|
カテゴリ:カテゴリ未分類
古来、男女の仲本人同士の愛よりも周囲の家同士のしがらみなどで なかなか思い通りには進みません。最近こういう話は耳にしませんが。 でも、こういう話は「源氏物語」の中で頻繁に描かれております。 特に望みもしない結婚を押し付けられたうえ、突然の破局に いたる場合もあります。美しい浮舟がそうです。 浮舟は、結婚が決まっていましたが突然破談になります。 相手の左近少将がもっと条件の良い娘との結婚を望んだからです。 その女性は、よりによって自分の義理の妹でした。 浮舟は、母の連れ子です。浮舟の母・中将の君が 常陸介(ひたちのすけ)の 後添いの後に生まれたのが浮舟の妹です。 浮舟は、常陸介(ひたちのすけ)の実子ではありません。 左近少将は、常陸介(ひたちのすけ)の実子 である妹に乗り換えたのです。それが破談の原因でした。 浮舟の母・中将の君は、中の君に対し、 浮舟を庇護(ひご)してくださるよう手紙を書きます。 「東屋(あづまや)」の巻に記されています。 下の原文の写真最終行7字目から末尾まで。 「うちな(泣)きつつか(書)きたる文(ふみ)をあはれ・・・・」 「中将の君が泣きながら書いた手紙を、 中の君はかわいいそうにと・・・<ご覧になる>」 浮舟の母・中将の君は、これ以上常陸介(ひたちのすけ) の邸に浮舟を置いておくことはできないと考え、 親戚の中の君に庇護(ひご)を求めたのです。 しかし、このことが今上帝と明石の君の皇子(みこ)匂宮と 薫の君の2人の男性から愛されたために自らを追いつめる 悲劇の中におちいってしまいます。 あちらを選べば、こちらが悲しみ、こちらを選べば あちらが悲しむという状態です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年12月09日 23時20分29秒
コメント(0) | コメントを書く |
|