源氏物語の世界

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2021年03月23日
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今上帝と明石中宮の皇子(みこ)匂宮(におうのみや)は、

 

浮舟に淡い恋心を抱きます。匂宮は浮舟の所在を知らず

 

その行方を探していました。

 

ある年の春、浮舟から中の君あての手紙が届きます。

 

中の君に仕える小さな子が、その手紙を届けようとして

 

小走りに中の君の元へ行こうとしている時、

 

そばにいた匂宮は、「誰からの手紙だろう」

 

と不審をいだきます。

 

 原文には、次のように記されています。

 

 

「みや(匂宮)、大将(薫の君)のさりげなく

 

志(し)なしたる文(ふみ)にや」

 

現代語訳は、次の通りです。

 

「匂宮は、ひょっとしたら、薫の君があらぬ体裁をつくろって

 

寄こした手紙ではないかと疑う」

 

 

 薫の君からの手紙ではないかと疑った匂宮は、中の君との間で、

 

次のようなやりとりを交わします。原文の9行目から末尾まで。

 

(匂宮)「あ(開)けて見んよ。ゑんじや志(し)給(たま)はんや」

 

(中の君)「見ぐるしう。なにかは、その女どちの中に

 

か(書)き(記)しかよはし・・・・」

 

現代語訳は、次の通りです。

 

(匂宮)「手紙を開いて読みますよ。おうらみなさいますな」

 

(中の君)「どうして、そんなみっともない真似をなさるのでしょうか。

 

 そんな女同士の内輪の手紙を・・・・

 

どうしてご覧になる必要があるのでしょうか」

 

 結局、匂宮が見た手紙は、薫の君から浮舟へあてたものではなく

 

浮舟から中の君へあての手紙でした。

 

 しかし、浮舟を探していた匂宮は、この手紙をきっかけに

 

浮舟の所在を知ることとなります。

 

 やがて、薫の君のふりをして浮舟の寝所へと忍び込み

 

後の浮舟に悲劇をもたらすことになります。







最終更新日  2021年03月23日 03時12分46秒
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2019年06月16日
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(オックスフォード大学・演習・テキスト用)

Genji could not forget Utsusemi. With Kokimi as guide,
 
he returned to the governor's mansion. It was a hot​​
 
summer night. Genji made his way through the door and
 
blinds. Utsusemi had been playing Go with another lady.
 
One panel of a screen just inside had been folded back,
 
and the curtains thrown over their frames, because of
 
the heat. The view was unobstructed. Utsusemi was a
 
small and rather ordinary woman. But the other was
 
very handsome and tall.
 
 源氏の君は、愛する空蝉(うつせみ)に何とか近づこうとします。
 
しかし、空蝉(うつせみ)は源氏の君にあこがれている一方で、
 
老齢の夫のいる身であることを考え、源氏の君の接近を阻(はば)んでいます。
 
 しかし、源氏の君に味方をする者があらわれます。
 
 空蝉(うつせみ)の弟の小君(こぎみ)です。
 
 源氏の君が、空蝉(うつせみ)の部屋に入りやすいように、部屋に通じる障子を

開けておく場面が「空蝉(うつせみ)」
の巻に記されています。
 
「此(この)さうじ(障子)ぐち(口)に、まろは
 
ね(寝)たらん。風ふきとを(通)せ、とて、
 
たたみ(たたみ)ひろ(広)げて・・・・」
 
原文の現代語解読文は次の通りです。
 
「この障子口に私は寝ているよ。
 
風が吹き通って気持ちがいいからね、と言って
 
上敷きを広げて・・・・(横になられた)」
 
 空蝉(うつせみ)の弟の小君(こぎみ)は、
 
源氏の君が空蝉(うつせみ)の居る部屋に入りやすいように
 
障子を開けていたのです。障子を開けていることに不審を
 
抱かれないように、小君はわざと空蝉(うつせみ)や
 
部屋にいるほかの女たちに聞こえるように大きな声で言い、
 
障子口に横になっていました。しかし、空蝉(うつせみ)は、
 
衣(きぬ)ずれの音で源氏の君の接近を知り、
 
軒端荻(のきばのおぎ)と入れ替わってしまいます。
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最終更新日  2019年06月16日 23時59分06秒
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2019年04月06日
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ふと、平安時代の源氏の源氏の君のことを思い出しました。
 
愛する葵の上が亡くなったあと、
 
 源氏の君は葵の上をしのび供養の日々を送ります。
 
 しばらくすると、若い紫の上が恋しくなり、
 
 一人寝も寂しくなり、
 
 眠れない夜も多くなります。
 
 秋が深まったころの霧が立ち込めた朝、
 
 源氏の君は、高欄(こうらん)に寄り添い
 
 庭に咲く草花を眺めていました。
 
 そこへ六条御息所から源氏の君へあて
 
 手紙が届けられます。
 
 
 この箇所は、「葵」の巻に記されています。
 
 
「君は、にしのつまのかうらん(高欄)に
 
  をしかか里(り)て、
 
   志も(霜)がれのせんざい
 
    み(見)給(たま)ふほどなりけり」
 
 原文の現代語訳は次の通りです。
 
「源氏の君は、西の高欄に寄りかかって霜に枯れた
 
  庭の草花をご覧になっておられる」
 
 源氏の君が高欄(こうらん)に寄り添って
 
 庭の草花を眺める場面は、
 
 絵巻にも描かれております。
 
 高欄に寄り添って庭の草花を眺めているのが源氏の君。
 
 右側の童が六条御息所の手紙を持っております。
 
 手紙は菊の花に結ばれております。
 
 亡き葵の上をしのびつつ
 
 若い紫の上に思いをはせ、
 
 源氏の君を慕う六条御息所からは、
 
 手紙が寄せられる。源氏の君のまわりには、
 
 常に華やかな女性たちがいます。
 

 

​​






最終更新日  2019年04月06日 03時06分13秒
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2018年07月15日
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今上帝と明石中宮の皇子(みこ)匂宮(におうのみや)は、
 
浮舟に淡い恋心を抱きます。匂宮は浮舟の所在を知らず
 
その行方を探していました。
 
ある年の春、浮舟から中の君あての手紙が届きます。
 
中の君に仕える小さな子が、その手紙を届けようとして
 
小走りに中の君の元へ行こうとしている時、
 
そばにいた匂宮は、「誰からの手紙だろう」
 
と不審をいだきます。
 
 原文には、次のように記されています。
 
 
「みや(匂宮)、大将(薫の君)のさりげなく
 
志(し)なしたる文(ふみ)にや」
 
現代語訳は、次の通りです。
 
「匂宮は、ひょっとしたら、薫の君があらぬ体裁をつくろって
 
寄こした手紙ではないかと疑う」
 
 
 薫の君からの手紙ではないかと疑った匂宮は、中の君との間で、
 
次のようなやりとりを交わします。原文の9行目から末尾まで。
 
(匂宮)「あ(開)けて見んよ。ゑんじや志(し)給(たま)はんや」
 
(中の君)「見ぐるしう。なにかは、その女どちの中に
 
か(書)き(記)しかよはし・・・・」
 
現代語訳は、次の通りです。
 
(匂宮)「手紙を開いて読みますよ。おうらみなさいますな」
 
(中の君)「どうして、そんなみっともない真似をなさるのでしょうか。
 
 そんな女同士の内輪の手紙を・・・・
 
どうしてご覧になる必要があるのでしょうか」
 
 結局、匂宮が見た手紙は、薫の君から浮舟へあてたものではなく
 
浮舟から中の君へあての手紙でした。
 
 しかし、浮舟を探していた匂宮は、この手紙をきっかけに
 
浮舟の所在を知ることとなります。
 
 やがて、薫の君のふりをして浮舟の寝所へと忍び込み
 
後の浮舟に悲劇をもたらすことになります。
 
 
 






最終更新日  2019年06月17日 01時13分01秒
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2017年09月11日
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「源氏物語」 「若菜・下」の巻に、源氏の君の前で、
 明石御方、紫の上、女御の君、女三の宮が合奏をする
 という場面が描かれております。それぞれが源氏の君に
愛された女性たちです。四人の女性たちが集い源氏の君が秘蔵する
それぞれの名器の楽器を渡されて、四人の女性たちによる
合奏が始まります。この合奏を「女楽」といいます。
 今までとは、少し違った原文の紹介をします。
 原文の全文の「読み下し文」をつけました。
 

 原文の読み下し文を1文字ずつ正確に記します。
・・・くけたかきことさへいとならびなし。
 ひさし(廂)の中の御さうじ(障子)をはなちて、
 こなたかなたみきちゃうばかりをけぢめにて、
 中のま(間)は、院のおはしますべきおまし(座)よそひたり。
けふ(今日)のひゃうし(拍子)あはせには、わらべをめさんとて、
右おほい(大)殿の三らう(郎)、かん(尚侍)の君の御はらのあに(兄)君
 さう(笙)の笛、左大将(夕霧)の御たらう(太郎)よこ(横)笛とふかせて、
 すのこにさぶらはせ給(たまふ)。
 うちには、御志とねならべて、御こと(琴)共参(まゐ)りわたす。
 ひ(秘)し給(たまふ)御こと(琴)共、
 うるはしきこんぢ(紺地)のふくろ(袋)どもにいれたるとりい(出)でて、
 あかし(明石)の御かた(方)にびは(琵琶)、紫のうへ(上)にわごん(和琴)、
 女御のきみ(君)にさう(筝)の御こと(琴)、みや(宮)には、かく・・・

 今日の日記は、海外向けになっております。






最終更新日  2017年09月11日 09時34分33秒
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2017年06月27日
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「源氏物語」「葵(あおい)」の巻に、夕霧の「出産祝い」のことが
記されています。「葵」の巻の原文(下の写真右から7行目ー10行目)に、
「ゐん(院)をはじめ奉(たてまつ)りて、みこ(親王)たち、
かんだちめ(上達部)のこるなきうぶやしなひ(産養)どもの
めづからにいかめ(厳)しきを夜ごとに見のの志(し)る」
と記されています。現代訳は次の通りです。
「源氏の君と葵の上との間の御子(のちの右大将夕霧)のご出産を祝い、
桐壺院(前・桐壺帝)を始めとして、親王方・上達部(かんだちめ)が
残らずお越しになられ、多くの珍しくご立派な出産のお祝いを
夜ごとに見て大騒ぎをしている」
葵の上の出産
原文の「夜ごとに」は、複数の夜を表しています。
これは、生まれた子を祝い出産後三日、五日、七日、九日目の
祝宴が開かれていたことによるものです。
また、この原文の中には、一条御息所(みやすどころ)の
ねたみが記されています。10行目以下の原文には、次の通り記されています。
「かの宮すどころ(御息所)は、かかる御おりさまをき(聞)き
給(たま)ひても、ただならず」
自分の愛する源氏の君の子を、他の女性が選んだことを
ねたましく思っている様子が短く描かれています。
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最終更新日  2019年06月17日 01時13分43秒
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2017年01月23日
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​​​頭(とうの)中将と夕顔の姫君である玉鬘(たまかずら)は、源氏の君に庇護(ひご)され、源氏の君の邸である六条院に住むことになります。
 花散里(はなちるさと)の居る御殿の西の対(たい)に住みます。

 ある秋の日、庭先で篝火(かがりび)が焚(た)かれ煙が空に立ち上っています。篝火(かがりび)のもと、源氏の君は玉鬘(たまかずら)への恋する思いを歌に託して打ち明けます。
「源氏物語」「篝火(かがりび)」の巻で、次のように記しています。下の原文の写真6行目から7行12字目まで。

「かが里)火に たちそふ恋の けふり(煙)こそ 世にはた(絶)へせぬ ほのほ(炎)なりけれ」
They burn, these flares and my heart,and send off smoke. The smoke from my heart refuses to be dispersed.
          (英訳・サイデンスティッカー)

源氏の君の恋心篝火2b

現代語訳は次の通りです。

(源氏の君)「篝火(かがりび)のように一心に立ち上るあなたへの恋の思いは、いつまでも絶えることのない炎と同じですよ」

源氏の君の恋心篝火2b拡大

源氏の君の恋の告白に対し、玉鬘(たまかずら)は自分の気持ちを歌で返します。原文の写真10行目から末尾行まで。

「行(ゆく)方(へ)なき 空にけ(消)ちてよ かが里(篝)火の たよ里(り)にたぐふ けふり(煙)とならば」
If from your heart and the flares the smoke is the same, Then one might expect it to find a place in the heavens.
(英訳・サイデンスティッカー)

現代語訳は次の通りです。

(玉鬘)「あなたの恋の炎は、行方も知らない空へと立ち上る篝火(かがりび)の煙のようにやがては消えてしまうものなのでしょう」

 玉鬘(たまかずら)は、源氏の君の恋の告白を体(てい)よくあしらったのです。

 これを聞いた源氏の君は、「くはや」という言葉を残してその場を去ります。「これは、これは」という意味です。

 源氏の君が、苦笑いしながら退散する様子を想像することができます。​​






最終更新日  2019年06月17日 01時14分20秒
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2016年08月10日
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 頭(とうの)中将と夕顔の姫君である玉鬘(たまかずら)は、

源氏の君に庇護(ひご)され、源氏の君の邸である

六条院に住むことになります。

 花散里(はなちるさと)の居る御殿の西の対(たい)に住みます。

 ある秋の日、庭先で篝火(かがりび)が

焚(た)かれ煙が空に立ち上っています。

篝火(かがりび)のもと、源氏の君は

玉鬘(たまかずら)への

恋する思いを歌に託して打ち明けます。

「源氏物語」「篝火(かがりび)」の巻で、

次のように記しています。

下の原文の写真6行目から7行12字目まで。

「かが里)火に たちそふ恋の けふり(煙)こそ 

世にはた(絶)へせぬ ほのほ(炎)なりけれ」

They burn, these flares and my heart,and send off smoke.

The smoke from my heart refuses to be dispersed.
          (英訳・サイデンスティッカー)


源氏の君の恋心篝火2b

現代語訳は次の通りです。

(源氏の君)「篝火(かがりび)のように一心に立ち上る

あなたへの恋の思いは、

いつまでも絶えることのない炎と同じですよ」


源氏の君の恋心篝火2b拡大


源氏の君の恋の告白に対し、玉鬘(たまかずら)は

自分の気持ちを歌で返します。

原文の写真10行目から末尾行まで。

「行(ゆく)方(へ)なき 空にけ(消)ちてよ 

かが里(篝)火の 

たよ里(り)にたぐふ けふり(煙)とならば」

If from your heart and the flares the smoke is the same,

Then one might expect it to find a place in the heavens.
(英訳・サイデンスティッカー)

現代語訳は次の通りです。

(玉鬘)「あなたの恋の炎は、行方も知らない空へと立ち上る

篝火(かがりび)の

煙のようにやがては消えてしまうものなのでしょう」

 玉鬘(たまかずら)は、源氏の君の恋の告白を

体(てい)よくあしらったのです。

 これを聞いた源氏の君は、「くはや」という

言葉を残してその場を去ります。

「これは、これは」という意味です。

 源氏の君が、苦笑いしながら退散する様子を

想像することができます。









最終更新日  2016年08月10日 07時30分16秒
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2016年04月30日
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今日は五月一日。外を歩くと、新緑の木々からかぐわしい

春の香りが漂ってきます。街の中にも匂いや香りが漂っています。

 地下鉄のエスカレーターを上っているとき、

ふと、かぐわしい香りが漂ってきました。香りの

漂う方を振り向くと、下りのエスカレーターの女性だと

気づきました。見えたのは後(うしろ)姿だけです。

「源氏物語」には、「香り」や「匂い」のことが

たくさんでてきます。源氏の君は、優雅な香りを

漂(ただよ)わせていました。それは、遠く離れた

所からも源氏の君とわかる香りでした。源氏の君の

子息・薫の君も「薫中将」と呼ばれる通り、

いつもほのかな香りを漂(ただよ)わせていました。

 でも、二人の香りの中身は違います。

 源氏の君の香りは、多くの唐櫃(からひつ)

の中に収められている花や香木などの木々の

香りが衣(ころも)に移った人工的なものでした。

 今で言えば、香りの「移り香」のようなものです。
 
しかし、薫の君の「香り」は、

身体(からだ)から発する「人香(ひとが)」と

呼ばれる「芳香(ほうこう)」でした。

 薫の君の身体から発する「芳香」は、

「百歩離れた場所からもわかるようだ」と

「匂宮(におうのみや)」の巻に記されています。

 下の原文の写真1行15字目から2行9字目まで。

源氏の君と匂宮の香り・匂宮8a

「まことに、百ぶ(歩)のほか(外)も、

かほ(香)里(り)ぬべき心ちしける」

 原文の現代語訳は次の通りです。

「薫の君の人香(ひとが)の芳香(ほうこう)は、

ほんとうに百歩離れた所まで香るように感じられる」

 薫の君の身体から発する芳香(ほうこう)は、

薫の君がどこにいてもわかるほどなので、

あえて草花のような「香物」を使用してはいません。

つまり、薫の君にとって、香水などは

不要ということです。下の原文の写真4行6字目

から6行末尾までにおいて、

そのことが記されております。

「ひと(人)にまさらんとつくろひ

用意すべかめるを、かくかたはなるまでうち

忍び立(たち)よ(寄)らんも、

 物のくま(隈)も志(し)るき

 ほのめきかくれあるましきに」


源氏の君と匂宮の香り・匂宮8a拡大

 原文の現代語訳は次の通りです。

「薫の君は、人香(ひとが)の芳香を漂わせているので、

 忍んで歩いてもどこにも隠れようがない。

 そのことをわずらわしいと思っているから、

 あえて香(こう)をたきしめることもない」

備考:唐櫃(からひつ)は、衣(ころも)

入れる大きな衣装箱のことです。








最終更新日  2016年05月01日 04時21分46秒
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2015年10月07日
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10月に入ると紅葉の色が少しづつ秋の気配を感じさせます。

夕暮れ時に澄んだ秋の空気の中で「かがり火」が燃えるのを見ると

秋の深まりと共に「寂しさ」や「わびしさ」をかもし出します。

「源氏物語」の中にも「かがり火」のことが出ています。
 
「源氏物語」のなかの「篝火(かがりび)」の巻の箇所です。

 頭(とうの)中将と夕顔の姫君である玉鬘(たまかずら)は、

源氏の君に庇護(ひご)され、源氏の君の邸である

六条院に住むことになります。

 花散里(はなちるさと)の居る御殿の西の対(たい)に住みます。

 ある秋の日、庭先で篝火(かがりび)が

焚(た)かれ煙が空に立ち上っています。

篝火(かがりび)のもと、源氏の君は玉鬘(たまかずら)への

恋する思いを歌に託して打ち明けます。

「源氏物語」「篝火(かがりび)」の巻で、

次のように記しています。

下の原文の写真6行目から7行12字目まで。

「かが里)火に たちそふ恋の けふり(煙)こそ 

世にはた(絶)へせぬ ほのほ(炎)なりけれ」

They burn, these flares and my heart,and send off smoke.

The smoke from my heart refuses to be dispersed.
          (英訳・サイデンスティッカー)


源氏の君の恋心篝火2b

現代語訳は次の通りです。

(源氏の君)「篝火(かがりび)のように一心に立ち上る

あなたへの恋の思いは、

いつまでも絶えることのない炎と同じですよ」


源氏の君の恋心篝火2b拡大


源氏の君の恋の告白に対し、玉鬘(たまかずら)は

自分の気持ちを歌で返します。

原文の写真10行目から末尾行まで。

「行(ゆく)方(へ)なき 空にけ(消)ちてよ 

かが里(篝)火の 

たよ里(り)にたぐふ けふり(煙)とならば」

If from your heart and the flares the smoke is the same,

Then one might expect it to find a place in the heavens.
(英訳・サイデンスティッカー)

現代語訳は次の通りです。

(玉鬘)「あなたの恋の炎は、行方も知らない空へと

立ち上る篝火(かがりび)の

煙のようにやがては消えてしまうものなのでしょう」

 玉鬘(たまかずら)は、源氏の君の恋の告白を

体(てい)よくあしらったのです。

 これを聞いた源氏の君は、「くはや」という言葉を

残してその場を去ります。

「これは、これは」という意味です。

 源氏の君が、苦笑いしながら退散する様子を

想像することができます。

最近、茶道の話をする機会が多くなりました。

ツイッターからのメールが毎日千通を超えています。

ロシア語、フランス語、ドイツ語、アラビア語などが混在しています。









最終更新日  2015年10月07日 11時49分47秒
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全309件 (309件中 1-10件目)

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