2015/05/30(土)03:24
『萌空姫様のスノボ道』あとがき六・日本語の変遷の事(1/2)
何をとち狂ってもうたんか、僕、『萌空姫様のスノボ道』なんて小説を出版してもうたやんか。
するとね、いろんな人が、言葉についていろんな考えを持ってはることが分かってんね。
いろいろ細かいことは、あとで書こうと思うけど、一つだけはっきりしたのが
「年寄は日本語が下手」だってこと。
「下手」とするわけはね、大きく言うと次の二つ。
*最近使われてる言葉を知らない*
*知らない言葉を受け入れる能力が低い*
あのね、若い人と年寄では当然使ってる言葉は違うでしょ。
だから互いに分からない言葉の使い方をしてたりするのんは当たり前なんて思うでしょ。
で、年寄は若い人の言葉を「乱れてる」とか「汚い」とか「間違ってる」とか完全否定をしたりするやんか。
だけど、若い人が年寄の言葉を否定したりせぇへんやんか!
そりゃぁ「古っ!」とは思うやろうけど批判したり否定したりせぇへんやんか。
この事だけでも年寄の負けやね。
「今どきの若い人の言葉は分からん」なんて年寄はすぐに言うけど
「今どきの年寄の言葉は分からん」なんて事を言う若い人は少ないでしょ。
それって、どういう事かと言うとね、
例えば昭和の言葉ってのは27年前以前の言葉やんか。
その言葉ってのは、文学作品、名作マンガ、映画、アニメ、ドラマ、なんかでTSUTAYAでも本屋さんでも、古本屋さんでも、いくらでもあるんよ。
そりゃぁもう、あふれかえってる!
だからね、若い人は、使わなくても年寄の使う言葉を知ってるんよ。
つまりね、言葉の情報戦争をやれば年寄には勝ち目はまったくもってないんよ。
しやのに偉そうに言う年寄って、ほんまアホみたいやと思うわ
たとえば「ら抜き言葉」なんてのもいっときは年寄がうるさく言うてたやんか。
言葉が変わって行くことに堪えられへんねやろね。
だけど、今の言葉だって、テレビでもネットでも流れまくってるから、年寄だって知ってるだろう!って思うでしょ。
そう!
僕もそう思ってた。
良く耳にする年寄の言葉に
「NHKしか見ない」とか「ニュースしか見ない」ってのがあるやんか。
NHKとか、民放でもニュース番組って、市民権を得ていない新しい日本語は放送せぇへんやん。
しやから、そういう人は全然アウト。
テレビでも民放のバラエティとか「街ロケ番組」が好きな人ってのは、知らずに今の言葉が入って来てる。
街ロケ番組ったって「家族に乾杯」はアカンで!
NHKやし、鶴瓶さんは年寄に分かる言葉しか、あの番組では話してないもん。
何でもOKの深夜の低俗バラエティー番組が一番良いけど、あんなん年寄は見ぃひんもんね(^^;
それとネットという媒体やねんけど、ネットというのんは、自分の必要とするところに自分の意思でもって、ずんずん行くって、そういう所やんか。
そして、年寄がずんずん行くところで、新しい言葉を知る機会は少ないと思うねんな。
しやからね、『萌空姫様のスノボ道』を年寄にも違和感なく読んでもらうためには昭和の言葉で書いたら良いのんは分かってたんやけど、そんな不自然な文章、嫌いやねんからしゃぁない。
そんなんしたら、僕の嫌いな「純文学」みたくなるやんか(>________