ジョンリーフッカー

2015/08/21(金)16:05

鮎の真空飛び膝蹴りその1

さて今日から夏休み。鮎釣り三昧の旅の始まりぃ、始まりぃ。 かあちゃんが、4時間かけて作ってくれた香辛料バリバリのインドカレーを食べた頃、オーさんとトミさんがやって来た。早速荷物の整理。 特に今回はテント生活なので、椅子、シュラフなども入っている。綺麗にまとめて、男三人衆で秋田の子吉川めがけて夜21:00出発。久喜ICから東北道に入って、古川ICまで運転を変わりながらのんびり移動した。 目的地まで約550キロの行程。出発前「マイノリティ・レポート」と「エイリアン4」見ながら、仮眠したので、運転中は目がぎらぎら。エイリアンを見たこともあって少し興奮しているのかな。 古川ICを降りてしばらく子吉川方面に向かっていく途中、湧き水があり、そこでペットボトルに水を汲む。なんだかわかんないけど、最後のボトルに水を入れた瞬間湧き水が出なくなってしまった。なんか力尽きた感じの湧き水。「神のお告げか」なんて冗談を言いながら空を見上げるとうっすらと西日が射していた。 子吉川にAM7:00到着。思ったより簡単にテントが張れたのであーんしん。 さあ、いよいよ待ちに待った秋田での鮎釣り。事前に予約していた漁業組合のMさんから、オトリ2匹と、日券を購入。 川見を橋の上からすると、いるいる。あちこちで鮎がナワバリ争いの喧嘩をしている。 子吉川で言うところの銀座に入川。ちょっと深めのポイントで泳がすとすぐに「ギュルルーン」ときた。抜くと「あれ」15センチとちっせぇ。なんか相模川の天然アユと変わんない。 「おっかしいなあ」少し上の瀬で釣っているトミさんも鮎を掛けた。こちらは21センチ、オーバーと大きい。 しかしどうも続かない様子。またぎのオーさんも苦戦している様子。少し上流に移動。岩盤で一匹きた。しかしこれも15センチとちっせぇ。 空を見上げると急に黒雲。一気に「ザー」半端な降りじゃない。雷が怖いので、急ぎ竿をたたみ避難とする。 結局この場所では渋かった。連日の入川で一番鮎は抜かれている模様。ためらうことなく移動。トミさんが前回入れ掛かりとなった下流のポイントに案内してくれた。さあ、二回戦だ。川を見ると「ギョ」超渇水。水がねぇ。どこもチャラ瀬。静かに釣らないと鮎が逃げてしまうようなポイント。おいらのとっても苦手な釣り。どこに鮎がいるのか解かんないのでとにかく下ることにした。すると瀬肩のポイントで200匹位の群れ鮎がバシャバシャはねているではないか。「しめしめ」そこにおとりを誘導。しかしオトリが使い回しでへばっていてそこまでいかない。そのうち群れ鮎は更に下流に移動してしまった。しばらくはこの、いたちごっこの繰り返し。何度やってもダメなので、あきらめてセオリー通り、ナワバリ鮎を狙う事にした。「キラ」石が光ったのでその付近におとりを誘導すると一発で追ってくれた。そこから3匹程追加して昼飯タイムになったので、300メートルはあろうかと言う場所まで戻る。汗はだらだら。さすがにしんどかった。さっきの雨は何だったのと言うような快晴に変わっていた。小型ガスコンロで焼きそば作り。トミさんは細かく切ったのより大きめの野菜が好きだという事が分かり、ネギ、キャベツをザクザク切ってまず炒める。きつね色になったら取り出して今度は麺をオリーブオイルで炒める。そこに先程炒めた野菜を投入する。後は市販のソースを入れて掻き回せば出来上がり。外で食べるとどうして食事がこんなにうまいんだろう。 3回戦は銀座より上流で挑戦。私はポイントはずれてゼロ。 トミさんとオーさんは8匹。20センチオーバーの型物を釣り上げていた。 テン場に戻りさっぱりと汗を流すため16キロ離れた鳥海山荘と言う温泉場に行く。 肌がすべすべになるような、ぬるっとしたお湯に入る。露天風呂にはアブが浮いていたのはご愛嬌か。料金が300円と安いのがいいね。 さて身体も温まったし、晩餐の始まりい、始まり。今日のメインディシュはなんたって鮎。温泉に行く前に炭火でじっくり時間をかけておいたので、狐色にこんがりと焼けていた。ビールで乾杯。「ゴキュ」うまいねぇ。トップバリューで買ってきた豆腐、塩豆、トミさんの作ったキュウリとナスの浅漬け。どれを食べてもうまい。鮎はうますぎて10匹程食べまくった。炭で焼くと内臓も苦みと甘さが渾然となって本当に美味。鮎は内臓が一番うまいと知るべし。 釣り仲間と話す内容はほとんど鮎オンリー。明日の行き場所談義。漆黒の闇に照らし出されたLEDのランプの明かりが実に「ゴー」と言う川の音とマッチする。 闇は人間の五感を取り戻す。食べ物も本来のうまみを取り戻す。 夜はブヨとアブも眠るので快適な空気が吸える。 オーさんはいつの間にか矢吹丈のように真っ白な灰ポーズとなって眠っていた。 私も自然と眠気が来たのでシュラフに潜り込む。 「今日は釣れなかったなあ。でも楽しかった」 多分いつの間にか「グォー」と大きないびきをかいて寝ていたのであろう。 瞳を閉じるといつの間にか朝になっていた。 「ふぁぁぁ」眠っている五感を呼び覚ますためにまず顔洗い。この小さな公園は道路の下にあり、トイレも水道もついていて快適だ。 「ぶるる」みるみるうちにモリモリと身体に生気が蘇ってくるのが分かる。 モーニングは、スクランブルエッグと市販のソーセージ、1人4個。オーさんが作ってくれた。これがまたうまかったのなんて。本当に外で食べる飯は何を食べてもうまい。 今日は角館の桧内川へゴー。 途中玉川を橋の上から見る。何か水中検査をしていたのか、いくつもの不思議な棒が正方形になって30個以上立てられていた。川を覗くと怖いくらい青い。何だこの青さは。酸性の強い川なんだろうな。水はとにかく澄み切っている。しかしその場所に鮎はいなかった。 不思議。 角館は城下町としても有名。コンビニも城下町風の建物になっていたので笑ってしまった。 何か所か川見をしてようやく西木町河川公園上流にて竿を出す。 緩やかな瀬があったので、泳がすとナワバリ鮎がオトリ鮎めがけて真空飛び膝蹴り。一発で「カッツーン」「ん・・」 なかなか抜けない。「あれれ・・」左へ右へ行ったり来たり。強引に引き抜くと「でかい」 24センチもある体腔でっぷりの鮎がタモに「ドスーン」「やりい」 でも、入れ掛かりにならない。どうも魚影が薄いみたい。誰でも入りやすいポイントでもあるので一番鮎は抜かれた可能性もある。 結局昼飯時までその一匹のみ。貧釣果。オーさんは上流で18匹。さっすがー。 釣れない話をすると、 「でかいオトリ使わなかったからだよぉ」「根掛かり恐れて深場に竿入れなかったからだよぉ」トミさんの檄。 昼飯は流水麺を冷水で締めた後、つるつる食べる。うめぇ。 市販の麺なのに舌の記憶に残るいい味。 午後はトミさんが入れ掛かりした下流の荒瀬に入る。普段は教えを受ける事なんてしないんだけど、あまりの貧釣果なので、トミさんの釣り方を見せてもらう事にした。 「ほらあ、根掛かりを恐れちゃ釣れねぇぞー」 「ん」早速根掛かりだ。「アハハ」タモと引き船を身体から外して激流に飛び込む。正確には泳ぐ。 「ひぃぃぃ」と言いながらなんとかはずす。「よかったぁ、土座衛門になんなくて」何度やっても激流での根掛かりは恐怖だ。 トミさんが根掛かりしたらイヤダナーと思う場所におとりを誘導した途端「ほうらきた」叫ぶと同時に、掛かった鮎と一緒に駈け出した。 しかし一瞬で軽くなった。どうやらバレたらしい。「クッソー」心の叫びが聞こえてきた。 ここから先は再び分かれて思い思いの場所で竿を出す。下流にどんどん、どんどん下って行くと流れが強烈な深瀬があった。「根掛かりしたら絶対はずせない」 でもこんなところに大鮎がいるんだよなぁ。意を決してスーパーウェポンでオトリを泳がす。オーさんはノーマルにしろって言ってたけど、何十年もこの仕掛けで通してきた。今更ノーマルにしてもなあ。第一仕掛けがねえ。長年慣れた仕掛けで、オトリを泳がす。すると一発で「ゴキューン」ぐいぐい下流に引っ張って行きやがる。瀬の先には深いトロ場がある。そこで抜く。22センチ。体腔のでっぷり太ったまあまあまの型だ。一匹元気なのが掛かると面白いように鮎が鮎を連れて来てくれる。しかし、入れ掛かりは3匹で終了。「うーむ」そうこうしているうちにトミさんがやってきた。 更に下流でチャレンジしてみるとの事。おそらく竿抜けの場所の予感がしたが、ここは譲って、おいらは上流に行くことにした。 「ひいひい言いながら歩く」500メートル程歩いて、激深瀬で竿を出す。 この場所は多分オーさんが引いたポイントだ。 すぐに「ギュルギュルギューン」「やりい」でもすぐに軽くなった。 「あれれ」オトリを戻すと針がねぇ。「やっちまった」 結局この日はこれで納竿。 さあテン場へ戻ろう。漆黒の闇の中でオーさんが「UFOだぁ」叫ぶ。「ざぁんねん、あれは風車の灯りだよ」幾つにも光る物体は何であったか・・・・ 晩餐は角館のスーパーで購入した半額の寿司。モズクとピザも購入。昨日と同じようにビールで乾杯。「クゥゥゥ」うめぇ。今日のテン場は岩手から来たヘビースモーカーのじっちゃまがやってきた。

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