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カテゴリ:エンタメえんた
桂望実『ボーイズ・ビー』幻冬舎文庫 2007
あらすじ例によってAmazonからコピペっと。 出版社/著者からの内容紹介 じんわりとあったかいジジイとガキの物語。 川端隼人12歳、小学6年生。この夏、ママを亡くした。弟がいる。直也6歳、小学1年生。直也はまだママが「死んだ」ということがわかっていない。消防士のパパは夜勤が多い。だから、ぼくが直也の面倒を見なければならない。ぼくには泣いてる暇はない。 園田栄造70歳、靴職人。5年前、ばあさんが死んだ。気安く近づいてくるやつらが大嫌いだ。ガキは特に嫌いだ。わがままで、未熟なくせに姑息で、甘えてみせもする芸達者だ。 ――さびしさを覚悟し、張りつめて生きる老人と少年。アトリエばかりが集まった古いアパートで出会った2人に、やがて奇妙な連帯感が生まれて……。読んでいるうちに「じんわりと気持ちがほぐれる」やさしい物語である。 内容(「BOOK」データベースより) 川端隼人12歳、小学六年生。この夏、ママを亡くした。弟がいる。直也6歳。小学一年生。直也はまだママが「死んだ」ということがわかっていない。消防士のパパは夜勤が多い。だから、ぼくが直也の面倒を見なければならない。ぼくには泣いてる暇はない。園田栄造70歳、靴職人。魂を込めて靴を造る。そのために不要なものはすべて排除する。気安く近づいてくるやつらが大嫌いだ。用事もないのに話しかけてくんな。ガキは特に嫌いだ。わがままで、未熟なくせに姑息で、甘えてみせもする芸達者だ。じんわりと気持ちがほぐれる泣けないガキと偏屈ジジイの物語。 これまた読まなくても、何が起きて、どうなるかがわかるような作品。 でもまあ、推理小説じゃないんだから、別にいいのだ。 素直に感動すればいいのだ。素直にほっこりすればいいのだ。 こういう「どっかでみたような」お話を新たに書こうとするときのポイントは どのようにオリジナル要素、「おっ?」と思わせるように書くか、だもんね。 で、桂望実さんでいうと、会話の運びが独特。 会話の妙だけでなく、 行間に登場人物の心の動きが見えてきそうなところがイイね・・・ ってのは本多孝好がイイね、って書いたときにも指摘したんだっけ。 ラジオとかにすると活きるのかも。妙にリズミカル。 一点、文句をつけるとすれば、 登場人物が自分で自分の感情を語ってしまうあたり、 ちょっと「わかりやすくしすぎ」な感があり。 一人称で語る、というスタイルだから仕方ないところもあるんだけど 「もう、いわんでもわかる」ようなキャラクターの感情の動きについて、 「ちくしょう、うれしくなってきやがった」みたいなかんじの (ここまで直接的な表現はさすがになかった気がするけど) そのままの説明はなくていいんだけど・・・などと思った。 ま、「いい物語を読んで、ほんわかしたい」という気分の方には間違いなくオススメ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.10.28 22:48:26
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