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チョコを口いっぱいに頬張る。むせるほど甘いのは、安いチョコだからだ。日暮れが寂しいのは、縁側で一人だからだ。 雨の1本の糸が1粒1粒に見える程目を凝らす。今が止まってしまう怖さよりも、動く怖さを選ぶほど勇気がない。意気地の無い私は、庭のあじさいを見ていた。手毬みたいな花のかたまりは、雨を纏って息をひそめる。 雨が時間を動かした。縁側にいたのは、あの時の私だ。寂しかった小学生の私は、今の私の顔をしていた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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