Der Nakajistil

2005/11/12(土)16:07

4年ぶりの日本 アキバ編

セミナーの前にデュッセルドルフでリハーサルをしておいたことは前に述べたとおりだが、パワーポイントの画面を進めるのにいちいちパソコンのキーを押すのは結構不細工だし、面倒だった。 このような場合、誰か助手を頼む場合が多いらしいが、打ち合わせの時間もそれほどとれない。リハーサルを聞いてくれた一人の会社員が、「パワーポイント用のリモコンがありますよ」と教えてくれた。 しかし、ドイツの電気屋ではそのようなものは見当たらなかった。ネットで調べると、日本、韓国のメーカーからいくつか出ているようだった。その多くはテレビのリモコンのような形だったが、右写真のコクヨ レーザーポインタ サシ51はご覧のように万年筆程度の大きさで、スピーチをしながらずっと持っていても違和感ないどころか、さまになる。15,540円と結構高価な上、リモコン機能のないレーザーポインタはすでに持っていたので買おうかどうしようか迷ったが、せっかくの晴れ舞台(?)だし、奮発しておこうと思った。 さて、この類のものはデパートで売っている可能性が高いと思って、横浜へ向かう途中のどこかのデパートへ寄ろうと思っていた。 だが、行きがけの飛行機の中で映画「電車男」を見て、がぜん「アキバ」へ行きたくなった。 僕は関西育ちで、これまで秋葉原へ行ったことはなかった。大阪には「日本橋」という大きな電気街があり、コンピューター関係の買い物はたいていそこですませていた。電気やコンピューターの世界は日進月歩なので、こうった電気街も時代の流れとともに様変わりするのが早い。 以前は秋葉原も日本橋も電気やコンピューターの町であったが、最近はアニメやコミックなどの町に変化しつつある、ということも聞いていた。また「オタク」と言う言葉もそれらの愛好家を指す“狭義”ができているようだ。 さて、スカイライナーで日暮里まで行き、そこから山手線で4駅ほどで秋葉原である。山手線の秋葉原駅は2つの新しいビルに挟まれていた。ひとつは最近オープンしたという、ヨドバシカメラのビル、もう一つはまだ建設中のダイビルだった。 さて、電気街に出ると、いくつかなじみのある店の名前が目に入った。初めての町とは言え、その多くは大阪の日本橋にもあるものだ。 ひとつ気がついたのは、さっき電車代払ってレーザーポインタを買うお金がなくなったことだ。とりあえず郵便貯金からお金を下ろそうと思い、近くにいたどこかの店のサンドイッチマンに「どこか郵便局ありませんか?」と聞くと、「アキバには郵便局はありませんねえ・・・神田のほうまで行かないと・・」とのこと。 しかたなくカードの使える店で買うことにした。いくつか店を回ってみたが、意外に置いていない。ヨドバシに行けばあるかも、と言うことなので、そちらへ回ることにした。ヨドバシは山手線を挟んで電気街とは反対側にある。アキバには面白い格好をした人たちがたくさんいるが、スーツケースを重そうにゴロゴロ引いていく姿も結構目を引くようだ 新しくオープンしたばかりというヨドバシカメラはまるで空中庭園のような大きさだった。ドイツで一番大きい家電の店は僕の知る限りではケルンのSATURNだが、まるで比較にならない。 入り口のインフォメーションで売り場を教えてもらい、そちらへ向かう。 そして、目的の品物が見つかった。ショーケースから店員に取り出してもらう。しかし、パッケージの裏をみると使用できるパワーポイントのバージョンが限定されていた。よく考えれば僕のPCもパワーポイントもドイツ語版。使えるのだろうか。店員に尋ねてみた。 「う~ん、何とも言えませんね~。一応こういったものは日本語のウィンドウズを前提として作られてますので・・・」 もっとも、彼にしてもドイツ語版と日本製品の互換性ということについて、この瞬間まで考えたこともなかったであろう。そこで、僕は荷物の中からノートパソコンを取り出して、実験させてもらうことにした。店員さんも付き合うことに。結果、動作はまったく問題なかった。店員さんは「よかったですね・・・」と本当にほっとしたように言った。よく見ると、レジには長蛇の列ができていた。本当は忙しかったようだ・・・。 目的の買い物を済ませた僕はふたたび電車に乗り込んだ。 映画「電車男」は酔っ払いに絡まれた若い女性を助ける・・・というところから始まっていたが、この日の車内はそのような緊迫感はなく、いたって平穏だった・・・。

続きを読む

総合記事ランキング

もっと見る