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テーマ:海外生活(7772)
カテゴリ:仕事
海外就職を考えている友人や日本からイギリスに留学しに来た人たちに聞かれるのが、「どうやってイギリスで仕事を見つけたのか」「どうやって労働ビザをとったのか」である。
イギリスは学生ビザ所持者でも週20時間までなら合法的に働くことができる。休暇期間中は週40時間、つまりフルタイムで働くこともできる。確かアメリカでは学生ビザでの就労は不可だと聞いたことがあるが、イギリスでは許可されているのだから、留学生にとっては大変ありがたいものだ(ただ、最近の円安傾向のため、イギリス留学は経済的にきついことには変わりないが…)。 英語学校に通う留学生の場合、本人の英語力にもよるが、まだまだ会話がおぼつかないレベルの場合は、日本食レストランやスーパーで働くことが多い。特にロンドン市内には数多くの日本食レストランがあり、週間ジャーニー、英国ニュースダイジェストといった日系フリーペーパーや、ピカデリーサーカスにあるジャパンセンターに募集広告が常に載っている。英語力が中上級以上ある人は、スターバックスやコスタなどのカフェ、日系・英系オフィスでの仕事をしていたりする。また、バイト先を見つけるのに英語力、特に会話力が重視されるのは当然であるが、雇用時の学生ビザの残存期間が最低でも6ヶ月以上ある、という点もまた重要である。すぐに辞めてしまう人は雇いたくない、という雇用主側の論理だ。 日本人の大学留学生の場合、勉強に追われてアルバイトどころではないのが普通だが、中には家庭教師や日系塾の非常勤講師をしている人たちもいる。ただ、英語力が相当高い人を除いては、時間的にも体力的にも、そして心の余裕という面からもアルバイトをするのは困難なように思われる。 次に、イギリスでの現地フルタイム採用、労働許可証の取得を目指す場合、どうしたらいいのか。一般的にハードルは高いと言われている。それはどうしてか。個人的な経験から言うと、まずEUの拡大による求職者の増加やフルタイムでの就労が可能なビザ(配偶者ビザやレジデントビザ等)をすでにもっている在英日本人(特に女性)が多いということが挙げられる。 フルタイムで就労可能なビザをもっていない人、つまりここでいう学生ビザ所持者が現地採用を狙うには、よほど高い、もしくは特殊なスキルや学歴・職歴がないと勝ち目はない。そして、そのボジションに対し、「どうしてイギリス人やEU出身者以外のこの者でないとだめなのか」という明確な理由も必要になる。これは、雇用主が採用者のために国に労働許可証を申請する時に明示しなければならない重要なポイントの一つである。だからこそ、労働許可証申請の対象になる職種が国によって示されているのだろう。 私が採用になった職種は、過去の日本での職歴とイギリスで勉強した内容の流れを汲むものであったため、弁護士が言った通り、労働許可証の申請はスムーズに済んだ。雇用主が弁護士を手配してくれたので、安心していられたというのもあるが、とにかく学歴または職歴との一貫性というのは不可欠だと言えるだろう。 周囲には、日系企業で現地採用されて労働許可証のサポートを受けた人もいれば、非日系企業で採用された人もいる。職種もシェフから事務系までと様々だ。大半の人がアルバイトでの試用期間を経てフルタイム採用になっていることを思うと、この試用期間でどれだけ雇用主の信頼を勝ち取れるかという点も成功のカギの一つだと言えよう。普段から新聞やウェブサイトの募集広告に目を通し、CV(英文履歴書)を積極的に送ることはもちろん、人脈作りも大切である。私自身、在学中から何十通もCVを送った。あとは雇用主側に空きポジションがうまい具合にでるかどうかというタイミング次第だ。数撃てば当たるというが、こればかりは運も重要なので、最後に言えることは「とにかく辛抱強く就職活動するしかない」の一言である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
December 18, 2007 06:06:04 AM
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