2009/05/23(土)18:02
「ねむりねずみ」近藤史恵/著
ねむりねずみ近藤史恵/著
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
しがない中二階なれど魅入られた世界から足は洗えず、
今日も腰元役を務める瀬川小菊は、
成行きで劇場の怪事件を調べ始める。
二か月前、上演中に花形役者の婚約者が謎の死を遂げた。
人目を避けることは至難であったにも拘らず、
目撃証言すら満足に得られない。
事件の焦点が梨園の住人に絞られるにつれ、
歌舞伎界の光と闇を知りながら、
客観視できない小菊は激情に身を焼かれる。
名探偵今泉文吾が導く真相は?
梨園を舞台に展開する三幕の悲劇。歌舞伎ミステリ。
今泉文吾シリーズ第一作です。
梨園の雰囲気を味わえて、とても好きな作品です。
どうしても、女形の小菊と今泉文吾のやり取りを
重い描いては、笑ってしまうんですけど
そればかりではない、悲しい
そして、そこまで魅入られてしまう世界に
憧れを抱きながら本を閉じました。
私は「桜姫」も近藤さんの作品で好きなんです。
だからどうしても、こういう作品には点が甘くなってしまう。
ミステリーとしてではなく
梨園の話だと思って読めば、
納得がいく作品だと思うんですが・・・
いかがですかね?
あ、強いて言うならば
最後の結末だけが・・・
そこまで踊らされるのは嫌ですね。