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2008/12/29(月)08:55

どこにでもある会話?

新聞など拾い読み・暮らし情報(125)

 地元紙くらし欄には重松清氏の『かあちゃん』という連載小説が載っている。今日は『トライ』(16)の3として、こんな会話になっている。  『母親「寝不足なんじゃない?赤ちゃんは寝るのが仕事なのに、毎朝早起きさせてるから」』  続いて『「親の都合で早起きさせるのはどうかと思うけどねぇ」』と母親が追い討ちをかける。  『無理に来てもらったぶん、母の口調には険がある。そこまでは覚悟していたけど、』とあり、その後に続いての母親の言葉。ここで娘は『カチンと来た。』とある。  『娘「……子どもの都合で仕事に遅刻するわけにはいかないでしょ」』  確かに仕事を持つ母親にはこういう状況がある。でも、考えたら母親業を最優先にできない日本の仕組みにこそ何か問題がありそうな。誰だって、急に仕事に穴を空けられないことはわかっている。でも、状況によっては子育てを最優先に。という場合があって良いのじゃないかなぁ。  『娘「そんなこと言ったって」  「お母さんにはわからないのよ、お勤めしたことがないから。1日中ウチにいて子どものことばっかり考えていられるような専業主婦とは違うの、こっちには仕事の責任があるの」  母と二人きりなら、そんなことは言わない。でも、今日は父もいる。フルタイムの仕事を持つ厳しさとやり甲斐は、父になら、わかってもらえるーそう期待していた。  でも、父は黙って夕刊をめくるだけで、母は顔を真っ赤にして「なに勝手なこと言ってるの!」と怒り出した。「専業主婦だってみんながんばってるんだから、大変なんだから、自分一人が苦労してるみたいなこと言わないでちょうだい!」  「……苦労のレベルが違うって言ってるの。こっちはお給料もらって、生徒をちゃんと教えなきゃいけないの。プライベートなことで迷惑かけられないのよ」  「そのぶん、こっちに迷惑かけてるじゃない!外ヅラだけいいカッコして、都合の悪いことはぜんぶこっちに押しつけてるだけじゃない!そんなに仕事が大事なんだったら、なんで赤ちゃん産んだの!」』  どうして子育てはみんなで。という環境下にないのか、釈然としない。こういう状況はどの家庭でも起こり得ることだと思う。働くお母さんだけが偉いのではなく、お母さんが働けるように、祖父母たちが頑張っていらっしゃる。また、祖父母が近いところに住んでいれば良いけれど、遠く離れていたら、子育ては誰がする?みたいな状況になる。  働くお母さんにだって、育児の義務があるし、権利だってあると思う。ならば、一番大変な時期を育児に専念できる環境は作れないのだろうか。今は育児休暇は最長で1年間?母乳からミルクに切り替わり、そろそろ歩き始めて、目が離せない時期じゃないのかなぁ。  愛情をたっぷり注いであげられる時期でもあると思う。それが仕事、仕事でキリキリしていては、赤ちゃんはまるで邪魔者扱い。これでは育つものも育たない気がする。  働きながらの育児というのは本当に大変だと思う。でも、せめて親の愛情が必要な間は子育てに専念できる環境であって欲しい。祖父母さんだっていい迷惑なのじゃないかな。熱出して保育所からお迎えの要請があったりしたとき、動かざるを得ないのもきついものがあると思う。  何を最優先するか。なんて愚問なのかもしれない。でも、最優先されるべきは子どもな気がする。でも、確かに、産むだけ。の母親も増えている気がする。人生80年としたら、ほんの数年のことなんだけどなぁ。子どもに愛情を注いであげられる間って。  結婚したら当り前のように子どもが生まれて。。。でも、育児は果たして誰が?となるといきなり壁にぶつかってしまうようだ。祖父母にしたって、結婚したんだから赤ちゃんが生まれて当然。みたいに「いつなの、いつなの」みたいな。子どもって産んでからが大変なのに、誰もそんなことは言わない。これもちょっと考え直さなきゃいけないのじゃないかな。  果たして、この小説で重松さんが語りたかったことは一体。。。?

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