なんでもないなつの日
詩:ウォルター・デ・ラ・メア
絵:カロリーナ・ラベイ
訳:海後 礼子
岩崎書店
すっかり、デ・ラ・メアの虜になっていますウォルター・デ・ラ・メアは、19世紀生まれのイギリスの詩人
そのデ・ラ・メアの詩に、カロリーナ・ラベイが絵をつけたのが本書です
日本語の後に、原文をつけますね
声に出して読んでみてください
もし、英語がニガテだとして、意味がわからなくても、なんだか心地よく感じられると思います
音の響きもゆったり
まるで波の音を聞いているよう
黄色、オレンジ、赤、緑、黄緑、白、茶
その組み合わせで描かれた優しい色合いの絵と響きがとても合っています
デ・ラ・メアが生きた時代とは服装なんかは違っているのでしょうが、家族が過ごす夏の夕暮れの日常や景色は変わらないのでしょうね
読んでいると、時間に追われてイライラしている自分がなんだかばからしく思えてきます
空が夕ぐれの色に染まる頃、一家は庭でお茶の時間
「うすちゃのねこが 農家のパパのいすのそば
ひざにすりより みゃあお、とおねだり。
じいさんいぬは こけのはえた犬小屋で
ほねをもごもごかじっては、
とおるねずみに わぉーんわぉーん
まきばはしっとり うしたちのっそり ねそべって
ゆうやけあびて 草かみもどす。
うまは むぎわら はんでいる
なんでもない なつの日がくれる」
The sandy cat by the farmer's chair
Mews at his knee for dainty fare;
Old Rover in his moss-greened house
Mumbles a bone, and barks at a mouse.
In the dewy fields the cattle lie
Chewing the cud 'neath a fading sky.
Dobbin at manger pulls his hay:
Gone is another summer's day.
子どもたちは、ねこや犬を追いかけ、家畜小屋を抜け、牧場へ
牧場では、牛たちは草を食み、ねそべっています
そして夕方、動物たちはおやすみの時間
それは牧場の夏の日常
#絵本 #なんでもないなつの日 #デ・ラ・メア#森の小さな絵本カフェ #絵本くらぶ