりませんでした。


翌日、警察、保健所に届けを出しました。
写真入りのチラシを配り、新聞広告にも目立つように写真入りで載せました。

母はできるだけの情報を得るために、母校へ行き、先生方から生徒さん達に話しをしてもらいました。

するといなくなった日の夕方に、家からかなり離れた大通りでの目撃情報がありました。
でもタイムリーな情報はなく見つかりません。

夜12時、今近所にいたと中学生の男の子から連絡がありました。
昼間にチラシを渡した子で、前日の夕方にジローを見かけ、近所を捜していてくれたのです。
真っ暗だし今から捜すのは大変だから、 朝4時から学校へ行くまでの間、一緒に捜してくれると言ってくれたのです。

約束の時間より早めに家を出て、日が昇る前から情報があった場所を何時間も捜しましたが見つかりません。

明るくなってから、少し離れたお寺で見たと連絡が入りました。
お寺へ急ぎました。
カラスも多いので心配でした。

探していると、また違う人から連絡があり、運動公園に白い犬がいると連絡を受けました。
場所がかなり離れているので、母にお寺の捜索をまかせ、私はその運動公園へ行ってみることにしました。
すると途中で携帯がなりました。
ジローが見つかったと、母からでした。

母がしばらくお寺を捜していると、隣のお寺からジローは顔を出してたそうです。
近寄ると怯えて隠れてしまうので、ゆっくり声を掛けながら・・・
母は、持ち歩いていた水を飲ませました。

帰り道、ひーひーと泣いていたジローは、私と再会すると泣き止み安心したようでした。
今でも忘れられません。

ジローはまっくろに汚れ、少し痩せ、あごをすりむき、足にはネコに噛まれた痕がありましたが元気でした。

私は大風邪をひき、法事を欠席。
いったい何をしに青森へ行ったのやら･･･
ジローが見つかった後も、チラシの回収で大変でした。。。



　あの時協力してくださった皆様、本当に本当にありがとうございました。


　ジローごめんね。




　　　　　　　　　　ジローの涙↑