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2010/12/03(金)01:13

寄生獣 完全版 全8巻/岩明均

小説・エッセイなど(14)

寄生獣完全版(1)価格:900円(税込、送料別)  講談社・月刊アフターヌーンにて、1990年1月号~1995年2月号まで連載。全10巻。完全版全8巻(カラー原稿をカラー完全収録したもの)。グロテスクな表現を含みますが、主張が明快で一気に読み終えました。名作だと思いました。  ある日、正体不明の生命体が飛来し、人間への寄生を始めるという話。寄生体に脳を侵された人間は人を餌とする化け物になってしまいます。ストーリーとしてはありがちですが、一番の眼目は人間と化け物の対決そのものにあるのではなく、それらを透かしてみえる人間の身勝手さや、人間的な感情の尊さといった部分にあるように思います。寄生体のミギーが主人公に対して「シンイチ、悪魔というのを本で調べたが、一番それに近い生物はやはり人間だと思うぞ」と述べたシーンには、一瞬ハッとさせられました。  人間は身勝手。でも、それはひとまずおいておいて、それよりもまず人間らしい心を大切にしなきゃと感じさせてくれる本です。仕事術やグーグル化も大事かもしれませんが、もう少し心に余裕を持って生きることが大事なんだって思える本です。 自己採点  97点

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