2008/06/30(月)02:24
★イースタン・プロミス(2007)★
EASTERN PROMISES
ここでしか、生きられない。
上映時間 100分
製作国 イギリス/カナダ/アメリカ
公開情報 劇場公開(日活)
初公開年月 2008/06/14
ジャンル サスペンス/犯罪/ドラマ
映倫 R-18
【解説】
「ヒストリー・オブ・バイオレンス」のデヴィッド・クローネンバーグ監督と
ヴィゴ・モーテンセンが再びコンビを組んだ戦慄のバイオレンス・サスペンス。
ロンドンの裏社会を舞台に、ひょんなことからロシアン・マフィアを敵に
回してしまった女と、ロシアン・マフィアの一員でありながら非情さと
優しさを併せ持つ謎めいた男の奇妙な心の交流を描く。
共演は「マルホランド・ドライブ」「キング・コング」の
ナオミ・ワッツと「クリムゾン・リバー」のヴァンサン・カッセル。
【ストーリー】
クリスマスを控えたイギリス、ロンドン。助産婦のアンナが働く病院に、
10代の幼い妊婦が運び込まれる。少女は、女の子を産んだ直後、
息を引き取った。少女のバッグからロシア語で書かれた日記を
見つけ出したアンナは、孤児となった赤ちゃんのためにと少女の
身元を調べ始める。ロシア語の分からないアンナは、
挿まれていたカードを頼りにロシア料理の店を訪ねる。
そしてその店の前で、運転手だという謎めいた男、
ニコライと出会うアンナだったが…。
【感想】
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ヴィゴの主演で興味はあったものの時間の都合がつかず
鑑賞は無理かなあと思っていたのですが
お友達が「良かったよ~~」「ヴィゴがサイコー、素敵」と
言っていたので、無理して観に行きました(笑)
前回、ヒストリーオブバイオレンスは見逃したので
今回はスクリーンで鑑賞できて良かったです
ヴィゴが主演でナオミワッツ、バンサンカッセルが
出演することくらいしか知らず、イースタンプロミス?
東の約束?と頓珍漢な状態で鑑賞致しました
マフィアものはあまり好きではないので、かの有名な(笑)
ゴッドファーザーも実は観ていません
ですので、好みから言えば、その日の1本目に観た
奇跡のシンフォニーのほうが私の好みの作品ではあります
ですが、この作品、面白かったです(面白いと言うのも変な表現かな(^^ゞ)
全体的に暗い映像で内容も重いのですが、見応えのある作品でした。
冒頭の床屋のシーンはジョニーファンなら誰でも
スゥイニートッドを思いだすと思いますが
トッドで免疫がついていて観れました良かった
そして幼い少女の妊婦が病院に運び込まれ、子供は
産まれたものの少女は息を引き取り、残された日記を
手がかりにアンナが行動を起こします・・・
と言うストーリーに惹きこまれて行きました。。。
イースタンプロミスとは、英国における東欧組織
による人身売買契約と言う意味で、映画の内容は
ロンドンのロシアンマフィアの中で生きる男たちの物語であり
家族の、人間の物語でもあったような感じがしました。
<マフィアの家族のつながりってすごいですね>
キャストもいいですねえ~~
主役のヴィゴモーテンセン(マフィア・法の泥棒の運転手兼用心棒?)
とにかく、アカデミーの主演男優賞にノミネートされた
だけあってすごい演技でした!
強面で、人を寄せ付けない雰囲気を持ちながら、
やさしさも垣間見えて、でも、クールで、でも、繊細で、謎めいていて、
黒のスーツにリーゼント、たたずまいも素敵で、くわえタバコのカッコイイこと
ダニエルデイルイスがいなかったら、主演賞獲ったのではないかと
思いました
<サウナのシーンがないのでこの画像を^^
鍛えぬかれた見事なからだ>
公衆浴場での全裸での格闘シーン(話題になってたとの
ことですが、私は全く知らなかったので、あせりました)は
凄まじかったです
裸でねらわれることほど怖いことってないですよね。
このシーン、息を止めて観てました
ドキドキのシーンで(他の意味でもドキドキでしたが・笑)
とにかく力が入りました。
まるで自分もその場にいて格闘を見ているような
感じさえしました・・・痛かった
そして、マフィアのボスのバカ息子(笑)を演じたのが
あの美しいモニカベルリッチを奥様に持つ
ヴァンサンカッセル!
パパに頭が上がらず、自分勝手で、でも気が小さくて
アホな息子ハマッてました
寡黙なニコライと物静かな父親、この二人と感情の起伏が激しい
キリルの対比が面白かったです
嫌な奴だけど憎めないところもありました
普通だったら、マフィアイとは関わることがなかったであろう
ナオミワッツ演じる助産師のアンナ
彼女がマフィアのボスに接近したり、バカ息子に
つっかかって行くところはハラハラもんでした(^^ゞ
透明感があって美しくて、でも派手ではなくて
芯が強くて、過去に辛いことがあってそれを
引きずっている幸薄い女性を好演していました
<普通の気の良いおじさんのように見えますが↑>
それから、マフィアのボスを演じたアーミン・ミューラー=スタール
見た目(表の顔)はやさしそうで穏やかな感じでいかにも
レストランのオーナーと言う感じなのですが
裏の顔は実に非情で容赦なく冷たい・・・・
この人の存在は演技は心底怖かったです
<母親役のシニードキューザックはジェレミーアイアンズの
奥様・叔父役のイエジースコリモスキーはポーランド
出身の伝説的な監督で、クローネンバーグの
希望で参加したとのことでした>
みんなロシア人を演じているわけですが、ヴィゴは
アメリカ、ヴァンサンはフランス、ナオミは(イギリス・オーストラリア)
アーミンはドイツ(旧東ドイツ)、ナオミの叔父さん役はポーランド
母親役はアイルランド出身と言うのは、生粋のロシア人がいないわけで
なんか面白かったです。ワザとそのようにしたのかな?
(ナオミはハーフ役だから、母親役ははイギリス人の設定なのかな?)
ちなみに監督のクローネンバーグはカナダ出身でした
マフィアのお話しですが、そう言えば銃が出てこなかったような・・
ナイフで殺すと言うのが、生々しく残酷ではありましたが、
その分痛さもこちらに伝わったような気がしました