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2015年10月07日
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カテゴリ:カテゴリ未分類


10月に入ると紅葉の色が少しづつ秋の気配を感じさせます。

夕暮れ時に澄んだ秋の空気の中で「かがり火」が燃えるのを見ると

秋の深まりと共に「寂しさ」や「わびしさ」をかもし出します。

「源氏物語」の中にも「かがり火」のことが出ています。
 
「源氏物語」のなかの「篝火(かがりび)」の巻の箇所です。

 頭(とうの)中将と夕顔の姫君である玉鬘(たまかずら)は、

源氏の君に庇護(ひご)され、源氏の君の邸である

六条院に住むことになります。

 花散里(はなちるさと)の居る御殿の西の対(たい)に住みます。

 ある秋の日、庭先で篝火(かがりび)が

焚(た)かれ煙が空に立ち上っています。

篝火(かがりび)のもと、源氏の君は玉鬘(たまかずら)への

恋する思いを歌に託して打ち明けます。

「源氏物語」「篝火(かがりび)」の巻で、

次のように記しています。

下の原文の写真6行目から7行12字目まで。

「かが里)火に たちそふ恋の けふり(煙)こそ 

世にはた(絶)へせぬ ほのほ(炎)なりけれ」

They burn, these flares and my heart,and send off smoke.

The smoke from my heart refuses to be dispersed.
          (英訳・サイデンスティッカー)


源氏の君の恋心篝火2b

現代語訳は次の通りです。

(源氏の君)「篝火(かがりび)のように一心に立ち上る

あなたへの恋の思いは、

いつまでも絶えることのない炎と同じですよ」


源氏の君の恋心篝火2b拡大


源氏の君の恋の告白に対し、玉鬘(たまかずら)は

自分の気持ちを歌で返します。

原文の写真10行目から末尾行まで。

「行(ゆく)方(へ)なき 空にけ(消)ちてよ 

かが里(篝)火の 

たよ里(り)にたぐふ けふり(煙)とならば」

If from your heart and the flares the smoke is the same,

Then one might expect it to find a place in the heavens.
(英訳・サイデンスティッカー)

現代語訳は次の通りです。

(玉鬘)「あなたの恋の炎は、行方も知らない空へと

立ち上る篝火(かがりび)の

煙のようにやがては消えてしまうものなのでしょう」

 玉鬘(たまかずら)は、源氏の君の恋の告白を

体(てい)よくあしらったのです。

 これを聞いた源氏の君は、「くはや」という言葉を

残してその場を去ります。

「これは、これは」という意味です。

 源氏の君が、苦笑いしながら退散する様子を

想像することができます。

最近、茶道の話をする機会が多くなりました。

ツイッターからのメールが毎日千通を超えています。

ロシア語、フランス語、ドイツ語、アラビア語などが混在しています。








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最終更新日  2015年10月07日 11時49分47秒
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