2006/01/26(木)16:27
「明日の記憶」荻原浩・著
とても話題になっていた作品ですね。
「明日の記憶」荻原浩・著
先日読んだ「あの日にドライブ」も同じ作者でした。
読むのがこんなに辛いとは思ってもみなかったので
途中何度も力つきて,本を閉じました。
どうしてこんなに辛いのかと考えたら
この本が「若年性アルツハイマー」の話に基づいているからなんですが
もっと突き詰めると、重大な事を忘れられない話だからなんです。
自分がアルツハイマーだと言う事
職場での仕事が処理できなくなっている事
人の顔も,場所も忘れる事・・・・・を本人が気付いてしまうからなんです。
アルツハイマーと言うと,何もかも忘れてしまうように思うのですが
こんな風に自分が変わって行く事を、自覚しながら進む病気だったら
悲しく辛い。
そして健康だからこそ余計に
納得が行かないでしょうね。
他の病気と比べてはいけないでしょうが
ここまで人として生きられない病気って、無いような気がしました。
若年性だったら、あと何年家族に苦労をかけてしまうのか予測もつかないし
本当に辛い話でした。
荻原さんって,本当に人の頭に土足で入り込んでくる作家さんなんですね。
踏み込まれたくない部分を刺激されて
辛いよ~と読み進まないといけない。
でも文章はすんなりと流れるんですよ・・・・本の上では。
だから余計に頭の中に入り込まれると言うか
緻密な描写で,情景や思ってる事がすごくリアルに伝わるから余計に辛い。
でも、書く方も本当に辛いと思うんですよ。
自らをさらけ出さないといけない訳ですから・・・・・
すごい作家さんだな~と思うと同時に
次作はもう少し軽めのに手を出したいと思います。
荻原さんのお勧め本あったらご紹介ください(^^
今日は,連れ合いの誕生日です。
久しぶりに早く帰れるというので,
ちょっといいお肉を買って「すき焼き」をしようと思ってます。
子供達もプレゼントを仕込んだようですし・・・・(^m^
何が一番って,子供からのプレゼントが一番嬉しいよね~
私からは現金支給という事で!!
では,また。