咲也のおしゃべり玉手箱

2006/05/11(木)02:16

五月病

抱えきれないものがある時はどうしたらいいんだろう。優しかったのは気のせいで、勝ち誇った私は点描の中に溶けてゆく。いつから住みついているのか記憶に無いが、こんな時は必ず鋭い触覚で胃壁を撫で回すヤツがいる。ユゴーの娘アデルは恋に破れて狂った。狂ったから救われた。余りの恐怖に失神する。気を失ったから救われた。私はきっと狂うこともできず失神もしない。正気のまま怯え続ける。消えてゆくものを一つ一つ確かめて、石を積み上げる。まるで賽の河原だ。指でつけた跡は、掃除をしていないことを咎める。井の中の蛙大海を知らず。胃の中のバイキンは正気の私。

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