余生

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• ほどよい不自由

  日当たりの悪い我が家のベランダ、冬になると全く日が差さない。10年も元気に茂らせていたローズマリーもここに越した次の年に枯れてしまった。ローズマリーを使うお料理を作るたび、枯れてしまった大きな鉢のことを思い、ハーブやお花を育てられるベランダが欲しいと思うのだ。この夏の宝くじもはずれて、「あーあ、引越しできないねぇ」とぼやき、近所の貸し農園を調べてみたら、月額1万円ちょっとだそうな。一坪もない区画で、ちょっとねえ。もし月一万円で、我が家のベランダが日当たりよく、広くなるというのなら、払うけれど、毎日水遣りに自転車で通って、お野菜、ハーブ育てて、1万円払う？心惹かれるけれど、noだな。台所で欲しいと思った時にすぐに採りに行けるベランダか庭じゃないと、きっと続かないだろうし。昨日は友人の山荘でバーベキュー、思い切り値切って買ったお肉と梅味噌を持参した。友人のご主人が撃ったイノシシの肉が出てきたが、それが梅味噌と素晴しく合って、絶賛された。そのご家庭はちびまる子ちゃんのハナワ君ちみたいで、パパはビジネス、ママ（友人）は趣味のライフワークで留守勝ち。半分はナニーに育てられた娘が、「おかあちゃまも唐破風おばさまみたいに、家族のためになる趣味がひとつくらいあればいいのに」と言えば、すっとこどっこいな我が友は、「いやなこった」（笑）私などから見れば、莫大な資産を持ちながら、目標を持って進化し続けていて、なおかつ同じ年と思えないほど若くて美しい自慢の友だ。私は分不相応なお金を持った時期もあったけれど、その時期何をしていたかというと、ひたすら消費生活の向上のみ。消費のレベルが自らのクラスを上げると馬鹿な思い込みで、ある意味真摯に（？）必死に消費していたような。過ぎてみると空虚な時代だ、それが空虚だと学べたことは意味があったし、少しはセンスも磨いたとは思うけれど。で、自分の過去一番充実していたのはお金がなかった時期だったり、トラブルに直面した時期だったりする。満ち足りて恵まれた中で、努力し続け、進歩し続けられないのだ、怠け者だから。もし、今預金残高のゼロがあと一つあったら、弛緩して日がな一日、ベッドの中で本を読んでいそうな気がする。お金って、絶望的に足りないのは困るけれど、ちょっと足りないくらいが、私にはちょうどいいのかなと思う。日当たりのいいベランダが欲しい、椅子の張替えがしたい、そんなことを言っている今がきっとちょうどいいのだろう。

  2007.08.19

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• 暑さに狂う

  今朝ゾウさんが生ゴミ臭いと騒ぎ出し、（奴の鼻、耳は異常に利く）覚えがない私は？？？だったのだが、匂いの元がラッキョウの瓶だと判明。きっちり口閉めてあるラッキョウの瓶、自分の嫌いな物全て生ゴミ呼ばわりって、失礼じゃない？で、「あなただって、汗臭いし、オヤジ臭いじゃないの」と笑ってやった。すると、ゾウさんキレタ。　　臭いものを臭いと言っちゃいけないのかよ。　　　　それそっくりお返しするわ。くっだらねえ、子供の喧嘩でありんす。言い合いなんて、ほとんどしたことないのに、（仲がいいというわけではなく、険悪になったら、黙るタイプの我々なので）どうしちゃったんだろうと、アトリエに引っ込んでくれてほっとしながら、考えた。このくそ暑さに、理性が飛んでしまったんじゃあるまいか。そう言えば、滅多に忘れ物をしないはずのゾウさんが昨日はタクシーに財布を忘れ、レストランに携帯を忘れるという失態だった。記録的猛暑なんだし、クーラーつけると気持ち悪いなんて言っている場合ではないのかも知れない。人格変わる暑さですぜ。と、今朝のくだらない子供の喧嘩を暑さのせいにして、クーラーをつける。そして、半日過ぎた夕方ちかく、エアコンがなにやらぷしゅーっという音を数回、立てる。ぐげ。まさか。今日は壊れて欲しくないのに。明日、電気屋が点検に来ます。今のところ、動いてはいるけれど、風前の灯火、危うい感じだわ。

  2007.08.17

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• まずい外食の後で…

  詩がキャンプに行ったので、今日からゾウさんと二人。殺してくれと言いたくなるほどのくそ暑さの中、涼しい山に行った詩を羨ましがっている。折角の久々かつ、滅多にない子なし生活なので、「詩がいると出来ないことをしようよ」ということになり、以前から気になっていた日本酒と天然ものの魚のお店に行った。結論から言ってしまえば、ひどかった。一体どうすれば、こんなに味の抜けきった枝豆のゆで方ができるのだろう。確かにうにの姿をしたこんなにまずいものが、存在するのだろう。加茂なすの田楽、いつ仕入れたなすなのだろう、舌に種が触りまくり。地鶏さしみ？これはスーパーの鶏ささみを霜降って、薄く切っただけじゃん。「とりあえず」オーダーしたものだけで、当然追加オーダーすることなく、「家で作るから帰ろうよ」と言ったのだが、ゾウさんの意向でもう一軒、はしご。でもここもひどくて。家の御飯、家飲みのお酒がなんぼましか、確認しましたわ。結局家で御飯作り直し、食べ直し、飲み直し。矢継ぎ早に、あれこれと注文を出してくるゾウさんにろくすっぽ座っていられないのが、家御飯、家酒の最大の欠点だなとため息をつき、「私にもっと感謝した方がいいぜ、プロよりましなものを食わせる嫁なんだから」と恩着せがましく言ってみる。しかし、「プロはもっと手際がいい」「じゃ、Aは？Bは？手際悪かったじゃん、名前ばっか立派で」「プロはすぐに要らない皿が下がって、いつの間にか片付く」「そうきたか、ぐうの音も出ません」と笑う。だってお酒飲んでしまうと片付けるのが億劫になるんですもの。それに、今でさえ、ろくに座ってられないのに、いつの間にか片付くことを要求されたら、私いつ食べて、いつ飲むのよ。この程度の嫁でご不満でしょうが、カンベンしていただきます。これ以上はできません。やる気もありません。それを望むなら、もっと稼いでメイドさん雇ってね。期待してるわ。

  2007.08.15

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  果実生活　一区切り

  梅干完成大小4つの瓶、これ私一人の一年分。亭主も詩も梅干は食べない。煮物やドレッシングに使ったりはするけど、基本私だけの保存食なのだ。お弁当に入れさせてくれれば、傷む心配が減るのにねぇ。最後のソルダムはシロップに一昨年まで梅酒と梅干しか作っていなかったのに、去年初めてソルダム酒を漬けて、今年は梅シロップ、ソルダムシロップ、梅味噌と果実満喫な年になったなあ。後は涼しくなって、リンゴのジャム作りを楽しみする番だ。あ、その前にすだちでポン酢を仕込むんだった。楽しみはまだまだ続く、むふっ。

  2007.08.13

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  鱧のこと、安さ自慢

  スーパーで、「鱧の湯引き」を見つけて、梅味噌でいただくと最高ときママさんが言ってらしたなあと、買ってみた。残念ながら処理が雑で、それほどおいしい鱧ではなかったけれど、でもこれがいい鱧なら梅味噌と最高に合って、おいしいということは分かった。鱧よりしゃきしゃきの鳴門のワカメがとーってもおいしかったけれど、でもおいしい鱧が食べたくなってしまったよ。困った、困った。帰省ラッシュが始まっているせいだろう。我が家の近所は目に見えて人が少なくなって、そしていつもはお高い高級スーパーもぐっと安くなっている。生鮮全般にいつもの3割引くらいか。その上4時くらいには値引きシールが貼りまくられ、いつもなら悩んでから買うお刺身も躊躇せずに買えるお値段、いつもこうならいいのになあ。この流れに乗ってやろうと、週末頼むつもりだった友人家族とのバーベキューの肉を予約した。呆れるほど安くしてくれたので、後で四の五の言われると嫌だから、支払済ませてしまった。こーんなに安く買ってきたと、友人達に自慢するのが楽しみぃー！大阪のおばちゃん化してるかも。

  2007.08.12

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  自慢

  ソルダムシロップのかき氷安全、贅沢100パーセントおいし。ペガサスの疾風がちょっと伝染したか、思いついたら我慢できず、かき氷器を買いに走った。ゾウさんな亭主と、子ライオンに馬鹿にされながら、にこにこの私なのでした。

  2007.08.10

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  果実のこと、腹が据わるということ

  ソルダムシロップの皺くちゃの実を取り出し、凍らせた実をさらに投入してみた。シロップから取り出した皺くちゃの実ちょっとドライプルーンみたいな感じもあるので、試しに一つ食べてみた。シロップ漬けだから無茶苦茶甘いかと思ったら、そうでもない。果汁を外に出した物で、砂糖が中に入ったというわけではないようだ。ドライフルーツとフレッシュフルーツの間くらい、濃厚な味だった。皺くちゃの実を取り出した後のシロップに凍らせたソルダムを投入。きれいだな。保存性に不安があるので、冷蔵庫に入れてしまった。家にかき氷器があれば、梅シロップ、ソルダムシロップでかき氷を作りたいところだなあ。おいしくて、ソルダムなんて特にきれいなかき氷になることだろう。ようやく干し始めた今年の梅おいしくなあれ。ところで、今日、詩の制服が祟られていた。朝、制服のシャツがないと詩が騒ぎ出し（今日も部活の練習があった）、まだ乾いていない洗い替えを乾燥機に入れてから、あるはずのシャツを探し回った。それがなぜか、汚れ物と一緒に脱衣かごに入っていた。匂いを嗅いでも洗剤の香り、確かに洗ってある。なにゆえ？？？　そして帰り道、自転車でこけて、ズボンを派手に破いてきた。大きな穴の周りは血で汚れている。早くクリーニングに出さねば、その前に繕っておかねば、と私はせっせとお針ばばあになったのでした。今日は模試範囲になっている、詩の学校ではまだやっていないところを、一緒に勉強することになっていたのだが、朝も夕方も制服の処理で時間が潰れ、「詩、もう母さんは詩にかまうな、自分で勉強しろってことかもね。勉強は自分でやって。質問だけ持っておいで」ということにした。そして詩は15分ほど、机に向かっていたが、休憩と称して、CDをかけ、PCでサッカーゲーム1時間。勉強1時間、休憩15分ならわからなくもないが、どーゆーこった、全く。この間お墓参りに行った時、妹が「親の厳しさをずっと恨んできたけれど、最近になってやっと感謝するようになった」と、言っていた。追い掛け回して、叱りまくるべきか、放置して自分が困る経験をさせるべきか、どちらが詩のための厳しさだろうか、などと考える。どちらかを確信を持って選べない私は、「夏休みやるべきことは××だったよね、ちょうど半分終わってしまったけれど、集中してやれるのは、何日から何日くらいしかないし、大変だね」などと遠まわしなことを話すだけなのだ。腹の据った親などというものに、どうしたらなれるのだろう。一人っ子じゃ無理なのかしら、3人くらいいれば、腹も据ってくるのだろうか、などと埒もないことを考えたりしたのだった。

  2007.08.09

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  ソルダムと梅　暢気な暮らし

  ソルダムシロップソルダムの実が皺くちゃになり、シロップに沈んできた。ちょっとお味見してみたが、砂糖の味が勝ち過ぎている。考えてみれば、梅の実の味の濃さ、一粒で御飯お代わりできるくらいの味の濃さがある梅と、一気に2,3個食べることだって出来るソルダム、同じやり方では味のバランスが違って当たり前だろう。ちょっとこわごわだけれど、ソルダム6個今冷凍中。　凍らせてからだと、早くシロップになると読んだことがあったので、今の皺くちゃの実を取り出して、冷凍ソルダムを放り込んでみようかと。そしたら、味のバランスが修正されるのではないか、実験ですな。でも砂糖の相対的な量が減るから、水が上がったら、冷蔵庫に入れた方がいいかもね。保存性に難ありかも。ソルダム酒も随分きれいに色が出てきた。来年になったら、ホワイトリカーとブランデーの飲み比べが出来るかな。楽しみなことです。左　シロップ　右　ソルダム酒　ホワイトリカー＋氷砂糖ブランデーのソルダム酒　左　砂糖あり　右砂糖なし砂糖が入ってるとソルダムが浮かぶのよね。妹と叔母のところに、今年の梅干をお嫁に出した。日当たりのよくない我が家なので、干すのはそれぞれご自分でと、お願いした。残った分をそろそろ干さねば、笊を洗ってエタノールを吹き付けたので、明日から干しましょう。広いルーフバルコニーのある家に越したいなあ。植物が育つ、洗濯物がたっぷり干せる、梅干を思い切り広げられるベランダが欲しい。宝くじ当たれ！

  2007.08.08

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  ワイン蒸しサラダ　茶筅茄子

  鍋にサラダ油を熱し、ニンニクと塩コショウした鶏モモ肉を色よく焼く。焼けたニンニクは焦げないように鶏肉の上に乗せておく。小玉葱を肉の周りに並べるように置いて、軽く焼いたら、白ワイン100ｃｃを注ぎいれる。アルコールを飛ばし、蓋をして、その間に、人参、かぼちゃ、じゃがいも、などを準備、順次鍋に放り込む。鍋の蓋はすること。じゃがいもが7割方火が通った頃合で、6分の1に切ったキャベツを三つ（計2分の1個）、ソーセージ投入。野菜を入れるたび、塩コショウは足していくこと。鶏モモ肉を切り分け、粒マスタード、ケチャップなどでいただくとよい。（マヨラーな象さんは、マヨネーズとマスタードだった）シンプルだけど、野菜の味がしみじみとおいしかったですよ。今回骨なしのモモを使ったけれど、じっくりと蒸し煮にするので、骨付きだともっと味が出てよろしいかも知れません。これは辰巳芳子さんがネタ元で、私流に手抜きした一応オリジナルの試作。作るたび、違うことをやって、変化していくのだろう、いい加減だから。年に一回ローストチキンにしか使っていなかった大皿に盛ったら、なんか豪勢っぽくなって嬉しい。茶筅茄子茶筅に切った茄子を干し海老のだしでことこと、煮ました。あく抜きが不十分で、煮詰めすぎて、色が悪いのが残念。きママさんのとこで、食の安全で盛り上がっているけれど、汗かきまくって、悪いものを体の外に追い出しやすそうな今、悪い物を身体に入れないように心がけたら、デトックス効果がよりあがるんじゃなかろうかなどと思ったりする。手首の運動で、家にある醤油の原材料をチェック。500cc1200円、900cc800円、は大豆、小麦、食塩1リットル400円は大豆たんぱく、小麦、食塩、ブドウ糖やはり高いものほどシンプルに作られているんだな。できる範囲の高買いの馬鹿で当分いきましょうか。

  2007.08.04

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  自己嫌悪

  また亭主が殆ど眠らずに仕事をしている。ここ一週間ほど、一日2時間程度の仮眠しかとっていない。それだっていうのに、今朝7時半に起こしてと頼まれていたのに、目が覚めたのは9時。それも亭主ががさごそやっている気配で目が覚めた。最悪だ。へろへろに疲れている人の足を引っ張ってしまった。亭主も詩も出かけたので、詩の部屋に忍び込み、ハリーポッターのチェスをチェック。反省してるのか、このおばば。プラスティックの安っぽいシロモノだ。こんな玩具じゃなく、チェスのテキストになっているという冊子の方が見たいのだが、見つからない。私、まだ一度もチェスと囲碁で詩に勝ったことがない。悔しいから、勉強したいんだよね。

  2007.08.01

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  今日のソルダムくんたち

  大丈夫かなと、不安だったソルダムシロップ、大分水が上がってきた。ソルダムが水面に沈むようになったら、ちょっとお味見して、気に入ったらもう一瓶漬けてみようかな。ホワイトリカーのソルダム酒、きれいに色づいてきた。ブランデーに漬けた瓶は、寧ろ色が薄くなってきたように感じる、不思議。

  2007.07.31

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  夏野菜のモロッコ煮

  熊谷キハチ氏によると、筑前煮みたいなお料理夏野菜と豚肉、クミン、ターメリック、サフランなどのスパイスたっぷり使って煮込んだもの。モロッコ煮って、なに？と、初めてレシピを見た時は思ったけれど、作ってみるとナルホド、でした。望郷（これはカスバだけど似たようなものでしょと、物を知らない私は勝手に決めつける）のペペ・ル・モコとか、カサブランカでボガードとバーグマンが食べていそうな気がするお料理なのだ。その近くにトルコ帽を被った髯の男とかいそう、なんて、乏しいイマジネーションが浮かんでくる。ミーシャさんにズッキーニとインゲンをいただいて、あれ作ろ！と浮かんできた。他に入っているのはサツマイモ、茄子、人参、カボチャ、など。ルクルーゼは本当に野菜をおいしくしてくれる。素材の力、道具の力で底上げされたお味を、実力などとほざく、勘違いおばさんは私。ミーシャさんにいただいたお初の野菜たちイタリアのインゲンとズッキーニ紫のインゲンはお薦めに従って、揚げてみた。モロッコ煮で余ったサツマイモと一緒にす揚げにして、シンプルに塩を振った。インゲン嫌いな亭主がうまい！と言った。これは本当においしい。夏は夏野菜を食べていれば元気でいられるんじゃないかと、まとまりもなく、並べてみる。この辺は和もありだけど、ちょっとイタリア、モロッコに空想旅行した夕餉でした。ミーシャさん、ごちそうさま。

  2007.07.29

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  山幸姫からの贈り物

  ミーシャさんからソルダムと珍しいお野菜が届いた。去年は、速攻でまずソースを作ったのよね。今年はソルダム酒から引き上げたやつでソースを作ることにして（梅酒、梅シロップの応用ね）梅シロップと同じ要領でソルダムシロップも出来るか、試してみることに。それからソルダム酒はブランデーで漬けてみる。シロップ　うまくできるかな？ソルダム酒、ホワイトリカー＋氷砂糖　ブランデー＋氷砂糖　ブランデーのみ　の面々計6リットルお酒で漬け込んだ。どんだけ飲むつもりだ、うわばみばあさん。ミーシャさんに今年も感謝です、ありがとうございました。

  2007.07.29

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• 祝　☆　卒業

  自分より大きい、むさいあんちゃんを連れて、大学病院へ。しかしぷくぷくした赤ちゃんがふぎゃふぎゃ泣いている横で、文庫本を読んでいる詩、小児科が似合わなくなったことよ。そして今日、詩は敬愛するＦ先生に「喘息は卒業だね、おめでとう」の言葉をいただいた。「ながかったね、こんな小さい時からだものね」　そう、詩4歳だったの。すがる思いの私は、Ｆ先生の穏かな温かいオーラに触れて、やっと希望を持ったものだった。詩が書類を先生から手渡されるその絵が、まるで卒業証書授与のようで、笑えました。「卒業証書みたいですね」と言うと、先生もノッて、立ち上がって「おめでとう」と両手で渡してくださった。Ｆ先生、大好きだけど、もうお会いしなくてすむこと、願っています。ありがとうございました。

  2007.07.28

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• 不死鳥の騎士団

  夏休みだけど、詩はこれから土日以外部活だのテニスだのの予定が入っている。　　今日を除いて、めちゃ混みの時しかハリーポッター行けないんじゃない？　　早朝のうちに、午前の予定をこなせるようなら、連れて行くよ。そう提案したら、あののらりくらりだらだら小僧が別人のようにてきぱき集中してやるべきことを片付けたものだ。で9時半からの一回目を見に行った。新宿の新しい映画館とても快適なので、同じ料金ならそこ！と決めているのだけれど、朝のうちは、がらがらということ初めて知った。日曜の午後、スパイダーマンなんて次の次のそのまた次の回の上映まで待たされたんだよなあ。これからは映画は朝一回目を見に行こうっと。不死鳥の騎士団は、私ハリーポッターシリーズの中でも好きじゃなくて、映画の方もやっぱり好きじゃなかった。ラドクリフ君、背は低いのにごつくなり過ぎとか、前のダンブルドアの方がよかったとか、そうゆう細かいこと置いといても、ストーリーとしてすっきり感がない、腑に落ちないこと多いのよね。賢者の石、秘密の部屋までは熱狂した。アズガバンの囚人はまあ面白かったが、まあまあというレベル。炎のゴブレットから先はなんかねえ、作者が広げすぎてしまったお話のつじつま合わせに追われている感じがしてしまうのよ。必然性が感じられない、腑に落ちない、そんなとこが多くて。でも詩が本を読む子になったのもハリーポッターのお陰だし、最終話までもちろん見届けるつもりだけどね。帰り、ＧＡＰで詩の買い物。今までキッズサイズの一番大きいのを着ていたのだが、初めてメンズの売り場で選ぶ。試着した詩を見て、大人用の服を着ると、どこかに残っていた私のかわいい坊やが姿を消し、急に男臭さを漂わせた気がしましたわ。詩もきっと違和感だったのね、そのハーフパンツ「要らない」そうで。セールのシャツを買って帰った。今はまだ去年、一昨年買った子供服を着ていることが多いけれど、これが全部大人用の服に変わった頃、詩はきっとどこぞのおっさんのようになっていて、私の天使はすっかりいなくなってしまっているんだろうなあ。

  2007.07.27

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• 踏んだり蹴ったり

  いまどきの言葉で言えばスピリチュアルな才能のある友達がいて、彼女から去年亡くなった大好きだった人が「成仏したよ」と聞かされたのが、春だった。彼女の夢に現れたのだそうだ。南の島らしき贅を尽くしたリゾートで、彼と楽しい時間を過ごしたと言う。「そのうち唐破風の夢にも現れるわよ」と言われて、ずっと待っていた。そして、やっと、彼が夢に出てきたんだけれど。南国のリゾートの夢のような時間などではなく（夢なんだけど）、辛辣この上なく、意地悪な言葉の数々をねちねちと、全人格を否定され、悔しくて悔しくて目が覚めた。こんなに待っていたのにそりゃないでしょうと、腹立たしくて仕方なくて、私が死んでも会いになんか行ってやるものかと、思ったりした。まあ馬鹿げた話なのだが、そんなことに腹を立てていたら、詩から貰った風邪をこじらせて、朦朧としながら、お料理していたら、包丁で指を切ってしまった。これがちょっと大事になってしまい、今左手が使えない。踏んだり蹴ったり、ついてない時ってあるものだね。

  2007.07.21

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  私の幸せ

  紫蘇入れした梅の具合をチェックまだ色が薄いね。土用干しの頃には、いい感じになっていることだろう。meちゃんが反応してくれて、ちょっと嬉しかったソルダム酒一年もの。大きい白い口の方ね。一見、ワイン？お醤油？みたいな色なのに、グラスに移すと夕日色。調子に乗って、私の幸せをずらり並べてみる。前列左から6年物の梅酒さん、ソルダムソースさん（一年もの）、青梅味噌さん、完熟梅味噌さん、ラッキョさん、梅シロップさん奥にいるのが、ソルダム酒さん、梅干さん、瓶の蓋しか見えてないのが、ピリ辛ラッキョさんこんな他愛のないことで嬉しがっていられるのん気な生活を支えてくださっている夫にも、たまには感謝しておこう。

  2007.07.18

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• 鬼に笑われる

  「厨房ですよ」で、未来の巨匠の鮮やかな玉葱微塵切りにすっかり心奪われた私。玉葱微塵切り料理を見境なく、作り続けている。昨日のパスタソース、今日のお弁当はハンバーグ、今夜は挽肉きのこ玉葱の味噌炒めのレタス包み（へい珍楼の真似っこ）、という具合。でもなかなか、当たり前だが、未来の巨匠のようにはいかない。バイエル習ってる奴が、バルトークだのリストだのを弾こうとするようなものだな。ミーシャさんが梅味噌と茶梅を仕込まれたそうな。茶梅って初めて知った。来年は試してみようと思う。漬かるのに半年かかるのだとか、台湾ではお茶請け的なものらしい。（どうでもいいことだけれど、茶梅漬けと書いていらしたのを梅茶漬け？と思ったのは、私だけ？）梅仕事、今まで梅干だけで満足していたけれど、今年はシロップ、梅味噌仲間が出来るし、来年の新たな予約までしてしまうし。うちの買う野菜がばか高いということがわかったので、来年は遠出して、安い梅を調達しよう。ミーシャさんにソルダム酒の年代ものはすばらしくおいしいと教えていただいたので、ソルダム酒は来年まで封印。毎年、またおいしくなってると確認しながら、梅雨に飲むっていうのもいいんじゃないかと、思って。ちょっと、ウンチク。ソルダムは貧血、高血圧、眼精疲労、便秘にも効くそうです。葉酸と、カリウム、アントシアニン、ソルビトールを含み、葉酸が婦人病に効く根拠ですね、きっと。で、今日のお酒は再びすだちを絞った焼酎のロック。肴は久し振りに数学、やりだすと止まらなくなるけど、いい加減にして寝ましょ。

  2007.07.17

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  今夜も酔っ払いばばあな私

  NHKラジオの基礎英語、例年どおりだと8月は4月から7月の総復習のはず。今までただ流し聞きだったけれど、夏休みはきっちりやりましょうね、ということで、AMラジオと録音機能、巻き戻し、倍速再生が出来て、できれば小さく、音楽を楽しむことも出来る物はないか、電器屋に捜しに行った。残念ながら、思ったような物はない。今日はシンプルなラジカセを買って、誕生日までIpodは待つ、倍速再生の方は手持ちのICレコーダーで何とかならないか試してみるということになった。1台で全部を兼ねるものってないのね。残念でありました。「今夜何にする、和？洋？」と聞いたら、「洋」だそうで、このところ、きママさんとこと、meちゃんとこで、鯖と茄子が刷り込まれている私、茄子と鯖のミートソース、鯖の香草パン粉焼きに決定。あと、ジェノバソースのパスタとサラダ、トウモロコシを茹でて、デザートは桃。で、すっかりひとり酒が癖になった私の今夜のお酒はソルダム酒です。去年ミーシャさんにいただいたソルダムで作った。画像ではアイスティみたいだけれど、実物はそりゃきれいなのさ。氷で薄まる前は濃い柿色のようでもあり、徐々に薄まると夕日色、夕焼け色って感じ。お味もなかなかいけます、確かホワイトリカーのみ、氷砂糖入れてないはずなのに、ほのかな程よい甘さ。美味ですわ。

  2007.07.16

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  酔っ払いな私

  小刻みに仮眠をとるだけで、100時間以上仕事し続けていた夫。仕上げた作品を持って出張に行った。今だけ恐いものなしの私、今夜も焼酎の味のわかる女を目指して、飲んでます。ロックにすだちを絞ったのだけど、おいしい。一人で飲む焼酎を初めておいしいと思った。意味もなく、達成感って、ばか。最近買った本　太田治子「明治大正昭和のベストセラー」　大江健三郎「読む人間」　リンドグレーン「名探偵カッレとスパイ団」　荘司雅彦「最短で結果が出る超勉強法」読もうとして「最短で…」を捜しても見つからず、「どこ置いたかな」と独り言言ったら、詩が「ぼく、部屋に持ってった」お、楽して結果を出そうとそそられたか。いいぞ、何とかしようとしてるだけで、母は嬉しいぞ。今日はずっとゲームしてるのかと思ってたら、エクセルで夏休みの予定表作ってるし、母は口を出さない努力を継続することにした。優秀な家畜になるより、そこそこの主体的「人間」になっとくれ。それが大事、それが大事と、ぼんくらな母は焼酎のお替りを作るのでした。おい、完全に「好き」になってるじゃん。おいしいと思えないなどと書いたのは、あれはいつのことだったか。舌の根も乾かぬうちとは、このことだね。

  2007.07.15

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  焼きおにぎり

  冴えない画像ですが、初めてくずれさせずに焼きおにぎりを焼けたので、嬉しくてUPしてしまいました。グリルって優秀！今まで自分の力量不足でうまく出来ないと思っていたお料理が、ルクルーゼを使ったら「あらできちゃった」というのたくさんあったなあ。焼きおにぎりもその仲間入りですわ。フラッシュで白っぽくなったけれど、表面ぱりぱりにほどよく焦げて、うまくできたの。お味噌の焼ける匂いがなんともよろしい。朝ご飯に作ったけれど、夜お酒を飲みながら、小腹ふさぎにこれイケルはず！と自画自賛。玉子焼きは、ちりめん味噌をう巻きの要領で巻き込んだ。でもちょっと入れすぎて味濃過ぎ。気に入ったので、ちりめん味噌のレシピなど。ちりめん100ｇ　山椒適量　（せん切りの大葉、あるいは小口切りのねぎでもよい。その辺はお好みで）味噌170ｇみりん50cc酒　50cc1　味噌とみりん酒を混ぜ合わせておく。2　ちりめんをさっと湯通し。3　大匙3のサラダ油を鍋に熱し、ちりめんをさっと炒める。　　続けて、山椒を投入、軽く炒めたら、1の味噌を入れて練り上げていく。　　混ぜながら重く感じる頃合で、完成。

  2007.07.14

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  I am 鬼嫁

  夫が65時間の間、仮眠２時間だけで仕事をし続けて、後半は殆ど食べることもせず、ぷちりと脳の血管切れて死んじゃうんなかろうかと、やきもき心配した。でも心配し疲れて、終いには腹が立ち、開き直り「わたしゃ、知らん。勝手に仕事してろ」と何を始めたかというと…。meちゃんが焼酎とお湯と紀州梅のこと、ときどき書いてたの思い出し、そんなにうまいもんか、試してみた。残念ながら、そんなに好きじゃない。お子ちゃまだから、焼酎の味まだわかんない。（ふざけるな、半世紀女）スコッチ→コニャック→バーボン→ビール→ワイン→日本酒の順番で味を覚えて、まだ焼酎に辿り着いてないみたい。周りが焼酎飲んでる時はそれに合わすし、人と飲んでると「おいしい」と思うこともあるんだけれど、夜、一人家で美味しく飲める上級者には到達できないかも…と思った。、で、お湯割り一杯飲んで、本を読もうとしても、入り込めないし、台所に行って常備菜にいいかもと思っていた２品を試作。ちりめん山椒ねりみそバージョン御飯に乗っけて、玉子焼きに巻き込む、混ぜ込んだ御飯を焼きおにぎりに、などなどの用途を考え中。茎ワカメのナムル二つ作って冷まして、冷蔵庫に放り込んでから気がついた。詩の学校のお弁当、もうあと１日だけ。ながーい夏休みが来るってのに、お弁当のおかず作って、あたしゃ馬鹿。不眠不休、断食の修行してる亭主をほっといて、しゃーない、しゃーないと眠りについたのでした。

  2007.07.14

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• 遺言シリーズのこと

  母の死んだ年がもうすぐだなあというところに来て、気がつけば詩も妹が孤児になった年が目の前になっている。能力以上の荷を負って、半狂乱で過ぎた10代、20代だったから、もう一度若さをくれると言われてもお断りだ。あんなしんどいもの、繰り返したくはない。詩は私にも、私の育った家にも興味を示さないけれど、いつか自分の血の中に住む人たちのことを知りたくなる時まで、私が生きていて頭がはっきりしている保証はないから私の親たちのこと、祖父母のこと、家のこと、書いておきたいななどと思ったりする。そのたたき台として、詩にいつか読んで欲しい日記をフリーページに集めてみた。ぼちぼち書いてまとめていこうっと。

  2007.07.10

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  カレー（蒸らし炒めのこと、母のこと）

  昨日包丁を研いだので、無性に微塵切りしまくりたかったのと、先日作った牛のブイヨンそろそろ使いきらなきゃというのもあったので、久し振りにカレーを作った。一昨年、蒸らし炒めを覚えてから、手作りカレーも億劫がらずに作れる。ルクルーゼと辰巳芳子大先生のお陰ですわ。ちなみに蒸らし炒めとは、素材に油が回ったら、蓋をして弱火で加熱する手法。時々様子を見て、上下を返してやる。あめ色玉葱の場合は、蒸らし炒めしてこげ始めたかなという頃合いを見て、普通に炒めれば、ほどなくあめ色になってくる。気が遠くなるほど炒め続けたことを思えば、なんてまあ楽なことか。これはルクルーゼの蓋の重さ、機密性、あればこその技法だと思う。話は飛んでしまうけれど、カレーは母の出世作？だったそうな。ある会議の昼食に若かりし母がカレーを作ってお出しした。そこで（本人が臆面もなく自慢する所に依ると）絶賛され、公費で遊学するチャンスを掴んだのだとか。母が税金で磨いた料理の腕は、広く社会に還元されるはずが、間もなく父がそれを独占することになった。つまり結婚して専業主婦になったわけ。体のいい業務上横領ですな。母のカレーは、北京鍋で炒めた細切りの香味野菜と、茶色く炒めた小麦粉とスパイスをチキンスープで煮込んだソースのチキンカレーだった（と思う、遠い記憶です）私の理想の味は、残念ながら母自慢のチキンカレーではなくて、夜遊び全開だった頃、新宿ゴールデン街でいつも〆に食べていたシナモンの香りが特徴のカレー。そのお店がなくなって、仕方なくその味の再現に取り組み、未だ試行錯誤の途上だ。味覚がお子ちゃまな詩は、カレーそのものも、私のカレーも好きではない。いつか私のカレーを懐かしんでくれる時があるといいなあ。スパイスラック作り始めてから、チャツネが切れていたことに気がついた。チャツネの果実味、酸味、甘味、何で足そうかと考えて、梅酒の梅と蜂蜜を足した。効果のほどは？？？でした。カレーの写真一応撮ったけれど、あまりにも何の変哲もないカレーだから、割愛。

  2007.07.08

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  野菜の値段

  にら一束150円エリンギ　158円とうもろこし2本　380円アバシゴーヤ　298円子大豆もやし　72円me家御用達のお店の倍以上してるよな。同じ国、同じ関東でここまで違うか？もっと安いお店がないわけじゃないんだけど、車を手放してから行っていない。たまには散歩がてら、足を伸ばしてみようかな。

  2007.07.06

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• 詩を磨くのは詩

  詩がようやく、自分のやり方で勉強している様子が見れるようになった。そう、それを待っていたのよ。中学受験で私が伝えたかったことのひとつは、勉強の方法。自分の弱点、穴を見つけて、それをどう埋めていくか。ここまでは私主導で詩を磨いてきた。そろそろ、詩が自分で自分を磨く番だ。人に言われてやることより、自分で考えてやることの方が、ずっと身につくはず。試行錯誤、回り道を見ても、いらいらして、手や口を出さないことを肝に銘じよう。多分暫くは結果は出ないだろう、結果（成績）ばかり気にしてごちゃごちゃ言い出すに決まっている亭主の防波堤になることが、私の仕事かな。

  2007.07.05

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  牛すね肉の赤ワインソース煮込み

  オーバルの蓋に濡れ布巾を載せている。どうしてかというと、これは本来デュッフで作りたいお料理。デュッフの特徴は、鍋の上中央にくぼみがあり、そこに氷や冷水を入れて使用すると素材からでた蒸気がフタで冷やされて対流し、蒸し煮状態となる、つまり煮詰まることなく長時間煮込めるのだ。それをオーバルココットで作るとなると、当然蓋をしていても蒸気が盛んに出て、煮詰まってしまう。要は蓋が冷やせればいいのよね、と考えて濡れ布巾を載せてみたのだ。濡れ布巾の水分が蒸発する気化熱を奪う、いくらかは蓋が冷える、蒸発を完全ではないが防げる、というわけ。「私頭いいと思わない？」と亭主に威張ったが、あほかという顔をされた。「濡れ布巾の特許取れよ」だってさ。濡れ布巾なんて、奈良時代からあるよ、多分。あほか。牛すね肉の赤ワインソース煮込みサフランライス添えサフランライスはたっぷりのサフランと牛ブイヨンで炊いてみた。特売グラム350円の松阪すね肉を買ってから、「松阪だー、松阪だー」と騒ぎ続けて、ブイヨンを作り、マリネして、半日煮込んで完成まで3日がかり。食べるのは15分。これだけ長く遊べたら、松阪を買った甲斐もあるってもんだ（特売だけど）

  2007.07.02

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  梅味噌バクハツ　　たわけ者の夢

  台所の床を拭いて、キッチンマットを取り替えたところで、何やら幽かにコポコポという音がしているのに気がついた。音の源を捜すこと5分、梅味噌の密封瓶が泡を吹いているのを見つけた。ありゃ、これはマズイと、蓋を開けると、ぶわっと、そりゃもう大々的にぶふわぁっと、バクハツですわ。着てたシャツは梅味噌染め、顔も髪も梅味噌をかぶり、掃除したばかりの床もマットにも当然飛び散り、惨状という言葉はこのためにあるような（とゆうか、ドリフのコント状態）クーラー嫌いの我が家には、冷暗所などありはしないわけで、台所には洗濯機、衣類乾燥機も置いてあり、乾燥機が回った日にゃ、高温多湿もいいとこで。発酵もすすむわな、そりゃ。ためいきつきつき掃除して、お梅さんズには冷蔵庫に移動していただきました。間の悪いことに、前日松阪牛のすね肉の特売についフラッと買ってしまったところで。赤ワインソース煮込みにしようと、冷蔵庫にはマリネした松阪さまと、それに使うためにとった牛のブイヨンも鎮座なさっており。常連さんのいりこだし、八方だし、そばつゆ、干し海老のそうめんつゆ、ポン酢（仕込みすぎだっちゅうの）と、ただでさえラッシュ状態というのに、密封瓶大小2本入ったら、もう立錐の余地なし状態。もう一台冷蔵庫が欲しい。冷蔵庫がもう一台置ける家が欲しい。そんなぜーたくができるほどの収入が欲しい。などと、たわけた夢でございます。梅味噌と言えば、今夜ささみのボイルと胡瓜のサラダを、亭主は棒棒鶏ソース、詩は胡麻のドレッシング、私は梅味噌でいただきました。昨日はとんかつもこれで食べたし、夏場のさっぱり感が欲しい時期には万能ソース状態ですわ。バクハツしても、もういらないとは言えない。来年もきっと仕込むのだろうと思ったのでした。今回初挑戦の牛のブイヨン。バターで炒めた牛すね肉、クローブを差した玉葱、ローリエ、タイム、カイエンヌペッパー、黒胡椒、赤ワイン、水を煮詰めます。洋食のだしは本当に面倒で時間がかかる。和のだしって、簡単でおいしくて、優秀だよなあと改めて感心。

  2007.07.01

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  うなぎの山椒煮に挑戦

  きママさんとこでいただいた徳島産うなぎ　で、山椒煮を作ってみた。残念なことに本物を食べたことがないので、レシピどおりに作ったつもりだけど、これでいいの？とちょと不安。あまり蒲焼と変わらないお味になったのだが、保存性のいい蒲焼みたいなものって感じでいいのかな？デパートに行って本物を買って来ようとは（高そうだから）思わないので、この挑戦は残念ながらここまで。いつか本物を食べる機会に恵まれたら、その時再チャレンジすることにして、未来への宿題にすることにしました。と、ここまで書いてきママさんのページを読み返し、煮詰めが甘かったに違いないと思い至った。だから前言撤回、も一回やってみます。とろんとろんの鰻の山椒煮にチャレンジだあ。

  2007.06.29

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• 捨てられない症候群

  食事用のナイフが切れないと、詩のブーイングが出始めて半年くらいたつ。ようやく重い腰を上げて、イッタラのカトラリを買った。その日、ラムチョップを焼いたのだが、すーっと切れる感触に3人で「きもちイイ！」グラスもけっこう長く使っているので、細かな傷でくすんできたのが不快だと、これは100円ショップでシンプルな物を10個購入。買う前はね、新しいのを買ったら前のは捨てるつもりだったんですよ。でもまだ捨てられずにいる。だめだよねえ。片付け下手なくせに、物が増えていく。今ゆきひらの打ち出しの鍋も欲しくなっているのだけれど、でももう棚に隙間はないのよ。何か捨てなきゃ、買えないのに、捨てるつもりだった物も捨てられない。捨てるつもりにすらなれないなら、買えるわけがない。うううう…、苦しい。欲しい→捨てられない→買えない→でも欲しい…堂々巡りが止まらないのでした。

  2007.06.27

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  ぷちラッキーな気分

  だしを取っていた鍋の中に見慣れぬ物を発見。取り出してみると、イカさんだった。いりことちょっぽいかと並べてみた。体長4センチというところ。スルメを当たり目と言ったりするじゃない？　ちょっとラッキーな気分になった。今夜のおかず　鰯の梅煮なんだけれど、詩が初めてお魚をきれいに食べた。夫は肉育ちで、切り身以外の魚を好まない。汚らしくむしって、食べられるところを半分以上残して、お終いの人。その隣でずっと食事をしてきた詩、父親を見習ってか魚の食べ方が汚かった。今夜仕事で父親不在、悪いお手本が隣にいなかったからなのか、鰯の身をきれいに食べていた。ちょっと嬉しい。更年期のせいか一昨日からひどい脱力感で、貧血もあってふらふらで、何も手につかなかったのだけれど、今日は快復。レバーを根菜と煮て、食べたりした。夕食後は紅生姜と新生姜の甘酢漬けと甘くない梅味噌を仕込んで、ちょっと働いた気分になったりして。なんとなく、ちょっと嬉しいっていいね。

  2007.06.26

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  梅味噌炒め、勇み足

  夏野菜と豚肉の味噌炒めまだ早いとは思いながら、醤油、酒と梅味噌で味をつけてみました。ほのかな酸味と香り、もう暫く置けばもっとはっきり梅の味がついておいしくなるなと、確信しましたわ。ちょっと舐めて、甘いと思ってましたが、調味料としては用途の広いものになりそう。鶏手羽と蓮根の黒酢煮高野豆腐あと、アスパラ、エリンギ、ホウレン草の胡麻よごしこれは黒胡麻まみれの野菜は画像として汚かったので、割愛。最近きママさんとmeさんの掛け合いを楽しみに読ませていただいているのだけれど、お二人の会話にあった砂糖なしの梅味噌に心惹かれて、もうお終いと思っていたのにまた青梅を買ってしまった。容器をどう融通するか、頭が痛いわ。物を増やしたくないもので。　　　　　　　　　　　

  2007.06.25

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  ブログ1000日目　梅仕事

  本日ブログ開設1000日目だそうな。詩を自宅学習で中学入試させようと思っていた頃、詩とのお勉強日記として始めたこのブログ、1000日で278回しか書いていない日記。続けたというより、さぼりさぼりやめなかっただけという感じだなあ。それでもブログやってよかったと思います。不連続ながら記録が残せたし、素晴しい出会いもあった。このブログのプロフィールに書いている。＞ちょっと変人かもしれません＞ものごとをナナメに見るくせあり。＞時々、自覚なく毒を吐く。＞他人を傷つけてから、毒を吐いたことに気がつく愚か者。人と接するたび、変わり者と非難されたり、自覚なく人を傷つけ後悔することの多かったそれまでの経験が現れているなあと、苦笑いしてしまう。ブログでも、その愚を繰り返してしまうのではと、恐れながら踏み入れた世界だった。それは幸いなことに杞憂に終わり、理解を示してくださる方、学ぶところの多い方、共感しあえる方と出会えた。幸せな出会いをした方たち、そして、私が自覚なく吐いたかも知れない毒を、不愉快に思いながら無言でスルーしてくださった方たちにも（もしいらっしゃるのなら）御礼申し上げたいです。こんなふうに、いい加減に適当にネットの中に存在していること、心地よく感じています。これからもそれが許されていくことを願っています。ところで梅仕事一区切りです。後は梅干の紫蘇入れ、土用干しを待つばかり。梅味噌と梅シロップはんはんさんのリクエストにお応えして、梅干の容器です。前の写真の形は蓋の代わりに大きなボールを逆さにかぶせていました。その形が気になったのかも、と思っていますが、なんのこたーない、至ってふつーのホーロー容器です。

  2007.06.20

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• 梅の記憶

  梅を漬ける季節になると、祖父を思い出す。毎年この時期になると、父の実家に生った梅を持って来てくれていた。明治の半ばの生まれの祖父、70代から80代の老人だったのだが、私には持ち上げることも出来ない大きな風呂敷包みを（20キロくらいあったのではと思う）、両手に下げて遠くから訪れてくれていた。玄関に立つと、〇〇さあーん、と母の名をのどかなダミ声で呼んで、母はいそいそと祖父を迎え入れる。その世代としては巨漢の部類だった祖父は、陶器の布袋さん（ギタリストじゃありません）みたいな風貌、いつもにこにこしていた。父が仕事から帰ると二人で晩酌が始まる。繰り返し語られる昔話の中で私が好きだったのは、河童を見た話と、マッカーサーの話。政治の話や祖父は農民なので、農業、作柄の話、なんてのは面白くないから、流して聞いていたが、摩訶不思議な話とか、有名人の話には聞き耳を立てたわけね。なんでマッカーサーかというと、祖父は昔国の仕事をしていて、農業に関する戦後のシステム作りに関わっていた。農地解放のことで、お伺いを立てに通っていたらしい。子供だった私の頭から、小ムツカシイ話はきれいに流されて、残っているのはマッカーサーに煙草を貰った話くらいなのだが。「わや煙草は飲んかち、マッカーサーがゆたじ、おやよう飲んとよち、ゆたなあ…」てな具合に続くド方言の会話なのだが、（あのレイバンの外人がド方言で話すわけないじゃん）と密かにツッコミ入れては、ウケテいたのでした。梅に話を戻すと、祖父が運んで来た梅は、今私が漬けている南高梅とは比べ物にならない、大きさもばらばら果肉も硬く、皮も厚い梅だった。その貧相な梅干が、広縁いっぱいに大笊を並べて干されると、私は香りに誘われ、せっせとつまみ食い。種を庭の植え込みに投げたっけ。そしてばれては、「腎臓が悪くなる！」と叱られた。私が漬ける梅干はあの実家の梅干と較べてなんて器量よしなのだろうと、うっとりしてふと思った。母が漬けていたあの梅の木、まだあるのだろうか。あったとしても、もう生った実を収穫し、漬ける人はいないのだろう。今は誰も農業をしているとは聞かない、祖父の畑、荒地になったか、売り払ったかだろう。見栄えは悪くても、その家の男たちが丹精し、収穫した物を、女たちが手を加えて食卓に上げていた暮らし、もう失われてしまった。日本の農のために働いたはずの祖父、その子や孫がこのテイタラク。今どころではない下克上不能な格差を是正するための大手術だった農地解放は、農地を細切れにし、競争力のない農業の遠因になった。アメリカの意向がほとんどで、祖父の考えなど反映されてはいない、ただの使い走りだったかも知れないのだが、それでも祖父が自分のした仕事を、誇りに思っていたのは確かだ。駐日仏大使で詩人だった ポール・クローデルの1943年の言葉「日本人は貧しい。 しかし高貴だ。 世界でどうしても生き残って欲しい民族を挙げるとしたらそれは日本人だ」祖父は、その高貴で貧しい日本人の一人だったと思う。その世代が子や孫のためによかれと作り上げたシステムによって、日本人は「家」と「土地」の束縛から離れ、個人主義、責任を伴わない自由を謳歌し、衣食足りて礼節を忘れた。一つの便利を手に入れる度、能力を喪失して今がある。日本人を高貴と言わしめたものは「家」「土地」「天皇」への信仰だったのだろうか。祖父の資産を奪い合う子供たちに「お前達を争わせるために、働いたのではない」と嘆いていた祖父。この「美しくない国」を何と言うのだろう。こんな国にするために働いたのではなかったろうに。なんとも話がでかくなり過ぎたが、そんなことを思うただの主婦の私は、国会で「美しい国」と当然ながら連呼するわけでもなく、幸田文、青木玉、辰巳芳子などの諸姉の爪の垢を文章から拾い集めては、分相応に昔帰りを試みるわけだ。母が有吉佐和子氏の「複合汚染」の影響を受けて、エコの庭を造ったように。収集がつかないのでこの辺で。富士子さんと、ミーシャさんのブログを読んで、こんな日記を書いたこと、申し添えます。

  2007.06.17

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  梅干　馬鹿とルクは使いよう

  これな～んだ？梅干今年は去年の倍、5キロ漬けた。そうするとね、新しい容器だの重石だのって、いるじゃない？買うつもりで駅近くの金物屋さんに行ったんだけど。駅前再開発してるから風景が微妙に変わってしまって、閉まっているシャッターの中のどれかなのか、それとも完全になくなったのかさえ、わからずに諦めた。昭和に仕入れたような品物ばかり並んでいたからねえ、なくなっても不思議はないけれど。仕方なく、スーパーを見たが置いていない。電車に乗って買いに行く？とも思ったが、うちには重ーいルクルーゼがあるじゃないかと気がついた。それで27センチオーバルの出番となったわけで。これだって、ルクルーゼでお料理ですよね、そうに違いない！容器も３キロが適量のホーロー容器に５キロぶち込めば、蓋なんかできません。それで袋をかけてあるわけ。いい加減なこと、この上ない。今年の梅美人たち、楽しみなことで♪

  2007.06.15

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  蓮根の肉詰め

  昨日、一昨日とべらぼうに忙しかった。お天気が良かったから、薄手の布団、毛布、シーツを洗えるだけ洗って、ベッドの下に冬物、冬布団一式を詰め込んで、寝室とリビングの模様替えをして。亭主の用と詩の送り迎えで、外出もあり。一昨日4時に起きて、24時間フル回転で4時に寝て、昨日は1時間半しか寝ない状態で動き始め、10時に帰宅して遅い夕食を食べたら、テーブルを片付けもせずに寝てしまった。いつもまったりの私だけど、たまには働くのさ。今日は一件打ち合わせをしたら、梅仕事だよ～ん。昨日の夕食まあまあおいしくできたので、アップしちゃいます。鶏挽肉に微塵のねぎ、おろし生姜、酒、醤油で下味をつけ、しこしこ蓮根の穴に詰め込み、丸ごと、味付けしたいりこだしでことこと、最後に油抜きした厚揚げを入れ暫く煮たら出来上がり。なんてことないけど、しみじみおいしかったっす。ヒントは、きママさんの蓮根のいとこ煮小豆を詰めてもどうせうちの融通の聞かない亭主は、小豆は甘いもので食事とか、おかずに使うものではないとか、ヌカシテ手をつけないだろう。なら平凡に肉詰めにしてみようというわけ。いりこだし、しみじみ優秀だと思いましたわ。

  2007.06.14

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• やるべきこと

  詩がやるべきことをやっていないことが、たて続けに発覚した。これほど叱ったことはないというくらい、叱った。やるべきことをやらない奴に、楽しむ資格はない。好き放題買うことを許してきた本も、部活も、君にはその資格がない。出来なかったのなら、仕方がない。でもやろうとした形跡もないではないか。詩の部屋、3つの本棚にきれいにディスプレイされた好みの本が並ぶ。一方、学校の教科書、参考書、辞書、Z会のテキストなどは、リーボックやアマゾンの空き箱に突っ込まれている。優先順位を履き違えていることは、そんなところにも現れている。偏差値20を切った時も、私は叱らなかった。詩が怠けてはいなかったから。気力が萎えて、出来ない時もあったけれど、それは是認してきた。適当にやっつけて、やっているふうに見せかけているなとは、思っていた。しかし、やらずにそれを隠すとなると、これは許容範囲を超える。いい加減、手を離さなければと、干渉を控えた途端にこれだ。叱ってから、詩が食事にほとんど手をつけない。叱られなれていない奴なので、こたえたのだろうか。心が痛む。叱ったところで、うるさいばばあだと思われるだけかも知れないとも思う。手の離しどころ、本人に任せどころ、難しい。

  2007.06.10

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• 親を恥じている？

  詩の部屋にゴミ箱回収に入って、雑然と置かれたプリントの束の中にPTAの案内があるのを見つけた。触られたと分かると嫌かも知れないので、一昨日くらいから「学校からお手紙ないの？」と促しているのだが、持って来ない。ひょっとして、私が学校に行くのが嫌なのかな。身内にサラリーマン家庭ながら、息子二人医学部に進学させた夫婦がいる。国立とはいえ、6年の大学課程にかかる費用、二人合わせて3年の浪人中の費用、溯れば、小学校からの塾通い、私立進学校の学費、それは庶民にとっては莫大とも言える負担だったようだ。傍から見ていても、見っともないと思うくらいの切り詰めぶり、義理を欠き人情に背き周囲を不愉快にさせたり、怒らせたり、呆れさせたり、なんてこともしょっちゅうだった。まあそこまでしてめでたく医学生となったその二人の息子、親が入学式に来ることを拒んだそうな。もう4年生になる上の息子のアパートにも、もちろん下の息子のアパートにも、夫婦共行ったことがないそうな。「自立しようとしているのよね、親離れしようとしているのよね」二人の医学生の母親は言う。しかしかわいそうな想像というか、憶測が頭をもたげる。医学部と言えば、医者の子弟が半数以上を占めているだろう。それなりの地位、雰囲気を身につけた友人たちの親と較べて、みすぼらしい自分の親を恥じて、自分のテリトリーに親が入るのを拒んでいるんじゃない？そのことに薄々気付きながら、許しているふうでもある親の懐、大したもの、ありがたいものだ。ところで詩、奴もエレガントなセレブ系ママたちの中で、いかにも庶民派の私がみすぼらしくて、見っともない、かっこ悪い、学校へ来ないでくれー、なんて思っているのかなあ。そうじゃないといいなあ。ちょっとはおしゃれしよっ。

  2007.06.08

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  すだち

  すだちが届いた。きママさんが、よくちりめんにもお魚にも、「すだちをぎゅうと絞って」と書いていらして、とってもそそられていたのだ。スーパーで買ってちりめんにぎゅっと絞っていただいてみた。なんとも香り高くみずみずしく、うまっ、これが一番！と思いましたわ。地元ではちりめん山椒なんかにせず、新鮮さをいただく、もっともなことで。でも、お高い。直径3センチのちっちゃなミカン2個入りパックで298円。一回のぎゅっが、150円。それで注文してしまったわけですね。これなら1個55円。40個もあるし、当分楽しめます。黄色くなってきたら、ポン酢でも作りましょ。築地の鰹節屋さんで教わったポン酢がなかなかおいしかった。醤油：果汁：味醂＝5：5：1～2上の割合で合わせて、昆布と削った鰹節を丸一日漬け込む。醤油500cc全体量1,2リットルなら昆布10センチ、鰹節50ｇくらい。冷蔵で半年くらい熟成させるとめっちゃうまいらしい。私は2週間でお味見してみたけれど、それでもかなりイケました。でも阿波のすだちで作るポン酢なら、いりこでいきたいところだなあ。はらわたを除いて、2,3日漬け込むとかでいいのかしら。まずは醤油と味醂にでも漬け込んでだし醤油でも作ってみようか。冬おいしくお鍋が食べられるといいなあ。食いしん坊だねえ、全く。

  2007.06.07

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• 魔法使いのチェス

  ハリーポッターの魔法使いのチェスをデアゴスティーニが売り出すらしい。詩の顔に「欲しい！」と書いてある。検索してみた。チェスの駒、などとテキストが全47回、1回だけ590円、2回から1390円、隔週発売。特製バインダーまでで、6万5千円を超える。チェス道具一式が揃うのは94週後、約2年後ということですな。テキストでチェスの勉強をしながら、チェス道具が揃うのが2年後なんて、あほか（詩はチェスセットを持ってはいるが）6万5千円の価値があるとは思えない。そう言うと、詩もため息をつきながら、「6万5千円かあ」と、納得しているふうではあった。遅く帰ってきた亭主にそのことを話すと、6万5千円の価値がないと決め付ける私が間違っていると言う。育ちの違いだなあと思う。彼は時々唐破風は金持ちの子、オレは貧乏人の子と、ひどく意地の悪い言い方で私の実家を悪人集団扱いするのだが。なんのなんの、亭主の方がよっぽど贅沢に育っている。彼の実家がキリギリス系、私の実家がアリ系なだけのことだ。かく言う私も今や、亭主とキリギリス的に暮らしているけれど、時々アリ的感覚が顔を出す。欲しい物と必要な物を区別すること、金額にみあう価値があるか考えること、収入の範囲内で暮らすなら、当然必要だし。自分の育ちを否定されたからと言って、同じことをするような馬鹿になりたくないので、争いはしない（生活の知恵）今朝、詩がまた「6万5千円じゃなあ」とため息をついていたので、一応父親の考えを伝えた。「私の考えは、昨日と変わらないけれど、2年間集め続けて、大金をはたく価値があるか、何回か買って判断すれば？　ただし自分のお金でね」そう言うと、嬉しそうだった。ま、いいか。

  2007.06.04

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• 中学初模試

  どうも詩の学校の進度は、他と較べてゆっくりなようだ。勉強をナメ始めている様子に、そろそろガツンが必要だろうと、申し込んだ模試。提示された範囲を詩の学校は終えていない。土曜は一日張り付いて、まだ学校でやっていないところを押し売り解説した。初め反応鈍く露骨にイヤイヤの詩が、暫くすると反応がよくなってくる。久し振りの詩との勉強、実に楽しかった。詩のために勉強させているのだか、私の楽しみのためなんだか。詩も迷惑な親を持ってしまったのかも知れないなあ。帰った詩に「どうだった？」と訊ねると、「易しかった」そうで、ガツンになったかどうか、ちょっと不安だが。ナメテいたものから来るガツンが一番効くはずさと、期待しているんだけれど。

  2007.06.03

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  鞍馬の実山椒

  届きました。生の実山椒180ｇ入っていた。130ｇ1300円で注文したんだけどね。ちょっと得した気分。でも粒が大きい。きママさんは「粒が小さいのがいいんよ」って、言ってらしたのになあ。画像で注文じゃこういうとこ、駄目だな。ま、しゃーない。予備に瓶入りもね。まだまだもうちょっとふう、やっとです。枝を外した状態で、145ｇ。実だけの状態で130ｇ以上ってことだったのかしら。茹でました。本日の山椒仕事お終い。いつまでこれやるんでしょうね。小粒の山椒を成城石井にまた買いに行ってしまうかも。やはり物は見て買うのが一番と思いました。

  2007.05.31

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  ちりめん山椒　

  昨日茹でた山椒を使って、ちりめん山椒作り。前回はきママさんにいただいた山椒を使ったので、完全手作りはお初でありまして。焼きそばじゃありませんよ。ちりめん山椒ですって。新聞に広げて水分をとばして。今回は広げる前にうちわを準備できました。学習能力ちょこっとだけど、あるもんね。出来上がり。夫が前回、味が薄いと言ったので、今回一割前回より調味料の量を増やしてみた。ちょっと濃すぎない？前回の控えめなお味の方が、品がよかったような気がするなあ。明日御飯に添えて出してみよう。亭主の評価はどう出るやら。

  2007.05.30

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  きママのちりめん

  きママさんのちりめんが届いた。細かないいちりめんです。ほれぼれ。山椒を注文してあるのだが、届くのは31日。待ちきれないと、スーパーを覗いたら、売っていました。30ｇで398円、安くはないな。右はすだちそのままですだちギュッというのも、いいですねえ（とツウぶってみる）たったの30ｇなのに、不慣れなこともあって、手間どりました。きママさん、こんな細かな作業をしてあの山椒を送ってくださったんですね。これを2キロなんて、気が遠くなりそう。大変さを知って、改めて感謝、感謝でした。枝を外したところ茹でた山椒茹でたお湯をこぼすときに、香りが立って、山椒の香りが柑橘系だということに初めて気がついた。小さな粒の表面の細かなぼつぼつも、紛れもなく超ミニサイズのみかんそのもの。こんなささやかな実感、発見。この作業をしてよかった、と思いました。どーんと一升瓶の福来純もあるしね。ちりめん山椒、第2弾、頑張ってみましょ。

  2007.05.29

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  お弁当週記

  鶏そぼろ御飯、アスパラベーコン巻き、昆布巻き、醤油煮玉子ビフカツ、ひじき煮、醤油煮玉子、ちりめん山椒、ほうれん草の胡麻よごしこれは珍しく夫弁当　鶏胡麻焼き、昆布巻き、醤油煮玉子、ちりめん山椒最近のマイブームは、もちろんちりめん山椒。それからもう一つ、身欠きにしん。私、にしんそばが大好きなもので先日築地で買って来て、甘露煮を作ろうと調理法を調べたのだが。戻すのも、掃除も、まあ手間のかかるものでありました。食べるのは一瞬なのにねえ。甘露煮のついでに昆布巻きにして、お弁当にも入れたのだが、初めて詩が残して帰ってきた。嫌いだったみたいね。仕方ないか。

  2007.05.26

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• ついに来た、お待ちかね迷惑メール

  友人のところにやたら面白い迷惑メールが来るという話があって、ちょっと羨ましくもあったのだけれど、ついに私のところにも来たみたいだ。 ちょっと嬉しかったりして。 ＞Subject: 先日はご馳走様でした。　水谷です。 　　本文　　 ＞先日は色々とご馳走様でした。おかげ様で東京で最高の思出 ＞と夜を過ごせました。 ＞やっぱ東京の娘はすごいっすねo(^o^)/ 　地元にはあんな綺 ＞麗でＨな子は居ないっす・・・ ＞そういえば飲んだとき最後の店で着いたあすかちゃん覚えて ＞ますか？ ＞自分もびっくりしたんですがなんと脱いでるんすよっ！！ ＞あんなかわいい子が脱いでるなんてマジびっくりです！ ＞昼は大学生って行ってませんでしたっけ？？ ＞最初は別人かと思ったけどどう見ても本人です！ ＞他にもかわいい子一杯居て見放題だったんで送ります。 （リンクが貼られている） ＞どうみてもあすかちゃんですよね？？？ ＞また東京行ったときは相手して下さい。また電話しますね。 ＞加藤さんも体に ＞気をつけて頑張って下さい！！ ＞水谷　信吉 どうも加藤さんへの間違いメールという設定らしいが、私のアドレス本名そのままなのにさ。どうして加藤さんとアドレスが被るのだろう。 綺麗でＨな子のいる店で最高の思い出と夜を過ごした（なんじゃ、この日本語）加藤氏と水谷、そんな店で遊んでおいて、あすかちゃんが脱いでたと驚くのはおかしくないか。 「大学生って行ってた」、このくらいの変換ミスはまあ許すが、しかし、もっときちんと話を作りこめないものか。 やはり友人のところに来ていた迷惑メールの数々は名作であった。 水谷、駄作もいいところだぞ。次はもっといいのを書いて来いと思ったのでありました。

  2007.05.24

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  ちりめん山椒に挑戦

  やってみました。思ったよりたくさん出来ました。あのお高いちりめん山椒がこんなにたくさん、何か得した気分。材料はちりめん、味醂、山椒まできママさんにいただいたもの。私なりにちょっと頑張ったのは、このお醤油。最近お気に入りの京都の黒豆醤油、ちりめん山椒と言えば京都だから、いいんじゃない？という、単純な発想。もっとお鍋で水分を飛ばすべきだったとか、山椒を入れるタイミングが遅かったとか、反省点は多々ありますが、でもまあ、失敗ではなかろうと、自己評価してます。きママさん、合格いただけますでしょうか。追記　早速、お弁当に入れちゃいました。

  2007.05.20

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  素敵な贈り物

  この週末届いた手作りの贈り物。きママさんの山椒、叔母のきゃらぶきとマーマレード器に移したきゃらぶき負けじと私もらっきょなど漬けました。もうじき梅仕事、うちの分も漬けてと、嬉しい注文もいただいているので、今年は５キロくらい頑張ってみようかしら。

  2007.05.19

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• 中学の保護者会

  詩の中学の初めてのPTA総会。 総会後、歓送迎会（お茶会）がありますとのことだった。 学校に着いて、「あれ、なんで？」 だってだって、ついこないだまで公立小学校の庶民派母だった私には、コサージュ付いたスーツだのヒラヒラいっぱいついたブラウスだの着たお母さんの集団は違和感、驚愕の世界なんですわ（そんなの入学式、卒業式だけだと思っていた） ありゃりゃと思ったものの、そんなことで逃げ帰るわけにもいかず、そこにい続けたのだが。 一度くらいは出ておくか、雰囲気も見ておいた方がよかろうと、出席した総会は各種報告と、承認の拍手の繰り返し、まあこんなものでしょという感じの2時間。 その後、場所をカフェテリアに移して、お茶会。 学校の保護者のお茶会といえば、まあ適当なお菓子とペットボトルの飲み物が置かれて、どうぞご歓談くださいってなものを想像していた私、会場のカフェテリアに入って再び驚きでありました。 そこにあった光景はまるでホテルのバイキングですわ。 銀色の大きなお皿に並べられたオードブル系、点心系、フルーツ、おすし、火にかけられているメインディッシュのお料理は、洋食系と中華系が各2種類ほど。 そして、アルコールまで。 会費高いなとは思っていたけどさ、まさかここまでとは思わなんだ。 なーんか居心地悪いと思っていると、声をかけてくださったのは帰国子女のお母さん、 「日本ではこれが普通なんですか？」 「いえ、私もこんなの初めてでびっくりしているところです」 「普段着で来てしまって、ドレスコード書いておいてくださればいいのに」 気が付けば似たような（自分が場違いで居心地悪いと感じている）人が回りに集まっていた。みんな同類を求めているのね。 思いっきりセレブマダム集団と、ちょっときちんとした普段着の集団とに、まっぷたつに分かれていたわけ。私はもちろん、普段着集団。 詩の入った学校には小学部もあって、内部進学者のお母様たちは押しも押さぬセレブ系マダムだったのでした。 偏差値だけが共通項の雑多な外部入学組を圧倒して、6年の付き合いの内部進学組が結束固く、全体の雰囲気を作るのは当たり前のことだけれど、カルチャーショックでしたわ。 服装だのお料理だのも違和感だったけれど、もう一つ違和感を感じたのは、前会長のお話のかなりの部分を占めていた「お弁当廃止、給食化を実現できなかったことのお詫び」。 私はお弁当を持たせる学校ということも小僧の進学先を選択する上でプラスに感じていた。 段々扱いにくく、会話がなくなっていく年頃の男の子とその母には、 お弁当を作って持たせる→食べて、空の弁当箱を持ち帰る　その繰り返しが、わずかに残された大事なコミュニケーションだと思っていたわけで。 「次から××入れないでね、汁が御飯に染みて嫌なんだ」 そんなクレームでもいい、向こうから口をきいてくれるわずかな機会をお弁当が作ってくれているのに、お弁当廃止なんて冗談じゃありませんわ。 内部進学の方達は入学したのは6年前になるわけで、お弁当持ちの中学を選択したという意識がないのだろうが、外部からの入学者はそれも含めて学校を選択したんだよね。 「朝早く起きて、大変なお母様たちの負担をなくしてさしあげたかったのですが、力及ばず申し訳ありませんでした」って、（これだけちゃらちゃらしてれば充分でしょ、弁当くらい作れよ）などと、皮肉なことも思ってしまった。 まあそんなこんなで驚きの連続だった保護者会、解散となったのは、午後7時。ちなみに始まったのは1時。 ドレスコードもだけど、終了時間も書いておいて欲しかったわ。 帰り着いて8時で、家族の御飯をどうすればいいのさ。 主婦の本分は家族のメシだと思うぞ。 私は昭和の女だからね。 まあ文句ばかり、書き並べてしまったけれど、セレブ系マダムたちのソツのなさ、気配り、見事な社交家ぶり、エレガントな言葉使いにも感心したし、なかなか楽しい時間でもありました。 （それも書いておかなきゃ、フェアじゃないよね）

  2007.05.18

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• 鬼の帰還

  明日には亭主が帰って来る。唐破風の休日はお終い。必要最低限のことしかやらず、自分だけの食事なんて、防災用品から賞味期限切れのカップ麺を引っ張り出して済ますというテイタラクだった。一人の時間に飢えているけれど、もし全くの一人の生活になったら、私は相当な自堕落女になるかも知れない。こき使ってくれる家族がいて、やっと人並みの生活が出来ているのかもね。伸ばした羽を畳み、鬼の帰還に備えますか。はぁ…

  2007.05.16

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