名曲の森～ブログのための管弦楽入門

[クラシック音楽] カテゴリの記事

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• お引越しのお知らせ！！

  お知らせを申し上げますこのブログにお越しの皆さまには、とても感謝しております。このところ、ほとんどこちらのブログでは更新していないのでせっかく来ていただいても、がっかりされることが多かったかと思います。お詫び申し上げます。最近は他のＨＰに移って書いておりますので、よろしければそちらのほうにお越し願えれば嬉しいです。同じようなクラシックに関係した事柄を書いておりますのでどうぞ、引き続きお楽しみください！ホームページ「​​クラシック名曲の森​​」　です。できるだけ読みやすくしていますのでどうぞ、気楽にお越しください！

  2018.12.24

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  チャイコフスキー交響曲第１番「冬の日の幻想」の楽譜を手に入れました

  大好きだった交響曲の楽譜をやっと手に入れました。以前から、レコード、ＣＤを買うときには必ず楽譜も手に入れていたのですが、当時この曲の国内版は出ていなかったので持っていませんでした。有名曲の楽譜はほぼ買っていますが、マイナーや人気のない曲の楽譜は売っていなかったのであきらめていました。久しぶりで楽譜店を覗くと、相当マイナーな曲やバロック宗教曲なども出版されていてびっくりしました。このチャイコフスキーの最初の交響曲は親しみやすいメロディーに富んでいて、一度聴いただけで心に残ります。第２楽章のあたかも雪の日の薄い太陽の光のような、オーボエの優しい歌はチャイコフスキーの繊細な心が垣間見られます。管楽器が寒々しい冬の歌を歌っているのをヴァイオリンがトレモノで伴奏するところなど、まるで雪がちらほら舞っているように感じます。こういう雰囲気は北国の作曲家独特のもので、グリーグ、シベリウス、ショスタコーヴィチなどに共通した手法だと思いました。この若き日の作品と晩年の「くるみ割り人形」はよく似ていて、第１幕の粉雪のワルツの雪の舞う感じがそっくりでした。チャイコフスキーの最高傑作である「くるみ割り人形」こそ｢冬の日の幻想」という副題にふさわしいと思ったものです。ＣＤを聴きながら、このスコアーブックを広げて、指揮者になったつもりで鉛筆の指揮棒でたっぷり擬似演奏したいと思っています。

  2018.09.12

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• アルヴェーン：スウェーデン狂詩曲

  昨日は６月２１日夏至でした。この夏至の季節に相応しい名曲があります。スウェーデンの作曲家アルヴェーンの狂詩曲「夏至の謝肉祭」と言う曲です。1872年ストックホルムに生まれたアルヴェーンが、1903年３０歳の時に作曲した作品が、「スウェーデン狂詩曲　第1番　『夏至の徹夜祭』」です。彼はこのスウェーデン狂詩曲を3曲書きましたが、この第1番が一番有名です。スウェーデンの素朴な民謡を思わせるメロディーから始まるこの曲は、親しみやすく、いろいろなテーマ音楽などに使われることも多いので皆さまもきっとどこかで耳にした曲だと思います。ぜひ夏至のこの時期に、聴いてみてください。スウェーデンでは、夏至の前の土曜日とその前日2日間が祝日になり、盛大に「夏至祭」が開かれるそうです。北極に近い北欧の諸国は長い冬が終わり、短い春が終わると一年中待ちこがれた「夏」を大いに謳歌するわけです。一日中陽が昇らない冬を経て、今度は一日中陽が沈まない「夏至」に生きる喜びを爆発されるのでしょうか。そんな～ついに夏がやってきた！という喜びがあふれているスウェーデンの人々の様子が目に浮かぶようです。同じ北欧のフィンランドの友人から「ほの暗い長い長い冬の間は気分が憂鬱になり、一日中ほの明るい夏至の頃を待ちわびる・・・・」と言っていたのを思い出します。冒頭、弦のピチカートによる舞踊風のリズムに乗って、クラリネットはじめ木管楽器によって登場する楽しい旋律が「夏至祭」の始まりのざわめきを表し、その後その主題が幾度となく繰り返され全楽器で大きく奏されると祭りの気分が最高潮に達します。夏を待ちわびた人々の気分が爆発するのです。中間部では一転、北欧特有の白夜の情景となり、コールアングレ（イングリッシュ･ホルン）で哀愁を帯びた旋律が切々と奏でられます。まるでこの明るい夏至の数日を惜しむかのような心情が見えるようです。そして白夜が明けて若者たちの熱狂がますます高揚し、賑やかな踊りが次々と繰り広げられる中でフィナーレを迎えるのです。楽しくも哀愁を含んだ北欧独特の清涼感を感じる一編のラプソディですね！　​スウェーデン狂詩曲​　アイスランド交響楽団

  2018.06.22

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  １２月８日は何の日？

  １２月８日は日本にとって忘れられない日です。昭和１６年の「開戦記念日」なのです。今日はそのことには触れませんが、もう一つ音楽ファンとしては知って欲しいのは、フィンランドのシベリウスの生れた日なのです。以下、タワーレコードのサイトより：「2015年12月8日は、フィンランドの大作曲家、ジャン・シベリウス（1865年12月8日～1957年9月20日）の生誕150年の記念日です。フィンランドではこの日を国旗掲揚日としています。シベリウスが生きた時代は、日本流に言うと慶応元年～昭和32年にあたります。明治、大正を生き抜き、第2次大戦後の復興まで見届けた人生と言えます」１９５７年まで生存していた事に驚きますが、ロシアとその後のソビエトからの圧政に苦しんでいたフィンランド国民の精神的支柱としての生涯は、本国人のみならず日本人にも共感を与えています。ロシアから独立し、その後ソビエトと戦って敗れたフィンランド。アメリカなどの連合国と戦って敗れた日本、同じ境遇の戦後を過ごした両国は今でも良好な関係を保っています。今年生誕１５０年祭ということで、各社から様々なＣＤやＤＶＤが発売されましたね。この機会にじっくりとシベリウスの音楽を鑑賞して根底にある「忍耐、抵抗、希望」などの複雑な感情も味わいたいと思っています。日本人が大好きなシベリウスの名盤は数多くあります。これらはごく一部のご紹介となります。シベリウス:交響曲全集1 [ ヴラディーミル・アシュケナージ ]￥2000Sibelius シベリウス / 幽玄 哀愁 重厚-北欧の雄 シベリウス-this Is Sibelius 【CD】￥2160オーマンディ／オーマンディ・コンダクツ・シベリウス￥2692

  2015.12.08

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  冬にはショスタコーヴィチがぴったり

  冬にはショスタコーヴィチの曲がぴったりですね。どの曲を聴いても寒々していて、心の底から震え上がってしまいそうです。作曲家の生まれた国の環境（自然）などが、作風ににじみ出てしまうのでしょうか。北欧、ロシア、北部ドイツ、イギリスといった寒い国の音楽は、その印象も寒いものです。それに反して、イタリア、フランス、スペイン、南米、メキシコなどの温暖、ないしは暑い国の音楽は、そのような印象が深いのです。シベリウス、グリーグなども寒いイメージですが、ショスタコーヴィチのはその温度が最も低いように思います。 例えば交響曲第５番の３楽章など、凍死しないかと思うほどの低温です。でも私はこの冷たさが大好きです。だだっ広い雪原に一人立つかのような 孤独感と必死に戦う作曲家の苦悩が心にひしひしと伝わってきます。そしてそのあとに続く第４楽章の喧騒は驚くばかりです。 この第５交響曲のような構成の曲は全曲の中に少なからずあり、どの曲を聴いても寒さに震えるばかりです。どうか、聴きすぎて風邪などおひきになられませんように・・・・。我らが名指揮者、佐渡裕が渾身の指揮でベルリンフィルを突き動かしています。迫力満点です。インバルは従来の解釈を覆す異色のショスタコーヴィチ演奏と言えるでしょう。佐渡裕 指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ショスタコーヴィチ 交響曲第5番 武満徹 フロム・ミー・フローズ・ホワット・ユー・コール・タイム [ 佐渡裕 ]￥3857ショスタコーヴィチ：交響曲全集(全15曲)COCQ-84843-53￥7128

  2015.12.07

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  フィギアスケート羽生選手が歴代最高得点！

  今日、フィギアスケートＮＨＫ杯の男子ショート・プログラムで羽生ゆずる選手が世界最高得点で１位になっています。これを見ていた家族全員が大歓声をあげました。素晴らしい演技と音楽にすっかり感動したのです。曲はショパンのバラード第１番でした。ト短調の９分もある大曲ですが、ショートプログラムに合わせて短くされていました。哀愁感漂う主題と劇的な感情が秘められたクライマックスが羽生選手の演技を見事に引き立ていましたね。この曲を選んだスタッフには感心してしまいました。演技する本人は当たり前ですが、観衆、そして審査員も巻き込んでしまうほどの素晴らしいショパンの名曲と完璧な演技で今日は本当に興奮してしまいました。明日のフリーが楽しみですね。明日も最高得点で優勝してもらいたいものです。　　　　　　　バラード集：静かな中にも、劇的な感情を秘めたショパンの名曲です！【送料無料】ショパン:4つのバラード、幻想曲、舟歌/ツィマーマン(クリスティアン)[CD]【返品種別A】￥1844ショパン:夜想曲・バラード全集 [ ヴラディーミル・アシュケナージ ]￥2000ショパン： バラード全集 [ 外山啓介 ]￥3240

  2015.11.27

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  2016年のニューイヤー・コンサートはヤンソンス

  いよいよクラシックファン待望のニューイヤー・コンサートの時期がやってきますね　2016年は、ラトヴィア出身の巨匠マリス・ヤンソンス(1943年生まれ)登場。2006年にニューイヤー・コンサートに初登場、2012年に再登場し、今回は4年ぶり3度目のニューイヤー・コンサートとなります。現在バイエルン放送交響楽団のシェフをしていて、巨匠の域に達しつつあるヤンソンスが優雅なウィンナワルツの名曲を披露してくれます。（１２月１日に演奏曲目が発表されます。）現地に行って生で鑑賞できればもっといいのでしょうが、遠く極東の日本でも、衛星放送で同時に鑑賞できます。今から楽しみですね。私個人の好みで言うと、ボスコフスキーがヴァイオリンを弾きながら指揮をした頃のコンサートが一番好きでした。また、めったに指揮台に上がらなかったカルロス・クライバーの即興演奏のようなスリリングな演奏も心に残っています。今年はズビン・メータでしたが、来年のヤンソンスはどんな演奏をしてくれるのでしょうか？今から楽しみですね。今回過去のニューイヤー・コンサートの優秀録音を集めたBOX(3CD&DVD)が出ました。往年の名指揮者の演奏と映像が目いっぱい楽しめます！【輸入盤】『レジェンダリー・モーメンツ・オブ・ニューイヤー・コンサート』2　ウィーン・フィル、C．クライバー、カラヤン、マゼール、メータ（ [ New Year's Concert ]￥4073New Year's Concert ニューイヤーコンサート / ニューイヤー・コンサート2010　プレートル＆ウィーン・フィル 【DVD】￥2624【送料無料】 New Year's Concert ニューイヤーコンサート / ニューイヤー・コンサート2015　メータ＆ウィーン・フィル 【DVD】￥2944

  2015.11.26

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  カラヤンの最も輝いていた頃

  日本で絶大な人気を誇っていたカラヤン。ところが亡くなって数十年がたった今、その人気が嘘だったかのような状態です。私もその例に漏れず、相当な数のレコード、ＣＤを持っていましたが。聴くたびに何となく、空虚な気分にならざるを得ませんでした。どの演奏を聴いても、美しいドレスを着飾った美女のような 、美しいだけの演奏には飽き飽きしていたことは確かです。 ところがです、フィルハーモニア時代の１９５０年代のモノラル録音のベートーベンを聴いたとたん、その荒々しさ、活気に満ちたテンポと節回し、などその瑞々しさには驚いてしまいました。あの、何でもかんでも角を丸めて優雅に演奏するカラヤンが、こんなにも若々しく活気に溢れていただなんて、信じられないほどです。このベートーベン全集は 第８番を除いて全てモノラルの録音ですが、この頃カラヤンは最も輝いて いたんだなあ、と思ったわけです。全てステレオだったらどれほど素晴らしかったことでしょうか・・・　　　　　皆さまも色々なベートーベン演奏を楽しんでみてください。　　　　　　　　　　　　　　　　様々な演奏のベートーベン交響曲が楽しめますベートーヴェン:交響曲全集 [ カラヤン/フィルハーモニア管弦楽団 ]￥3597ピアノ独奏によるベートーヴェン交響曲全集(リスト編曲)￥5000ベートーヴェン交響曲全集 / オトマール・スウィトナー(指揮)/ベルリン・シュターツカペレ￥4666CD/飯守泰次郎/ベートーヴェン 交響曲全集/FOCD-6014￥5400Ａ・最も勢いのあった頃のカラヤンの歴史的録音盤、Ｂ・リスト編曲によるピアノ版、Ｃ・ドイツ伝統の響きが感じられるスウィトナーの演奏Ｄ・日本人指揮者による意欲的な演奏　　　　様々なベートーベン像が楽しめます

  2015.11.25

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  カイルベルト再発見！

  先日、ＣＤショップで「カイルベルト　コレクション」というＢＯＸを見つけました。ＣＤ１４枚組でした。価格も３千円と格安だったので迷わず購入しました。その昔、ウェーバー歌劇「魔弾の射手」全曲のＬＰレコードを持っていましたが、それがカイルベルト指揮のベルリン・フィルの演奏だったのです。当時　高校時代で初めて聴くオペラだったので、それはそれは驚きの連続でした。世の中に、こんな面白いオペラがあったのか！ストーリーといい、その中の音楽ともども「魂」が奪われるほど　このオペラに感動してしまったのです。その後、他の指揮者での演奏を集めて聴き比べましたが、いまだに「カイルベルト」のこの演奏よりも私の琴線に触れる演奏には出会っていません。カルロス・クライバーのシュターツカペレ・ドレスデンの演奏ですら、軽すぎて満足できませんでした。中世ドイツの森の暗さが感じられなかったためです。さて、このカイルベルトはＮＨＫ交響楽団の客演指揮者になり、度々来日して有名になりましたが、惜しくも１９６８年６０歳と言う若さで急死してしまいました。このＢＯＸセットに収録されていたのは、テレフンケン・レコード原盤のドイツ音楽のみでした。モーツァルト、ベートーベン、ブラームス、ブルックナーの交響曲の数々、そしてワーグナー。Ｒ・シュトラウス、マックス・レーガーというドイツの重厚な音楽ばかり収録されていました。モーツァルトに「重厚」などと言葉はふさわしくないと思いますが、カイルベルトの音楽はまさに「重厚」そのものなのです。低弦に重心を置いたような、どっしりとしたモーツァルトの交響曲、今では聴くことの出来ないモーツァルトでした。久しぶりに、こんなに充実感のある演奏に出会いました。全ての演奏が録音が古いとはいえ、いまだに充分通用する美しい録音でした。何十年ぶりに出会った懐かしい演奏家ですが、これからは、カイルベルトの芸術を心ゆくまで鑑賞する楽しみが出来ました。

  2015.11.19

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  久しぶりのコンサート！

  といってもレコード・コンサートですけど。学生時代のクラブの友人の家で、お気に入りのレコード、ＣＤを持ち寄っての鑑賞会です。友人は大のオーディオ・マニアでマッキントッシュの真空管アンプとイギリスから直輸入のスピーカーなどを設備しているのです。あまりにも高価なので、奥様には内緒で買って、後で大喧嘩になったという曰く付の装置です（もちろんローンだそうですが）。私は日本製のミニコンポでご近所を気にしながら、小音量でバロックなどを静かに聴くしかないのですが、この時ばかりは大編成の交響曲や管弦楽などが思う存分聴けます。今日はまずモーツァルトのピアノ：幻想曲をピリスと内田光子の演奏で聞きくらべしました。演奏時間が６分と７分１０秒と大幅にテンポが違うのに驚きました。その後は、マスカーニ歌劇「友人フリッツ」間奏曲をカラヤン、フォスター、の指揮で聴きました。重々しいカラヤンと優雅なフォスター、全く解釈が違い面白かったです。興が乗ってくると、次々とお互いのお気に入りの音楽の紹介しあいました。ドリーブのコッペリア、新世界交響曲、ブランデン協奏曲、バッハ：オルガン曲など結構大音響の音楽ばかりです。友人はいまだにレコードを所持していて、ドイツ原盤の高価なＬＰレコードなども聴かせてくれました。やはり真空管アンプとレコードの相性はとてもよくＣＤにはない音の広がりが感じられました。私は数年前に、ＬＰレコードはほとんど処分してしまったので、とても懐かしい音源と出会えて嬉しかったです。日が暮れて、そろそろ奥様がご帰宅だというのでおいとますることにしましたが今日の最も印象に残ったレコードは、クリュイタンスとウィーン・フィルとのプレミア録音盤が聴けたことです。パリ音楽院、ベルリンフィル、フィルハーモニア管弦楽団などとの録音盤は聴いたことがあったのですが、ウィーンフィルとのベートーベン；運命は初めてでした。運命の第１楽章だけしか録音しなかったというのが、本当に惜しい名演奏だと思いました。今日は久しぶりに音楽談義で楽しく過ごした一日でした。

  2015.05.24

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  あふれでる涙～哀愁のクラシック

  前回、ダウランドのリュート曲「涙のパヴァーヌ」を取り上げましたが今回も涙腺を刺激する、哀愁のクラシック音楽を紹介します。この春、相次いで親戚の叔父、叔母が亡くなったので気分が落ち込んでいました。特に音楽好きだった叔父は、小学生が聴くにはちょうどいいレコードをたくさん買ってもらいました。結婚前の安月給の叔父が高価なレコードを私にプレゼントしてくれたというのは、大きな経済的負担だったでしょう。その頃、父親が病気で急死したので、可愛そうに思い可愛がってくれたんだと思います。このように落ち込んでいる時こそ、哀愁の音楽は心に響きます。エラートから出ているＣＤ，涙のクラシック・セレクション「あふれでる涙」には、思わず涙がこぼれるほどの悲しくも美しい音楽が収録されています。第１曲目は「サミュエル・バーバーの弦楽のためのアダージョ」でした。この２０世紀の悲痛な音楽は、アメリカの戦争映画「プラトーン」のラストシーンで効果的に使われていて心の奥底に強烈に刻み込まれています。戦争という人間の最も残虐な行為の真っ只中に、この美しく悲痛な音楽がいつまでも頭の中で鳴っていました。この音楽は今まで聴いてきた音楽とは全く違う次元の音楽だと感じました。第１次世界大戦を経てきて今日に至る現代の悲しみの深さは、昔の悲しみとは「桁が違う」くらい　悲しみの大きさの差が感じられました。こんな感想を抱いた音楽は、他に武満徹の「弦楽のためのレクイエム」があります。聴いていても心がかきむしられるほどの悲痛な思いがいっぱいに広がります。バーバの曲よりももっと悲痛な感情が込められているようです。悲惨な世界大戦を経験した芸術家はもう二度と昔のような情緒的なもの悲しい音楽は書けないだろうと想像できます。これらの２曲はそれほど深く胸に迫る悲しい音楽なのです。これらに比べたらグリーグやチャイコフスキーなどのメランコリーは天国のようなのどかさがあります。アルビノーニのアダージョなどは本当に癒しの音楽ですね。本当に泣きたい人は、武満徹かバーバーの音楽でどうぞ。

  2015.05.23

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  あふれる涙～ダウランドのリュート曲

  この間（今年の１月だったかな）ＮＨＫの「らららクラシック」という番組でダウランド「涙のパヴァーヌ」を紹介していました。この番組では最も古い時代の音楽でした。というのも、この作曲家ジョン・ダウランドはなんと１５６３年生まれなのです。（イギリスのリュートの名手でもありました）日本では足利氏の室町時代の末、いわゆる戦国時代真っ只中の時代です。この時代のイギリスでは、こんなに美しく心に染み渡る音楽があった、ということに驚きを禁じ得ませんでした。ヨーロッパでは楽譜が考案されて、あらゆる人が教養さえあれば、好きな音楽を演奏できるというのは、なんとすばらしいことでしょうか。そして、２１世紀の現代でも、当時聴いていたままの音楽が再現できるのですね。つくづくこの「楽譜」という発明品は人類が創り上げた最も素晴らしいものではないでしょうか。昔から、バロックのオムニバス集などでこのリュート曲は聴いて知っていましたがあまりにも美しい曲で感動したので、ダウランドの他の曲も聴いてみたいと思いました。とうとうリュート曲の全曲を手に入れました。ヤコブ・リンドバーグが弾くリュートの音色は、心の奥底まで染み込むやさしく美しい音色で　聴き進むうちに知らず知らずに身も心も癒されていました。現代のように、音にあふれた世の中ではリュートのようなささやくような音量では聴こえないほどですが、耳を澄ませて穏やかに聴けば、やさしく応えてくれます。この世の中、これほど美しい音色はないでしょう。つらいこと悲しいことがあれば我慢しないで、思い切り泣くのが一番癒されるといわれています。ダウランドの涙のパヴァーヌを聴いて思い切り泣いてください。

  2015.04.20

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• 寒い春～懐かしい音楽

  桜が咲いてもう１週間も過ぎようとするのに今朝は３度しかありません。外は雨模様です。テレビを見ると東京八王子では雪が舞っているではありませんか。４月の雪なんて、どうしたことでしょうか。週末には友人たちとお花見をする予定なのに大丈夫でしょうか。心配になってきます。さて、私ごとになりますが・・・先月末に母方の叔父が長い闘病の末に亡くなりました。私はこの叔父が小さい頃から大好きで、よく遊んでもらった記憶があります。小学生のときに父が亡くなったからでしょうが、私たち兄弟を元気付ける為にあちこちに連れて行ってもらいました。私と特に気が合ったのは叔父が絵画と音楽に興味があったことです。一緒に写生に出かけたり、美術館に絵画鑑賞にも連れて行ってもらいました。家には叔父が描いた油絵の風景画が一枚残っています。音楽に関してはクラシック音楽に興味があり、当時高価だったレコードを何枚も買ってもらいました。その内忘れられないのは、子供のころレコード屋さんで迷いに迷ってやっと決めた一枚が・・・「リストのハンガリア舞曲集とウエーバーの舞踏への勧誘」が入ったレコードでした。この曲を来る日も来る日も、レコードの溝が擦り切れるほど聴いたものです。特に「舞踏への勧誘」は優雅なワルツに乗って踊る二人の男女の姿が頭の中に描かれてうっとりしたものです。いまだにこの曲は大好きな管弦楽の一つになっています。これからもこの音楽を聴くと優しかった叔父の姿が思い出されることでしょう。

  2015.04.08

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  リコーダーの名曲

  リコーダーといえば皆さまは小学校で習った楽器。と思われるでしょう。でもこの楽器はとても古く音楽の発祥の頃から演奏されてきました。バロック時代では最も普及していて多くの作曲家が名曲を作っています。特にヴィヴァルディはこの楽器のために素晴らしい協奏曲を沢山残しています。ソプラノリコーダーのための、アルトリコーダーのための・・・など一度聴いたら耳から離れないほどの、魅力に溢れた曲が多くあります。特に私が好きな協奏曲ト短調「夜」は名曲中の名曲と言ってもいいでしょう。夜のしじまに寝付けず物想いに耽る静かな時があるかと思えば、寒風が窓をたたく子供心に恐ろしい夜の情景なども挿入されていて、とても心に残る協奏曲です。協奏曲四季で、それぞれの季節の情景を音で表した「標題音楽」の先駆者と言ってもいいヴィヴァルディはこの「夜」の他に「海の嵐」「ごしきひわ」などリコーダーの音で情景を表しています。小学校では唱歌や童謡など簡単な曲しか教わらなかったけれど、クラシックの世界では幾らでも素晴らしいリコーダーの名曲に出逢うことができます。ヘンデルのソナタ、テレマンのリコーダーのための幻想曲などなど、・・・・楽器の種類も沢山あり リコーダーアンサンブルもあるほどです。こんなに素直な音色で耳に心地よい楽器はありませんね。私は子供ころからこの楽器が大好きです。

  2015.03.10

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  哀愁のスコットランド交響曲

  メンデルスゾーンの最高傑作といえば交響曲第３番「スコットランド」ではないでしょうか。ＮＨＫ朝ドラで現在放映中「マッさん」で有名なスコッチウィスキー発祥の地の名前を冠した名曲「スコットランド交響曲」はメンデルスゾーンが２０歳のとき３ヶ月イギリスに滞在し、旅先のスコットランドにある古城の風景から受けた印象を基に交響曲を書き上げました。といっても完成まで１３年かかり彼の最後の交響曲になったので現在第３番となっていますが実際は第５番になるのでしょう。これを聴いていると北国の荒涼とした自然を前にしてメンデルスゾーンが感じた印象を追体験しているような感覚に陥ります。まさに一幅の水彩画を見ているようです。ワーグナーが「第１級の風景画家」と称賛したのがうなずけます。さて、私はこの交響曲が大好きで今まで色んな指揮者で聴いてきましたが、最も気に入っているのが、クリストフ・フォン・ドホナーニ指揮のウィーン・フィルの演奏です。このウィーンフィルの美しいこと弦、木管、金管全ての楽器の音色に潤いがあり哀愁が漂っているのです。またドホナーニのテンポが独特で音（感情）の揺れが作品に深みを与えていて、何度聴いてもあきさせません。昔はもっぱらクレンペラー指揮の演奏ばかりを鑑賞していましたが最近はこのＣＤばかり聴いています。皆さまも一度聴いてみてください。きっと感動しますよ！

  2015.03.08

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  ユーチューブのクラシック

  最近CDを買うのが減った原因の一つにユーチューブでのクラシック音楽番組があります。もちろん音楽だけではなく、ニュースや評論などあらゆる分野に広がっているので、本やテレビを見る時間も徐々になくなっています。ほとんど毎日このユーチューブを楽しんでいますが、クラシックの番組も相当充実していますね。最近　特に驚いたのは、スカルラッティ作曲の鍵盤楽器（ここではチェンバロ）全集です。（若くして亡くなったアメリカのチェンバリスト、スコット・ロスがCD３４枚に全曲を完成させていました。）以前このCDに興味があったのでずっと聴いてみたいと思っていましたが３４枚もあり価格も何万円もするので、あきらめていました。ところが、なんと全曲がユーチューブにアップされていました。こんな地味な曲まで無料で聴けるとは・・・本当に驚いてしまいました。もちろん音質はCDとは比べるべくもありませんが、BGMで聞き流すには問題がありません。このほかあらゆる曲がアップされていて時間さえあればほとんどの曲が聴けることが分かりました。音だけではなく実況映像もあり、あまりにも楽しいので何時間も聴くことがよくありました。本当にいい時代になりましたね。（そのおかげで多くのCDメーカーが倒産の憂き目にあっていますが・・・・）

  2015.03.01

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  長い～長いお休みでした

  本当に久しぶりにこのブログにたどり着きました。余りにも長く離れていたので、ログインのパスワードすら忘れていたほどです。一番新しい日記は２０１２年８月となっています。全く、この３年ほど何をしていたんでしょうかね。自分でも思い出せないほどです。最近はクラシック音楽のカテゴリーでありながらすっかり音楽とも離れてしまっていました。でも、アクセス数を見ておどきました。こんなに長く留守だったのに「訪ねてくださる方」が毎日何十人もいらっしゃったということです。本当にありがとうございました。こうして訪ねてくださった方々に、これからはなんとか楽しんでいただかなくてはなりません。・・・・そう強く思いました。以前は毎日音楽のFM放送で目覚め、ヒマがあれば楽器（ヴァイオリン）の練習をしたり、お気に入りのCDをコンポにかけて大音響で楽しんで居ましたが、最近はすっかりそういう機会がなくなっています。歳をとったということもありますが、転職、転宅などこの３年の間に大きく環境が変わったというのが一番でしょうか。自分なりに考えてみると、音楽の趣味の仲間が次々といなくなり、演奏会に出かけたり、意見を言い合ったり感想を話し合うということが少なくなったというのが一番の原因かもしれません。音楽の一番の楽しみは「仲間が集まって合奏」したり「鑑賞しあう」ということでしょう。１人では何をしても楽しくありませんね。・・同好の仲間が奏でるハーモニーがあっての音楽でしょう！・・これからはこのブログを通じてパソコンの向こうにいらっしゃる皆さんに以前のように話かけたいと思っています。どうぞ、今まで通り気楽に立ち寄って音楽談義を楽しんでください！

  2015.02.28

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  ハチャトリアン：ガイーヌ

  真夏のオリンピックも史上最多のメダルを獲得してめでたしめでたしでした。テレビでは今週いっぱいは、メダリストを呼んだりしてその余韻を楽しんでいますね。さてしばらく休んでいた音楽鑑賞も再開しましたが最近はハチャトリアンの管弦楽にはまっています。アルメニア人のハチャトリアンはその中央アジア独特のリズムが溢れるバレエ曲を作曲していますが、その中で最も有名なのが「ガイーヌ」です。チャイコフスキーやドリーヴに代表される優雅なバレエ曲を想像すると、このアルメニア土着の荒々しいバレエは相当違和感があると思いますがこれが２０世紀のバレエなのです。ガイーヌのほかに仮面舞踏会、スパルタカスなど強烈なリズムが響き渡る管弦楽曲はモーツァルト、ベートーベンになれた耳ではとても衝撃的に聴こえます。今まで聴いた事のない新鮮なリズムやメロディが次々と出現して最後まで興奮のしっぱなしです。写真のＣＤは本場ボリショイ劇場での輝かしい演奏です。巨匠スヴェトラーノフが２０００年に録音したものです。オリンピックの興奮がまた甦ってきました。

  2012.08.18

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• オリンピック休暇

  クラシックの鑑賞はこのところのオリンピック競技のテレビ観戦のためお休みしています。柔道、サッカー、卓球、バトミントン、水泳・・・など連日の熱戦のため他に興味がわきません。このところのサッカー試合や競泳の決勝戦が深夜になるので夢うつつでテレビで応援している状態です。このブログの最中も、女子マラソンと男子卓球戦の最中なので目が離せません。嫌なことの多いこの世の中、正々堂々と戦う若い人たちの活躍を見ていると、気持ちが晴れ晴れとしてきますね。まだまだ競技は続いてゆきますが、できるだけ多くのメダルが獲得できますよう心から応援しています。

  2012.08.05

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  幻のベートーベン交響曲全集を聴く

  １９７５年から７６年に渡って録音されて日本では未発売だったドラティ指揮のベートーベン交響曲全集を手に入れました。マーキュリーのＣＤで、以前にも増してすっかりドラティの大ファンになったので今まで聞いた事のなかったベートーベンの交響曲にもとても興味がありました。これは、タワーレコードのヴィンテージ・コレクションという企画でやっと日の目を見たという貴重なＣＤです。ドイツ・グラモォフォンがこんな録音を日本で発売せずにいままで眠らせていたとはもったいないことでした。当時はカラヤン、ベーム、アバド、バーンスタインと幾らでも売れっ子がいたので発売する必要もなかったのでしょうが・・・。でも、ドラティファンとしては良くぞ録音しておいてくれたものだと感謝せずにはいられません。期待しながら聴いた印象は・・・バレエ指揮者として名を馳せた指揮者らしくテンポ設定が自然で、音楽が気持ちよく流れてゆきます。ドイツ系指揮者のように低音部を強調した重々しさはなく実に軽やかなのです。ハイドンの交響曲全集でも感じたのですが、ドラティのリズム感は他の指揮者とは全然違う躍動感があります。一流とはいえないロイヤルフィルを起用しての全集はネームバリューがないので、そんなには売れないでしょうがこれはドラティの実力を知る上での貴重な録音になると信じています。また録音の特徴として・・・内声部の音がはっきり聴こえてくるのでベートーベンの作曲技法がよく現れていました。これは指揮者による内声部の強調から来るものかも知れません。とにかく楽譜を見ながら鑑賞するともっと面白くなる演奏に違いありません。こんなに貴重な録音を発売してくれたタワーレコードに感謝感激です。

  2012.08.01

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  ドヴォルザーク：スラヴ舞曲集

  今朝は気分がいいので、ドヴォルザークのスラヴ舞曲集を聴きました。オリンピックでの「なでしこジャパン」がカナダに勝利したからです。この高揚した気分を表すのにはこの曲がぴったりです。普段はあまりにも騒々しいのでめったに聴かないのですが、今は気持ちよく聴けます。このＣＤはドラティがアメリカのメジャーオケまで鍛え上げたミネアポリス交響楽団を駆使して見事に演奏しています（１９５８年録音）。全１６曲の舞曲ごとの性格を明確に描き分けて最後まで飽きさせません。その上、録音も素晴らしく打楽器の跳ねる音もはっきりとらえられていていやがうえにも興奮させられます。それにしてもドラティが指揮する曲は全てリズム感が素晴らしくとても気持ちよくなります。大ファンになりました。さて、今晩は男子サッカーチームが強敵スペインと戦います。明日もまた気持ちよく目覚めたいものです。

  2012.07.26

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  待望のドラティ指揮のハルサイ！

  ついにこのセットで最も期待していたドラティ指揮のストラヴィンスキー「春の祭典」を聴きました。５９年のステレオ初期の録音ですが、例によって音の分離がよく管、弦、打楽器と各楽器の動きが手に取るようにはっきり聞こえます。ドラティのリズムの良さは爽快で、あらゆる部分が鮮明になり他の人気指揮者にありがちな大げさな表現は全くなく、本当に素朴な春の祭典を聴かせてくれます。オケも発展途上にあったミネアポリス交響楽団のフレッシュな意気込みが感じられ、とても温かい演奏でした。これほど爽快で健康的なハルサイは初めて聴きました。

  2012.07.24

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  フランスの指揮者ポール・パレーの再発見！

  １８８６年生まれのポール・パレーがデトロイト交響楽団と共演したこのＣＤは想像以上の名演です。５９年録音のスッペ、オーベール序曲集は録音がいい上に歯切れのよいリズムが爆発するスリリングな演奏でした。だいぶ昔、フィリップスの廉価版レコードでこの組み合わせのを買った覚えがあるのですが、せっかくの名演奏も寸詰まりの寝ぼけたような音質でがっかりしたのを思い出しました。今改めて、マーキュリーのオリジナル録音盤を聴いて驚いています。これほどの明快な録音だったのかと・・・。そしてこれほどまでの情報が詰められていたのか、と今更ながら驚いたのです。当時パレーのレコードの音がもう少し良ければ、彼の残した録音盤をもっと多く聴いていたことでしょう。今度のBOXセットではパレー指揮のＣＤはこの他、幻想交響曲があるだけです。マーキュリーではこの他にサンサーンス、シベリウス、ドヴォルザークなどの交響曲がありました。この他、ビゼー、ドビュッシー、ラヴェル、イベールとフランスの管弦楽曲が多数あったはずです。是非とも次回のＢＯＸセットでは出来るだけ多く収録して欲しいものです。

  2012.07.22

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  エネスコ：ルーマニア狂詩曲

  曲名は知らなくても,聴いたとたん「あっこれは知っている」と思う曲の代表格がエネスコのルーマニア狂詩曲です。この珍しい曲を２曲も録音してくれているのがアンタル・ドラティです。クラリネットの可愛らしいソロから始まるこの狂詩曲は１分後にはその主題が弦楽器に受け継がれ、いきなり晴れ晴れとした楽しい展開になります。こういう曲になるとドラティはバレエ伴奏指揮者の経験がものをいい、特上のリズム感溢れる演奏を披露してくれます。この躍動感はとても自然で、演奏しているロンドン交響楽団もみずから楽しんでいるように思えます。ただの一音たりとも不自然なものはなく、まるで滝から流れてくる水のように音が天からこぼれ落ちてくるような自然さです。リストのハンガリア狂詩曲集も同じ印象で、この曲集の他の指揮者からは感じられない民族的な迫力にも溢れていました。（ハンガリーの民族楽器ツェンバロンを使用しているので余計にそう感じるのかもしれません。）６０年代のロンドン交響楽団は音に芯があり男性的な力強さを前面に出した演奏でした。録音は１９６０年と６３年となっていますが、管楽器、弦楽器、打楽器の全てのパートがバランスよく溶け合っていました。たとえ全合奏の大音響でも音の分離は鮮明で会場の特等席で聴いているような気分です。とにかくどの曲も素晴らしく、これは間違いなくベスト・ワンのＣＤでしょう。

  2012.07.20

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  マーキュリーの看板指揮者、ドラティ

  マーキュリー・レーベルの看板指揮者、アンタル・ドラティの録音は全て一級品です。ハンガリー生まれでバルトーク、コダーイに師事したドラティはこれらの曲のエキスパートなのは当然ですが、ハイドンからチャイコフスキーまでいろんな作品も録音しています。彼の作り出す音楽は、飾り気がなく無骨で筋肉質に引き締まった印象があり、特にそのリズム感は素晴らしく、聴くものを興奮させる力強さに溢れています。特にバレエ音楽を得意としていて、ストラヴィンスキーの春の祭典は２０世紀最高の快演でしょう。ここにご紹介のコダーイ：ハーリー・ヤーノシュとガランタ舞曲やバルトークの音楽は師匠の直伝ともいえる民族色に溢れた熱い演奏です。

  2012.07.19

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  クーベリックの展覧会の絵

  輸入盤CD スペシャルプライス【送料無料】 マーキュリー・リヴィング・プレゼンス～コレクター...価格：10,900円（税込、送料込）マーキュリー・レコードの最初期に録音されたクーベリック指揮のムソルグスキー「展覧会の絵」とバルトーク「弦、打楽器とチェレスタの為の音楽」は１９５１年４月のモノラル録音となっています。これは左右に広がりはないとはいえ、ノイズがなく全ての楽器が鮮明にとらえられていて、まるで演奏会場の最前列で聴いているような錯覚に陥ります。特に分離の良い録音のため、打楽器やピアノの音像がくっきりとして見晴らしの良い印象を受けました。これは同時代のトスカニーニやフルトヴェングラーの分離の悪い録音とは大違いです。トスカニーニのベートーベン交響曲全集などをこのマーキュリー・レコードで行っていればどれほど良かったことでしょうか。考えただけでも残念です。共産チェコから亡命してまだ４年しかたっていなかった若き日のクーベリックのエネルギッシュな情熱で、アメリカ最高のオケ、シカゴ交響楽団を見事にコントロールしていることにも大きな驚きです。

  2012.07.16

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  ついにマーキュリーのボックスセットを手に入れる！

  皆さまはご存知でしょうか？５０年代の末から６０年に渡って、ワンポイント録音で驚異のレコードをリリースしてきたマーキュリー・レーベルのことを。私がクラシックに興味を覚えた頃は、もうマーキュリーレコードが消滅していました。でも過去の録音の素晴らしさを音楽雑誌で盛んに紹介されていたので一度は実際に聴いてみたいと思っていました。３５ミリのマグネチック・フィルムで録音したドラティ指揮ミネアポリス交響楽団（現在はミネソタ管弦楽団）とのチャイコフスキー１８１２年など後半の大砲と教会の鐘との共演は、レコード針がトレースできなくて飛んでしまう・・・などの信じられないエピソードを聞いた事がありました。今回この驚異の録音を含む５０枚セットが廉価で発売されたのを知って早速購入しました。内容は・・・５１年のクーベリック指揮シカゴ交響楽団とのムソルグスキーの「展覧会の絵」から始まっています。これはもちろんモノラル録音ですが２１世紀のデジタル時代に聴いても、立派に存在感を主張できる情報量の多い録音でした。当時こんなに素晴らしい録音があったことに驚き、また感謝しながら鑑賞しました。モノラルでもこんなに素晴らしいのです、その後のステレオ録音の数々は、もう感動の連続です。フランスの巨匠であったポール・パレー指揮デトロイト交響楽団とのスッペ序曲集、ベルリオーズ幻想交響曲はミュンシュ、クリュイタンスも真っ青の豪放で華麗な演奏で、その上古さも全く感じさせない斬新な解釈でした。この他このセットのメインと言うべきアンタル・ドラティ指揮の壮年期の意欲に満ちた躍動感溢れる演奏は、聴くものを圧倒させてくれます。またこのセットでは意識的にバッハ、モーツァルト、ベートーベンなどのドイツ、オーストリーの系の音楽家は避けてあり、バルトーク、コダーイプロコフィエフ、やアメリカの作曲家を取り上げられているのも大きな魅力です。今回のボックスセールは５０枚で約１万円前後で売られており、マーキュリーの輝きにあふれた遺産を手にする、またとないチャンスだと思います。私はこれを購入してから、毎日１枚ずつ「アナログ録音の最高峰」を興奮しながら鑑賞しています。輸入盤CD スペシャルプライス【送料無料】 マーキュリー・リヴィング・プレゼンス～コレクター...価格：10,900円（税込、送料込）

  2012.07.15

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  キマクライナイ

  キマクライナイとは、何？と思われるでしょうがこれはＮＨＫ・ＦＭ放送の「きままにクラシック」というクラシック番組のリスナーの連動キーワードです。この番組は、ソプラノ歌手の幸田浩子さんとタレントの笑福亭笑瓶さんの司会で楽しく繰り広げられる、クラシックトーク番組でした。”・・でした”という過去形で言ったのは、実は昨日で番組が終了したからなのです。番組では、名曲温泉とか曲名イントロクイズの「気まクラＤＯＮ」などの視聴者参加コーナーがあり、今までの堅苦しいクラシック音楽番組にはない気楽さがありました。大阪生まれの幸田浩子さんも笑瓶さんにつられてどんどん地が出てくるし、２時間ずっと笑いが絶えない楽しい番組でした。私はこの中でも、イントロクイズにはとても興味があり、何度か解答を応募しました。その結果、過去コメントが４度読まれましたし昨年はついに当選して素晴らしい記念品もゲットしました。特に最終回である昨日もコメントが読まれるという栄誉に浴しました。幸田浩子さん笑瓶さん、楽しい番組を本当にありがとうございました。お二人の今後のご活躍を祈念しております。ところで、この番組がことしで４年も続いたのだと知りびっくりしました。あっという間に４年も過ぎたのですね。最初の頃、大阪弁丸出しのクラシックとは全く縁がないであろう笑瓶さんがどのように司会をされるのだろうか・・・と少し危惧もありました。ところが番組が進むにつれて視聴者が予期しないところに話が飛躍してゆくという面白みがありました。一般的なクラシック番組にはない”アットホーム”な雰囲気に溢れた楽しい番組が終わってしまうなんて本当に残念ですが、今度は来月から始まる”きらクラ”に期待しています。

  2012.03.27

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• シューマンの交響曲

  シューマンの交響曲は昔から「オーケストレーションに問題がある・・・」と言われてきて、過去多くの指揮者がスコアに手を加えて演奏しています。そう言えば、なるほどくすんだ響きから来る音の分離の悪さが、シューマンの交響曲の人気のなさになっていたのではないでしょうか？これはLPレコード時代には顕著で、どのレコードも音がスッキリしない印象がありました。でもCD時代になり、優秀な録音が増えた現代では、このシューマン独特の「渋い響き」は彼の意図したものではないのだろうかと思えてきました。最近は「原典版」が主流を占めているので、シューマンの意図した響きがCDにおいて鮮明に観賞出来るようになりました。特に、シューマン独特の繊細な心理が表されている緩徐楽章は神秘的ですらあります。ただのロマンティックな音楽だ、と言い表せられない複雑な感情も含まれているようです。今ではサヴァリッシュ、バーンスタイン、セル、ハイティンクなど錚々たる指揮者が名演奏を繰り広げていますが、私の愛聴盤はクーベリック指揮バイエルン放送交響楽団のCDです。オーケストラの演奏技術の高さから来る、爽やかさは他の演奏を大きくしのいでいると思いました。それになんと言ってもアナログ時代最後の名録音だとも言えます。柔らかい弦楽器群の音色は独特で、ロマンティックな香りがあたり一面に漂うような爽快感に溢れています。

  2011.09.30

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  追悼！名指揮者、ザンデルリンク

  今朝、ヤフーニュースで『ドイツの名指揮者クルト・ザンデルリンクさんが１８日、ベルリンで死去した。９８歳だった。』との報道がありました。９８歳とは相当高齢だったのですね。日本でも度々公演を行っていたのでファンは多くいたと思います。私もCDではフィルハーモニア管弦楽団との超スローテンポのベートーベン交響曲全集やベルリン交響楽団とのチャイコフスキーの交響曲、シベリウスの交響曲全集、ドレスデン国立歌劇場管弦楽団とのブラームス交響曲全集、そのほかブルックナー、ショスタコーヴィチの交響曲、など意外に沢山持っているので自分でも驚いています。ザンデルリンク／ブラームス：交響曲第4番今ブラームスの交響曲を聴きなおしていますが、ゆったりしたテンポにも関らず音楽が重くならず、弦楽器の響きが爽やかで非常にロマンティックに感じます。チャイコフスキーやシベリウスなどでも民族性を強調しない自然な造形美が際立った名演だったと記憶しています。最も好きなシベリウスの交響詩「伝説」では、北欧の水彩画を思わせる爽やかな風景描写は天下一品だと思いました。７０年代東ドイツのベルリン交響楽団との組み合わせですが、これほど素晴らしい演奏は無いと信じています。今、ブラームスの交響曲第４番の第２楽章が終わりました。ドイツの森の霧の中から、古城が徐々に姿を現わすかのような、ロマンティックな響きはいつまでも耳に残ります。【送料無料】Sibelius シベリウス / 交響曲全集（第1～7番）　クルト・ザンデルリンク＆ベルリン交響楽団 輸入盤 【CD】

  2011.09.19

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  バッハ(ブゾーニ編曲）：シャコンヌ

  ブログの更新は滞っていましたが、毎日音楽には接していました。最近は特に「バッハ」の虜になっています。バッハと言えばカンタータ、管弦楽組曲、ブランデンブルク協奏曲などばかりでしたが、今回はちょっと違います。チェンバロ曲、オルガン曲など今まであまり聴かなかった分野に興味が出始めました。イタリア協奏曲やフランス組曲、イギリス組曲などチェンバロの原曲からピアノで弾いた曲など何種類も購入して聴いています。そんな中で一番感銘を受けたのは、イタリアのブゾーニが無伴奏ヴァイオリンパルティータの第２番からピアノ曲に編曲した「シャコンヌ」です。ヴァイオリンの奏法の限界に挑戦した原曲も鬼気迫る迫力ですが、ピアノのダイナミックスを最大限に駆使した編曲版はこれ一曲で”敬虔なる宇宙”を感じることが出来ます。バッハの音楽はどんなに編曲されても、一種荘厳な雰囲気が漂い、この世にある悪や憎しみ争いから、心を解き放ち浄化する作用があるように感じます。これはストコフスキーによって編曲されたオーケストラ版も同じです。暗い雲間から差し込む一条の光のように神々しく、聴くものを天上の世界に導くような感動を与えてくれるようです。なお、私の愛聴盤はワイセンベルクのCDです。ワイセンベルクの強烈なピアノタッチは心の中に鋭く突き刺さって来るようで、思わず涙が溢れてきそうになります。この単純な主題と和音のどこがこのような感動をもたらせてくれるのでしょうか、おごそかで哀しく、何度聴いても魂を揺さぶられのは私だけでしょうか。［CD］ アレクシス・ワイセンベルク（p）／J.S.バッハ： 主よ、人の望みの喜びよ ピアノ小作品集（HQCD）

  2011.09.18

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• 久しぶりの更新…最近はバッハばかり

  昨日やっと新しいノートパソコンを買いました。今までは相当古いWINDOWS XP だったので、動きが鈍く大いにストレスがあったので、ついつい更新が途絶えていました。久しぶりに覗いて見て、あまりの更新の少なさに我ながら驚いています。でも、ブログには疎遠でしたがクラシック音楽にはほぼ毎日触れていましたので、これからはどんどん更新しようと思っています。最近は（以前から好きでしたが）もっぱらバッハの音楽が中心になっています。それもピアノ（チェンバロ）曲ばかりです。ブーニン、サイモン・プレストン、ヴァルヒャ、曽根麻矢子、ガウリーロフなど一気に購入して聴いています。また、ピアノ曲のほかブランデン協奏曲、管弦楽組曲、Vn協奏曲室内楽、カンタータなどもあります。過去に持っている同じ曲目を何枚も買いましたが、ほかの演奏家のも聴いてみたくなりどんどん増えるわけです。最近はバッハの音楽の奥深さに驚き、以前にもまして感動しています。

  2011.09.07

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• きまクラＤＯＮ！に当選しました！

  暗いことばかり起こる昨今、（私にとって）いいことが起こりました。それは「きまクラＤＯＮ！」のイントロ・曲当てクイズに当選したのです。きまクラって何？と思われたかたも多いと思いますが、これはＮＨＫ、ＦＭ放送の数少ないクラシック番組「きままにクラシック」と言う番組です。笑福亭笑瓶さんとソプラノ歌手の幸田浩子さんのお二人の浪花パワーいっぱいの楽しい番組です。（毎週月曜日の朝７時２０分から２時間放送しています。）時にはとても専門的な音楽の話題もありますが、たいていは的はずれな笑瓶さんの質問から、あらぬ方向に行くところが面白いユニークなクラシック番組ではあります。その番組中で「きまクラＤＯＮ］というイントロ曲当てクイズがあり、私は毎週楽しみに聞いて応募してきました。有名曲のほんの数秒が提示され、視聴者は何の曲か回答を番組に送るわけです。私は最初から聞いてきて、自慢じゃありませんが、今までほとんど正解してきました。（今回の第４１回の出題中、３度ばかりは不正解でしたが。）全問正解を目指してきたのですが、まだまだ勉強が足りません。というか　まんまと出題者の罠にかかり間違ってしまいました。毎回本当に紛らわしい問題なのです。多くのクラシックファンは、難しければ難しいほど、難問に挑戦してゆくと思います。私がそうでした。あんまりにも簡単な時は回答を出しませんでしたが難しい時は、次週の解答が楽しみなので出すようにして来ました。私の当選した回は番組史上最低の正解率(１３％）だったそうで、私の当選に花を添えてくれました。自分の大好きな曲だったのですぐにわかりましたが、他の人にとっては難しかったみたいですね。番組内で当選してコメントも読まれた時は、ちょうど家族も聞いていたので、私は飛び上がって喜びました。今まで籤運がなく、いつも末等ばかりだったのですが、全国放送の番組で当選したとは夢のような気分です。当選発表から２週間が経って、待ちに待った賞品が届いた時は本当に当選したんだなあと、改めて喜びが湧き上がってきたものです。・・・・一体何が送られて来たかと知りたいでしょうが、他にはない記念になるものです。パーソナリティお二人の写真と直筆のサインもあり、とても記念になるものです。私は汚れたら嫌なので使わないでビニールをかけて大事にしまっています。大きさは郵便ポストに入らず、留守の時、再配達のお知らせが入っていた･･･・とだけ言っておきます。さて、今月６日の問題は多分「ヘンデルの＊＊＊」だと思いますが、簡単すぎて９０％以上の正解率だと思うので応募は止めておきます。もっと難しくて次週の解答が楽しみな難しい問題の時に参加しようと思っています。今度は、出来たら正答率一桁の超難問に正解したいものです。

  2011.06.07

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• モーツァルト「魔笛」ばかり？

  ３月１１日の大災害は、心に深く入り込み、毎日の生活にも変化があります。今までのようにゆっくり音楽を楽しんだり、本を読んだり繁華街を出歩いたりすることが少なくなりました。私の心の中に３月１１日以前と以降がはっきり溝が出来たようです。安全だと信じていた原発がこれほどまでも恐ろしいものだとは思いませんでした。この狭い日本に何十基もある”怪物”が今後いつ、その恐ろしい”牙”をむくかも知れないと思うと暗澹たる気分になります。原発職員の決死の覚悟で放射能汚染の防御のための闘いを知るたび、心が痛みます。それに比べて政治家は何をやっているのでしょうか？わが身の保身の為の政争には腹が立ちました。・・・・一日も早く仕事(政治）をやりなさい！さもなければ国会議員が順番に被災地の瓦礫処理のお手伝いに行きなさい！！・・・･･･と言いたい！さて、これは音楽のブログですから「音楽ねた」にチェンジしますが、昨年からＶＨＳビデオをＤＶＤにせっせと録画を続けていますが、オペラに関して言うとモーツァルトの歌劇「魔笛」が異常に多いことに気がつきました。私がこのオペラが好きなので、たまたまこればかりを録画したのか分かりませんが、ＮＨＫの放送が多かったのは確かです。でも結果的にはいろんな魔笛が楽しめて嬉しい限りです。この他、目に付いたのはＲ・シュトラウス「サロメ」、モーツァルト「フィガロの結婚」、プッチーニ「トスカ」です。これらは人気があるので、当たり前でしょうがオペラファンの私としては、めったに聴けないオペラが聴きたいものです。このところの梅雨空と震災の影響でスッキリしない気分を明るくしてくれるオペラは「心の清涼剤」だと思います。今日はウェルザー・メスト指揮チューリッヒ歌劇場の「魔笛」をゆっくり鑑賞しようと思っています。

  2011.06.04

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• ＤＶＤ録画三昧

  録画できるデッキを買ってからというもの、過去にＶＨＳに録画したものをＤＶＤにダビングする作業でとても忙しいです。ＮＨＫで放送されている「名曲探偵アマデウス」という楽しい番組もほとんどダビングしました。この番組は名曲にひそむ謎やエピソードを迷？探偵、天出臼夫とともに解き明かす過程が面白く、何度見てもあきないからです。まだまだ番組は続きそうなのでどんどんＤＶＤが増えてゆきそうです。昨日はだいぶ前に録画していたカラヤン指揮のＲ・シュトラウス「ばらの騎士」をダビングしました。１８８４年ザルツブルク音楽祭のライブでアンナ・シントワや若き日のヴァルツァが見られてとてもよかったです。オペラはＣＤで聞くよりはるかに感動しますね。訳詞を目で追うより劇に没頭できるのでよけいに心に響くようです。まだまだダビングする予定のオペラが目白押しなので、年末年始にかけて録画しようと思っています。因みに今日はグノーの「ホフマン物語」です。

  2010.12.20

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• 地デジ狂躁曲その２～ＤＶＤにダビング

  昨日我が家でも地デジ対応テレビを買ったことをお話ししましたが、実は同時にもう一台「ＤＶＤ録画機能つきのデッキ」も買ったのです。なぜこれも買ったかといいますと、もちろん地デジ対応チューナーにもなるからです。そして一番の理由は今までＶＨＳに録画（とり）だめしていたオペラや外国などのオーケストラの演奏をＤＶＤにしたかったからです。ビデオでは色の劣化やらテープの巻き込みなどで見れなくなったものがたくさん出始めたからです。２０年以上も前の録画ですから仕方がないとはいえ、二度とみられない名演奏家の映像が見られないというのは残念でなりません。このところ毎日ビデオテープからＤＶＤにダビングする作業で忙しくてなりません。録画（とり）だめしたオペラは何十本もあるし、交響曲、協奏曲、バレエなど入れると百や二百ではすまないだろうと思います。まあ、暇にまかせてゆっくりダビングしてゆこうと思っています。今日は１９９１年サヴァリッシュ指揮ＮＨＫ交響楽団の東京公演のモーツァルト歌劇「魔笛」をダビングしました。１９年も前の分ですがまだまだ画像もよく音も美しいものでした。明日はバーンスタイン指揮のベートーベン合唱交響曲と歌劇「フィデリオ」をダビングする予定です。

  2010.12.09

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  ミンコフスキーのハイドンは面白い

  フランスの指揮者ミンコフスキーのハイドンを聴きました。昨年の来日公演のビデオです。その日のプログラムは全てハイドンでした。交響曲１０１番「時計」、１０３番「太鼓連打」そして１０４番「ロンドン」。自ら創設したオケ、ルーブル宮音楽隊の古楽器演奏です。モーツァルトに比べて人気のないハイドンですが、この演奏はいろんな仕掛けが隠されていてとても面白いものでした。例えば１０３番の冒頭の太鼓（ティンパニ）の連打のところ、今まで聴いたことのないくらい長く叩き続け、まるで打楽器のカデンツァのようです。さて、指揮者マルク・ミンコフスキーは1962年生まれで、現在４８歳。1982年に、何と20歳でレ・ミュジシャン・デュ・ルーヴルという自分の室内オケを創設。マレ、シャルパンティエ、リュリ、ラモーなど、フランス・バロックの音楽を中心にした活動を続けてきた後、1990年代半ばからは、モーツァルトのオペラやハイドンにも守備範囲を広げてきました。来日公演ではハイドンの交響曲のみでしたが、古楽器特有の潤いのない音色を生かして、＊アゴーギグを強調した、切れ込みの鋭いスピード感あふれる演奏を繰り広げていました。スタイルとして、若い頃のアーノンクールの過激さと、ユーモアあふれるトン･コープマンの両方を兼ね備えている指揮者だと思いました。アーノンクールのデビュー当時は過激で騒がしいだけだと結構拒絶されたものですが、今となれば巨匠として君臨しています。”継続は力なり”ですね。４８歳とまだ若いミンコフスキーですが、これからも先輩たちに負けずにどんどん過激な演奏をしてもらいたいものです。ホグウッド、ピノック、ゲーベルなどのかつての新進指揮者も老齢になり大人しくなってきたので、よけいに楽しみです。【送料無料選択可！】オッフェンバック: 喜歌劇《天国と地獄》全2幕 / マルク・ミンコフスキー(...価格：3,551円（税込、送料別）（＊：アゴーギグとは、速度を速くしたり（アッチェレランド）遅くしたり（ラテンダンド）微妙に揺らしたり（テンポ・ルバート）して、音の表情に変化を与え、音楽に生き生きとした動きをもたらす技術のこと。）

  2010.09.05

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  癒やしのモーツァルト

  今年の暑さはおかしい。９月になっても一向に涼しくなりません。夕立も降らないし、虫たちの鳴き声も聞こえてきません。政治に目を向けると、これも異常です。よくもこれほど仲の悪いもの同士が同じ政党としてやってきたものですね。こんな状態だと代表がどちらに決まっても分裂するのは当たり前だと思ってしまいます。ただでさえも暑さに参っているのに不快指数は上がるばかりです。今朝も朝から３０度近い温度で、汗がしたたり落ちるほどです。土曜日の朝なので爽やかに過ごしたいのにテレビでは「菅対小沢」の討論番組ばかりです。そこで「１００曲モーツァルト」の中の「癒やしのモーツァルト」というオムニバスＣＤをかけてＰＣに向っています。モーツァルトの名曲からアンダンテや協奏曲の第２楽章ばかりを集めたＣＤです。ゆったりとした名曲に浸っていると、なんとなく気分が落ち着き癒やされます。たまにはこういうプログラムもいいものですね。自分で選ぶのではなく、レコード会社の人が選曲したものを受動的に聴くという気軽なところがいいのです。次はどんな曲が現れるかな？という期待もあります。今は弦楽四重奏曲１４番「春」からの第３楽章です。なんか初めて聴くような音楽でとても新鮮に感じました。100曲モーツァルト価格：2,700円（税込、送料別）

  2010.09.04

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  アンチェルの名演

  今日は、今では懐かしいチェコの指揮者カレル･アンチェルの管弦楽集を聴きました。アンチェルは５０～６０年代チェコ･フィルの常任でドヴォルザーク、スメタナなどで多くの名演を残しています。彼の生涯は波乱に富んだものでユダヤ系ということで収容所送りになり彼一人は奇跡的に助かりましたが家族全員はアウシュヴィッツで虐殺されたということです。こういう悲劇的な生涯とは関係なく、一連の残された作品は現代的で切れ味が鋭いシャープなものでした。この味わいは多分「トスカニーニ」がステレオで録音したらこんな演奏になるだろう・・・と思うほどです。特にチェコフィルとの新世界交響曲は素朴な民族的な味わいのある中に現代的な要素も含んだ見事な演奏でした。録音がよければ間違いなく「２０世紀の名盤」のひとつに選ばれる事でしょう。今日のメニューはグリンカ：ルスランとリュドミラ、ムソルグスキー：禿山の一夜、チャイコフスキー：序曲１８１２年、イタリア奇想曲、リスト：交響詩レ･プレリュードなどの素晴らしい曲目ばかりです。１９５８年から６５年までのステレオ初期のものですが、硬質な音質の中にも、ほのかな抒情が感じられ、なんともいえない清々しさがあります。このまま、順調に行けばもっともっと大きく羽ばたいていたことは確かだったのでしょうが、１９６８年にソヴィエトによるチェコ弾圧に反対して、カナダに亡命しました。その後カナダのトロント交響楽団の常任になったのですが録音が極端に少なくて、我々の耳には届いてきませんでした。そして残念なことに１９７３年には病死してしまうのです。だから、現在聞くことが出来るのは６０年代半ば頃のものしかありません。私はアンチェルの作り出す音楽が大好きで、輸入専門店で見つけたら買っていました。そんな中で感銘を受けたのはストラヴィンスキー:春の祭典、ベートーベン：レオノーレ序曲第３番です。録音が古いとはいえ、音楽に含まれる気迫と情熱は並のものではないと感じました。優雅さとか美しさなどを超越したところにある芸術だと思います。今イタリア奇想曲を聴いていますが、こんな通俗曲でも力を抜かずに細部もおろそかにしない風格のある熱演です。アンチェルを聴くにつけて、私が最も残念に思うのは「ベートーベンの交響曲全曲」を残さなかったことです。もし残っていたらどんなに素晴らしいものだったでしょうか・・・・・。カレル・アンチェルの芸術 9::管弦楽名曲集 Vol.1価格：1,365円（税込、送料別）

  2010.08.26

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  モーツァルト：ヴァイオリン協奏曲全集

  講談社のダブルＣＤマガジンの第７巻「モーツァルト：ヴァイオリン協奏曲全集」を買いました。売り切れるのを心配して１９日の発売日には真っ先に買いました。お目当てはダビッド･オイストラッフのVnと指揮の第１番、２番と協奏交響曲でした。協奏交響曲ではオイストラッフはヴィオラを弾いており、ヴァイオリンには息子のイーゴリを起用していました。１９７２年の録音ですから亡くなる２年前の最後のモーツァルト録音といえるでしょう。モーツァルトが１７歳のときに作った第１番はさすがにオイストラッフでは音色が渋すぎ、明るさには翳りがありますが、こんな落ち着いたモーツァルトもいいものです。でも、このオイストラッフの風格が感じられるのは、ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲でしょう。ヴァイオリンより地味なヴィオラに同等ならずともそれ以上の活躍を受け持たせたこの協奏曲は、ヴィオラの魅力を最大限に発揮させた稀有な名曲です。特にモーツァルトの全作品の中でも　もっとも哀愁にあふれ感動的な第２楽章は涙を誘わずにはいられません。数々の名演奏を録音してきた巨匠オイストラッフの心を込めた演奏が感動を呼ばないわけはありません。深々とした音色に加えて、その絶妙の間合いは誰にも真似の出来ない至芸です。この演奏だけでも、このＣＤマガジンを買った値打ちがあると思いました。なお、第３番～５番はツェートマイアーの演奏で、これはオイストラッフにはない明るい覇気に富んだ演奏だったことをお知らせしておきます。モーツァルト（No．7）価格：1,490円（税込、送料別）

  2010.08.22

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  ショスタコーヴィチと新耳袋

  変なタイトルだとお思いでしょうが、今日本屋で「新耳袋」という現代百物語を見つけて、すぐに買って帰り、家でショスタコーヴィチの交響曲を聞きながら読んだからです。「新耳袋」というのは木原浩勝＆中山市朗、共著の怪異物語です。なぜこの本を買ったかというと先日、ＮＨＫ怪談夜話という番組で実話を披露してくれた中山市朗氏の名前を覚えていたからです。（ちょうどその番組で聞いた話も収録されていました。）　　　　静かなお盆の昼間、冷房をかけた部屋でぱらぱらと本を読み出すと、全て実話という圧倒的な迫力でどんどん引き込まれてゆきました。気がついたらあっという間に半分も読み進んでいたので、せっかくなら全部読み終わろうとＢＧＭに音楽をかけることにしました。怪異談にふさわしい音楽とは？　すぐにショスタコーヴィチを思い浮かべました。暗く冷たく心からぞっとする雰囲気が漂う音楽です。まず交響曲第８番そして、最も暗い第１１番を選んだのです。独裁政権の暗く厳しいソビエト時代を生き延びてきた天才作曲家の魂の叫びが聴くものの心を引き裂くようです。こうして、音楽をを聞くとはなしに読み進んでゆき、気がついたらもうすっかり暗くなっていました。久しぶりに半日で本を読み終えました。こういう怪談になると時間を忘れて読みふけってしまいますね。他の本なら一週間も一ヶ月もかかるのに。怖いもの見たさというのか、こんな話は実に面白いですね。特に友だちが集まった時などにみんなで話し合うと、その場がものすごく盛り上がります。【送料無料】ショスタコーヴィチ / 交響曲全集、他　コンドラシン＆モスクワ・フィル（12CD） ...価格：5,975円（税込、送料込）

  2010.08.13

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  オーデイオ全盛時代が懐かしい

  ウーファーでご機嫌なステレオ・ライフを過ごしていますが、昔はウーファーで低音を補強するなんて邪道でした。７０～８０年代のオーディオ全盛の頃は、今のミニコンポなど比べ物にならない大きな装置でスピーカーも２０センチ３０センチなどの大口径のものばかりでした。アンプもプリメインアンプでも一台で１０キロもある大きなものでした。出力も方チャンネル１００ワットくらいが普通でボリュームボタンを少しひねるだけで、とてつもない素晴らしい音が出たものです。レコードも今のＣＤにはない高音と低音が収録してあるので、ものすごいダイナミック･レンジの広さがありました。ところが最近、レコードのＣＤ化されたものを聞いて失望することが多々あります。特にレコード時代のデッカの録音は群を抜いていて、アンセルメ:スイスロマンド管弦楽団、新進気鋭のマゼールが指揮するウィーン･フィルとのチャイコフスキー交響曲などは、目を見張る録音の良さでした。後にＣＤ化された同じものを買って聞き比べましたが、本当に同じ録音かしら？と思ったものです。ＣＢＳコロンビア・レーベルのバーンスタイン/ニュヨーク・フィルのＣＤ化されたものはひどいもので、こんな録音の悪いものが、よく売れたものだと今更ながら驚いています。今では、私の大きなオーディオ･セットは全て処分してしまい、残っているのはわずかなＬＰレコードと素晴らしい音響の思い出だけです。計器で計るとＣＤはレコードよりもデータ的にはいいのかも知れませんが、耳に飛び込んできた音は心をふるわす素晴らしいものでした。このところ、ミニコンポの低音をウーファーで補強している音を聞いていると、無性に昔のオーディオが懐かしくなってきます。ＣＤはスクラッチ・ノイズがないだけで音自体はレコードの比ではないな、と感じる今日この頃です。【送料無料】チャイコフスキー / チャイコフスキー／交響曲第1，2，3番　マゼール／ウィーン・...価格：2,662円（税込、送料込）

  2010.08.12

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• ウーファーの素晴らしさ

  この間、長いこと探していたウーファー･スピーカーを手に入れました。ソニーのスーパーウーファーです。１４～５年ほど前の古い製品です。以前これを使っていた頃、ずしんと来る重低音とホールの奥行きを感じる音場感に驚いたものです。ポピュラーでは人工的な低音がＣＤに録音されているので、びっくりするほどの低音が出ます。こんな時はボリュームを絞って聞きます。クラシックでは重低音が出る大太鼓とコントラバス以外ないので、ボリュームは大きめでちょうどいい感じになりました。狭い家で小さな音量でも、このウーファーのお陰で豊かな音響を楽しむ事が出来ました。ところが去年、経年劣化のためでしょうかコードをつないでも、ボリュウムをあげてもウンともスンとも鳴らなくなりました。それからというもの、あちこちのリサイクルショップやオークションで探したのですが、古い機種の為、なかなか見つけることが出来ませんでした。そこで、他社のウーファーをオークションなどで探して購入しましたが、どれもこれもしっくり行きません。出力や図体は大きくとも、鳴る音はボコボコと品がなくせっかくの音楽が台無しになるウーファーばかりでした。そうして処分したウーファーは４台にもなりました。家族はまたか、という顔であきれていましたが先月の末、オークションでちょうど同じ機種が出品されたので入札の競合者と争ってなんとか落札することが出来ました。古いわりには状態がよく、以前のように我が家を立派なコンサート・ホールに変えてくれています。今メンデルスゾーンのスコットランド交響曲を聴いていますが現代曲のような重低音はでませんがオーケストラの編成が大きくなった感じがします。さて、このウーファーを最も効果的に活用できるのはストラヴィンスキーの春の祭典ですが、さすがに深夜では聴くことが出来ません。お盆休みの昼間でもゆっくり鑑賞することにしましょう。

  2010.08.11

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  ”きままにクラシック”は楽しい！

  『気ままにクラシック』は、NHK-FM放送で放送されているクラシック音楽のラジオ番組。通称きまクラ。タレントの笑福亭笑瓶さんと世界的に活躍するソプラノ歌手の幸田浩子さんとの楽しいおしゃべりとクラシック音楽の気ままなひとときです。以前（1994年頃）は、『おしゃべりクラシック』というタイトルで毎週金曜日にタレントの渡辺徹さんの司会で始まったものです。笑瓶でも知ってる!? ちまたで話題のクラシック価格：1,995円（税込、送料別）昔はただ聞くだけでしたが2008年に開始したこの「きまクラ」は最近「きまクラドン！」というイントロ･クイズが始まりました。クラシック音楽のイントロ部分約１～２秒くらいのを聞かせて曲名を当てるというクイズです。このクイズが始まって以来、私は毎回応募しています。ラジオ番組に応募するなんて初めてです。長年のクラシックファンとして、果たしてどれくらい正解が得られるかという、ちょっとしたテストのような気分です。この間８月９日の放送でまだ１０回足らずですが、私は全て正解しています。今までは超有名なメンデルスゾーンＶｎ協奏曲、フィンランディア、モーツァルト交響曲４０番、ベートーベン:ピアノソナタ悲愴、シューベルト：楽興の時、チャイコフスキー白鳥の湖・・・などが出題されました。なるほど簡単とあって正解率が９０パーセント以上あるそうですが、何通くらい応募があるのかはわかりません。クラシック･ファンとしては正解率１０パーセントくらいの難しい出題が欲しいのですが、そうすれば応募する人もいなくなるでしょうね。クラシック音楽はポピュラーに比べて歴史が古いので何十万曲とあるのでしょう。そんな中から一人しか正解できないような超難問を出してもらいたいものです。記念品がもらいたいのではなくたった一人しか正解できなかったという”栄誉”が欲しいのです。難しいことに挑戦する楽しみがあります。英語や漢字の検定があるのなら、「クラシック音楽検定」も作ってもらいたいものです。カリヨン～幸田浩子 愛と祈りを歌う（CD＋DVD）価格：2,700円（税込、送料別）　

  2010.08.10

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  真夏に聴く音楽は？

  長い梅雨が明けたとたん連日、３０度を超す熱帯夜で毎日寝不足です。こんな真夏には何もする気にはならず音楽も聴く事が少なくなりました。がんがんに効かせた冷房の部屋でゆっくり音楽が聴ければいいのですが、そんな環境にない者はどうして暑さをやり過ごせばいいのでしょうか。せめて清涼感のある音楽で気分だけでも涼しくなればと思いモーツァルトのセレナード、ディヴェルティメント（喜遊曲）集を選びました。１０数枚あるコレクションの中から適当に選んで聴くのです。たまたま今聴いているのはセレナード第４番他のＣＤです。貴族たちの社交会でのＢＧＭに供されただろう、これらの機会音楽は屈託のない楽しい音楽なので、聴いていても清々しい気分になります。これらのたわいもない軽快な音楽を聞きながら、仕事をしたり本を読んだりしたら、どんどんはかどります。暑さも忘れるほどです。暑い夏には深刻な交響曲やオペラは不向きですね。他のクラシックファンの方々はどんな音楽をお聴きでしょうか？モーツァルト / セレナード第4番　バシチ＆モーツァルテウム管弦楽団 【CD】価格：1,134円（税込、送料別）

  2010.07.23

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  カラヤンの最高傑作～シベリウス

  シベリウスの交響曲第２番を久しぶりに聴きました。カラヤンとフィルハーモニア管弦楽団の演奏です。１９６０年のステレオでプロデューサーはワルター･レッグとなっていました。戦後は活動を禁止されていましたがイギリスのEMIレコードのプロデューサーであったレッグの招聘で５１年から開始されたフィルハーモニア管弦楽団とのレコーディングの全てはカラヤンの最も輝いていた時代だと思います。後のベルリン･フィルとの録音は口当たりのいいまろやかな外面的な美しさだけの演奏に堕ちていった気がします（個人的印象です）。５０～６０年代のカラヤンは若さあふれる情熱とオーケストラの荒削りな肌合いがマッチして聴く者を感動の渦に巻き込んだものです。残念なことにそれらのほとんどがモノーラルだったので、CDの時代には顧みられなくなってしまいました。この頃のベートーベン交響曲全集、多くのオペラ録音など名演奏なのにほとんど廃盤になっています。でもフィルハーモニア時代の最後の置き土産として、ステレオで残されたベートーベンの交響曲第８番、シベリウス交響曲２番と５番やフィンランディアは２１世紀でも立派に存在価値があります。今回聴いた交響曲２番はレコード時代の愛聴盤でしたが、今回CDで改めて聴き直しても「素晴らしい音質」で残っていました。冷たいざら目雪の肌触りのある弦楽器と線の細いオーボエの響きが、北欧の雰囲気をいやがうえにも高めていました。８０年代のベルリン･フィルとの演奏を比較して見ましたが、迫力が全く違います。うわべだけの美しさに徹したベルリン･フィルの演奏にはがっかりさせられました。特にカラヤンの晩年に録音された第１番など聴くには耐えないほどの出来になっていました。私はカラヤンのシベリウス演奏が大好きですが、それは６０年代のもののみです。７０年８０年代と進むに連れて音楽が空虚に聴こえて仕方がありません。（個人的印象です）そんな中、久しぶりのフィルハーモニア時代の演奏を聴けて良かったです。カラヤンの素晴らしさを満喫したからです。本当に５０～６０年代のカラヤンは良かった！！特にこの交響曲第２番はカラヤンの全録音盤の中でもベスト１だと思います。東芝EMI カラヤン／シベリウス：交響曲第2番＆第5番価格：1,166円（税込、送料別）

  2010.07.02

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  モーツァルトのスイッチが入る

  W・カップのオランダ戦は惜しい試合でしたね。勝てなくとも引き分けには持ち込めてもいい試合でした。惜敗だったのでテレビ･マスコミの過剰すぎる報道は、影をひそめてちょうどいいくらいになっています。でも今度のデンマーク戦の結果次第では「決勝トーナメント」に進めるので、またすごいことになるでしょう。もしそうなったら、長引く不況の為元気のない日本国にとってはいい景気刺激になるかも知れません。・・・・それを願って、普段Jリーグの試合なんか見ない私も”にわかファン”になって一生懸命応援したいものです。さてこのところ急に”モーツァルト”がお気に入りです。なぜだか分かりません。とにかく聴きたくなったのです。先週からまた新たにCDを買いました。後期交響曲集の３枚、フルート協奏曲、フルートとハープの為の協奏曲、ヴァイオリン協奏曲全曲、クラリネット協奏曲の４枚、全部で７枚も買ってしまいました。こんなに聴きたくなったきっかけは、多分「カルロス・クライバーのリンツ交響曲」のDVDを見てからだと思います。クライバーのひらめきにあふれた優雅な演奏を聴いていろんな演奏が聴いてみたくなったのです。これらの音楽はそれこそ何度も何度も飽きるほど聴いたのですが、聴く時の心の状態、気候、体調などが変われば音楽の感じ方が違うのです。さて今の状態はどんな状態か？・・・自分でもよく分からないのですが、きっと体調はよいほうだと思います。そういうわけで、先週から一週間ずっと”モーツァルトのスイッチ”が入りっぱなしです。この状態が続くのなら一気にピアノ協奏曲、交響曲、ヴァイオリンソナタ・・・と今まで持っているだけでまだ聴いていない音楽も聴いてみようと思っています。でも、このスイッチがいつ切れるか分かりませんが・・・・。モーツァルト / 管楽協奏曲集　グラーフ（fl）、ド・ブール（cl）、レッパード＆イギリス室内管...

  2010.06.22

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  雨の日にはブランデンブルク協奏曲が一番！

  とうとう梅雨に突入したようです。昨日からなんとなくジメジメしているなあと思ったのですが、今朝起きてみるともう雨が降っていました。梅雨独特の音もない静かな雨なので気がつきませんでした。･･･というか昨晩ワールド･カップを見ながら寝たので、あの”ブブゼラ”の騒音が耳鳴りのように頭にこびりついていたからかも知れません。こんな静かな雨の朝にふさわしい曲は？と考えた末、決まったのはバッハのブランデンブルク協奏曲第５番でした。フルートにエマニュエル･パユを迎えたベルリン･バロック･ゾリステンの最新録音盤です。ニ長調という明るい調性とウキウキするようなリズムで進んでゆく第１楽章、３楽章は「さあ･今日もがんばるぞ！」という気力が漲ります。特にチェンバロの活躍が目覚しい第３楽章では気分爽快になります。とにかく美しい演奏です。パユほど完璧な音色を持った奏者はいないだろうな思ったほどです。そして、この演奏が梅雨の朝のうっとうしい気分をどこかへ吹っ飛ばしてくれました。パユ／バッハ：ブランデンブルク協奏曲、他価格：1,260円（税込、送料別）

  2010.06.13

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  シューベルト:ザ･グレイト

  今日は最高気温が３０度近くになると予報がありました。今朝もカラッと晴れ上がって、気温はもう既に２８度もあります。これから秋まで数ヶ月、暑い暑い・・・と愚痴を言いながら過ごさなくてはなりません。こんな日曜日の朝、ＦＭラジオのスイッチを入れたら素晴らしい音楽が流れてきました。シューベルトの交響曲第９番グレイトでした。グレイトというニックネームがついていますが音楽はそんなに偉大なものではなく、とても親しみやすい美しい交響曲です。多分演奏時間の長いところから来ているのでしょう。シューマンが「天国的な長さ」の交響曲と言ったということですが、確かに美しい調べがいつ終わるのかと思うほど延々と続くところからそう感じたのでしょう。以前、学生オケの時この曲を演奏したことがありましたが、しつこく何度もリピートしているうちに、終いには「心地よい陶酔感」さえ感じるほどでした。例えて言えば・・・楽しい歌をいつまでもやめないで口ずさんでいる・・・感じなのです。今　放送では第４楽章でオーボエが軽快なメロディを繰り返し奏しています。もう終わるのかな？と思ったらまた繰り返しが始まりました。指揮者は誰なんでしょうか？最後まで聴いてみましょう・・・・・（今聴いています）たった今終わりました。テンシュテット指揮のベルリン･フィルの演奏でした。良かった！テンシュテット／シューベルト：交響曲第9番「ザ・グレート」価格：1,261円（税込、送料別）

  2010.06.06

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  ショパン生誕２００年

  今年はピアノの詩人、ショパンの生誕２００年です。１８１０年３月１日生れとされています。この記念の年に当たり、音楽会が開かれたり、ＣＤが数多く発売されていますね。５月４日にはオペラ･シティ・コンサートホールで横山幸雄氏による全曲演奏が行なわれました。一日１６時間をかけて全ての作品をピアノで演奏したというのです。しかも全て暗譜だったそうです。ちょうどＦＭ放送で最後の４時間あまりを実況中継していました。人間の能力の限界に挑戦する素晴らしい演奏会がかいま見られましたが、いまだに信じられません。テレビのバラエティ番組で「カラオケの歌詞を最後まで間違えずに歌えたら１００万円」などという企画モノを見ますが、たった一曲完璧に歌う事も難しいのに、ショパンの全作品を暗譜で弾くなんて無茶な挑戦だと思いました。ピアノの鍵盤を叩き続ける「指先」もきっと血が出るほどの状態だったに違いありません。私は放送で最後の数時間を聴いただけでしたが、感動で涙が出たほどです。実際に演奏会で聴かれた方は一生忘れられない思い出になったことでしょう。結核に体を蝕まれていたショパンは病弱な印象しかありませんが、時はあふれんばかりの情熱のこもった曲も書いています。大国ロシアから蹂躙された祖国ポーランドを思う心情は時には激しく爆発し聴くものを驚かせます。「美しい花畑の中に大砲が隠されている音楽」（シューマン）と評されることにも納得がいきます。さて、ショパンはほとんどピアノ･ソロの音楽しか書きませんでしたが、若い頃にピアノ協奏曲が２曲残されたのは奇蹟と言ってもいいでしょう。１９歳から２０歳にかけての若い作品ですが、これを聴くとショパンが初恋の想いをこめたとされる逸話が信じられるほどの、ロマンティックな協奏曲です。特に協奏曲第１番の長々と（約４分も）続く序奏のあとに、おもむろに現れる”切ないピアノの旋律”は音楽史上もっとも美しいものでしょう。これを聴くたびに心が”キュン”となるほどです。私はピアノを全く弾けないのでせめて楽譜でも見て、音楽を鑑賞しようと思い立ち何巻か楽譜を買いました。楽譜を見た印象は「とても美しい楽譜」だということです。美しい音楽を奏でる楽譜はこれほど美しいのか・・・と驚くばかりです。横山幸雄（p）／別れの曲 ～練習曲（全27曲）(CD)価格：2,100円（税込、送料別）ショパン / ピアノ協奏曲第1番、第2番　ラン・ラン、メータ＆ウィーン・フィル 輸入盤 【CD】価格：2,405円（税込、送料別）

  2010.06.05

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