全選連東海支部総会における「研修・講演会」(有権者と政治をつなぐ)について☆彡
全選連(全国市区選挙管理委員会連合会)東海支部の「平成31年度総会」に出席してきました。今年は、地元静岡県掛川市(掛川5月16日(木)、17日(金)と両日、掛川グランドホテル)にて開催されました。開催市である「掛川市の選挙管理委員会」の皆様大変お疲様でした。 2日目(5/17)は、「研修・講演会」がありました。選挙管理委員会の「研修・講演会」ということもあり、テーマは「有権者と政治をつなぐ~50年先の未来から今を考えよう~」で講師は読売新聞編集委員渡辺嘉久氏でした。 渡辺講師は早稲田大学を卒業とともに1987年読売新聞社に入社、30年以上にわたり、編集に携わり様々な分野のお仕事をされる中で「選挙や主権者教育」などの取材や行政との共同企画・実践を積極的になされている方です。これからの市としての選管活動においていろいろと参考となるお話を聴くことができました。ここにその内容の概要をまとめてみました。☆講演会テーマ☆『有権者と政治をつなぐ~50年先の未来から今を考えよう~』 <18歳選挙権、なぜ?18歳は大人?子ども?>はじめは憲法を変えられる「改正国民投票法」で18歳が投票できることがきっかけとなった。国民投票法にて18歳で投票できるところから、政治を決めることになる「改正公職選挙法」でも選挙権年齢が18歳に引き下げられました。すでに16年7月の参院選、17年10月衆院選が実施され、19年4月には統一地方選が行われました。今年の6月の参院選は2周目になります。また大人として迎えられる「改正民法」が予定されています。 目新しいところでは、「改正民法」が2022年4月に施行されますが、酒、たばこ、ギャンブル以外は大人として認めるということになります。この酒、たばこ、ギャンブルは従来通り20歳からで変わりはありませんが、ただし女性の結婚年齢が16歳以上から18歳以上と変更になります。 <18歳は大人の枠組みにはいるということ> 18歳は今まで子どもとしての扱いでしたが、これからは大人として社会に受け入れるということになり、大人になってもらう必要がある。大人としての意識を持ってもらわなくてはいけない。子どもの世界と大人の世界には壁があり、その壁は、子どもを守るのが大人の役目、大人に守られるのが子どもですが、18歳以上になると、一転守られる側から守る側になる。自分たちが未来のつくり手になる。選挙権を有することになるが、投票には行きなくないという。だからといって、政治に関係がないかというとそうでもありません。 <政治、関係ないよ」はホント?> 国と地方を合わせた借金(国債)は1122兆円(2019年末)、国民1人当たり892万円になります。生まれてくる子供も892万円の負担を背負って生まれてくることになります。いままでの公共投資のつけによりますが、これを政治的に決めるのは、国民が選んだ国会議員が決めてきたことの結果でもあります。また、政党助成法の総枠250円国民一人当たり、政治のコストとして払っています。私たちはすでに政治の枠組みに組み込まれている。また、義務教育も法律で決まっている、だれが決めるのかというと国会議員が決めている、国会議員はみんなが選んでいるわけです。これからの18歳、19歳はもっと大変な時代になってくる。 <人口ピラミッドの推移)日本のカタチを見てみよう> 10代のポジションを見てみよう。2015年国勢調査より年代別の勢力はを人口でみると、団塊の時代が上位をしめている。1位66歳 2,183,550人2位61歳 2,156,356人10位64歳 1,866,433人30位74歳1,538,494人54位17歳1,214,737人、57位18歳→10代は最も数が少なくなるので、45位にも入ってこない。人口が少ないということは意見が通りにくくなってくるということになる。現在の団塊の世代とくらべると100万人位少ない。現在は、生まれる赤ちゃんは100万人を切っているのが現状です。これからはさらに少なくなり、10代は極めて少数派になってくる。生まれた数が少ないのでなかなk意見が通りにくいということがでてくる。 このまま少子高齢化が進むと、1994年は5人で1人を支える、現在2.4人に1人、2026年には1.3人で一人を支える。騎馬戦型から、おんぶ型になってくる。 1965年 ~ピラミッド型 男性女性ともにピラミッド型2015年 ~足元が不安定に 少子化で足元が少ない、団塊の人たちが上に経済的には、2048年1億人割る、高齢化率(65歳以上)26%→40%になる。2065年 ~今にも倒れそう <将来の社会保障給付費の見直し> 2018年121兆円→2040年には188兆円と増える、対象人数も増えるため、かかるお金も増える、足腰鍛える必要があるが限界がある。GEN(ジェン)難民キャンプの話しだが、民主主義といって多数決で決めると少数派の不満が募っていく。すると、将来の運営を難しくする。説得して納得してもらって少数派の意見を取り入れて運営する、しかも、地元の人たちにやらせることが大切とのことだ。日本社会でも少数派の意見を取り入れるべき、話し合って世代間紛争を起こしてはいけない。また、意見をいえるような環境を大人が作っていかねばならない。 <政治参加の現状 投票率は低調>参議院議員通常選挙54.70%衆議院議員総選挙 政権選択選挙53.68%若い人は選挙に行ってくれない、さらに、統一地方選はどんどん下がっている、県議選過去最低水準になっている、埼玉30%台、過半数を得れば当選できる、1割強にで牛耳ることができる。今の地方政治の姿だ。多くの方の意見を反映できるのかという心配がある。 <「10代はじめての選挙」> 参議院議員通常選挙における年代別投票率(抽出)の推移 46.78% (10代はじめての選挙)衆議院議員総選挙における年代別投票率(抽出)の推移 40.49%(2回目の選挙)地方選止まらない投票率低下 出口調査をしたときに、政策の重視は。60代社会保障、子育ては関係なくなっている、10代5%。10代は少ない、直面しないので関心が低い。奨学金、子育ては関心ある。 世代間で良く会話をし、合意を得ることが大切である。参加しないのはなぜ?「無縁社会」反映群馬県の例、こんにゃく生産も昔の農業は人が協力しながら集まってやった、今では外国人や、機械を導入し自分のところで完結してしまう。埼玉大学松本先生、投票率低い、埼玉都民、たまたま住んでいる人が多い、夜寝るために帰るところ。行政との関り少ない、日中はいない。大人も関心薄れている、子どもも見向きしなくなっている、その中でどう、10代の有権者に関心を持ってもらうか。身近なことから考えるしかない、そこでグループワークをしてみた。 <グループワークの具体例>高校生に身近な問題で考える機会をつくることが大切だと思われる。人口の増減は厚生省人口問題研究所(国勢調査をもとに)まとめている。なぜ、人口が減るか、子どもが生まれない、出生率が下がっている、子どもを産む女性が減っている。負のサイクルで急激に増やすことはできない。減少にどう立ち向かっていくかが日本の課題。これを高校生に考えてもらう。このことは、人口が減るということは、「生徒の数」も減るということになる。渡辺講師の高校当時は40年前都立高校は10クラス450人だった、今は募集は100人となっている。 香川県小豆島には2つの高校がある、小豆島高校、土庄高校だ。離島なので四国から島にはこないので島の人口が減ってくる。サッカー12人、野球部9人、助っ人をもらって対応したなどやりくりしている。小豆島高校バスケット女子1人で大会には出られない。例えば、300人掛川高校の生徒だとする。一人授業料2万円とすると年間600万円、専制30万円15人、10年後160人になったら、授業料収入、先生の人件費減る。こうなると、どういう変化が生じるか?公立学校、生徒の数で先生の数が決まってしまう、島根隠岐造船高校があり、島の子供が少なくなり、物理をする先生がいなくなった、理系の大学に進学できなくなる、理系に行きたい人は他の学校に行く。なおさら生徒が減るという姿になってしまう。 具体的な討議案件<政治との回路をつなぐ 生徒数激減!どうなる高校生活> 10年後、生徒減の場合どういう手立てを講じるか?〇A案 値上げをしない(授業料据え置き)施設管理・維持費、網、ネットの補修等できない 部活は学校出来ない地域のクラブチームでやってください受験は塾、予備校などでやってください修学旅行、家族で行ってください 〇B案 値上げをする場合授業料をあげる、今のままでサービスも維持できる。 〇C案 合併する場合隣の高校と合併する、生徒の規模を維持するために合併する 3つの案、メリット、デメリットある。→A案青、B案黄色、C案赤、緑色の付箋→最終的にどれが良いか決めるその理由を緑色の付箋書いてもらう 高校生の結論は、C案に落ち着く。統合すると、各高校の伝統がなくなると反対する先生もあるが・・・ 学校での実際のグループワークの映像での紹介 大人の世界でも、同様のテーマはある。例えば、社会保障 健康保険料を上げるか、上げないかなど考えられる。また、人口減にともない移民の受け入れをするか、どうかなど、世代間で徹底的に話し合い、世代間の合意をしていくことが大切だ。(多数決で少数意見を切り捨ててはならない) <行政、学校、新聞社等の共同の取り組み> 松山市選挙管理委員会の紹介。大変熱心な活動を行っている。2年生対象に松山市選管、学校、読売新聞が主権者教育を実施している。その際に、若い人たちによる「選挙コンシェルジュ」を設立し活動している。高校生は外部のヒト、あまり年が違わない人の話をよく聞く傾向にある。 読売新聞意外に朝日新聞、毎日新聞でもよいが、このような枠組みが必要だと思う。中央紙だけでなく地方紙と組む方法も考えられる。読売新聞でなくても良いと思う。 コーディネートする、切り口を与える主権者教育としてすすめる。高校生は手を挙げた発言しないが、意見はしっかりと持っており、紙にびっしり書いてくれる。選挙は簡単という方もあるが、選挙簡単でない。やっぱり「考えて判断し思いを込めて」やれなければ意味がない。投票率よりも中身が大事ということだ。今ある時分から考えるのは難しい。未来を想像、それに近づけるのが大切小豆島高校、高松商業に買った、未来を考えよう、バックネットに並んで練習が終わると校歌を歌う、試合のインタビューなどをする。これはこれからの試合に向けて考えるということだ。20年、30年後どういう社会、どういう生活したのか→未来から考える。フューチャー・デザイン そういう考え方を取り入れている自治体もある。<主権者教育の効果/2016年参議選追跡調査「投票に行った」><10代の政治意識 読売全国世論調査><今の日本の政治家を信頼しているか><自民党に対抗できる野党が必要か>割愛<野党の合流や連携は>割愛<10代の投票行動 2017年衆院選出口調査>〇選挙区投票先(割愛)〇比例投票先(割愛)〇自衛隊明記の憲法改正(割愛)〇投票した理由 2016年参院選追跡調査家族から促されたことも上位にあることがわかる。※ブログ容量の関係から一部の表を割愛させていただきました。 ~あとがき~ 選挙管理に携わるものとして、公正な選挙の執行と選挙啓発の実施という役割があります。特に、18歳選挙権実施から、「主権者教育」ということが行政、選挙管理委会、学校に求められています。そのような状況の中で、自分にとって大変貴重な講演会でしたのは渡辺講師はマスコミに携わる方で、広範囲な知識、バランス感覚のある方でもあり、また自らが主権者教育を実践をされている方でしたので、いろいろと参考となるところがありました。特に、高校生を対象として主権者教育のグループワークのやりかた、選挙コンルジュという組織の存在など大変新鮮でした。また、選挙は簡単だから投票に行くようにとか、投票率をどう上げるかというテーマも大切ですが、若い世代の人口が少なくなる中で、どのように若い世代の意見も取り入れながら世代間の合意を作っていくかや、18歳も大人の枠組みに入る中で、「考えて、判断し、思いを込めた」1票でないと意味がないという点については全く同感でした。今後に是非活かしていきたいと考えています。 以上