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カテゴリ:悲しい話
私の恩師に会いに行った日、いつもは馬鹿話だけで何時間でも盛り上がれる関係なのに、その日はずっと悲しい話ばかりだった。
恩師の実姉さんの息子さんが今年の始め、バイクの事故で突然消えてしまったそうだ。 30歳になる息子さんで、結婚も決まり、順風満帆な日々を送っていたそうで、その突然の死を、お母さんである実姉さんは未だに受け入れられないと言っているとのこと。 「誰と何を話していても、身体に言葉が入ってこないんですよね…」 私も琴子のときのことを思い出し、呆然としているばかりだった自分のことを伝えた。 恩師も相当可愛がっていた甥っ子さんだったそうで、ショックのせいか、かなり痩せていた。 そして、甥っ子の死を受け入れるために、“あの世”のことを勉強し始めたそうで、ある書籍の中で 「死者は蝶になってかえってくる」 とあったらしく、それを実姉さんに伝えたら、 「私も蝶を気にしていた!」 と言われたとのこと。 「庭の植物を眺めていたら、一匹の蝶が舞ってね…」 と、実姉さんは嬉しそうに話していたそうだ。 2回ほど、いつもとは違った様子の蝶が舞っていたと。 琴子が亡くなってから、私は格段、蝶を気にしたり気にする機会がなかった。 琴子は蝶にはならなかったのかな。 早く蝶が舞う季節になって欲しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.11.12 23:21:41
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