2009/03/19(木)03:50
万城目学著『ホルモー六景』を読んだ。
去年の12月に 万城目学『鴨川ホルモー』を読んで…。って記事を書いたけど、
『ホルモー六景』は、あの『鴨川ホルモー』の世界の中の六編の物語が収録されてる本なんだ。
とっても切ない恋物語が六つ語られてる。
でね、この六つの物語は『鴨川ホルモー』の世界に肉付けをしたり、その成り立ちをほのめかしたり、今後のホルモーを予感させるようなところもあって、『鴨川ホルモー』ファンには答えられない一冊になってるんよ。
それと面白いのが『鹿男あをによし』に登場した料理旅館「狐のは」が『ホルモー六景』の中にも登場して、『鹿男あをによし』の世界と『ホルモー』の世界が一つの世界の物語なのかもしれないなんて事も匂わせてくれたりしてるんだ(^^♪
左から『鴨川ホルモー』『鹿男あをによし』『ホルモー六景』と書かれた順に並べてみた。
確かに表紙を見ると同じ世界観を感じるよね(^^♪
って、それは三冊とも石居麻耶さんというイラストレイターが書いてられるんだから当たり前か(^^ゞ
で、本の中身の事を書くのは差しさわりがあると思うから表紙の話だけ少し書くね。
『ホルモー六景』の表紙は、六つある物語の中の二つ目の物語
”第二景 ローマ風の休日”をイメージして書いてある。
と、僕は思うんだけど、このイラストめちゃ良いんよ(^^♪
アフィリの絵じゃ小さくてよく分からないだろうけど、このスクーターの緑のカウルの左上には”Horumo”という筆記体のエンブレムが付いてる。
これ、題名で分かるとおり”ローマの休日”を模してるんよ。
だから、このスクーターのイラストは”ベスパ”風に書いて”ホルモー”ってエンブレムにしてるんよ(^。^)
映画『ローマの休日』ではベスパにオードリー・ヘップバーンとグレゴリー・ペっクが乗ってローマ中を走り周るじゃない!(^^)
イラストの女の子の恰好も白のブラウスに長いフレアースカートで『ローマの休日』でのオードリーの恰好だもんね♪
だけど、このイラストは当然の事ながらローマじゃなくて京都で、バックに八坂神社が見える祇園の交差点なんだよ(^^♪
この表紙のイラストを見たときに『ローマの休日』みたいやん!!って思ったんよ!
で、目次を見たら”第二景 ローマ風の休日”って書いてあるんだもんね(^^♪
なんだか読む前から嬉しくなってしまう本だったな。
あっ、言い忘れてたけど、僕は中学生の頃からオードリー・ヘップバーンの大ファンで、中学一年のときにバスと電車を乗り継いで大阪南の道頓堀の橋のたもとにあった戎橋劇場という名画館に一人で『ローマの休日』を観に行ったのを皮切りに今までに30~40回ぐらいは見てると思う。
しかも、しかもだよ、この”第二景 ローマ風の休日”の主人公は『鴨川ホルモー』で一番お気に入りだった女の子が主人公だったんだ。
このスクーターに乗ってる大きなメガネの白いブラウスの娘ね!
どの話もホロホロ切ないんだけど、ニマニマしてしまうところも満載なんだな。
そして物語のベースにはホルモーの世界がちゃんと横たわってるんよ。
それと『鴨川ホルモー』では同志社ファンの方は不満だったかも知れないけど『ホルモー六景』には同志社ファンの方こそ読まなきゃって物語もちゃんと収録されてた。
もしかしたら万城目さんは同志社のOBからクレームを受けたのかもしれないな、なんてしょうもない勘ぐりをしてしまったよ(^_^;)
実は、姉貴に『鴨川ホルモー』を貸したら、大絶賛だったけど同志社については僕が文句を言われたもんな。
姉貴の旦那さんは同志社の英文科で学生時代は同志社周辺でいつもデートをしてたそうなんだ。
読んだ人にはお分かりだと思うけど、最後の”第六景 長持ちの恋”は同志社の英文科だもんピンポイントで姉貴が喜んでくれると思うんだ(^^)
しかしまぁ芦屋の元カノに、こんな物語を用意してたなんて万城目さんニクイね(^_-)-☆